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番外編 三毛猫魔法使いさくら先生

第15話

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 僕と桜は誰もいない洞窟に入っていた。
「危ないからやめようよ、桜」
「ヤミーちゃましかいないのです。
サクラ様なんて連れて行ったら、さくらさんに怒られるのです」

 洞窟の中を進んでいくと、
「現れたな、弱虫桜と、我が弟ヤミー」
「ヒカリ兄ちゃん」

「弱虫桜なんで、侮辱すること許されないのです」
「こう言った方がいいかな?強がり桜」
「挑発しているとしか思えないのです」
「自分の弱さに築いていないのか?それとも、自分の弱さを見たくないのか?」
「何を言いたいのかわからないのです。
ヤミーちゃまを狙っているのですね」
「ヤミーは、今も闇属性なのかい?」
「光属性に変わったと言いたいのですか?」

 僕の属性は、闇属性のため狙われているとさくらさんから聞いたことはある。
 だけど、サクラ様の属性はわからなくて、試験監督者から調べてみても、何も属性が出てこなかったと聞いた。

「自分の出自さえ振り返れば、自分の本当の属性がわかるはずなのにな」
「あたしは小学三年生のころから離婚に離婚を経験したのです」
「その前だよ。君が本当は何者なのかわかっているんじゃないのか」
「何をですか?」
「本当の属性を。さくら先生でさえも、試験監督者さえも騙してしまった能力。
そして、サクラ様の属性でさえもわからなくしてしまった」
「それより本題なのです。サクラ様と、ヤミーちゃまを狙ってどうする気だったのですか?」
「自分のこととなると、それほど目を向けたくないのか。
実はサクラ様を狙っているなんて、初めはそうだったかもしれないけれど、今もそうとか誰から聞いたのかな?」
「結論を言うのです」

 ヒカリ兄ちゃんの言いたいことは、僕にもわからなかった。

「君が奪ったんだよ。
炎の属性も、誰かから奪った能力だろ?」
「そんなことないのです」
「サクラ様の属性がわからないのは、君が魔法を奪ってしまったから。
そして、ヤミーの魔法も奪っていっていると思う。
本当の闇は、君自身だろ」
「言っていることがわらないのです。
あたしは闇ではないのです」
「なら、わからせてあげるよ。真実を」

「ダークサイド」とヒカリ兄ちゃんが唱えると、黒い光が出て、桜は倒れてしまった。
「桜!?」
「大丈夫だよ。気を失っているだけさ。すぐに目覚めるよ。
闇属性の魔法を持たない君には用はないから。
じっくり真実を語ろう」
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