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Epilogue
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嫌な予感ほど、よく当たる。
職業柄、勘は冴えている方で、テレビの占い等も観ない質なのだが。
「えっと、次のクライアントが…13時半なんだけど」
時刻は2018年、11月14日、午後13時5分だった。時計も普段は見ない。だが、これも職業柄で。
「はぁん!?おいぃコラクソけーり、てめぇマぃでくーき読めぉバカなん、ぶっ殺ふぞコラぁ!」
完璧に、ルーズな相方のせいでしかないのだが。相方は自宅兼事務所にてパンツ一枚の寝癖頭で喚く。
垂れ流されていた職場のテレビを消した。
ちなみに、おとめ座は8位。血液型占いではO型が1位という、微妙すぎるどーでもいい情報まで処理をしなければならない。
テレビの占い通りにいけば、俺はとても微妙な一日を過ごすことになる。
「おひ、俺何位だったん、コラぁ」
「…喋るか歯ぁ磨くか服着るかにしろよ性格破綻。双子座3位のA型4位だ、クソ潤」
星川探偵事務所(何でも屋)は、今日もクソほどに煩かった。
「はぁ、なんへほんは」
「なに言ってっかわかんねぇし汚ぇんだよ殴るぞコラぁ!」
そう言って股間を殴ると見せかけ、きれーな足の腿に肘打ちをかまそうとするが、やはり後遺症、右腕が微妙に上がらず断念。
相方、星川潤はそれを関知して素早く避け、「はーか!」とバカにしながら洗面所へ消えた。
ここ一年、こんな調子だった。
そう、結果生きているのだ、俺。
腕無くなるとか、というか多分死んだな俺、走馬灯的なやつ見たし、多分ヒーローだったなら潔く死んでいただろうと思うのだが。
その場にいた潤と政宗の処置があまりに鮮やかで慣れていたらしい。後に病院で目を覚ました時に言われた。
「壽美田さん、一週間は生死をさ迷っていましたが、精神が勝ちましたね。
ですが、連れてきた方の処置が適切でした。後3秒遅れたら多分…」
俺はあの、生まれ育った宗教施設のような白い空間の天井で思ったものだ。
大体そういうパターンって「3秒遅かったら」とか大ウソだし、それってマジで普通に生きていくやつの末路じゃん。
と。
そう。
俺って全うに多分、普通のやつだったんだ。そう実感して涙が出たもんだった。
「でさぁ、流星」
潤がシャツのボタンを閉め、ズボンを肩に掛けた状態でまた現れる。
ここ一年で知ったのは、潤はどうやら上半身から着替える派だ、と言うことだった。
偉く、平和だった。
「あんだよクソ潤」
「仕事は何ぃ!?」
「は?お得意先マトリ荒川ゴリラ様のモグリ依頼ですけど」
「またぁ?ゴリラどんだけ使えねーの全く」
「課長にも永遠になれねぇペナルティゴリラだから仕方ないっしょ。必要悪必要悪。俺らの仕事グレーっしょ」
それから、そう。
特本部は解散、みんなはそれぞれ元にいた部署に戻ることになったが。
伊緒はどうしたか。
「…言うてあいつ一回も来ねーよね」
「仕方ねぇんじゃね。ここグレーだもん」
「可哀想~。雇ってやろうかな」
結局伊緒は政宗の舎弟じみたことをやっている。依頼があれば、ここに来る、といった具合で。
最早警察組織(じゃないけど)の方が本当に黒いかもしれないと、最近気付き始めていた。
当たり前か。
一介のクソ公務員に何が出来たか、何も出来ないのが現状だが。
それでも狭い日本なら、まぁまぁ平和に暮らしていけた。それが事実だった。
職業柄、勘は冴えている方で、テレビの占い等も観ない質なのだが。
「えっと、次のクライアントが…13時半なんだけど」
時刻は2018年、11月14日、午後13時5分だった。時計も普段は見ない。だが、これも職業柄で。
「はぁん!?おいぃコラクソけーり、てめぇマぃでくーき読めぉバカなん、ぶっ殺ふぞコラぁ!」
完璧に、ルーズな相方のせいでしかないのだが。相方は自宅兼事務所にてパンツ一枚の寝癖頭で喚く。
垂れ流されていた職場のテレビを消した。
ちなみに、おとめ座は8位。血液型占いではO型が1位という、微妙すぎるどーでもいい情報まで処理をしなければならない。
テレビの占い通りにいけば、俺はとても微妙な一日を過ごすことになる。
「おひ、俺何位だったん、コラぁ」
「…喋るか歯ぁ磨くか服着るかにしろよ性格破綻。双子座3位のA型4位だ、クソ潤」
星川探偵事務所(何でも屋)は、今日もクソほどに煩かった。
「はぁ、なんへほんは」
「なに言ってっかわかんねぇし汚ぇんだよ殴るぞコラぁ!」
そう言って股間を殴ると見せかけ、きれーな足の腿に肘打ちをかまそうとするが、やはり後遺症、右腕が微妙に上がらず断念。
相方、星川潤はそれを関知して素早く避け、「はーか!」とバカにしながら洗面所へ消えた。
ここ一年、こんな調子だった。
そう、結果生きているのだ、俺。
腕無くなるとか、というか多分死んだな俺、走馬灯的なやつ見たし、多分ヒーローだったなら潔く死んでいただろうと思うのだが。
その場にいた潤と政宗の処置があまりに鮮やかで慣れていたらしい。後に病院で目を覚ました時に言われた。
「壽美田さん、一週間は生死をさ迷っていましたが、精神が勝ちましたね。
ですが、連れてきた方の処置が適切でした。後3秒遅れたら多分…」
俺はあの、生まれ育った宗教施設のような白い空間の天井で思ったものだ。
大体そういうパターンって「3秒遅かったら」とか大ウソだし、それってマジで普通に生きていくやつの末路じゃん。
と。
そう。
俺って全うに多分、普通のやつだったんだ。そう実感して涙が出たもんだった。
「でさぁ、流星」
潤がシャツのボタンを閉め、ズボンを肩に掛けた状態でまた現れる。
ここ一年で知ったのは、潤はどうやら上半身から着替える派だ、と言うことだった。
偉く、平和だった。
「あんだよクソ潤」
「仕事は何ぃ!?」
「は?お得意先マトリ荒川ゴリラ様のモグリ依頼ですけど」
「またぁ?ゴリラどんだけ使えねーの全く」
「課長にも永遠になれねぇペナルティゴリラだから仕方ないっしょ。必要悪必要悪。俺らの仕事グレーっしょ」
それから、そう。
特本部は解散、みんなはそれぞれ元にいた部署に戻ることになったが。
伊緒はどうしたか。
「…言うてあいつ一回も来ねーよね」
「仕方ねぇんじゃね。ここグレーだもん」
「可哀想~。雇ってやろうかな」
結局伊緒は政宗の舎弟じみたことをやっている。依頼があれば、ここに来る、といった具合で。
最早警察組織(じゃないけど)の方が本当に黒いかもしれないと、最近気付き始めていた。
当たり前か。
一介のクソ公務員に何が出来たか、何も出来ないのが現状だが。
それでも狭い日本なら、まぁまぁ平和に暮らしていけた。それが事実だった。
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