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第1章

第9話

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「君は、いじめ殺しの味方になるの?

それとも、いじめっ子であるブリースモの味方になるの?」

「俺は、みんなの味方。

だから、友達になろう」

 俺は、笑顔で答えた。
 何で、そんなことをしたのかは、わからない。
 ただ、なんとなく直感的にそれがいいようにかんじたから。

「はあ、君とは分かり合えないというか、君はなんか違うんだよな」

「違うって、何が?」

 僕には、何のことだかわからない。

「本当に人間なのか?」

「人間じゃなかったら、一体何なの?」

「あぶきが知るわけがない。
とにかく、どんな理由であれ、ブリースモをかばっている以上は、君はいじめ殺しの敵とみなす。
それが何を意味しているか、わかるかい?」

「わかんない」

 僕は、率直に答えた。

「はあ、脳筋もここまでくると、さすがにお手上げだ」

「納金?
お金をどこに預けているの?」

「そんな話はしていない!

君は、一体、何なんだ?

こちらの話したいことを、わかっているのか?

いじめ殺しにとって、元いじめっ子だろうと、いじめっ子であることに変わりはないんだよ。

だから、元いじめっ子のブリースモと君の命を奪うということ。

それが理解できたら、覚悟はできているのかってこと」

「うーん、そんな難しい話されても、よくわからない」

 俺は、考え込んでしまった。

 僕が、これからどうなって、黒船あぶきの伝えたいこと。
 すごく理解が難しかった。

「そんな難しい話はしていないんだが、これは脳筋というレベルはないよね。

この人、何かしろの障害か病気、持っているんじゃないのか?

あるいは、認知症とか」

「失礼だな。

俺は、障害もないし、病気もない健康体だし、認知症もない。

病院にも入院していないし、おじいちゃんに見えるの?」

「なぜ、そんな話になった?

話の論点がずれているような・・・。

そもそも、空気読めているのかな?」

「空気なんて、読めるの?」

「その時点で、おかしいわ。

とにかく、君は殺されるために追われることを、肝に銘じておくんだね」

「キモに命じるって・・・・?
どういうこと・・・?

俺、そんなにきもかったの?」

「こいつ、マジで何なの?

話もわかっていないし、空気も読めていない。

あぶきといじめ殺しであるプレジデントは、今日から君の敵だ。

これは、わかるな?」

「敵って、どうして?

仲良くなろうよ。

こうして話している段階で、もう友達になれたのに」

「友達?

これ、友達の会話だったの?」

「そう、友達になるためには、こうして話すことからスタートするの。

だから、プレジデントも、あぶきも、ブリースモも友達」
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