うたかたに燃ゆ
──叔父のことを知りたいのです──
ある日、少年が木彫りの人形を持ち質屋に訪れた…。
江戸時代のお話。
短編か中編か微妙な長さです。
ある日、少年が木彫りの人形を持ち質屋に訪れた…。
江戸時代のお話。
短編か中編か微妙な長さです。
一段目
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三段目
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国家の侵略とは謀略である。気づいた時には敵国が自国の中枢にくい込んで相互不信におちいり内部分裂をおこす。この謀略に長けた国が日本を虎視眈々と狙っていたことを知る人は少ない。タイトルにある|赤蝦夷風説《あかえぞふうせつ》の赤蝦夷とは江戸時代のロシアの呼び名である。そのロシアが無断で蝦夷地(北海道)に上陸してアイヌの人々と交易をはじめたのは江戸時代中期のことだとされている。当時の日本は鎖国を行っていたため急速に極東アジアに侵攻するロシアのことをほとんど知らなかった。そのため北海道のはるか北にあるカムチャッカ半島をロシアと誤認してカムチャッカ半島の呼び名である赤蝦夷をロシアの国名としていた。
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