38 / 77
二章 僕は彼女を離さない
37 世界を統べる女王
しおりを挟む
高校卒業の日「終わりにしましょう」の一言で別れた青山星佳が、サークルの練習室にいる。
「あ~、もしかして青山ちゃん?」
前坂さんは彼女と初対面なのに、馴れ馴れしく星佳の腕を取った。腕を取られた音大生はマリア像のように微笑む。
「遅れてすみません。私も文化祭の発表に参加させていただきますね」
彼女が文化祭に参加する?
忘れていた。サークルの発表会にゲスト参加する音大は、星佳のいる大学なのだ。
「練習は三十分よ。今日はあなたで最後だからね。青山ちゃんは声楽科だから独唱? 伴奏の人は、これから来るのかなあ?」
僕は未だに事態が呑み込めないが、前坂さんは把握しているようだ。先輩は三年生でサークルの中心メンバーだ。
と、星佳はピアノの前で硬直している僕に顔を向けた。
「伴奏なら、彼がいるわ」
先輩は僕らを見比べ「え、えっ、やだ~、面白すぎる~」と騒ぎ立てた。
「だって二人ってさあ、付き合ってたんでしょ?」
僕は絶対零度に冷却された。すべての運動が停止する温度。この情報通の先輩は、僕の高校時代の彼女が音大生だと知っている。
「ふふ、マサったらお喋りだったのね」
やめてくれ! 僕は誰にも話していないのに、噂が勝手に広がったんだ!
「青山ちゃん、完璧じゃん。あたし完全に負け。こーなったら、ファンとして三好君ウォッチしちゃう」
冗談じゃない! いつまでも絶対零度ではいられない!
「前坂さん、いい加減にしてくれませんか!」
「実験パートナーの彼女、頭いーんだろーけど、あたし、顔は負けてないから、嫌だったんだよねー。でも、青山ちゃんなら仕方ないや」
僕の抗議を無視して先輩は気持ち悪いことを主張し「じゃ、三好君、終わったらピアノ閉じて、これ、サークル棟に返しといてね」と、ピアノの鍵を僕の手に握らせた。
「面白すぎ~。今カノと別れた途端、元カノだよ~。じゃあ青山ちゃん、練習頑張って~」
僕らは練習室に置き去りにされた。
ピアノのある部屋で、青山星佳と二人きり。これは、嫌いなシチュエーションだ。
高校卒業の日、僕は音楽室で彼女に別れを告げられたのだ。魔の日と同じ状況に、僕は閉じ込められた。
「マサ、大学でもモテるのね」
「星佳、君もやめてくれないか」
「怒っているのかしら?」
彼女の白い指が僕の頬を突いた。未知の香りが漂ってくる。ボディソープでも制汗デオドラントでもない……コロンだ。高校時代の彼女とは違う。
星佳の顔をじっと見つめた。ちゃんとメークしている。白い肌は艶やかに、切れ長の目はシャープに、リップは上品なローズに染められ、光り輝いている。
以前と変わらず清楚だが、彼女は高校生ではなく大学生なのだ。
――あいらは、化粧とか全然していなかった。でも髪を伸ばして、眉毛をそろえるようになったなあ……今は、あいらのことを思い出している場合ではない。
「僕がサークルにいるのは知ってたのか?」
「当然でしょう。声楽の子から聞かされていたわ。すごいイケメンがいるって」
「知っているなら、なぜ来たんだ?」
彼女に背を向け、僕はピアノの椅子に座った。
と、細い指が背中をツツっとなぞる……久しぶりの感触だ。
「どうしてもマサのピアノで歌いたくなったのよ」
僕は背中を向けたまま首を振った。
「発表までひと月しかない。僕は先輩の伴奏と自分のピアノソロでいっぱいだ。君の大学には、初見で素晴らしく弾けるピアノ科の学生が、いくらでもいるだろ?」
トサッっと、ピアノの譜面台に楽譜が置かれた。
「マサ、これなら弾けるでしょ?」
それは、懐かしいオペラアリアだった。
高校二年の秋、僕らは誰もいない放課後の音楽室で、はしゃいでいた。
僕は『この歌は、さすがの星佳も歌えないだろ?』とオペラアリア集の楽譜を彼女に見せ、挑発した。彼女は『そうね、難しそうね』と涼しい顔をして、見事に歌い上げたのだ。
彼女がこなした難曲は、モーツァルトのオペラ『魔笛』夜の女王のアリア。正式なタイトルは『復讐の心は地獄のように胸に燃え』とおどろおどろしい。女王は、自分の娘に仇を殺すよう脅迫する歌だ。
ハイF(上のファ)という高音を軽やかに出さなければならない。有名なオペラアリアの中ではもっとも高い音で、これを歌えるソプラノ歌手は限られる。
「な、なぜ、この歌を?」
「私たちの定期演奏会のことは知っているわよね?」
音大生が僕らのサークルの発表会にゲスト参加するのは、彼女らの定期演奏会の宣伝のためだ。僕らサークルのメンバーも、チケットを購入するのだ。
僕は、二枚買うつもりだった。篠崎あいらと行くつもりだった。
「声楽科の一年生は、オペラ『魔笛』のアリアをダイジェストで発表するの。私は夜の女王よ」
『魔笛』で夜の女王の出番は少なく、二つのアリアを含めて三回だけ。が、この二つのアリアは難曲だ。役柄はいわゆるラスボスで、少ない出番にも関わらず、圧倒的な存在感でオペラを支配する。
夜の女王を歌うということは、星佳は声楽科の中でトップクラスの実力を持っているのだろう。
「発声練習するか?」
「喉は出来上がっているわ」
「テンポはどれくらい?」
軽く弾いて、速さを確認する。
「もう少しゆっくり……女王の威厳を見せつけたいの」
「悪いが一年以上弾いていない。止まっても知らないぞ」
断るつもりだったのに、僕は、夜の女王のアリアの伴奏を弾いた。
星佳の歌を、もう一度聴きたかった。音大に進んだ彼女の声がどう進化したのか、知りたくなった。
夜の女王は復讐に駆られ、世界の支配をたくらむ……僕のつたない伴奏はともかく、半年ぶりの星佳の声は、高らかなスタッカートでありながら、豊かな深い響きを保っていた。彼女は女王そのものだった。
誰もが喜んで女王にひれ伏し奴隷になり、闇の支配者の手先となって、悪の限りを尽くすだろう……僕は、伴奏が終わっても、女王に支配されたまま、動けなかった。
「ホールではないから、響きはこの程度かしらね。でもピアノは調律した方がいいわ」
ハッと星佳の呼びかけで我に返る。
「……すごいよ。ハイF余裕があった」
こんな陳腐な言葉でしか、僕は彼女に賛美を贈れない。
「マサ、ありがとう。あなたの伴奏も味があっていいわね」
味がある……僕の伴奏がボロボロなのは、明らかだ。
「星佳、今からでもピアノ科の誰かに頼んだ方がいい」
グイっと両頬を掴まれた。
「私はね、今、マサのピアノで歌いたいのよ」
額に突然、冷ややかな唇が押し当てられた。半年ぶりの彼女の唇。あいらのふっくらした唇とは違う感触。
「なっ! どういうつもりなんだ!」
かつての恋人は楽譜をしまい込み、僕に背を向け扉に向かう。
「僕らは別れたんだろ!」
と、真っすぐな背中は止まる。くるっと振りかえって僕に見せたのは、マリア像と同じ微笑み。
「マサ、怒っているのかしら?」
「当たり前じゃないか! 君が別れたいと言うから望み通りにしたんだぞ!」
「安心したわ。あなたは人間だったのね」
マリアの目尻に何かが光った……ように見えたのは気のせいだ。
再び青山星佳は僕に背を向け、練習室から消えた。
鼻をすする音が聞こえたような……気のせいに決まっている。
「あ~、もしかして青山ちゃん?」
前坂さんは彼女と初対面なのに、馴れ馴れしく星佳の腕を取った。腕を取られた音大生はマリア像のように微笑む。
「遅れてすみません。私も文化祭の発表に参加させていただきますね」
彼女が文化祭に参加する?
忘れていた。サークルの発表会にゲスト参加する音大は、星佳のいる大学なのだ。
「練習は三十分よ。今日はあなたで最後だからね。青山ちゃんは声楽科だから独唱? 伴奏の人は、これから来るのかなあ?」
僕は未だに事態が呑み込めないが、前坂さんは把握しているようだ。先輩は三年生でサークルの中心メンバーだ。
と、星佳はピアノの前で硬直している僕に顔を向けた。
「伴奏なら、彼がいるわ」
先輩は僕らを見比べ「え、えっ、やだ~、面白すぎる~」と騒ぎ立てた。
「だって二人ってさあ、付き合ってたんでしょ?」
僕は絶対零度に冷却された。すべての運動が停止する温度。この情報通の先輩は、僕の高校時代の彼女が音大生だと知っている。
「ふふ、マサったらお喋りだったのね」
やめてくれ! 僕は誰にも話していないのに、噂が勝手に広がったんだ!
「青山ちゃん、完璧じゃん。あたし完全に負け。こーなったら、ファンとして三好君ウォッチしちゃう」
冗談じゃない! いつまでも絶対零度ではいられない!
「前坂さん、いい加減にしてくれませんか!」
「実験パートナーの彼女、頭いーんだろーけど、あたし、顔は負けてないから、嫌だったんだよねー。でも、青山ちゃんなら仕方ないや」
僕の抗議を無視して先輩は気持ち悪いことを主張し「じゃ、三好君、終わったらピアノ閉じて、これ、サークル棟に返しといてね」と、ピアノの鍵を僕の手に握らせた。
「面白すぎ~。今カノと別れた途端、元カノだよ~。じゃあ青山ちゃん、練習頑張って~」
僕らは練習室に置き去りにされた。
ピアノのある部屋で、青山星佳と二人きり。これは、嫌いなシチュエーションだ。
高校卒業の日、僕は音楽室で彼女に別れを告げられたのだ。魔の日と同じ状況に、僕は閉じ込められた。
「マサ、大学でもモテるのね」
「星佳、君もやめてくれないか」
「怒っているのかしら?」
彼女の白い指が僕の頬を突いた。未知の香りが漂ってくる。ボディソープでも制汗デオドラントでもない……コロンだ。高校時代の彼女とは違う。
星佳の顔をじっと見つめた。ちゃんとメークしている。白い肌は艶やかに、切れ長の目はシャープに、リップは上品なローズに染められ、光り輝いている。
以前と変わらず清楚だが、彼女は高校生ではなく大学生なのだ。
――あいらは、化粧とか全然していなかった。でも髪を伸ばして、眉毛をそろえるようになったなあ……今は、あいらのことを思い出している場合ではない。
「僕がサークルにいるのは知ってたのか?」
「当然でしょう。声楽の子から聞かされていたわ。すごいイケメンがいるって」
「知っているなら、なぜ来たんだ?」
彼女に背を向け、僕はピアノの椅子に座った。
と、細い指が背中をツツっとなぞる……久しぶりの感触だ。
「どうしてもマサのピアノで歌いたくなったのよ」
僕は背中を向けたまま首を振った。
「発表までひと月しかない。僕は先輩の伴奏と自分のピアノソロでいっぱいだ。君の大学には、初見で素晴らしく弾けるピアノ科の学生が、いくらでもいるだろ?」
トサッっと、ピアノの譜面台に楽譜が置かれた。
「マサ、これなら弾けるでしょ?」
それは、懐かしいオペラアリアだった。
高校二年の秋、僕らは誰もいない放課後の音楽室で、はしゃいでいた。
僕は『この歌は、さすがの星佳も歌えないだろ?』とオペラアリア集の楽譜を彼女に見せ、挑発した。彼女は『そうね、難しそうね』と涼しい顔をして、見事に歌い上げたのだ。
彼女がこなした難曲は、モーツァルトのオペラ『魔笛』夜の女王のアリア。正式なタイトルは『復讐の心は地獄のように胸に燃え』とおどろおどろしい。女王は、自分の娘に仇を殺すよう脅迫する歌だ。
ハイF(上のファ)という高音を軽やかに出さなければならない。有名なオペラアリアの中ではもっとも高い音で、これを歌えるソプラノ歌手は限られる。
「な、なぜ、この歌を?」
「私たちの定期演奏会のことは知っているわよね?」
音大生が僕らのサークルの発表会にゲスト参加するのは、彼女らの定期演奏会の宣伝のためだ。僕らサークルのメンバーも、チケットを購入するのだ。
僕は、二枚買うつもりだった。篠崎あいらと行くつもりだった。
「声楽科の一年生は、オペラ『魔笛』のアリアをダイジェストで発表するの。私は夜の女王よ」
『魔笛』で夜の女王の出番は少なく、二つのアリアを含めて三回だけ。が、この二つのアリアは難曲だ。役柄はいわゆるラスボスで、少ない出番にも関わらず、圧倒的な存在感でオペラを支配する。
夜の女王を歌うということは、星佳は声楽科の中でトップクラスの実力を持っているのだろう。
「発声練習するか?」
「喉は出来上がっているわ」
「テンポはどれくらい?」
軽く弾いて、速さを確認する。
「もう少しゆっくり……女王の威厳を見せつけたいの」
「悪いが一年以上弾いていない。止まっても知らないぞ」
断るつもりだったのに、僕は、夜の女王のアリアの伴奏を弾いた。
星佳の歌を、もう一度聴きたかった。音大に進んだ彼女の声がどう進化したのか、知りたくなった。
夜の女王は復讐に駆られ、世界の支配をたくらむ……僕のつたない伴奏はともかく、半年ぶりの星佳の声は、高らかなスタッカートでありながら、豊かな深い響きを保っていた。彼女は女王そのものだった。
誰もが喜んで女王にひれ伏し奴隷になり、闇の支配者の手先となって、悪の限りを尽くすだろう……僕は、伴奏が終わっても、女王に支配されたまま、動けなかった。
「ホールではないから、響きはこの程度かしらね。でもピアノは調律した方がいいわ」
ハッと星佳の呼びかけで我に返る。
「……すごいよ。ハイF余裕があった」
こんな陳腐な言葉でしか、僕は彼女に賛美を贈れない。
「マサ、ありがとう。あなたの伴奏も味があっていいわね」
味がある……僕の伴奏がボロボロなのは、明らかだ。
「星佳、今からでもピアノ科の誰かに頼んだ方がいい」
グイっと両頬を掴まれた。
「私はね、今、マサのピアノで歌いたいのよ」
額に突然、冷ややかな唇が押し当てられた。半年ぶりの彼女の唇。あいらのふっくらした唇とは違う感触。
「なっ! どういうつもりなんだ!」
かつての恋人は楽譜をしまい込み、僕に背を向け扉に向かう。
「僕らは別れたんだろ!」
と、真っすぐな背中は止まる。くるっと振りかえって僕に見せたのは、マリア像と同じ微笑み。
「マサ、怒っているのかしら?」
「当たり前じゃないか! 君が別れたいと言うから望み通りにしたんだぞ!」
「安心したわ。あなたは人間だったのね」
マリアの目尻に何かが光った……ように見えたのは気のせいだ。
再び青山星佳は僕に背を向け、練習室から消えた。
鼻をすする音が聞こえたような……気のせいに決まっている。
0
お気に入りに追加
17
あなたにおすすめの小説
寝室から喘ぎ声が聞こえてきて震える私・・・ベッドの上で激しく絡む浮気女に復讐したい
白崎アイド
大衆娯楽
カチャッ。
私は静かに玄関のドアを開けて、足音を立てずに夫が寝ている寝室に向かって入っていく。
「あの人、私が
【R18】男嫌いと噂の美人秘書はエリート副社長に一夜から始まる恋に落とされる。
夏琳トウ(明石唯加)
恋愛
真田(さなだ)ホールディングスで専務秘書を務めている香坂 杏珠(こうさか あんじゅ)は凛とした美人で26歳。社内外問わずモテるものの、男に冷たく当たることから『男性嫌いではないか』と噂されている。
しかし、実際は違う。杏珠は自分の理想を妥協することが出来ず、結果的に彼氏いない歴=年齢を貫いている、いわば拗らせ女なのだ。
そんな杏珠はある日社長から副社長として本社に来てもらう甥っ子の専属秘書になってほしいと打診された。
渋々といった風に了承した杏珠。
そして、出逢った男性――丞(たすく)は、まさかまさかで杏珠の好みぴったりの『筋肉男子』だった。
挙句、気が付いたら二人でベッドにいて……。
しかも、過去についてしまった『とある嘘』が原因で、杏珠は危機に陥る。
後継者と名高いエリート副社長×凛とした美人秘書(拗らせ女)の身体から始まる現代ラブ。
▼掲載先→エブリスタ、ベリーズカフェ、アルファポリス(性描写多め版)
妻がエロくて死にそうです
菅野鵜野
大衆娯楽
うだつの上がらないサラリーマンの士郎。だが、一つだけ自慢がある。
美しい妻、美佐子だ。同じ会社の上司にして、できる女で、日本人離れしたプロポーションを持つ。
こんな素敵な人が自分のようなフツーの男を選んだのには訳がある。
それは……
限度を知らない性欲モンスターを妻に持つ男の日常
孕むまでオマエを離さない~孤独な御曹司の執着愛~
霧内杳/眼鏡のさきっぽ
恋愛
「絶対にキモチイイと言わせてやる」
私に多額の借金を背負わせ、彼氏がいなくなりました!?
ヤバい取り立て屋から告げられた返済期限は一週間後。
少しでもどうにかならないかとキャバクラに体験入店したものの、ナンバーワンキャバ嬢の恨みを買い、騒ぎを起こしてしまいました……。
それだけでも絶望的なのに、私を庇ってきたのは弊社の御曹司で。
副業がバレてクビかと怯えていたら、借金の肩代わりに妊娠を強要されたんですが!?
跡取り身籠もり条件の愛のない関係のはずなのに、御曹司があまあまなのはなぜでしょう……?
坂下花音 さかしたかのん
28歳
不動産会社『マグネイトエステート』一般社員
真面目が服を着て歩いているような子
見た目も真面目そのもの
恋に関しては夢を見がちで、そのせいで男に騙された
×
盛重海星 もりしげかいせい
32歳
不動産会社『マグネイトエステート』開発本部長で御曹司
長男だけどなにやら訳ありであまり跡取りとして望まれていない
人当たりがよくていい人
だけど本当は強引!?
【R18】君を待つ宇宙 アラサー乙女、年下理系男子に溺れる
さんかく ひかる
恋愛
7年前、失恋した私は、18禁乙女ゲームにハマり30歳直前で処女。しかも失業中で就活全敗。
だけど不思議な少年に出会った。口を開けば宇宙の話で、私は妖怪扱い! なのに彼が忘れられない。(1章)
年下宇宙オタクの正体が判明! 私は大学の広報に就職。さっそく上司が無茶を言う。マスコミ嫌いの先生に取材を受けさせろ。でないとクビ! だから彼に相談した。決して下心からではない!(2章)
田舎の祭り準備で私は7年前の失恋相手と再会。彼に少しは気にしてほしい。30歳で処女は嫌。だから彼にお願いした。私の部屋に来てほしいと。(3章)
失恋相手は去り、あやふやなまま私たちは身体の関係へ。割り切ったつもりだが、スーパーリケジョの彼女が登場。もう彼のそばにはいられない……(4章)
宇宙飛行士は登場しません。では「君を待つ宇宙」とは何か?
田舎にできた新しい大学での純愛と官能。ハッピーエンドです。
R18設定です。性描写がある話には、タイトルに※R と入っています。感想、お待ちしています。
初月みちる様が、主人公の素芦那津美を美しく描いてくださいました。
最初のページに登場します。
腹黒御曹司の独占欲から逃げられません 極上の一夜は溺愛のはじまり
春宮ともみ
恋愛
旧題:極甘シンドローム〜敏腕社長は初恋を最後の恋にしたい〜
大手ゼネコン会社社長の一人娘だった明日香は、小学校入学と同時に不慮の事故で両親を亡くし、首都圏から離れた遠縁の親戚宅に預けられ慎ましやかに暮らすことに。質素な生活ながらも愛情をたっぷり受けて充実した学生時代を過ごしたのち、英文系の女子大を卒業後、上京してひとり暮らしをはじめ中堅の人材派遣会社で総務部の事務職として働きだす。そして、ひょんなことから幼いころに面識があったある女性の結婚式に出席したことで、運命の歯車が大きく動きだしてしまい――?
***
ドSで策士な腹黒御曹司×元令嬢OLが紡ぐ、甘酸っぱい初恋ロマンス
***
◎作中に出てくる企業名、施設・地域名、登場人物が持つ知識等は創作上のフィクションです
◆アルファポリス様のみの掲載(今後も他サイトへの転載は予定していません)
※著者既作「(エタニティブックス)俺様エリートは独占欲全開で愛と快楽に溺れさせる」のサブキャラクター、「【R18】音のない夜に」のヒーローがそれぞれ名前だけ登場しますが、もちろんこちら単体のみでもお楽しみいただけます。彼らをご存知の方はくすっとしていただけたら嬉しいです
※著者が読みたいだけの性癖を詰め込んだ三人称一元視点習作です
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる