上 下
4 / 26

湯呑み

しおりを挟む
 芋は旨い。芋に味は無いが、スープの塩が効いていてホクホクしていた。



「さて、満足戴けたようですな」

「ええ、ご馳走様です。美味しかったです」



 長老は勢い良く食べたベルギオンに気を良くしたのか、上機嫌だ。

 しかし大分歳をとっているだろうに、かくしゃくとした老人である。

 食器を重ねて水場へと持っていく。



「おお、すみませんな」

「いえ」



 再び席に座り、渋みのある茶をすする。

 落ち着いた雰囲気だ。聞くなら今かとベルギオンは判断する。



「少し聞きたいことがあるのですが」

「なんですかな? 答えられる事でしたらなんでもどうぞ」

「はい。私は田舎の方から出てきましてね、いまいち地理が分からないのです。地図があれば見せて欲しいのですが」

「なるほど、そういえば準備無しに北の大森林に来て迷われたのでしたな。

 余り広い範囲ではありませんが、地図は奥にしまって有りますので探しておきましょう。

 直ぐ見つかると思います。その時は連絡しますよ」



 その親切に、思わずベルギオンは頭を下げた。



「ありがとうございます。助かります。あともう一つ、良ければでいいんですが、竜人に付いて教えてもらえませんか?」

「良いですぞ。今となっては有名な部族では有りませんが、隠すようなことも有りませんのでな」



 そう言うと長老はパイプを取り出し、かまわんですかな? と聞いて了承すると火を付け一息吸う。



「始まりは聖年1年、今から800年ほど遡ります。この辺は神話として伝えられているので省きますぞ。もし興味があれば街で本を読むのも良いかもしれませんな」



 そう言って長老は竜人の歴史を語り始める。



 (歴史もいずれ調べる必要があるか)



「当時は魔物の数はとてつもなく多く、この大陸を支配していたと言われています。

 そこで数少ない抵抗勢力が竜だったのです」

「竜? 竜人では無くて?」

「ええ。当時の竜は今大陸に居るモンスターの龍とは違い、高い知能と莫大な魔力を持っていたと言われております。

 数は少なかったが、魔物もおいそれと手が出なかったとか。

 それでも少しずつ押されておりましたが、そこで聖魔大戦が始まります」



 聖魔大戦? その言葉にベルギオンは頭を傾げる。

 聞いてみたいが、紀元元年で起こったって事はかなり有名だろう。



(本もあるらしいし、ここで聞くより自分で調べてみるか)



「この戦いは有名なのでしっておりますかな? そこでの戦いで魔物を一度この大陸から滅ぼしましたが、その戦いで竜は絶滅の危機に瀕します。

 聖魔大戦の折地上に降りて人々と共に戦った神は、魔物との戦いで武勇を振るった竜が居なくなる事を惜しみ、人と交われるように竜を人へと変えたといいます」

「それは……なんというか、御伽噺のような話ですね」

「そう言われるのも仕方ないですかな。ワシも全てを信じているわけでは有りませんが、代々伝わってきましての。

 その当時の竜人は竜であった頃と変わらないほど強く、また人となった事でより知恵をつけたといいます。

 しかし、人と交わる事は出来ても、血が合わなかったのか子供も出来にくく、生まれた子供は親の竜人より大分弱かったと言います」

「血が……、ではこのような奥に住んでいるのは」

「ええ、血を守る為でも有ります。もはや殆どの者が人と変わらなくなるほど薄くなってしまいましたがな。

 寿命も人と変わりません。それに初代の竜人は空白の100年の間に亡くなってしまったと伝えられております。

 彼らは純粋な竜でしたから、もしかしたら生きていたら今でも居たのかもしれませんな」

「竜は偉大な先祖なんですね」

「ええ。今の時代でただ1人濃い血に生まれたキリアは竜を特に尊敬しております。無論、ワシ等も」

「ですか。話して頂きありがとうございます」



 空白の100年。戦いの後に何か起こったようだ。



(しかし、血は薄くなったといっても大分歴史のある一族なんだな)



 長老も、どこか誇らしそうに見える。

 それだけに、血が薄くなっていくのは悔しいのかもしれないとベルギオンは思った。

 何か声をかけようとするも、良い言葉は思い浮かばず、止む無くベルギオンは別の話題を尋ねる。



「そういえば、ロードゴブリンが近くに住み着いたとか」

「ラグルに聞きましたか。一月ほど前からゴブリンの姿を見るようになりましたかの。

 ゴブリン自体が群れで来ることは、決して珍しい事ではないのですが。どうにも巣穴の大きさが違うのです」



 巣穴の大きさというと群れの数が違うのか、それとも大きい個体でも居るのかもしれない。



「大きい個体がいるかもしれないと」

「ええそうです。数もどうやら多い。繁殖力が強いにしても多すぎる。これ程の数を引き連れているとなると」

「それで統率者が居ると」

 

 そのベルギオンの言葉に、茶で喉を潤しながら長老は頷く。



「見たわけではありませんがの。ほぼ確実だと思われますな。

 それ以上のランクであれば一ヶ月も待ちますまい」

「私はロードゴブリンを良く知らないのですが強いのですか? 

 キリア……さんが討伐に出ようとして止められたとか」

「ええ、若い衆に止めさせました。ゴブリン種の中では中の上位ですかな。

 一対一ならキリアなら討てる可能性は有りますが……、

 ゴブリンの長はその群れの中で強い個体を護衛として引き連れておりましてな」

「確か、キリアさん以外は血が薄いのでしたか。それは厳しいですね」

「キリアは確かに魔法も使え腕っ節もありますが――、情けない事に他のワシ等は普通の人間とそう差はないのです。本来ならこういう時、エルフの部隊に救援を求めるのですが」



 竜人に付いて詳しく知りたかったが、きな臭い話になってきた。



「それなら今回も」

「そう思い伝令を若い者に行かせましたが……

 エルフの街の近くにゲヒル・オーガの群れが出たようでそちらに手を取られております」

「エルフの街に――」

「エルフの部隊は精強での。ゲヒル・オーガの群れでも落ちる事は無いですが、半月は動けないと返答が来ましてな」

「では他の」




 その言葉に長老は首を振る。様子に疲れが見えた。



「遠すぎるのです。竜人は元々交流は薄く、離れて住んでおります。交流のあるエルフの街でも近いとはいえませんでな」

「そうですか……、ではどうされる御積りで」

「討伐の為の冒険者を呼ぼうにもそれほど金も無く、必要な人数の居るグループは北の大森林の奥には来ようとしません。

 広いだけの森で得る物もありませんし、うっかり集落に入り込むこめば好戦的な亜人もおりますからな」

「……」

「おお、つまらん話をしてしまいましたな。

 何、武器くらい備えております。ワシ等も竜に連なる物としてそう軽々とはやられませんよ。」

「ですか――」



 かなり悪い状況ではないだろうか。

 協力相手の救援は無い、冒険者も呼び込めない。

 まともに戦えるのは腕が立つとはいえ、女一人。

 ベルギオンは嫌な味のする唾を飲み込む。

 少しの間沈黙が流れ、ドアから控えめなノックが聞こえる。



「失礼します。姉に伝えてきましたので、戻ってきました」



 そう言って姿を現したのはラグルだった。

 汚れていた髪や肌は綺麗になり汚れた服を着替え、動きやすい薄着になっている。



「おおラグル、来たか。ベルギオン殿には刈り入れが終わるまで逗留してもらうことになったでの」

「あ、そうなんですか? そうか、今道案内が出来るのは姉だけで手が空いてないからですか」



 逗留という言葉を聞いて、ラグルは少し笑顔になる。

 旅人が来るのも珍しいだろうし、話でも聞いてみたいのかもしれない。



「うむ。ワシが後で伝えてもいいが、ラグルが言っておくかの?」

「そうですね。私から言っておきます。あれ、どこに泊まる事になったんですか?」

「確か隣の小屋、今あいとるな? そこにベルギオン殿に使ってもらおうかと思っての」

「あの小屋ですか? 確かに空いてますが、余り掃除もしてませんし……」

「構わんよ。屋根と、あと体に掛ける布か毛布があれば」



 ラグルは小屋に泊める事を想定してなかったのかいまいち乗り気ではない様子だが、

 ベルギオンとしては一先ずの宿が確保できた時点で良しとしていた。

 場合によっては洞穴を探して、そこで寝たり野宿の可能性もあった事を考えればなおさらである。



「ベルギオンさんがそういうのであれば。寝る広さはありますけど、物置小屋として使う事もあるので本当に綺麗じゃないですよ?」

「それほどか。なら箒があれば貸してくれ」



 はぁ、仕方ないですね。とラグルはため息をつく。ハキハキと言う子だな。

 しかし、先ほど長老とベルギオンの中で漂っていた少し暗い空気は完全に無くなっている。

 それは間違いなくラグルによるものだった。



「分かりました。姉も感謝していますし問題は無いと思います。長老も言っていたと伝えますので。話は終わったんですか?」

「ええと、大体は終わりました、かね?」

「ですかな。逗留されるのですからまた話す機会もありましょう」

「ええ、是非とも御願いします」

「では私に付いてきてください。家まで案内します」



 そう言うラグルにベルギオンは付いていき、家の外へと出る。

 話を聞く中で、ベルギオンの心の中である思いが生まれ始めていた。





 長老の家から5分ほど歩いた所で、木で出来た家と小さめの小屋が隣合っている場所に付いた。



「ここが私と姉の家です。今は二人で住んで居ます」

「それは……苦労しただろう」

「姉も居ましたし、竜人の村は皆仲が良いのでなんとかなってます。畑も姉は力があるので維持できますし」

「そうか」

「ではどうぞ。姉に紹介もしなければいけませんね」



 自分から言ったという事は本当に気にしてないのだろう。

 しかし村の助けがあるとはいえ女性二人で生きていくのは大変だろう。



(逗留させてもらう間何か手伝うのもいいかもしれないな)



 ベルギオンは密かにそう決心する。



「どうしましたか? 遠慮しなくても良いですよ」



 ベルギオンの足が止まっているのを不思議に思ったのか、ラグルが声をかけてくる。



「悪い。今行く」



 ベルギオンはそう言って家の中に入る。



 入った部屋には、入り口横にラグルが控えていて、真ん中に女性が一人立っている。

 ベルギオンは、その女性の存在感に目を奪われる。



 赤く胸まで伸びた艶のある髪。

 強い意志を思わせるやや釣りあがった眉。

 赤く凛とした目。

 服は動きやすいハーフズボンに、絹のシャツと動物の皮をなめして作ったジャケットを着ている。

 胸は大きい、と言うほどではないが細い腰と相俟ってそれなりにある。

 歳は18ほどだろう。肌に張りがある。

 妹のラグルはまさに村娘といった感じだったが、

 逆に姉のキリアはかなり活発な狩人のような印象を与える。

 何よりも、存在感が違う。竜人の濃い血のなせる業か。



 女性は入ってきたベルギオンに近づき、口を開く。



「キリア・ロティエよ。妹が世話になったわね、礼を言うわ。確かベルギオンだった?」

「ああ合ってる。巡り合わせが良かったようだ。俺もあのままだと遭難していたし」



 そういってキリアは握手を求めてくる。

 ベルギオンは女性の手に少しドギマギしたものの、握り返した。

 中々気の強いようだ。しかし話しやすい。

 ベルギオンもそれに合わせ、緊張していた気を少し緩める。



「姉さん。長老が隣の小屋をベルギオンさんに寝床として使わせて欲しいそうです」

「小屋ね。確かに他に空いている家は今はないか。ベルギオンは構わないの?」

「その質問は三度目だ。全然問題ない」

「なら使うといいわ。掃除の為の道具は貸す。私達の小屋だし私達も手伝うから」

「助かる」

「では道具を取ってきますね」



 そう言ってラグルは奥へと引っ込んだ。



 とりあえず、世話になる場所を掃除しよう。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

異世界転生!俺はここで生きていく

おとなのふりかけ紅鮭
ファンタジー
俺の名前は長瀬達也。特に特徴のない、その辺の高校生男子だ。 同じクラスの女の子に恋をしているが、告白も出来ずにいるチキン野郎である。 今日も部活の朝練に向かう為朝も早くに家を出た。 だけど、俺は朝練に向かう途中で事故にあってしまう。 意識を失った後、目覚めたらそこは俺の知らない世界だった! 魔法あり、剣あり、ドラゴンあり!のまさに小説で読んだファンタジーの世界。 俺はそんな世界で冒険者として生きて行く事になる、はずだったのだが、何やら色々と問題が起きそうな世界だったようだ。 それでも俺は楽しくこの新しい生を歩んで行くのだ! 小説家になろうでも投稿しています。 メインはあちらですが、こちらも同じように投稿していきます。 宜しくお願いします。

【完結】元荷物持ちの最強ダンジョン配信譚 ~僕は探索者PTを追放されたことで真の力を取り戻し、美少女配信者を助けたことで神バズりしました〜

岡崎 剛柔
ファンタジー
◎第17回ファンタジー小説大賞に応募しています。投票していただけると嬉しいです 【あらすじ】 「おい、拳児。お前は今日限りクビだ。荷物を置いてさっさと俺たちの前から消え失せろ」  ある日、荷物持ちの拳児はリーダーの草薙数馬にそう言われ、C級探索者パーティー【疾風迅雷】からのクビを言い渡されてしまう。  拳児がクビにされた理由はPTの探索者ランクがB級に昇格し、ダンジョン内で専用カメラを使っての配信活動がダンジョン協会から認可されると草薙数馬が確信したからだ。  そうなると【疾風迅雷】は顔出しで探索配信活動をすることになるので、草薙数馬は身元不明で記憶喪失だった拳児の存在自体が自分たちの今後の活動に支障が出ると考えたのである。  もちろん、拳児はクビを撤回するように草薙数馬に懇願した。  だが草薙数馬と他のメンバーたちは聞く耳を持たず、それどころか日頃からの鬱憤を晴らすように拳児に暴力を働いてダンジョン内に置き去りにしてしまう。  しかし、このときの草薙数馬たちは知らなかった。  実は今まで自分たちが屈強な魔物を倒せていたのは、拳児の秘められた力のおかげだったことに。  そんな拳児は追放されたあとに秘められていた自分の真の力を取り戻し、しかもダンジョン協会の会長の孫でインフルエンサーのA級探索配信者の少女を助けたことで人生が一変。  上位探索者でも倒すのが困難なイレギュラーと呼ばれる魔物たちを打ち倒し、自身もダンジョン協会からのサポートを受けて配信活動を始めたことで空前絶後の神バズりをする。  一方の拳児をクビにして最悪な行いをした草薙数馬たちはB級探索配信者となったものの、これまで簡単に倒せていた低級の魔物も倒せなくなって初配信が大ゴケしてしまう。  やがて無名だった荷物持ちの拳児は世界中から絶賛されるほどの探索配信者となり、拳児をクビにして追放した草薙数馬たちは死ぬこと以上の地獄をみることになる。  これは現代ダンジョン配信界に激震が走った、伝説の英雄配信者の比類なき誕生譚――。

転生貴族のハーレムチート生活 【400万ポイント突破】

ゼクト
ファンタジー
ファンタジー大賞に応募中です。 ぜひ投票お願いします ある日、神崎優斗は川でおぼれているおばあちゃんを助けようとして川の中にある岩にあたりおばあちゃんは助けられたが死んでしまったそれをたまたま地球を見ていた創造神が転生をさせてくれることになりいろいろな神の加護をもらい今貴族の子として転生するのであった 【不定期になると思います まだはじめたばかりなのでアドバイスなどどんどんコメントしてください。ノベルバ、小説家になろう、カクヨムにも同じ作品を投稿しているので、気が向いたら、そちらもお願いします。 累計400万ポイント突破しました。 応援ありがとうございます。】 ツイッター始めました→ゼクト  @VEUu26CiB0OpjtL

小さな大魔法使いの自分探しの旅 親に見捨てられたけど、無自覚チートで街の人を笑顔にします

藤なごみ
ファンタジー
※2024年10月下旬に、第2巻刊行予定です  2024年6月中旬に第一巻が発売されます  2024年6月16日出荷、19日販売となります  発売に伴い、題名を「小さな大魔法使いの自分探しの旅~親に見捨てられたけど、元気いっぱいに無自覚チートで街の人を笑顔にします~」→「小さな大魔法使いの自分探しの旅~親に見捨てられたけど、無自覚チートで街の人を笑顔にします~」 中世ヨーロッパに似ているようで少し違う世界。 数少ないですが魔法使いがが存在し、様々な魔導具も生産され、人々の生活を支えています。 また、未開発の土地も多く、数多くの冒険者が活動しています この世界のとある地域では、シェルフィード王国とタターランド帝国という二つの国が争いを続けています 戦争を行る理由は様ながら長年戦争をしては停戦を繰り返していて、今は辛うじて平和な時が訪れています そんな世界の田舎で、男の子は産まれました 男の子の両親は浪費家で、親の資産を一気に食いつぶしてしまい、あろうことかお金を得るために両親は行商人に幼い男の子を売ってしまいました 男の子は行商人に連れていかれながら街道を進んでいくが、ここで行商人一行が盗賊に襲われます そして盗賊により行商人一行が殺害される中、男の子にも命の危険が迫ります 絶体絶命の中、男の子の中に眠っていた力が目覚めて…… この物語は、男の子が各地を旅しながら自分というものを探すものです 各地で出会う人との繋がりを通じて、男の子は少しずつ成長していきます そして、自分の中にある魔法の力と向かいながら、色々な事を覚えていきます カクヨム様と小説家になろう様にも投稿しております

世の中は意外と魔術で何とかなる

ものまねの実
ファンタジー
新しい人生が唐突に始まった男が一人。目覚めた場所は人のいない森の中の廃村。生きるのに精一杯で、大層な目標もない。しかしある日の出会いから物語は動き出す。 神様の土下座・謝罪もない、スキル特典もレベル制もない、転生トラックもそれほど走ってない。突然の転生に戸惑うも、前世での経験があるおかげで図太く生きられる。生きるのに『隠してたけど実は最強』も『パーティから追放されたから復讐する』とかの設定も必要ない。人はただ明日を目指して歩くだけで十分なんだ。 『王道とは歩むものではなく、その隣にある少しずれた道を歩くためのガイドにするくらいが丁度いい』 平凡な生き方をしているつもりが、結局騒ぎを起こしてしまう男の冒険譚。困ったときの魔術頼み!大丈夫、俺上手に魔術使えますから。※主人公は結構ズルをします。正々堂々がお好きな方はご注意ください。

少し冷めた村人少年の冒険記

mizuno sei
ファンタジー
 辺境の村に生まれた少年トーマ。実は日本でシステムエンジニアとして働き、過労死した三十前の男の生まれ変わりだった。  トーマの家は貧しい農家で、神から授かった能力も、村の人たちからは「はずれギフト」とさげすまれるわけの分からないものだった。  優しい家族のために、自分の食い扶持を減らそうと家を出る決心をしたトーマは、唯一無二の相棒、「心の声」である〈ナビ〉とともに、未知の世界へと旅立つのであった。

転生したら赤ん坊だった 奴隷だったお母さんと何とか幸せになっていきます

カムイイムカ(神威異夢華)
ファンタジー
転生したら奴隷の赤ん坊だった お母さんと離れ離れになりそうだったけど、何とか強くなって帰ってくることができました。 全力でお母さんと幸せを手に入れます ーーー カムイイムカです 今製作中の話ではないのですが前に作った話を投稿いたします 少しいいことがありましたので投稿したくなってしまいました^^ 最後まで行かないシリーズですのでご了承ください 23話でおしまいになります

キャンピングカーで往く異世界徒然紀行

タジリユウ
ファンタジー
《第4回次世代ファンタジーカップ 面白スキル賞》 【書籍化!】 コツコツとお金を貯めて念願のキャンピングカーを手に入れた主人公。 早速キャンピングカーで初めてのキャンプをしたのだが、次の日目が覚めるとそこは異世界であった。 そしていつの間にかキャンピングカーにはナビゲーション機能、自動修復機能、燃料補給機能など様々な機能を拡張できるようになっていた。 道中で出会ったもふもふの魔物やちょっと残念なエルフを仲間に加えて、キャンピングカーで異世界をのんびりと旅したいのだが… ※旧題)チートなキャンピングカーで旅する異世界徒然紀行〜もふもふと愉快な仲間を添えて〜 ※カクヨム様でも投稿をしております

処理中です...