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4.久しぶりの日本(Side亮祐)
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ーーキャビンアテンダント(CA)からの熱い視線が鬱陶しい。
もううんざりだ。
日本へ帰国するため、アメリカからファーストクラスのフライトに搭乗した。
今回は搭乗している乗客の人数とCAの人数の兼ね合いにより、ファーストクラスは乗客に専属のCAがつく形だ。
担当になったCAは、見るからに超高級物件の男と俺を認識したらしく、獲物を狙う目で見つめてきて、秋波を送り、サービス提供を理由にやたら声をかけてくる。
女性からのこういった態度はいつものことなので慣れているとはいえ、長時間フライトで疲れているからウンザリである。
はぁーと重いため息をつくと、フルフラットシートを倒し、カーテンを閉め、視線を完全シャットアウトした。
俺が帰国するのは、父親が経営する会社・大塚フードウェイの常務取締役として就任するためである。
現在会社は父親が社長、父の弟である叔父が専務を務めている。
父は長男として跡を継ぐために、祖父の教育のもと経営者として育てられた。
一方、父より13歳年下で歳の離れた弟である叔父は、研究開発分野を専門とし、新商品の開発に尽力してヒット商品を生み出してきた。
父と叔父が連携して、現在の大塚フードウェイの飛躍的な成長がある。
そこに海外での事業展開に強みのある自分が加わることになる。
創業者一族として、これは元々決まっていたことだ。
高校卒業後はアメリカの大学へ進学し、将来経営者になることを見越しMBAコースを修め、その後海外で経験を積むために現地の会社で働いていた。
以前から大塚フードウェイが海外へ販路を拡大していく構想があったこともあり、自分がそこを強化できるようにと、大学の頃から海外へと飛び出したわけだ。
もちろん一時帰国などはしていたが、現在34歳の自分にとって、日本に拠点を移すのは約15年ぶりのこととなる。
CAのうっとしい視線から逃れるためにカーテンを閉めてフルフラットシートを倒し横になったわけだが、目を瞑ると自然と寝てしまっていたようだ。
(やっぱり疲れてたんだな)
帰国まで怒涛の日々だった。
アメリカで勤めていた会社の業務引き継ぎ、帰国するための生活面での手続き、アメリカ在住の友人たちへの挨拶回り、そして大塚フードウェイの役員就任に向け父や叔父との連日のテレビ会議。
1日24時間じゃ足りないと何度思ったことか。
そんな時に女性からまとわりつかれるのは面倒臭いことこの上ない。
自分は恵まれているとは自覚している。
大手食品メーカーである大塚フードウェイの創業者一族という立場で、誰からも称賛される容姿に生まれついた。
そういった持って生まれたものが女性を惹きつけるのだろう。
これまで女に困ったことはない。
何もしなくとも、どんなに冷たくあしらおうとも、媚びた目でシナを作りながら勝手に寄ってくる。
そんな状態だから、女に執着することはなく、本気になるなんてバカらしくてテキトーに後腐れなく遊んできた。
アメリカを去る今も、特定の女はいなかったから関係を清算する必要もなく身軽なもんだった。
(あぁ、でも父からはそろそろいい歳だから結婚しろと言われてるな。このままだったら、どこぞのご令嬢と見合いさせられるかもな)
日本帰国後に父が言い出しそうなことを考えると、少し憂鬱な気分になった。
まぁ、俺より叔父の高志の方が先だろう。
それを言い訳にしてしばらくはのらりくらりと逃げよう。
叔父は現在45歳で、兄である俺の父よりも、俺の方に歳が近い。
それもあり、叔父というより兄のような距離感での付き合いだ。
独身貴族を謳歌している叔父もまだ結婚の気配はない。
日本に着いたら夜は父と叔父と会食の予定だ。
16時頃に羽田空港に着陸するから、その後タクシーで新しく住むマンションに移動して、シャワーを浴びてから向かっても間に合うだろう。
帰国後のスケジュールを頭の中で組み立て、もうひと眠りするため、俺は再び目を閉じた。
数時間後、ようやく羽田空港に着陸した。
飛行機から降りるため席を立とうとすると、さっきのCAが媚びた笑顔を浮かべながら近寄ってくる。
「大塚様、ご搭乗ありがとうございました。またのご搭乗を心よりお待ち申し上げております」
「ありがとう」
CAの手元には名刺がチラッと見えた。
おそらくプライベートの携帯番号が書かれているのであろうが、あえて無視し、話しかけるなオーラを発しながら一言だけで制した。
こういった牽制も慣れたものだ。
空港に降り立ち、外に出るとムワッとした空気に包まれる。
アメリカよりも湿度が高く、肌にまとわりつくような暑さだ。
ーーあぁ、日本に帰ってきたんだな。
この暑さで俺は帰ってきたことを実感した。
◇◇◇
夜20時、父が贔屓にしている老舗料亭に俺は足を運んでいた。
「おぉ亮祐。久しぶりだな」
先に席についていた父が出迎えてくれる。
「まぁここ最近はテレビ会議で連日会ってるけどね」
「でも対面するのは久しぶりだろう。兄さんも亮祐が戻ってきてくれて嬉しいんだよ」
俺が素気なく返事をすると、叔父が取りなすように笑顔を向けてきた。
「さぁさぁ。今日は兄さんがおかみさんに頼んで亮祐のために美味しい料理と特別な酒を用意してくれてるから。長時間フライトで疲れてるだろうけど、身内だけだからゆっくりしたらいいよ」
次々に料理が運ばれてきて、叔父の言葉通り、入手しづらい珍しい酒も振る舞われる。
確かに父が気を遣ってくれたのだろう。
久しぶりに日本で食べる料理と酒に舌鼓をうちながら、話題は仕事のことだ。
テレビ会議の延長のような会話が繰り広げられる。
「そういえばお前はアメリカでうちの社員にもう会ったんだろう?」
「海外営業部の社員がアメリカにちょうど出張に来てたからね。来週から俺の直属の部下になるわけだし、良い機会だから挨拶だけはしておこうかと思って。社員の目線からの海外事業の現況も聞けたし有意義だったよ」
「長谷くんだったかな。彼は優秀な社員で期待の若手だからな」
そう言われてアメリカで会った長谷太一の顔を思い出す。
確かに営業に向いていそうな人懐っこい笑顔の好青年だった。
「そうそう、ちょうど昨日お前が常務に就任することを社内で発表したんだけどな、なかなか話題になってるぞ」
そう話す父がニヤッと人の悪い笑みを浮かべた。
「それは俺にプレッシャーをかけたいの?」
「いやいや、そうじゃない。それだけみんな亮祐に期待してるってことさ。もちろん兄さんと僕もね」
またしても叔父が父の言葉をフォローする。
プレッシャーや期待なんて、創業者一族に生まれた時からずっと抱えているもので今更だ。
俺が大塚亮祐である限り、切っても切り離せないものだと思っている。
無能な人間にはなりたくないから、努力するだけだ。
幸いにも、能力にも恵まれていたらしい俺は、やればやるだけ成果が出た。
「期待といえばだな、亮祐。お前ももう34歳だろう?結婚とかはどうなんだ?役員に就任するからには、そろそろ身を固めても良いんじゃないか?母さんも心配してるぞ」
あぁやっぱりこの会話か。
ウンザリする気持ちを隠し、俺は素知らぬ顔で父に言い返す。
「しばらくは仕事に集中したいから。それに叔父さんだってまだ独身だしさ。俺より先に叔父さんでしょ」
叔父を隠れ蓑にして逃げる。
だか俺の目論みは思わぬ形で崩れることとなった。
「亮祐、そのことなんだけどね。実は僕、近いうちに籍を入れようかと考えてるんだよ」
「え‥‥」
思わぬ叔父の告白に呆気にとられる。
まさか叔父が結婚すると言い出すとは思わなかった。
そんな相手がいるということも初耳だった。
「亮祐も日本に帰ってきたことだし、今度紹介するよ。ぜひ会って欲しいな」
「‥‥あぁ、分かった」
叔父も俺と同じタイプの人間だと思っていたのになと心の中で意外に思う。
久しぶりの日本での生活は、そんな叔父の突然の告白から幕を開けた。
ーーまるで俺のその後を示唆するかのように。
もううんざりだ。
日本へ帰国するため、アメリカからファーストクラスのフライトに搭乗した。
今回は搭乗している乗客の人数とCAの人数の兼ね合いにより、ファーストクラスは乗客に専属のCAがつく形だ。
担当になったCAは、見るからに超高級物件の男と俺を認識したらしく、獲物を狙う目で見つめてきて、秋波を送り、サービス提供を理由にやたら声をかけてくる。
女性からのこういった態度はいつものことなので慣れているとはいえ、長時間フライトで疲れているからウンザリである。
はぁーと重いため息をつくと、フルフラットシートを倒し、カーテンを閉め、視線を完全シャットアウトした。
俺が帰国するのは、父親が経営する会社・大塚フードウェイの常務取締役として就任するためである。
現在会社は父親が社長、父の弟である叔父が専務を務めている。
父は長男として跡を継ぐために、祖父の教育のもと経営者として育てられた。
一方、父より13歳年下で歳の離れた弟である叔父は、研究開発分野を専門とし、新商品の開発に尽力してヒット商品を生み出してきた。
父と叔父が連携して、現在の大塚フードウェイの飛躍的な成長がある。
そこに海外での事業展開に強みのある自分が加わることになる。
創業者一族として、これは元々決まっていたことだ。
高校卒業後はアメリカの大学へ進学し、将来経営者になることを見越しMBAコースを修め、その後海外で経験を積むために現地の会社で働いていた。
以前から大塚フードウェイが海外へ販路を拡大していく構想があったこともあり、自分がそこを強化できるようにと、大学の頃から海外へと飛び出したわけだ。
もちろん一時帰国などはしていたが、現在34歳の自分にとって、日本に拠点を移すのは約15年ぶりのこととなる。
CAのうっとしい視線から逃れるためにカーテンを閉めてフルフラットシートを倒し横になったわけだが、目を瞑ると自然と寝てしまっていたようだ。
(やっぱり疲れてたんだな)
帰国まで怒涛の日々だった。
アメリカで勤めていた会社の業務引き継ぎ、帰国するための生活面での手続き、アメリカ在住の友人たちへの挨拶回り、そして大塚フードウェイの役員就任に向け父や叔父との連日のテレビ会議。
1日24時間じゃ足りないと何度思ったことか。
そんな時に女性からまとわりつかれるのは面倒臭いことこの上ない。
自分は恵まれているとは自覚している。
大手食品メーカーである大塚フードウェイの創業者一族という立場で、誰からも称賛される容姿に生まれついた。
そういった持って生まれたものが女性を惹きつけるのだろう。
これまで女に困ったことはない。
何もしなくとも、どんなに冷たくあしらおうとも、媚びた目でシナを作りながら勝手に寄ってくる。
そんな状態だから、女に執着することはなく、本気になるなんてバカらしくてテキトーに後腐れなく遊んできた。
アメリカを去る今も、特定の女はいなかったから関係を清算する必要もなく身軽なもんだった。
(あぁ、でも父からはそろそろいい歳だから結婚しろと言われてるな。このままだったら、どこぞのご令嬢と見合いさせられるかもな)
日本帰国後に父が言い出しそうなことを考えると、少し憂鬱な気分になった。
まぁ、俺より叔父の高志の方が先だろう。
それを言い訳にしてしばらくはのらりくらりと逃げよう。
叔父は現在45歳で、兄である俺の父よりも、俺の方に歳が近い。
それもあり、叔父というより兄のような距離感での付き合いだ。
独身貴族を謳歌している叔父もまだ結婚の気配はない。
日本に着いたら夜は父と叔父と会食の予定だ。
16時頃に羽田空港に着陸するから、その後タクシーで新しく住むマンションに移動して、シャワーを浴びてから向かっても間に合うだろう。
帰国後のスケジュールを頭の中で組み立て、もうひと眠りするため、俺は再び目を閉じた。
数時間後、ようやく羽田空港に着陸した。
飛行機から降りるため席を立とうとすると、さっきのCAが媚びた笑顔を浮かべながら近寄ってくる。
「大塚様、ご搭乗ありがとうございました。またのご搭乗を心よりお待ち申し上げております」
「ありがとう」
CAの手元には名刺がチラッと見えた。
おそらくプライベートの携帯番号が書かれているのであろうが、あえて無視し、話しかけるなオーラを発しながら一言だけで制した。
こういった牽制も慣れたものだ。
空港に降り立ち、外に出るとムワッとした空気に包まれる。
アメリカよりも湿度が高く、肌にまとわりつくような暑さだ。
ーーあぁ、日本に帰ってきたんだな。
この暑さで俺は帰ってきたことを実感した。
◇◇◇
夜20時、父が贔屓にしている老舗料亭に俺は足を運んでいた。
「おぉ亮祐。久しぶりだな」
先に席についていた父が出迎えてくれる。
「まぁここ最近はテレビ会議で連日会ってるけどね」
「でも対面するのは久しぶりだろう。兄さんも亮祐が戻ってきてくれて嬉しいんだよ」
俺が素気なく返事をすると、叔父が取りなすように笑顔を向けてきた。
「さぁさぁ。今日は兄さんがおかみさんに頼んで亮祐のために美味しい料理と特別な酒を用意してくれてるから。長時間フライトで疲れてるだろうけど、身内だけだからゆっくりしたらいいよ」
次々に料理が運ばれてきて、叔父の言葉通り、入手しづらい珍しい酒も振る舞われる。
確かに父が気を遣ってくれたのだろう。
久しぶりに日本で食べる料理と酒に舌鼓をうちながら、話題は仕事のことだ。
テレビ会議の延長のような会話が繰り広げられる。
「そういえばお前はアメリカでうちの社員にもう会ったんだろう?」
「海外営業部の社員がアメリカにちょうど出張に来てたからね。来週から俺の直属の部下になるわけだし、良い機会だから挨拶だけはしておこうかと思って。社員の目線からの海外事業の現況も聞けたし有意義だったよ」
「長谷くんだったかな。彼は優秀な社員で期待の若手だからな」
そう言われてアメリカで会った長谷太一の顔を思い出す。
確かに営業に向いていそうな人懐っこい笑顔の好青年だった。
「そうそう、ちょうど昨日お前が常務に就任することを社内で発表したんだけどな、なかなか話題になってるぞ」
そう話す父がニヤッと人の悪い笑みを浮かべた。
「それは俺にプレッシャーをかけたいの?」
「いやいや、そうじゃない。それだけみんな亮祐に期待してるってことさ。もちろん兄さんと僕もね」
またしても叔父が父の言葉をフォローする。
プレッシャーや期待なんて、創業者一族に生まれた時からずっと抱えているもので今更だ。
俺が大塚亮祐である限り、切っても切り離せないものだと思っている。
無能な人間にはなりたくないから、努力するだけだ。
幸いにも、能力にも恵まれていたらしい俺は、やればやるだけ成果が出た。
「期待といえばだな、亮祐。お前ももう34歳だろう?結婚とかはどうなんだ?役員に就任するからには、そろそろ身を固めても良いんじゃないか?母さんも心配してるぞ」
あぁやっぱりこの会話か。
ウンザリする気持ちを隠し、俺は素知らぬ顔で父に言い返す。
「しばらくは仕事に集中したいから。それに叔父さんだってまだ独身だしさ。俺より先に叔父さんでしょ」
叔父を隠れ蓑にして逃げる。
だか俺の目論みは思わぬ形で崩れることとなった。
「亮祐、そのことなんだけどね。実は僕、近いうちに籍を入れようかと考えてるんだよ」
「え‥‥」
思わぬ叔父の告白に呆気にとられる。
まさか叔父が結婚すると言い出すとは思わなかった。
そんな相手がいるということも初耳だった。
「亮祐も日本に帰ってきたことだし、今度紹介するよ。ぜひ会って欲しいな」
「‥‥あぁ、分かった」
叔父も俺と同じタイプの人間だと思っていたのになと心の中で意外に思う。
久しぶりの日本での生活は、そんな叔父の突然の告白から幕を開けた。
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