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菖蒲の盛りに
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桂が市中へ着いた頃には、町人は浮わついていた。
側に、甲冑や帷子を纏う…壬生浪よりは身成りがきちんとした…御家人、つまりは見廻り組がうろうろしていて、はっとした。
どうやら坂本の言う通りだった。
あれほど…非人の変装までして探し回ったというのに。どうして坂本はわかったのか。
池田屋の前には浪人集団が立ちはだかり、「残念でした」と御家人に放つのは顔立ちのよい…あれは、壬生浪の副長だ。
「もう終わってまーす。後始末を宜しく」
御家人に浪人が…挑発的な態度。
…終わってしまった。
店がどうなってるか、遠目では見て取れないが、これはもう…と桂はそれより、四国屋の龍馬の元へ向かうことに…。
やめた。多分、見ればわかる。
それよりも恐らく身を隠さねば、こちらは一人だ。
…落ちたか、三秀が一人、無逸の吉田稔麿。
この現状、一気に我が藩の劣性は加速した。彼はまだ、若すぎただけだったのかもしれない。
師の、首がない亡骸を江戸から萩へ持ち帰った日を思い出す。
先生、私たちは一体、間違っているのでしょうか。
「時は遅すぎたのだ。しかし、劣りは才への道を開きますよ」
…いつまで。
いつまで我々は待てば良いんですか。
とぼとぼ、しかし役人に隠れながら桂はその絶望に浸った。
人はどうしても心を…開かない。
間もなくして、予想外だった。あの坊主と付き人が池田屋へ向かう足取りが見えた。
役人を確認した二人は、その場に立ち尽くしたようだ。
「…トキさん、」
はっと、見覚えがあった。
店の外で沖田が、逃げてきた浪人だかなんだかに刃を向けた瞬間、翡翠は「見んで、」と、朱鷺貴に声を掛けたが。
きん、と刀の鳴る音がする。
以前、粉を打っていたあの槍のような刀の刃先が飛んだ。
…出会ったあの頃は竹刀だったが…彼の剣術は知っている。明らかに鈍いというか、ふらついているようにも見えて。
「…この、」
その刀で小柄な浪人を…斬った、鮮血が舞う。
翡翠が朱鷺貴を見やると、朱鷺貴は眉間に皺を寄せ顔を背けていた。
相手は倒れたが沖田も体勢を崩して地べたに尻餅をつき勢いか…いや、渇いた咳をしている…。
「沖田さん、」
呼ぶ翡翠に、御家人集団が手を出し制する。
場は、瞬く間に血祭りとなった。
そのうち負傷したり…もう息すら絶えているものが中から、わらわらと出てくる。
あの吉田稔麿は、隊士の手で首と胴になり運ばれてきた。
「……!」
とても凄惨だった。
生きていても「おら、」と、捕縛された者まで引っ張り出されてくる。
近藤に肩を借りた…見覚えもある、道場の頃の藤堂も結構重症に見え、「大丈夫か」と、門番をしていた土方が抱えた。
実にあっと言う間に感じた。
御家人は不満そうに藁を敷き、その上を眺めれば…多分、商人か、店の者まで絶命している様。
あの武田が、遺体を抱え並べようとしていたが、目を開けた朱鷺貴が遂に「貴様ら何をしている…っ!」と、押さえ込んだ声でそう叫んだ。
場が、一瞬だけ固まった。
朱鷺貴は藁の上を睨み「これが…、」と言葉を切れ切れにし、一度呑み込むまでがありありと側で見て取れる。
「…翡翠、怪我人を手当てしろ、まずは、」
すがるように藁の元へ座り込んだ朱鷺貴の拳が震えている。
その手で…首は胴から離れていないが、明らかに瞳孔が開いてしまっている者の首筋に触れ、そしてその血で汚れてしまった手で瞳を閉じてゆき、「忝ない」と悔しそうに言った朱鷺貴の言葉を聞き逃せなかった。
「…南條、お前どうしてここが」
「…この方は一般人に見えるが副長殿」
その一挙一動に…。
「…これが、貴様らの志なんだな土方よ」
「話す暇はない、こちらも重病人が」
「これが市民を守ることなのかと聞いているっ……!これは、人間なんだぞ、」
「隠し立てなど市民への冒涜だ。やることが非道なんだよ」
「冒涜、非道だと…?」
声を震わせ俯いた朱鷺貴は言葉を噛み殺したように「…そうか、」と、掠れそう、喉を押し潰した声で呟いた。
「…もういい。俺は貴様らの誠と相容れないとよくわかった。
…深傷ならこちらにも薬師がいる。それに手伝わせよう」
「そちらはまだ検分が」
「見廻り組といったか木偶の坊共。こちらはこちらで坊主の仕事がある。
貴様ら全員、黙れ…っ、」
そう言った朱鷺貴はふうと息を吐き、「南無大師…遍昭金剛、」と、まだ震える声で数珠を擦り、ぶつぶつと経を唱え始めた。
「申し、聞きたいが」
翡翠は朱鷺貴に言われた通りまず、沖田に肩を貸したが、気付いてしまった。
喀血している。
はっと気付いたように掌を握る沖田が苦しそうに笑い、「提灯があってわかった、ふらふらする。斬らず済んだ、ね」と言うも。
「…見たなら、言わないで」
朦朧としている。
斎藤が、読経をする朱鷺貴に掛ける「最近坂本龍馬が行き来してませんか」という冷たい一言に、翡翠は制し、掌を翳した。
「…そういった話しはわてが受けましょ。
沖田さん、言わずかどうかはわてが決めます。あんたらはあの人の前で…坊主が死を目にするのは大罪なんですよ、」
そして土方を睨んだ。
「わてはあんたらを許しません。
怪我人はどこに運びましょう。坂本龍馬でしたらわかりませんが四国屋に向かう言っとたが、桂さんが見えませんね、恐らくもう撤退したでしょう」
「では、我々が」と言い出す見廻り組に「違う、」と言い捨てた。
「…あんたらの仕事はトキさんの経を聞き届け檀家へ伝えることでしょうが。
とは言っても」
なんて惨い。
翡翠は咳をする沖田を支えながら……一人、経を読み全うな仕事を果たす朱鷺貴の背に、悲しみや悔しさを感じた。
震える経がきっと、それを感じさせるのだ。やはり、あんた付きで来るものではなかったと…やり場がないのは非常に残酷だと、歯をきりっと噛み自分も心の中で読経する。
なんて悲痛で…忝ない。
何も出来なかった、なんて。
側に、甲冑や帷子を纏う…壬生浪よりは身成りがきちんとした…御家人、つまりは見廻り組がうろうろしていて、はっとした。
どうやら坂本の言う通りだった。
あれほど…非人の変装までして探し回ったというのに。どうして坂本はわかったのか。
池田屋の前には浪人集団が立ちはだかり、「残念でした」と御家人に放つのは顔立ちのよい…あれは、壬生浪の副長だ。
「もう終わってまーす。後始末を宜しく」
御家人に浪人が…挑発的な態度。
…終わってしまった。
店がどうなってるか、遠目では見て取れないが、これはもう…と桂はそれより、四国屋の龍馬の元へ向かうことに…。
やめた。多分、見ればわかる。
それよりも恐らく身を隠さねば、こちらは一人だ。
…落ちたか、三秀が一人、無逸の吉田稔麿。
この現状、一気に我が藩の劣性は加速した。彼はまだ、若すぎただけだったのかもしれない。
師の、首がない亡骸を江戸から萩へ持ち帰った日を思い出す。
先生、私たちは一体、間違っているのでしょうか。
「時は遅すぎたのだ。しかし、劣りは才への道を開きますよ」
…いつまで。
いつまで我々は待てば良いんですか。
とぼとぼ、しかし役人に隠れながら桂はその絶望に浸った。
人はどうしても心を…開かない。
間もなくして、予想外だった。あの坊主と付き人が池田屋へ向かう足取りが見えた。
役人を確認した二人は、その場に立ち尽くしたようだ。
「…トキさん、」
はっと、見覚えがあった。
店の外で沖田が、逃げてきた浪人だかなんだかに刃を向けた瞬間、翡翠は「見んで、」と、朱鷺貴に声を掛けたが。
きん、と刀の鳴る音がする。
以前、粉を打っていたあの槍のような刀の刃先が飛んだ。
…出会ったあの頃は竹刀だったが…彼の剣術は知っている。明らかに鈍いというか、ふらついているようにも見えて。
「…この、」
その刀で小柄な浪人を…斬った、鮮血が舞う。
翡翠が朱鷺貴を見やると、朱鷺貴は眉間に皺を寄せ顔を背けていた。
相手は倒れたが沖田も体勢を崩して地べたに尻餅をつき勢いか…いや、渇いた咳をしている…。
「沖田さん、」
呼ぶ翡翠に、御家人集団が手を出し制する。
場は、瞬く間に血祭りとなった。
そのうち負傷したり…もう息すら絶えているものが中から、わらわらと出てくる。
あの吉田稔麿は、隊士の手で首と胴になり運ばれてきた。
「……!」
とても凄惨だった。
生きていても「おら、」と、捕縛された者まで引っ張り出されてくる。
近藤に肩を借りた…見覚えもある、道場の頃の藤堂も結構重症に見え、「大丈夫か」と、門番をしていた土方が抱えた。
実にあっと言う間に感じた。
御家人は不満そうに藁を敷き、その上を眺めれば…多分、商人か、店の者まで絶命している様。
あの武田が、遺体を抱え並べようとしていたが、目を開けた朱鷺貴が遂に「貴様ら何をしている…っ!」と、押さえ込んだ声でそう叫んだ。
場が、一瞬だけ固まった。
朱鷺貴は藁の上を睨み「これが…、」と言葉を切れ切れにし、一度呑み込むまでがありありと側で見て取れる。
「…翡翠、怪我人を手当てしろ、まずは、」
すがるように藁の元へ座り込んだ朱鷺貴の拳が震えている。
その手で…首は胴から離れていないが、明らかに瞳孔が開いてしまっている者の首筋に触れ、そしてその血で汚れてしまった手で瞳を閉じてゆき、「忝ない」と悔しそうに言った朱鷺貴の言葉を聞き逃せなかった。
「…南條、お前どうしてここが」
「…この方は一般人に見えるが副長殿」
その一挙一動に…。
「…これが、貴様らの志なんだな土方よ」
「話す暇はない、こちらも重病人が」
「これが市民を守ることなのかと聞いているっ……!これは、人間なんだぞ、」
「隠し立てなど市民への冒涜だ。やることが非道なんだよ」
「冒涜、非道だと…?」
声を震わせ俯いた朱鷺貴は言葉を噛み殺したように「…そうか、」と、掠れそう、喉を押し潰した声で呟いた。
「…もういい。俺は貴様らの誠と相容れないとよくわかった。
…深傷ならこちらにも薬師がいる。それに手伝わせよう」
「そちらはまだ検分が」
「見廻り組といったか木偶の坊共。こちらはこちらで坊主の仕事がある。
貴様ら全員、黙れ…っ、」
そう言った朱鷺貴はふうと息を吐き、「南無大師…遍昭金剛、」と、まだ震える声で数珠を擦り、ぶつぶつと経を唱え始めた。
「申し、聞きたいが」
翡翠は朱鷺貴に言われた通りまず、沖田に肩を貸したが、気付いてしまった。
喀血している。
はっと気付いたように掌を握る沖田が苦しそうに笑い、「提灯があってわかった、ふらふらする。斬らず済んだ、ね」と言うも。
「…見たなら、言わないで」
朦朧としている。
斎藤が、読経をする朱鷺貴に掛ける「最近坂本龍馬が行き来してませんか」という冷たい一言に、翡翠は制し、掌を翳した。
「…そういった話しはわてが受けましょ。
沖田さん、言わずかどうかはわてが決めます。あんたらはあの人の前で…坊主が死を目にするのは大罪なんですよ、」
そして土方を睨んだ。
「わてはあんたらを許しません。
怪我人はどこに運びましょう。坂本龍馬でしたらわかりませんが四国屋に向かう言っとたが、桂さんが見えませんね、恐らくもう撤退したでしょう」
「では、我々が」と言い出す見廻り組に「違う、」と言い捨てた。
「…あんたらの仕事はトキさんの経を聞き届け檀家へ伝えることでしょうが。
とは言っても」
なんて惨い。
翡翠は咳をする沖田を支えながら……一人、経を読み全うな仕事を果たす朱鷺貴の背に、悲しみや悔しさを感じた。
震える経がきっと、それを感じさせるのだ。やはり、あんた付きで来るものではなかったと…やり場がないのは非常に残酷だと、歯をきりっと噛み自分も心の中で読経する。
なんて悲痛で…忝ない。
何も出来なかった、なんて。
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