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第1章 世界最強で超天然な叔父ライハイツ君と、最弱で真面目な甥っ子

過去編~研究所の記憶~第3話

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 研究員たちが集まり、俺の体を調べていた。
 
「やはり、電気の波動を感じるますね」

「ですが、電気が出せません」

「もしかしたら、奥の潜在的な部分で眠っているのかもしれません。

そこは、何としてでも引き出さなくてはなりません」

「ですが、そんな簡単に引き出せるのですか?

呪文とかも唱えられないみたいですし」

「たしかに、この子の詳しい家系図もわかっていませんし、祖父母の情報がないんですね」

「ということは・・・・?」

「我ら、研究所でも、この子には未知な部分が存在します」

「となると、自然的な方法で能力を引き出すことは、厳しい見込みですか?」

「厳しいってことは本来ならないかもしれませんが、正しい呪文もわからない、本人が能力を自覚していないとなりますと、そのような結果になります」

「そうか。

なら、無理やりにでも、能力を引き出せるようにするしかないな」

 俺は、大人たちの会話を聞いていたけれど、何のことを言われているのかよくわからなかった。
 幼い俺には、難しい内容でしかないのか、俺の方に研究所内での情報が共有されていないから、よくわからないのか。

 だけど、いやな予感しかしなかった。

「君は、学校を休学しなさい」
 
 研究員の一人が、俺の目を見て、そう言った。

「え?」

「君は、一度も留年することなく、進学を続けて、年上の人たちに囲まれている状態だ。

なら、一年や二年ぐらい、休学しても何の問題もないはずだ」

「はい・・・・?」

「中学一年生の学級なら、十年は休学してもいいくらいだ」

 俺は喜んでいいのか、反応に困った。

「では、明日から休学しよう」

「はい」

 俺は、この時は、あいつらに会わなくていいんだという安堵感もあった。
 不安になるとしたら、これから、何が起こるのかわからないということだ。

 この日から、俺は勉強をしなくなった。
 休学が決まったんだし、勉強をしなくていいように感じたから。

 次の日になると、研究員に言われた通りに、白い台の上に横になり、ベルトみたいなもので体を巻かれた。
 そして、電気が流れた。

 俺は、悲鳴をあげた。

「これは、まだ弱い方ですよ」

 それでも、痛いものは痛かった。

「まだ、覚醒する様子がありません。

もっと、強い電気を流し込んだ方がいいかもしれません」

 電気が止められ、俺は研究員に、体のあちこちに吸盤みたいなものをつけられた。

「お願いです、なんでもしますから、痛いのだけはやめてください!」

 幼い俺は、必死に助けを求める気持ちで叫んだ。

「だめだ、能力を覚醒するまでは解放できない。

解放するまでは、電気をひたすら流し込む。

それしかないんだ」


「能力を解放する方法を自力で探します。

ですので、解放してください!」
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