縛られ嬢～抜け出せない地獄～

番外編 魔界王の嫁 第2章

第8話

    ひみかは、1年たっても、子作りに励んでくれる様子はなかったのだとか。
    子供二人目をのぞめない夫婦になってしまい、
    ひみかはサブァン症候群という、
    私もよくわからない程、追いつめられていたらしい。

    第三魔界王の悪気がないところ、
    言ったことを本気にしてしまうところ、
    人の気持ちがわからないところ、
    思ったことをそのまま発言してしまうところ、
    言っても、同じミスを何回も繰り返してしまうところが、ひみかは一緒にいて、辛くなったらしい。

    ひみかは、姫ちゃんを連れて、離婚。

    魔界女王は、「発達障害同士がいいですわね」と、 
    発達障害のあるひめかを紹介し、
    意気投合して、結婚。

   その後、息子の王子《おうじ》君を授かった。

   離婚後に、ひみかの方から連絡が来て、姫ちゃんも 
   発達障害があるとわかって、
   ひみかはシングルマザーで、発達障害のある娘を育てることとなったらしい。
   ひみかは人間界出身なので、人間界に帰って、どんな生活してることやら。

   そしたら、王子君も発達障害があるんじゃないかと疑いも出てくるし、一人目の出産を機に夫婦の心が 
   離れていきそうな感じがしたけれど、
   息子一人いても、ひめかと第三魔界王はラブラブだった。

   そのまま、勢いでひめかは二人目を妊娠した。

    私とエミリアは、子供がいない。
    夫婦二人の生活が楽しすぎて、子供を作る気になれなかった。

    魔界女王から、「子供はまだ？」と聞かれていたけど、これがプレッシャーとなっていた。

    エミリアと私は仲のいい親戚だけど、子供ができるとどうなるのかわからない。
    そう思ってる矢先に、エミリアが一人目を妊娠した。

    一人目を妊娠してから、私とエミリアは、疎遠になった。

   私には魔界王がいる。
   だけど、一年後に私も妊娠した。

   エミリアは、王《おう》と息子に名付け、
   ひめかは、二人目の子供に女王《じょうおう》と名付け、二人目は女の子だったから、
   エミリアとひめかは、仲のいいママ友になっていた。
   私は妊娠中で、子育てしてないので、子育ての話題に入れなかった。

   私のお腹に赤ちゃんがいる。
   どんどん膨らんでく。

    私と魔界王は、子供ができてから、ラブラブではなくなった。
    子供ができたら、お楽しみなんてできない。

    しかも、私の一人目の子供は、性別関係なく、跡継ぎとなるため、魔界王とその妻のにとっては、どのように育てるか深刻な問題となってくる。

    今更ながら、私が長男の妻になってよかったんだろうか？と悩むようにもなっていた。

    ある時、陣痛が始まった。
    陣痛は三日続いた。
    三日間痛くて、寝てない。
    三日目の朝にようやく生まれて・・・。