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番外編 遭いを愛してる
第1話
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どうすることもできない。
なぜ、自分がここにいるのか説明できない。
気がつけば、いばらのようなもので体を縛られていて、お花畑の上で寝ていた。
茨なので暴れれば血が出るし、痛くてしょうがない。
だから、無謀な抵抗はやめることにした。
あたりは、数々の花の匂いがする。
私は匂いにそんな敏感なほうではなかったはずだけど、なぜかこれはチューリップの匂いとか、薔薇の匂いとか自然とわかってくる。
眼鏡をかけていないけど、視力がよくなっていた。
逆によくなりすぎて、虫とか小さなものまで見えるので、逃げ出したくなった。
だけど、今の私は縛られていて、逃げ出すことすらもできなかった。
状況を整理しようにも、私は落ち着きを取り戻せないでいた。
私は虫が苦手で、芋虫、テントウムシなどさまざまな虫が飛び交っていた。
「やっと目覚めたか」
目の前には、巨大なカマキリがいた。
恐怖にあまり、叫ぶことすらできなかった。
「怯えないでほしいな。 選ばれし者」
「選ばれし者?」
私はやっと落ち着きをとりも出した。
「誰も危害を加えないというか、危害を加えられるのは逆に貴様次第ってことなんだが」
「私が?」
「貴様は力を授かった。草属性の」
言っている意味が理解できなかった。
「ここにいる者は選ばれし者として、貴様は草属性の魔力を授かった。
ただそれだけだ」
「はあ?」
「この様子だと納得してないな。
なら、試しに茨を動かしてみたり、虫を操作してみな」
「どうやって?」
「それは貴様自身が知っていて、貴様が語り掛ければいい」
いばらをどうやったら動かせるかわからないけど、念じてみた。
念じた方がいいような気がしてきたから。
そうすると、いばらでの拘束が解けた。
「こんなことって・・・」
「それが選ばれし力だ」
ここで、私は虫が動かしたり、巨大化できるような気がしてきて、念じてみた。
すると、テントウムシが大きくなったけど、すぐ小さくした。
「どうして、こんな力を?」
「これはおひとり様一名が選ばれるんだ。 我にもよくわかっていない。
草属性を貴様が、水属性、炎属性、風属性、氷属性、など他にも属性はあるけど、各属性一人しか選ばれない」
「他の属性はどんな力があったりするの?」
「われは他の属性となると、専門外だ」
一人の女性が選ばれていくところを、こうして見せてもらった。
これが背負う運命・・・。
「拒否権はないの?」
「ないから、こうなる」
鮫に言われた。
大まかに説明すると、
水属性は水の刑で、海老をイメージしたような縛り方や、人魚と同じように縄で縛られ、溺れる運命。
草属性は草に囲まれ、虫にさされ、いばらで縛られる運命。
火属性は縄で縛られ、ろうそくを用意され、垂らされる運命。
氷属性はコールドスリープするから、長生きとか老化が止まるとかそんな感じから。
風属性は、外で縛られる運命。
今、私は縄によるもので、人魚と同じように足は閉じた状態で、手は後ろ手だった。
この運命、受け入れるしかないのなら・・・。
なぜ、自分がここにいるのか説明できない。
気がつけば、いばらのようなもので体を縛られていて、お花畑の上で寝ていた。
茨なので暴れれば血が出るし、痛くてしょうがない。
だから、無謀な抵抗はやめることにした。
あたりは、数々の花の匂いがする。
私は匂いにそんな敏感なほうではなかったはずだけど、なぜかこれはチューリップの匂いとか、薔薇の匂いとか自然とわかってくる。
眼鏡をかけていないけど、視力がよくなっていた。
逆によくなりすぎて、虫とか小さなものまで見えるので、逃げ出したくなった。
だけど、今の私は縛られていて、逃げ出すことすらもできなかった。
状況を整理しようにも、私は落ち着きを取り戻せないでいた。
私は虫が苦手で、芋虫、テントウムシなどさまざまな虫が飛び交っていた。
「やっと目覚めたか」
目の前には、巨大なカマキリがいた。
恐怖にあまり、叫ぶことすらできなかった。
「怯えないでほしいな。 選ばれし者」
「選ばれし者?」
私はやっと落ち着きをとりも出した。
「誰も危害を加えないというか、危害を加えられるのは逆に貴様次第ってことなんだが」
「私が?」
「貴様は力を授かった。草属性の」
言っている意味が理解できなかった。
「ここにいる者は選ばれし者として、貴様は草属性の魔力を授かった。
ただそれだけだ」
「はあ?」
「この様子だと納得してないな。
なら、試しに茨を動かしてみたり、虫を操作してみな」
「どうやって?」
「それは貴様自身が知っていて、貴様が語り掛ければいい」
いばらをどうやったら動かせるかわからないけど、念じてみた。
念じた方がいいような気がしてきたから。
そうすると、いばらでの拘束が解けた。
「こんなことって・・・」
「それが選ばれし力だ」
ここで、私は虫が動かしたり、巨大化できるような気がしてきて、念じてみた。
すると、テントウムシが大きくなったけど、すぐ小さくした。
「どうして、こんな力を?」
「これはおひとり様一名が選ばれるんだ。 我にもよくわかっていない。
草属性を貴様が、水属性、炎属性、風属性、氷属性、など他にも属性はあるけど、各属性一人しか選ばれない」
「他の属性はどんな力があったりするの?」
「われは他の属性となると、専門外だ」
一人の女性が選ばれていくところを、こうして見せてもらった。
これが背負う運命・・・。
「拒否権はないの?」
「ないから、こうなる」
鮫に言われた。
大まかに説明すると、
水属性は水の刑で、海老をイメージしたような縛り方や、人魚と同じように縄で縛られ、溺れる運命。
草属性は草に囲まれ、虫にさされ、いばらで縛られる運命。
火属性は縄で縛られ、ろうそくを用意され、垂らされる運命。
氷属性はコールドスリープするから、長生きとか老化が止まるとかそんな感じから。
風属性は、外で縛られる運命。
今、私は縄によるもので、人魚と同じように足は閉じた状態で、手は後ろ手だった。
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