上 下
67 / 77
三章 僕は彼女に伝えたい

65 魔法で花を咲かせよう

しおりを挟む
 四月から、僕は情報工学科へ、篠崎あいらは数学科へ進む。しかし、堀口宗太は単位が足りず、進級できなかった。
 
「なんて返事したらいいかな?」

 あいらが、すがるような目を僕に向ける。

「返事する必要ないだろ?」

「で、でも……ハル君もがっかりしているよね。宗太君のためにわざわざ、自分のノートをスキャンしてあげたんだから」

 宗太から留年したと聞かされ、僕は確かにショックを受けた。が、それはあいらが想像するような優しさからではない。

「うちの大学、一割が留年するから、珍しくないだろ?」

 ヤツはわざわざあいらにLINEで知らせてきた。僕は知っていたが、彼女には不要な情報だから、黙っていた。
 あいらの優しさに漬け込んで同情を買おうという、ヤツの作戦なのか?

「それより、変態プレイの続きしよう」

 再び僕は彼女を床に押し倒すが「ダメだって! 本当にやめて!」と僕の胸を叩き出した。
 さっきの形ばかりの抵抗とは違う。これは本気で嫌がってるパターンだ。
 僕が離れると、彼女は立ち上がり「さすがに今はしたくないよ」と、出ていった。

 あいら、なぜいくんだ? 僕とするより宗太にLINEを送る方が大切なのか? ヤツが初めての男だからか?
 いや、彼女が他の男と何をしようがどうでもいい。遠い未来、捨てるんだから……そのころ、あいらはおばさんだ。何もできない美人でもない中年おばさんなんて、誰も相手にしない。たとえ堀口宗太でも。


 輝く芝生のスロープを桜並木が囲んでいる。風が吹くたびに花びらがチラチラ風にのって踊る。
 桜並木の下を、カップル、老人、様々な属性のグループが歩いている。レジャーシートを敷いてお弁当を食べる親子もいる。子供達はダンボールをソリがわりにして滑っている。
 工業大学のキャンパスが、花見会場に一変した。

 大学の桜並木はよく知られた花見スポットで、桜シーズンにはキャンパスが一般公開される。大学なので宴会はできないが、普段見かけない人たちがあちこち歩いている。

 僕は桜のアーチを抜け、大学本館前の広場にたどり着いた。横長の大きな立て看板に「BMIフェア」と書かれている。
 広場には、いくつもの企業ブースが設置されている。有名なゲームメーカーも出展している。
 広場の中央で、よく知る人たちが集まり輪になって打合せをしている。葛城奈保子先生が学生たちと助教に囲まれていた。

「おっ、三好君、来たねえ。君はお客さんの整理、頼むよ。はい」

 お馴染みの魔法使いの衣装を渡された。

 前期試験が終わり、両親にあいらとの付き合いが発覚したころ、先生から今回のイベントについて教えてもらった。
 桜の季節に、BMIに関係した企業が出展するフェアが、大学で開かれる。葛城研ではゲームメーカーとタイアップして、子供向けイベントを行う。
 面白そうなイベントだ。僕は進んで手伝うことにした。


「魔法で花を咲かせる体験、やってみませんか! あ、こっちだよ。一番後ろに並んでね。はい、この整理券もってあそこの受付の人に渡してね」

 見習い魔法使いの僕は、花見に訪れた家族連れに声をかけた。
 魔法というワードに惹かれるものがあるのか、次第に人が増えてきた。
 お昼を過ぎて落ち着いたころ、先輩たちに「三好、お前も魔法使いやったら?」と勧められる。

「いいんですか? 四人一組のゲームだから、あと三人、声かけてきます」

 と、桜並木に足を向けたときだった。
 マスコミ業界風の男女に囲まれた長髪を束ねたあごひげ男と目が合った。

「四条さん!? えええ! こんなとこ来ちゃっていーんですか?」

 テレビのコメンテーター四条リューは、葛城先生の元夫だ。僕は二人の修羅場に居合わせたことがある。

「はは、ひどいなあ、三好君。これでも私は先生に呼ばれたんだよ」

 この人とは二回しか会ってないのに、名前を覚えてくれていた。

「先生が? 四条さん、何やったんですか?」

「ますますひどいぞ。あ、先生。ご無沙汰です」

 四条リューの視線をたどり、振り返る。

「四条社長、忙しいのにすいませんねえ。うちの研究ブース、見てってくださいよ」

 葛城奈保子先生は、研究室のスタッフジャンパーを着て、笑っていた。

 葛城先生が四条リューを笑顔で迎えた理由がわからないまま、僕は、四条と彼のスタッフらしい若い男女と組み、研究室のイベントを体験することになった。
 広場には、小さな丸テーブルが一つ置かれ、四つの椅子が囲んでいる。
 研究室の学生の案内で、僕らは座った。
 テーブルには、ヘッドセットつきのゴーグルが四つ置かれている。

「これは、魔法使いの帽子です。それぞれ光・水・空気・土の魔法が込められてます。どの帽子にどの魔法が込められてるかは、僕もわかりません」

 僕はコスプレの帽子を外し、目の前のヘッドセットを被った。脳波を読み取る大切な装置だが、これを魔法使いの帽子とするのは苦しい。
 学生が、僕を服も参加者四人のヘッドセットを装着してスイッチをいれる。
 ゴーグルは透明で、普通に広場の景色が見える。
 が、グラスに小さな茶色い球体が表示された。

「こんにちは! 僕がきれいな花になれるよう、みんなの魔法の力を貸してね!」

 声はイヤホンから聞こえてくる。案内した学生の声ではない。子供風の人工音声だ。

「では、君の名前は何て言うのかな? ふむふむ、ハルくんって言うんだ。よろしく、え? 他の名前がいい? マサハルクン、雅春君ね」

 僕は一言も話していないのに、名前を当てられてしまった。僕の場合は何度も実験に参加しているから、データが残っているのだろう、と思ったら、四条リューのスタッフも「すごいですね! 漢字までわかるなんて」と感心している。

「雅春君は、土の魔法使いになりました。あれ? 光の魔法がよかった? みんなそう思うんだけど、土には、植物が育つために欠かせない、窒素とリン酸とカリウムが含まれているんだよ」

 土の魔法とは地味と思ったが、心を読まれたようだ。魔法というには随分科学的だ。

「じゃあ、自分がどんな魔法使いになりたいか思い浮かべてね。お! 雅春クンは、イケメンだね。四人の魔法使いが集まったよ」

 ゴーグルには僕を含めた四人の魔法使いが現れ、球体を囲んだ。ARのおかげで、大学の広場に立っているように見える。
 年取った水の魔法使いはリュー、長いローブを被った子供は、光の魔法使いメリー。空気の魔法使い瑠璃香は、ヒラヒラのミニスカートを履いた美少女だ。随分難しい漢字だが、ヘッドセットを通して、頭に浮かべた文字を読み取れるようだ。

「じゃあみんな、僕に魔法をかけてね! 種から芽が出るには水と空気と温度が必要なんだ。温度の魔法はないから、光で土を温めてね。好きなポーズをとっていいよ」

 普通に手をかざす魔法使いもいれば、グルグル踊ってるものもいる。僕は、サッカーのキックのポーズを取った。
 茶色い球は地面の下に潜り込む。やがてアスファルトの上にチョコンと小さな双葉が現れた。

「僕が大きくなるには、土から窒素を吸収して葉を作るんだ。土の魔法が必要だよ」

 茎が伸びて小さな葉がポツポツ現れた。

「さあ、僕は大きくなって花を咲かせるために、光からエネルギーをもらって蓄えるんだ。光と水と空気の魔法を僕にかけてね。あ、土の魔法も僕の体を作るために必要だから、がんばってね」

 四人の魔法使いが手を振り回し踊る。目が増えて三つ目になった魔法使いもいれば、頭に角を生やすものもいる。僕は、三本目の腕を頭の上から生やしてみた。イケメン魔法使いがグロテスクなモンスターになってしまった。
 葉が生い茂りいくつもの蕾が膨らむ。踊る魔法使いたちの中心に現れたのは、赤いガーベラだった。

「お疲れ様でした。以上で、『魔法で花を咲かせよう』は終了です」

 最初に説明した学生が、ヘッドセットを回収した。

「四条社長、どうです?」

 葛城先生が、椅子に座る四条に声をかけた。

「脳内イメージの再現性は素晴らしいですね。ただ、商品化するには、ストーリー部分を練らないとね」

「うーん、あたしは育成系のゲーム好きなんだけどな。みんなで力を合わせて花を咲かせるのって、楽しくない?」

 中年男女の話に、さっき説明した研究室の学生が飛び込んできた。

「あー、俺はバトルしたいっす。『ソードアート・オンライン』をリアルにやりたいんす」

 先生は学生に「こらこら」と宥め、四条を向いた。

「ということで、四条社長にお願いなんだ。そういうゲームを実現するスタートアップを立ち上げたいって、うちの学生が言うんだよね。技術的にはまだまだだし、メーカーさんの力を借りなきゃいけない」

 先生が笑った。

「でもさ、この子たちが主体で動けるよう、会社経営の面で助けて欲しいんだ」

 四条リューは立ち上がって、手を伸ばし握手を求める。

「私は学生さんたちが生き生き活躍できる場を作りたい。喜んでサポートしますよ」

 葛城先生は少しためらった後、ゆっくり手を差し出し、握手が成立した。社長と准教授の共同プロジェクトが始まった。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

【完結】騎士だからという理由で婚約破棄された私は、騎士だからという理由で結婚を申し込まれました

紫宛
恋愛
※素人作品、ゆるふわ設定、ご都合主義※ ざまぁは、少なめ?かなと思います 私の家系は、軍人の家系で武術で王家に貢献してきた。 父は元騎士団長で、兄は父の後を継ぎ現騎士団長を務めている。もう1人の兄も騎士の一人として王太子殿下の護衛騎士を務めている。 そして私は、女だけれど実力を認められ騎士になった数少ない女騎士だ。 そんな私だが、まさかこんな目に会うとは思わなかった……

ファーストカット!!!異世界に旅立って動画を回します。

蒼空 結舞(あおぞら むすぶ)
BL
トップ高校生we tuberのまっつんこと軒下 祭(のきした まつり)、17歳。いつものように学校をサボってどんなネタを撮ろうかと考えてみれば、水面に浮かぶ奇妙な扉が現れた。スマホのカメラを回そうと慌てる祭に突然、扉は言葉を発して彼に問い掛ける。 『迷える子羊よ。我の如何なる問いに答えられるか。』 扉に話しかけられ呆然とする祭は何も答えられずにいる。そんな彼に追い打ちをかけるように扉はさらに言葉を発して言い放った。 『答えられぬか…。そのようなお前に試練を授けよう。…自分が如何にここに存在しているのかを。』 すると祭の身体は勝手に動き、扉を超えて進んでいけば…なんとそこは大自然が広がっていた。 カメラを回して祭ははしゃぐ。何故ならば、見たことのない生物が多く賑わっていたのだから。 しかしここで祭のスマホが故障してしまった。修理をしようにもスキルが無い祭ではあるが…そんな彼に今度は青髪の少女に話しかけられた。月のピアスをした少女にときめいて恋に堕ちてしまう祭ではあるが、彼女はスマホを見てから祭とスマホに興味を持ち彼を家に誘ったのである。 もちろん承諾をする祭ではあるがそんな彼は知らなかった…。 ドキドキしながら家で待っていると今度は青髪のチャイナ服の青年が茶を持ってきた。少女かと思って残念がる祭ではあったが彼に礼を言って茶を飲めば…今度は眠くなり気が付けばベットにいて!? 祭の異世界放浪奮闘記がここに始まる。

[R-18] 奴隷のレッスン:騎士団所属の末っ子王子は、イケメン奴隷に身も心も奪われる

山葉らわん
BL
【縦読み推奨】 ■ 第一章(第1話〜第9話)  アラディーム国の第七王子であるノモクは、騎士団長ローエの招きを受けて保養地オシヤクを訪れた。ノモクは滞在先であるローエの館で、男奴隷エシフと出会う。  滞在初日の夜、エシフが「夜のデザート」と称し、女奴隷とともにノモクの部屋を訪れる。しかし純潔を重んじるノモクは、「初体験の手ほどき」を断り、エシフたちを部屋から追い返してしまう。 ■ 第二章(第1話〜第10話)  ノモクが「夜のデザート」を断ったことで、エシフは司祭ゼーゲンの立合いのもと、ローエから拷問を受けることになってしまう。  拷問のあと、ノモクは司祭ゼーゲンにエシフを自分の部屋に運ぶように依頼した。それは、持参した薬草でエシフを治療してあげるためだった。しかしノモクは、その意図を悟られないように、エシフの前で「拷問の仕方を覚えたい」と嘘をついてしまう。 ■ 第三章(第1話〜第11話)  ノモクは乳母の教えに従い、薬草をエシフの傷口に塗り、口吻をしていたが、途中でエシフが目を覚ましてしまう。奴隷ごっこがしたいのなら、とエシフはノモクに口交を強要する。 ■ 第四章(第1話〜第9話)  ノモクは、修道僧エークから地下の拷問部屋へと誘われる。そこではギーフとナコシュのふたりが、女奴隷たちを相手に淫らな戯れに興じていた。エークは、驚くノモクに拷問の手引き書を渡し、エシフをうまく拷問に掛ければ勇敢な騎士として認めてもらえるだろうと助言する。 ◾️第五章(第1話〜第10話)  「わたしは奴隷です。あなたを悦ばせるためなら……」  こう云ってエシフは、ノモクと交わる。 ◾️第六章(第1話〜第10話)  ノモクはエシフから新しい名「イェロード」を与えられ、またエシフの本当の名が「シュード」であることを知らされる。  さらにイェロード(=ノモク)は、滞在先であるローエの館の秘密を目の当たりにすることになる。 ◾️第七章(第1話〜第12話)  現在、まとめ中。 ◾️第八章(第1話〜第10話)  現在、まとめ中。 ◾️第九章(第一話〜)  現在、執筆中。 【地雷について】  「第一章第4話」と「第四章第3話」に男女の絡みシーンが出てきます(後者には「小スカ」もあり)。過度な描写にならないよう心掛けていますが、地雷だという読者さまは読み飛ばしてください(※をつけています)。  「第二章第10話」に拷問シーンが出てきます。過度な描写にならないよう心掛けていますが、地雷だという読者さまは読み飛ばしてください(※をつけています)。

【前編完結】幻想世界《ファンタジーワールド》 機幻遊戯:GALAXY SOUL-銀河の騎士

眼鏡の似合う女性の眼鏡が好きなんです
ファンタジー
 異色の大人数参加型オンラインゲーム。 剣と魔法ではなく、ロボットに乗り込み、モンスターの代わりに敵のロボットを破壊する。 対戦有り、協力プレイ有り。  好きな機体を選んで、強化・進化させて、強敵を打ち砕けっ!

自暴自棄になって買った奴隷が、異国の王子だったんだけどこれって何罪。

ぽんぽこ狸
恋愛
 王子の婚約者であったエディットは、魔力の障害によって発生する病にかかり、婚約を破棄され城からも追い出されてしまった。  病に侵された体は常に熱を持ち、体はだるく、とてもではないが当たり前の日常生活を送ることは出来ない。家を失い自分の実家へと帰らなければならなくなったエディットは重たい体を引きずって長旅をした。  ついに到着した先の実家である屋敷もすでに両親は他界していておらず、寂しく日々をすごしこのまま死んでいくのが恐ろしくなったエディットは奴隷市場へと向かうのだった。  さっくり読めるざまぁになってると思います!

異世界転生したノンケの書生は、華族の貴公子に不埒な関係を望まれているが回避したい。

アナマチア
BL
ある日突然、交通事故で両親を亡くした、美大生の山田樹。 葬儀を終えて日常生活を送り始めるが、うつ状態になっていた樹は、葬儀後初めての登校時に接触事故で線路に落下する。 頭を強く打ち付けて視界が暗転し、目覚めると、見知らぬ部屋の布団の中に横たわっていた。 樹が夢でも見ている心地でいると、女中の花が現れて、樹のことを「早乙女さん」と呼んだ。 頭がぼうっとして何も考えられず、強い睡魔に襲われ、眠りに落ちようとしていた樹の前に、国防色の軍服を身にまとった偉丈夫――花ヶ前梗一郎(はながさきこういちろう)が現れた。 樹の名を切なそうに呼びながら近づいてきた梗一郎。驚いた樹は抵抗することもできず、梗一郎に抱き締められる。すると突然、想像を絶する頭痛に襲われた樹は、絶叫したのちに意識を失ってしまう。 そして気がつけば、重力が存在しない、真っ白な空間に浮かんでいた。そこで樹は、自分によく似た容姿の少年に出会う。 少年の正体は、早乙女樹の肉体を借りた、死を司る神――タナトスだった。そしてもう一柱、タナトスよりも小柄な少女、生を司る神――ビオスが現れる。 ビオスが言うには、樹は『異世界転生』をしたのだという。そして転生後の肉体の記憶は、特定の条件下で徐々に蘇ると告げられ、樹は再び異世界で目を覚ます。 樹が目覚めると、梗一郎が涙を流していた。 「樹が生きていて、本当によかった……!」 そう言って、梗一郎が樹の額に口付けた瞬間、樹の脳内に早乙女樹の幼少期と思われる映像が流れ、眠るように意識を失う。 『特定の条件下』とは、梗一郎との愛ある接触のことだった。 無事にひとつ目の記憶を取り戻した樹は、公家華族・花ヶ前伯爵家お抱えの書生(画家見習い)・『早乙女樹』を演じながら、花ヶ前家で生活を送る。 スペイン風邪による後遺症で『記憶喪失』になってしまった樹を心配して見舞いに来たのは、楚々とした容貌の美少女――梗一郎の妹である、花ヶ前椿子だった。 樹は驚愕に目を見開いた。 目の前に立つ少女は、樹が描いた人物画。 『大正乙女』そのままの姿形だったのである。 なんと樹は、自分が描いた油画の世界に異世界転生していたのだ。 梗一郎と恋仲であった早乙女樹として転生してしまった樹(ノンケ)は、男と恋愛なんて出来るはずがないと、記憶喪失を理由に梗一郎と距離を置くが……。

ヒーローの末路

真鉄
BL
狼系獣人ヴィラン×ガチムチ系ヒーロー 正義のヒーロー・ブラックムーンは悪の組織に囚われていた。肉体を改造され、ヴィランたちの性欲処理便器として陵辱される日々――。 ヒーロー陵辱/異種姦/獣人×人間/パイズリ/潮吹き/亀頭球

僕は社長の奴隷秘書♡

ビビアン
BL
性奴隷――それは、専門の養成機関で高度な教育を受けた、政府公認のセックスワーカー。 性奴隷養成学園男子部出身の青年、浅倉涼は、とある企業の社長秘書として働いている。名目上は秘書課所属だけれど、主な仕事はもちろんセックス。ご主人様である高宮社長を始めとして、会議室で応接室で、社員や取引先に誠心誠意えっちなご奉仕活動をする。それが浅倉の存在意義だ。 これは、母校の教材用に、性奴隷浅倉涼のとある一日をあらゆる角度から撮影した貴重な映像記録である―― ※日本っぽい架空の国が舞台 ※♡喘ぎ注意 ※短編。ラストまで予約投稿済み

処理中です...