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第百四十四話 帝国の闇
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考えてみれば、クインシー男爵はとても人柄のよい人物として知られている。
そこへダチュラがやってきて、なにか目的を持って好き放題やっているのだとしたら、一番の被害者はクインシー家かもしれないと思った。
二杯目のお茶を飲み干すと、喉の渇きが落ち着いたのかキャサリンは話を続けた。
「それでね、ダチュラお嬢様付きのメイドたちがずっとダチュラお嬢様を監視してたんだよね。そしたらいっっつも肌身離さず、今日持ってきたその鍵を首からさげててさ、なんか怪しいってなったんだって。それで、偽物の鍵を作ってダチュラお嬢様が湯浴みしてるときに、すり替えて持ってきたんだってさ。でも、なんの鍵なのかわからないし、どうしたらいいかわかんなかったんだって。それで私がアンジーの友達って知って、アンジーならなんとかしてくれそうだから、渡してほしいって頼まれたんだよね」
「四六時中持っていたなんて、とても大切なものなんでしょうね」
「だよね! 私もそう思う」
そう言って二人は鍵をじっと見つめた。
キャサリンは午後から仕事があるらしく、それだけ話すと屋敷を後にした。去りぎわに一言
「アンジー、友達って言ってくれて私嬉しかった」
そう言って足早に走っていった。
クンシラン家にキャサリンがきていたことがダチュラに知られれば、キャサリンが無事ではすまないだろう。アルメリアは、ペルシックにキャサリンをこっそりと無事に送り届けるよう指示した。
キャサリンが帰ったあと、執務室でその鍵を見つめていてふと、もしかしてこの鍵は以前ブロン司教から預かった箱の鍵なのではないかと思いついた。
アルメリアは急いで以前自室として使用していた海の間へ行くと、壁の装飾された布をめくりそこにある隠し金庫から箱を取り出した。
そして箱を床に置くと、そっと鍵穴に鍵を差し込みゆっくり時計回りに回転させる。すると、カチリと解錠される音がした。
「やはり、この鍵はこの箱のものだったんですわ!」
アルメリアはそう叫ぶと箱の蓋を持ち上げ中を覗く。すると、その中には依頼書とその依頼についての事細かな報告書のようなものが添付されていた。
箱から取り出し読み始めると、その内容がとんでもないものだということがわかった。
その依頼書は、帝国の側室ジェーンからの依頼で、第二皇子のルキウスが国境の近くを馬車で通過するさいに、事故に見せかけて暗殺せよとの依頼内容だった。
アルメリアの記憶だと、帝国では側室のジェーンが産んだ第一皇子のアウルス、それと本妻であるアンが産んだルキウスがいた。
第一皇子のアウルスは病弱でよく床に臥せっていたそうで、しかも側室の子ども。
対して第二皇子のルキウスは健康で頭もよく本妻の子どもだった。
そこで長兄のアウルスではなくルキウスが継ぐべきだと継承問題になり、もめにもめていた。
一計を案じたジェーンが裏でチューベローズの大司教であるリーブルと通じ、こんな依頼をしたのだろう。いや、リーブルの方から近づいたのかもしれない。そんなことを考えながらアルメリアは読み進めていく。
報告書によるとリーブルはルキウスを誘拐し、殺しはせずにクンシラン領地の孤児院へ入れたそうだ。
それは保護するためではなく、生かしておくことでジェーンをゆすり金銭を要求するためだったようだ。
ところがある日、ルキウスが孤児院から抜け出し事故で死なせてしまったと書かれていた。
しかもその直後に、当時の皇帝であるスプリウスにジェーンの悪事がばれてしまい、ジェーンは幽閉されることとなった。
しかし、リーブルはなんとかその罪から逃れた。そう書かれていた。
そこまで読むと、アルメリアはショックでしばらく放心状態となった。
ここに書かれていることが、本当のことだとするとヒフラで会ったルクとは、第二皇子のルキウスに違いないだろう。
アウルスがルクと似ているのは当然のことだった、なぜなら二人は兄弟なのだから。そして、アルメリアはずっと探し求めていたルクにもう二度と会えないのだと知った。
この報告書の日付をみると、おそらくルクが孤児院を抜け出し亡くなったのは、アルメリアと会わなくなった直後のことだろう。
アルメリアは非情な現実に打ちひしがれた。
あまりのことにしばらくその場から動けずに、ずっと床に座り込んでいた。
「お嬢様どうされたのですか?」
そう言ってペルシックに声をかけられるまで、どれぐらいのあいだそうしていたのか、気がつけば日が傾いていた。
「爺、なんでもありませんわ」
そう言うとアルメリアは読みかけの書類を慌てて箱に戻すと鍵をかけ金庫へ戻した。まだすべて読んではいなかったが、残りは後日読むことにして箱の鍵はダチュラと同じく、首から下げて持ち歩くことにした。
あまりの内容に驚きショックをうけたが、とにかくシルやマニ、ルフスは生きていると信じて彼らだけでも探さなければと思った。
そして、アルメリアはこの事実をいつかアウルスに伝えなければと思うと、気分が沈んだ。
自分の母親が兄弟の暗殺を企てていたのだ、聞けばかなりのショックを受けるに違いなかった。
だが、少なくとも亡くなる少し前の弟が、孤児院でどのように過ごしていたのかだけは伝えることができるだろう。
そこまで考えたところである疑問が浮かんだ。それは、なぜこの書類が入った箱の鍵をダチュラが持っていたのかということだ。
箱をスカビオサが持っていたのはわかるが、それならば鍵もスカビオサが持っていなければ意味がない。
それにスカビオサは、外部に漏れたら危険な書類をなぜ大切に保管していたのだろうか?
そこで、一つの恐ろしい仮説が浮かんだ。
スカビオサはこの書類を保管し、リーブルを、ひいてはチューベローズを脅していたのではないだろうか?
帝国の皇子の暗殺依頼を受け、更にはそのまま孤児院へ入れ側室を脅すなど、こんなにも恐ろしいことをやっていたと世間に知られてしまえば、チューベローズ教自体がどうなるかわかったものではない。
そうしてついにスカビオサは、教皇にまで上り詰めたのだろう。
ダチュラは、どうにかしてスカビオサからあの鍵を盗み、箱の中の書類を読んで彼を脅しているのではないだろうか?
すべては憶測だったが、おそらくそれが事実なのだろう。そうでなければ、スカビオサという人物がダチュラのような小娘にいいようにされて黙っているわけがないのだ。
この事が世間にばれてしまえば、帝国もチューベローズも大きな痛手を受けることになるかもしれない。
そこへダチュラがやってきて、なにか目的を持って好き放題やっているのだとしたら、一番の被害者はクインシー家かもしれないと思った。
二杯目のお茶を飲み干すと、喉の渇きが落ち着いたのかキャサリンは話を続けた。
「それでね、ダチュラお嬢様付きのメイドたちがずっとダチュラお嬢様を監視してたんだよね。そしたらいっっつも肌身離さず、今日持ってきたその鍵を首からさげててさ、なんか怪しいってなったんだって。それで、偽物の鍵を作ってダチュラお嬢様が湯浴みしてるときに、すり替えて持ってきたんだってさ。でも、なんの鍵なのかわからないし、どうしたらいいかわかんなかったんだって。それで私がアンジーの友達って知って、アンジーならなんとかしてくれそうだから、渡してほしいって頼まれたんだよね」
「四六時中持っていたなんて、とても大切なものなんでしょうね」
「だよね! 私もそう思う」
そう言って二人は鍵をじっと見つめた。
キャサリンは午後から仕事があるらしく、それだけ話すと屋敷を後にした。去りぎわに一言
「アンジー、友達って言ってくれて私嬉しかった」
そう言って足早に走っていった。
クンシラン家にキャサリンがきていたことがダチュラに知られれば、キャサリンが無事ではすまないだろう。アルメリアは、ペルシックにキャサリンをこっそりと無事に送り届けるよう指示した。
キャサリンが帰ったあと、執務室でその鍵を見つめていてふと、もしかしてこの鍵は以前ブロン司教から預かった箱の鍵なのではないかと思いついた。
アルメリアは急いで以前自室として使用していた海の間へ行くと、壁の装飾された布をめくりそこにある隠し金庫から箱を取り出した。
そして箱を床に置くと、そっと鍵穴に鍵を差し込みゆっくり時計回りに回転させる。すると、カチリと解錠される音がした。
「やはり、この鍵はこの箱のものだったんですわ!」
アルメリアはそう叫ぶと箱の蓋を持ち上げ中を覗く。すると、その中には依頼書とその依頼についての事細かな報告書のようなものが添付されていた。
箱から取り出し読み始めると、その内容がとんでもないものだということがわかった。
その依頼書は、帝国の側室ジェーンからの依頼で、第二皇子のルキウスが国境の近くを馬車で通過するさいに、事故に見せかけて暗殺せよとの依頼内容だった。
アルメリアの記憶だと、帝国では側室のジェーンが産んだ第一皇子のアウルス、それと本妻であるアンが産んだルキウスがいた。
第一皇子のアウルスは病弱でよく床に臥せっていたそうで、しかも側室の子ども。
対して第二皇子のルキウスは健康で頭もよく本妻の子どもだった。
そこで長兄のアウルスではなくルキウスが継ぐべきだと継承問題になり、もめにもめていた。
一計を案じたジェーンが裏でチューベローズの大司教であるリーブルと通じ、こんな依頼をしたのだろう。いや、リーブルの方から近づいたのかもしれない。そんなことを考えながらアルメリアは読み進めていく。
報告書によるとリーブルはルキウスを誘拐し、殺しはせずにクンシラン領地の孤児院へ入れたそうだ。
それは保護するためではなく、生かしておくことでジェーンをゆすり金銭を要求するためだったようだ。
ところがある日、ルキウスが孤児院から抜け出し事故で死なせてしまったと書かれていた。
しかもその直後に、当時の皇帝であるスプリウスにジェーンの悪事がばれてしまい、ジェーンは幽閉されることとなった。
しかし、リーブルはなんとかその罪から逃れた。そう書かれていた。
そこまで読むと、アルメリアはショックでしばらく放心状態となった。
ここに書かれていることが、本当のことだとするとヒフラで会ったルクとは、第二皇子のルキウスに違いないだろう。
アウルスがルクと似ているのは当然のことだった、なぜなら二人は兄弟なのだから。そして、アルメリアはずっと探し求めていたルクにもう二度と会えないのだと知った。
この報告書の日付をみると、おそらくルクが孤児院を抜け出し亡くなったのは、アルメリアと会わなくなった直後のことだろう。
アルメリアは非情な現実に打ちひしがれた。
あまりのことにしばらくその場から動けずに、ずっと床に座り込んでいた。
「お嬢様どうされたのですか?」
そう言ってペルシックに声をかけられるまで、どれぐらいのあいだそうしていたのか、気がつけば日が傾いていた。
「爺、なんでもありませんわ」
そう言うとアルメリアは読みかけの書類を慌てて箱に戻すと鍵をかけ金庫へ戻した。まだすべて読んではいなかったが、残りは後日読むことにして箱の鍵はダチュラと同じく、首から下げて持ち歩くことにした。
あまりの内容に驚きショックをうけたが、とにかくシルやマニ、ルフスは生きていると信じて彼らだけでも探さなければと思った。
そして、アルメリアはこの事実をいつかアウルスに伝えなければと思うと、気分が沈んだ。
自分の母親が兄弟の暗殺を企てていたのだ、聞けばかなりのショックを受けるに違いなかった。
だが、少なくとも亡くなる少し前の弟が、孤児院でどのように過ごしていたのかだけは伝えることができるだろう。
そこまで考えたところである疑問が浮かんだ。それは、なぜこの書類が入った箱の鍵をダチュラが持っていたのかということだ。
箱をスカビオサが持っていたのはわかるが、それならば鍵もスカビオサが持っていなければ意味がない。
それにスカビオサは、外部に漏れたら危険な書類をなぜ大切に保管していたのだろうか?
そこで、一つの恐ろしい仮説が浮かんだ。
スカビオサはこの書類を保管し、リーブルを、ひいてはチューベローズを脅していたのではないだろうか?
帝国の皇子の暗殺依頼を受け、更にはそのまま孤児院へ入れ側室を脅すなど、こんなにも恐ろしいことをやっていたと世間に知られてしまえば、チューベローズ教自体がどうなるかわかったものではない。
そうしてついにスカビオサは、教皇にまで上り詰めたのだろう。
ダチュラは、どうにかしてスカビオサからあの鍵を盗み、箱の中の書類を読んで彼を脅しているのではないだろうか?
すべては憶測だったが、おそらくそれが事実なのだろう。そうでなければ、スカビオサという人物がダチュラのような小娘にいいようにされて黙っているわけがないのだ。
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