読書感想文

泉鏡花『紫陽花』

感想-1

内容もう書いてあるねんな(笑)

まんまですね。

これは様々なね、深読みをさせてくれるくらいふわっとしています。

読んでいる「貴女」視点
第三者として「貴女」も「美少年」も眺める読み方

「貴女」として自分が入り込める、という話なんですがね、ホントに内容として簡潔にまとめてしまえば

小川にいた美少年を「貴女」が苛めたくなっちゃった。
ん？
「美少年」とは、なんだったんだ？

というお話。

まとめちゃうと↑こんなんですが、うーん超短編、ベリーショートなお話ですが、まぁ5000字未満なんでしょうかね。大体が比喩、雰囲気です。

この短編なんですが「あはぁ、秀逸やなぁ」と思った点が、

過剰だよね(笑)な比喩と
あっさり飾りなく書いている描写が交互にあることでしつこさもなく、妙に陶酔しそう、世界観や雰囲気を間近に感じられるな、と思うんですよね。

いや、泉鏡花ってそこやろ、比喩の人やろ、確かにそう。しかし待ったを私は掛ける、それだけじゃないんだぜ、と。

じゃぁ何故その比喩が効果的かって様々な手管で比喩を生かすかという話なんですがね。

単語並べの時もあれば、

例えば、二色を表したいとき。

蝋燭の明かりが点る、行灯の光は、煌々と命のように、赤く揺らめき、晴天の空のごとく、青い煌めきが、この空間に存在する二色。この仄暗く、燈籠の仄かな、光しかない空間のような、唯一を求めるような二色の姿が映る。


例文がダメ(笑)


精進します。
要するに「比喩を変えて同じものを表している文を繰り返すパターンもある」と言いたかった(泣)


いや、比喩ばかりじゃないぞ、「外科室」はどうなんだ。

あれも効果的だよね～、シンプルイズベストなのに何故グッと入り込めるんだろうね～。

多分入り込んだら目についた順に書いてくんだろうな、とかね。あ、外科室もおすすめです。

連想ゲームが自然、しかし「紫陽花」はもう少しサブリミナル効果というか。

比喩～と感じるのは↑これじゃないか、確かに幻想的文学なんだけども作品により言葉回しは違う、わりとカメレオンのような、色々な書き方をしているのだが、「泉鏡花」とはっきり感じるのは言葉センスじゃないかと二色は思うのですネ。

いや、次ページ、紫陽花の話ね。