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第百六十六話 扉の向こうに
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登城しスケジュールをリカオンに訪ねると、ファニーに出かける話を聞いていたのか、すでにスケジュールに組まれていた。
「もうファニーから聞きましたのね?」
「はい。それと、僕も一緒に行くことにします。わかっていらっしゃるとは思いますが、お嬢様は狙われているのですから護衛は一人でも多い方がよいでしょう?」
リカオンはそう言ったが、最近のリカオンの過保護ぶりは相当なもので、すべての事柄において細心の注意を払ってくれていることはもちろん、アルメリアが必要ないと言っても必ずどこへでもついてきていた。
アルメリアは苦笑しながら答える。
「ダメと言っても貴男はついてくるのでしょう?」
「もちろんです。わかっていらっしゃる」
そう答えるとリカオンは、満面の笑みを浮かべた。
約束当日、ただの敵情視察のはずなのに予定は朝から夕方まで入れられていた。
「ファニー、一日必要ですの?」
「もちろん! だってその工房でドレス作ってもらう予定だから、採寸とか色合わせとか必要でしょう?」
「わかりましたわ、じゃあ一日楽しませてもらいますわね」
ファニーにドレスを作ってもらって以来、こういったことも楽しめるようになっていたアルメリアは、どうせなので色々なことを忘れてしっかり楽しもうと思った。
馬車に揺られてたどり着いたのは、工房が入っているとは思えないような豪奢な建物だった。
「すごいですわね、本当にここで間違いありませんの?」
「そうだよ? 僕の工房に比べるとだいぶ大きいよね。でも貴族を相手にするんだから、これぐらい大きな屋敷じゃないとダメなんじゃない? 僕みたいにお針子ごと屋敷へ転がり込む工房って珍しい見たいだよ? めんどくさいね~」
これまで節約した小さな工房のドレスしか着たことのないアルメリアは、そういうものなのかと感心しながら中に入った。
屋敷のエントランスホールへ入ると、工房のものが出迎える。
「クンシラン公爵令嬢、お待ちしておりました。さぁこちらにいらしてください」
そう言って息をつくまもなくある部屋へ案内される。
部屋にはいると、中央にドレスが飾られていた。水色の布地のウィスクカラーのドレスで、胸の部分に大きなサンタマリア アクアマリンが装飾に使われている。
あまりの美しさに思わず近づいて見ると、布地に純白の糸で細かな刺繍が施されており、それが光に照らされキラキラと輝いて見えた。
レースも使用されているが、強く主張せずそれが胸に装飾されているアクアマリンを、より一層引き立たせていた。
「シンプルですけれど、とても素敵なドレスですわね」
「このドレスはお気に召しましたか?」
「えぇ、とても。色味もデザインも、このアクアマリンも。この大きさのサンタマリアはなかなか手に入るものではありませんわ。それをブローチで装飾に使用してこんなに素敵なドレスに仕立ててしまうのですもの、驚いてしまいますわ。こちらのデザイナーの作ったものですの?」
アルメリアは素直にそう感想を述べると、後ろからファニーが嬉しそうに言った。
「本当に?! 嬉しいなぁ。そんなにお嬢に褒めてもらえるなんて、僕頑張った甲斐があったよ~!」
意味がわからずに、アルメリアは振り返ってファニーの顔を見た。
「えっ?」
すると、ファニーは声を出して笑うと言った。
「あはは! 今『こいつなに言ってますの~』とか思ってるよね、騙してごめんごめん。実はここ、僕の屋敷なんだよね。それでもってそのドレスはお嬢のドレス。とにかくそのドレスを着てみてよ」
そう言うとファニーは大きくてを叩いた。
「は~い、じゃあみんな作戦決行だよ! よろしくね~」
すると、周囲のものたちがアルメリアを取り囲んだ。困惑するアルメリアを置いてファニーは楽しそうに手を振って去っていった。
「お嬢様、お任せくださいませ。素敵に仕上げてお嬢様もきっと満足のいくできに仕上げて見せますわ」
メイドの一人がそう言うと、あっという間にドレスアップされ、髪を整えメイクアップされた。
「旦那様、整いました」
それを合図にファニーが部屋に入ってくると、アルメリアを上から下まで見ながらその周囲をくるくると回った。
「わ~お、お嬢ってば超チャーミング! イメージ通りで最高! 僕ってばやっぱり天才かもしれない。天才と逸材の融合! 僕たちの出会いは奇跡だったかも……」
そう興奮気味に言うと、突然真面目な顔をした。
「アルメリア、本日はこの屋敷の当主として貴女をエスコートする大役を賜っています。さぁ、みんなが待っている場所へ行きましょう!」
そう言うとアルメリアの手を取った。そのいつもと違う真面目な態度に、戸惑いながら質問する。
「みんなって、どう言うことですの?」
「アルメリア、心配する必要はないよ、おいで」
ファニーはそう言ってとろけるような優しい微笑みを向け、アルメリアの腰を引き寄せると長い廊下を歩き始める。
「ファニー?!」
アルメリアは訳もわからぬまま、エスコートされ廊下を歩いた。その先には両開きの大きな扉があり、ファニーはそこへ向かって真っ直ぐに進んでいく。そして扉の前に立つと立ち止まり、アルメリアにもう一度微笑む。
「用意はいいかい?」
「えっ? ファニー、本当になんですの?!」
ファニーはニコリと微笑むとなにも言わずに扉の両脇に立っている使用人へ合図をする。すると、扉が開かれた。
その向こうには大勢の人間がアルメリアを出迎えていた。
「アルメリア、誕生日おめでとう!」
複数人の大きな声とともに盛大な拍手が沸き起こる。戸惑って、どういうことなのか状況を確認しようとその場に立ち止まろうとするアルメリアを、ファニーは強引に部屋の中へとエスコートした。
部屋にはざっと見ても百人以上の人数が集まっている。集まっている人々の顔をよくよく見ると、誰も彼も見知った顔だった。
その中にはウォリックやフランク、トニーなどの騎士団の兵士たちや騎士たち。パウエル侯爵やフィルブライト公爵、侍医のアル、オルブライト子爵にブロン司教、もちろんキャサリンも来てくれていた。
それにいつも一緒に開発を手伝ってくれている家具職人のエリックや時計職人のジムたち、それに農園長のエドガーやヘンリーたちもきてくれている。
『おめでとう』と祝福の言葉と拍手を受けながらその間を抜けて前方へ向かって行くと、ムスカリを筆頭にアブセンティに参加している面々がアルメリアを待ち受けた。
「もうファニーから聞きましたのね?」
「はい。それと、僕も一緒に行くことにします。わかっていらっしゃるとは思いますが、お嬢様は狙われているのですから護衛は一人でも多い方がよいでしょう?」
リカオンはそう言ったが、最近のリカオンの過保護ぶりは相当なもので、すべての事柄において細心の注意を払ってくれていることはもちろん、アルメリアが必要ないと言っても必ずどこへでもついてきていた。
アルメリアは苦笑しながら答える。
「ダメと言っても貴男はついてくるのでしょう?」
「もちろんです。わかっていらっしゃる」
そう答えるとリカオンは、満面の笑みを浮かべた。
約束当日、ただの敵情視察のはずなのに予定は朝から夕方まで入れられていた。
「ファニー、一日必要ですの?」
「もちろん! だってその工房でドレス作ってもらう予定だから、採寸とか色合わせとか必要でしょう?」
「わかりましたわ、じゃあ一日楽しませてもらいますわね」
ファニーにドレスを作ってもらって以来、こういったことも楽しめるようになっていたアルメリアは、どうせなので色々なことを忘れてしっかり楽しもうと思った。
馬車に揺られてたどり着いたのは、工房が入っているとは思えないような豪奢な建物だった。
「すごいですわね、本当にここで間違いありませんの?」
「そうだよ? 僕の工房に比べるとだいぶ大きいよね。でも貴族を相手にするんだから、これぐらい大きな屋敷じゃないとダメなんじゃない? 僕みたいにお針子ごと屋敷へ転がり込む工房って珍しい見たいだよ? めんどくさいね~」
これまで節約した小さな工房のドレスしか着たことのないアルメリアは、そういうものなのかと感心しながら中に入った。
屋敷のエントランスホールへ入ると、工房のものが出迎える。
「クンシラン公爵令嬢、お待ちしておりました。さぁこちらにいらしてください」
そう言って息をつくまもなくある部屋へ案内される。
部屋にはいると、中央にドレスが飾られていた。水色の布地のウィスクカラーのドレスで、胸の部分に大きなサンタマリア アクアマリンが装飾に使われている。
あまりの美しさに思わず近づいて見ると、布地に純白の糸で細かな刺繍が施されており、それが光に照らされキラキラと輝いて見えた。
レースも使用されているが、強く主張せずそれが胸に装飾されているアクアマリンを、より一層引き立たせていた。
「シンプルですけれど、とても素敵なドレスですわね」
「このドレスはお気に召しましたか?」
「えぇ、とても。色味もデザインも、このアクアマリンも。この大きさのサンタマリアはなかなか手に入るものではありませんわ。それをブローチで装飾に使用してこんなに素敵なドレスに仕立ててしまうのですもの、驚いてしまいますわ。こちらのデザイナーの作ったものですの?」
アルメリアは素直にそう感想を述べると、後ろからファニーが嬉しそうに言った。
「本当に?! 嬉しいなぁ。そんなにお嬢に褒めてもらえるなんて、僕頑張った甲斐があったよ~!」
意味がわからずに、アルメリアは振り返ってファニーの顔を見た。
「えっ?」
すると、ファニーは声を出して笑うと言った。
「あはは! 今『こいつなに言ってますの~』とか思ってるよね、騙してごめんごめん。実はここ、僕の屋敷なんだよね。それでもってそのドレスはお嬢のドレス。とにかくそのドレスを着てみてよ」
そう言うとファニーは大きくてを叩いた。
「は~い、じゃあみんな作戦決行だよ! よろしくね~」
すると、周囲のものたちがアルメリアを取り囲んだ。困惑するアルメリアを置いてファニーは楽しそうに手を振って去っていった。
「お嬢様、お任せくださいませ。素敵に仕上げてお嬢様もきっと満足のいくできに仕上げて見せますわ」
メイドの一人がそう言うと、あっという間にドレスアップされ、髪を整えメイクアップされた。
「旦那様、整いました」
それを合図にファニーが部屋に入ってくると、アルメリアを上から下まで見ながらその周囲をくるくると回った。
「わ~お、お嬢ってば超チャーミング! イメージ通りで最高! 僕ってばやっぱり天才かもしれない。天才と逸材の融合! 僕たちの出会いは奇跡だったかも……」
そう興奮気味に言うと、突然真面目な顔をした。
「アルメリア、本日はこの屋敷の当主として貴女をエスコートする大役を賜っています。さぁ、みんなが待っている場所へ行きましょう!」
そう言うとアルメリアの手を取った。そのいつもと違う真面目な態度に、戸惑いながら質問する。
「みんなって、どう言うことですの?」
「アルメリア、心配する必要はないよ、おいで」
ファニーはそう言ってとろけるような優しい微笑みを向け、アルメリアの腰を引き寄せると長い廊下を歩き始める。
「ファニー?!」
アルメリアは訳もわからぬまま、エスコートされ廊下を歩いた。その先には両開きの大きな扉があり、ファニーはそこへ向かって真っ直ぐに進んでいく。そして扉の前に立つと立ち止まり、アルメリアにもう一度微笑む。
「用意はいいかい?」
「えっ? ファニー、本当になんですの?!」
ファニーはニコリと微笑むとなにも言わずに扉の両脇に立っている使用人へ合図をする。すると、扉が開かれた。
その向こうには大勢の人間がアルメリアを出迎えていた。
「アルメリア、誕生日おめでとう!」
複数人の大きな声とともに盛大な拍手が沸き起こる。戸惑って、どういうことなのか状況を確認しようとその場に立ち止まろうとするアルメリアを、ファニーは強引に部屋の中へとエスコートした。
部屋にはざっと見ても百人以上の人数が集まっている。集まっている人々の顔をよくよく見ると、誰も彼も見知った顔だった。
その中にはウォリックやフランク、トニーなどの騎士団の兵士たちや騎士たち。パウエル侯爵やフィルブライト公爵、侍医のアル、オルブライト子爵にブロン司教、もちろんキャサリンも来てくれていた。
それにいつも一緒に開発を手伝ってくれている家具職人のエリックや時計職人のジムたち、それに農園長のエドガーやヘンリーたちもきてくれている。
『おめでとう』と祝福の言葉と拍手を受けながらその間を抜けて前方へ向かって行くと、ムスカリを筆頭にアブセンティに参加している面々がアルメリアを待ち受けた。
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