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What do you want?
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「あーもうなんか疲れたわ………忘れちったよ何言おうとしてたか…ぜってぇもう一個くらい話したいことあったと……あーモヤモヤする!」
「ちなみに俺は抜けたぜ、ボーイズラブ」
「…マジで!?」
「それがさぁ、ちんこねぇんだよ…なんかモザイク処理的なやつらしいんだけどねぇんだよ…受け…あ、女役な?そいつが超可愛くて女みてぇでさ、おっぱいないけど」
「……もういいやこの話やめよ、なんかそれ怖いわ…」
リンクしすぎてて怖いわ…あいつちんこあったけど…。
ふう、と落ち着いたところでエロ三澤はふと「てゆうかなんで今更まもる?」と掘り返してくる。
「…っじゃあ言うけどお前なんで裕翔なんだよ!」
「え?何それ精神論みたいな話?名前の由来?」
「あー話通じねぇ……いいわ裕翔で裕翔くん」
「うわっ、今更キんモっ。ごめん俺そっち否定しないけどそっちの人じゃな」
「俺も違うわ、そこだけ気が合うよ全く…」
しかし話せばどうやら気は紛れるらしい。全然何も解決しなかったが。
「でもさぁ」
行儀悪く頬杖を付きタコさんウィンナーを摘まんだ三澤は「ホント、なんで今更弁当屋なんだよ」と、普通のテンションで言った。
「お前、気にしてこっち来たんじゃん」
「……別にそういうんじゃねぇよ、お前だってこっち」
「俺は頭よかったから、バカだけど」
…まぁ確かに、わざわざ都会に来たのだ。
自分は結構必死だった。その点は三澤に負ける。
「…だって、こっちの方が将来安泰だし」
「あっそう?別に良いけど、俺としては退屈しねーし。じゃ、サボんのやめとけよ」
「…まぁ、」
「あとエロい女は紹介しろよ、お手付きでいいから」
「……ホントに頭よかったら多分そこ、『素行を直せ』だろ。うまく立ち回ってるつもりだし」
「飯食い終わったら、行く?」
唐突すぎてつい「は?」となった。
「保健室。ねーちゃんのBLにあったぞ?エロエロ保健室」
…確かに、やけに保険医と親しげだったけど、と一瞬流されそうになり気になったが、誤魔化すのは多分、上手い方だ。
「んなわけねーだろBL一回忘れろ」と言いつつ、弁当を食べ終えれば、結局ついつい三澤と一緒に保健室の前まで行ってしまっていた。
何してんだろうな、俺。
そう思いながら保健室の扉の前に「不在」の札が掛かっていることにモヤモヤした。
そんなこと、あるのか?あまり来ないからわからないけれど。
昼休みだからだろうかと思ったりもしたが、三澤はお構いなしに保健室のドアを二回叩いた。
…不思議だ、壁などの反響のせいだろうか、空間がとても静かになった気がする。
それこそ、ドアの向こうまで。
「なーんだ、帰ったか」
静かなせいだろうか、「心配しなくてもきっと家で休んでるよ、洸太」と、三澤はわざわざ大きめな声で言った気がする。
ぽんぽんと背中を叩かれ踵を返した瞬間に洸太は気が付いた。
いまこいつ、久しぶりに洸太と自分を呼んだ。
「………」
ついつい意識し耳を保健室の方へ澄ませてしまったが、特に何もない。
しかし、数歩歩いた先で…どこかはわからないが葵の声が聞こえたような気がして振り向くけれど、三澤は構う様子もない。
…そうだ、一個思い出した。
「…三澤、お前オカルト懐疑派だよな?」
「は?うん。また?」
「…実は、ほら、葵がな、腹痛いっつって保健室に行ったんだけどさ…」
「で?」
「うん…まぁ、その前に便所に付き合ったんだけど」
「連れション?」
「うんそう…。
そん時さ、」
あれ、でもどうやって説明したら良いんだ、これ。
あまり頭もまわらないまま「最初は奥の個室、閉まってたのに、次見たら開いてたんだよ」と、難解…いや、頭の悪い説明になってしまった。
「え、何が言いたいか全然わからないんだけど」
「ごめん今まとめ中…いやぁ、入ったときは奥の個室、閉まってたんだよ」
「誰かうんこ」
「うん、でもな。二回目一人で行ったときには扉は開いてて…」
「終わったんだろ普通に。うんこ事情を言ってやるなよ…てか、ん?」
「うーんと……普通人入ってたら足とか、見えるじゃん?
てゆうか、二回目行ったのは時間経って」
「待て待て花子さんの方?」
「そう」
「あとツッコミどころ多すぎんだけど」
「いや、えっと、最初はな、大して気にしてる余裕もなかったんだよ、まぁ奥って掃除用具だっけ、くらいの」
「そんなに余裕ないか?普通」
「うんもうヤバかった」
あー、思い出したらちんこじんじんすんの思い出した。痛ぇわ…。
「…つーか、」
なんであいつ腹痛かったんだ?腹痛というかなんか中がじんじんと…ただ、多分そういうんじゃなくローション自体は使ったことがあるからわかる、あれはそういう滑りだが…じんじんするってどういうこと?
そしてそっか、と思い「なんたら穴って何」と、今更ながらに訪ねてみた。
「いや、ねーだろ?」
「あ、まぁ…」
「なんかお前今日変だぞ?保健室開いてたら帰るべきなくらい、親呼んで」
「親か……」
自分がどうしてああなったかはわからないが、先に行く三澤に隠れ「男同士 セックス」で検索を掛けた。
検索はわりと引っ掛かったがえ?何洗浄って。は?あいつそんなんしてんの?親に?
ローション…確かにそうだよな(そうなのか)。マジで?だから遅れてきたとかだったら…と、昨日のことまで思い返し、そして数時間前すら思い出した。
…香水じゃないのか?風呂上がりの匂いもしたような?え?何それ。
「ちなみに俺は抜けたぜ、ボーイズラブ」
「…マジで!?」
「それがさぁ、ちんこねぇんだよ…なんかモザイク処理的なやつらしいんだけどねぇんだよ…受け…あ、女役な?そいつが超可愛くて女みてぇでさ、おっぱいないけど」
「……もういいやこの話やめよ、なんかそれ怖いわ…」
リンクしすぎてて怖いわ…あいつちんこあったけど…。
ふう、と落ち着いたところでエロ三澤はふと「てゆうかなんで今更まもる?」と掘り返してくる。
「…っじゃあ言うけどお前なんで裕翔なんだよ!」
「え?何それ精神論みたいな話?名前の由来?」
「あー話通じねぇ……いいわ裕翔で裕翔くん」
「うわっ、今更キんモっ。ごめん俺そっち否定しないけどそっちの人じゃな」
「俺も違うわ、そこだけ気が合うよ全く…」
しかし話せばどうやら気は紛れるらしい。全然何も解決しなかったが。
「でもさぁ」
行儀悪く頬杖を付きタコさんウィンナーを摘まんだ三澤は「ホント、なんで今更弁当屋なんだよ」と、普通のテンションで言った。
「お前、気にしてこっち来たんじゃん」
「……別にそういうんじゃねぇよ、お前だってこっち」
「俺は頭よかったから、バカだけど」
…まぁ確かに、わざわざ都会に来たのだ。
自分は結構必死だった。その点は三澤に負ける。
「…だって、こっちの方が将来安泰だし」
「あっそう?別に良いけど、俺としては退屈しねーし。じゃ、サボんのやめとけよ」
「…まぁ、」
「あとエロい女は紹介しろよ、お手付きでいいから」
「……ホントに頭よかったら多分そこ、『素行を直せ』だろ。うまく立ち回ってるつもりだし」
「飯食い終わったら、行く?」
唐突すぎてつい「は?」となった。
「保健室。ねーちゃんのBLにあったぞ?エロエロ保健室」
…確かに、やけに保険医と親しげだったけど、と一瞬流されそうになり気になったが、誤魔化すのは多分、上手い方だ。
「んなわけねーだろBL一回忘れろ」と言いつつ、弁当を食べ終えれば、結局ついつい三澤と一緒に保健室の前まで行ってしまっていた。
何してんだろうな、俺。
そう思いながら保健室の扉の前に「不在」の札が掛かっていることにモヤモヤした。
そんなこと、あるのか?あまり来ないからわからないけれど。
昼休みだからだろうかと思ったりもしたが、三澤はお構いなしに保健室のドアを二回叩いた。
…不思議だ、壁などの反響のせいだろうか、空間がとても静かになった気がする。
それこそ、ドアの向こうまで。
「なーんだ、帰ったか」
静かなせいだろうか、「心配しなくてもきっと家で休んでるよ、洸太」と、三澤はわざわざ大きめな声で言った気がする。
ぽんぽんと背中を叩かれ踵を返した瞬間に洸太は気が付いた。
いまこいつ、久しぶりに洸太と自分を呼んだ。
「………」
ついつい意識し耳を保健室の方へ澄ませてしまったが、特に何もない。
しかし、数歩歩いた先で…どこかはわからないが葵の声が聞こえたような気がして振り向くけれど、三澤は構う様子もない。
…そうだ、一個思い出した。
「…三澤、お前オカルト懐疑派だよな?」
「は?うん。また?」
「…実は、ほら、葵がな、腹痛いっつって保健室に行ったんだけどさ…」
「で?」
「うん…まぁ、その前に便所に付き合ったんだけど」
「連れション?」
「うんそう…。
そん時さ、」
あれ、でもどうやって説明したら良いんだ、これ。
あまり頭もまわらないまま「最初は奥の個室、閉まってたのに、次見たら開いてたんだよ」と、難解…いや、頭の悪い説明になってしまった。
「え、何が言いたいか全然わからないんだけど」
「ごめん今まとめ中…いやぁ、入ったときは奥の個室、閉まってたんだよ」
「誰かうんこ」
「うん、でもな。二回目一人で行ったときには扉は開いてて…」
「終わったんだろ普通に。うんこ事情を言ってやるなよ…てか、ん?」
「うーんと……普通人入ってたら足とか、見えるじゃん?
てゆうか、二回目行ったのは時間経って」
「待て待て花子さんの方?」
「そう」
「あとツッコミどころ多すぎんだけど」
「いや、えっと、最初はな、大して気にしてる余裕もなかったんだよ、まぁ奥って掃除用具だっけ、くらいの」
「そんなに余裕ないか?普通」
「うんもうヤバかった」
あー、思い出したらちんこじんじんすんの思い出した。痛ぇわ…。
「…つーか、」
なんであいつ腹痛かったんだ?腹痛というかなんか中がじんじんと…ただ、多分そういうんじゃなくローション自体は使ったことがあるからわかる、あれはそういう滑りだが…じんじんするってどういうこと?
そしてそっか、と思い「なんたら穴って何」と、今更ながらに訪ねてみた。
「いや、ねーだろ?」
「あ、まぁ…」
「なんかお前今日変だぞ?保健室開いてたら帰るべきなくらい、親呼んで」
「親か……」
自分がどうしてああなったかはわからないが、先に行く三澤に隠れ「男同士 セックス」で検索を掛けた。
検索はわりと引っ掛かったがえ?何洗浄って。は?あいつそんなんしてんの?親に?
ローション…確かにそうだよな(そうなのか)。マジで?だから遅れてきたとかだったら…と、昨日のことまで思い返し、そして数時間前すら思い出した。
…香水じゃないのか?風呂上がりの匂いもしたような?え?何それ。
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