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番外編 三毛猫を愛する者たちへ 第3章

第3話

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「俺は叶羽と付き合えないよ‥‥なぜなら‥‥」

 俺は知ってしまった。叶羽の真実を‥‥。

 たまたま俺の母親から話を聞いてしまったんだ。



「叶羽と俺は兄妹なんだよ‥‥」

 ここでカミングアウトしてしまおう。



「え?」

 叶羽は驚いていた。

 そりゃ驚くし、信じないわな。

「俺も自分が一人っ子と思っていたし、叶羽もきっとそうだと思う」

「私も普通に両親がいるし、一人っ子だよ」

「うん‥‥だけどこの前知ってしまったんだ。

ママ友同士の会話でさ、俺も叶羽も養子で血の繋がりはない。

そして、俺の従兄弟もさ。

俺の母親と叔母、叶羽の母親含めて不妊症だということを知った。

不妊症の原因はそれぞれだけど、俺の母親の場合は男性不妊症が原因だった。

叶羽と俺は兄妹で生まれてきたけど、引き取り先がそれぞれ違う形になったらしい」

「今いる両親も本当の両親ではないし、私は一人っ子じゃないということ?」

「そうゆうことになるね」

「帰ったら、確認してみるよ」



 俺も従兄弟の重扉や軽扉も養子であって、血の繋がりはない。

 ただ、本当の両親が誰なのかはわからない。

 俺は血液型で違うときずけたけど、重扉や軽扉も違うときずけたんだろうか?

 きずいていても、きっと認めなくないとは思う。

 だけど、俺は認めざるを得なかった。認めなくては辻褄が合わせられないことがあまりにも多すぎるから。

 血液型が一致してないし、O型の両親からからO型以外の言葉は生まれない。

 母子手帳なんて初めからないし、赤ちゃんの頃の写真もない。

 保育園と幼稚園からの写真はある。俺は養子として引き取られてすぐに保育園と幼稚園に入った。

 幼稚園に入った頃も保育園に入った頃も6歳で、幼稚園帰りに両親共働きだったため保育園に通っていた。

 土曜日なんか一日中保育園だった。

 俺は4月生まれだから誕生日が早いんだよ。

 6歳だから当然そこそこは憶えてはいるが、本当かどうか疑わしくなる記憶ばかりだった。だけど兄妹引き離された時は、6歳だった気がするけど、覚えてないのかな?

 6歳からこの家に来たからこそ、本当の両親ではないとわかるし、表向きは本当の両親ということにしてある。

 

 次の日、学校に登校してみれば

「間扉の言うことは、本当だった‥‥。

私、6歳の頃から養子として引き取られていたらしいけど、あの記憶は本当だったんだ‥‥。

私たち、これで付き合えないね」

 叶羽は涙目で語ったから、

「付き合うことはできなくても、兄妹ってことがわかれば、一人じゃない。

本当の両親ではないかもしれないけど、本当の兄妹はいる。

これで二人支え合えばいいんだよ」

「うん‥‥」

 これでいいのか?

 好きな人は兄妹だった。様々な試練があると思う。だけど、今こうしてまた妹に会えてよかったと思っている。

 もしかしたら、このまま兄妹生き別れていたかもしれない。

 小学の頃から再会していたはずなのに、言い出せなくてごめんね。

 俺たち、また兄妹としてやっていけるかな?
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