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第百四十二話 ピアス
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そんなことを考えていると、それを察したのかムスカリが言った。
「私としても、君とは本当に心が通じてから婚約したいと思っていたから、こんな形で婚約することになって申し訳ないと思っている。それと君は領地を統治しているし、ファウンデーションの運営もある。それは跡継ぎができるまでの間、継続してくれてもかまわない」
「でも、なぜこんな急に……」
「父が君を気に入っているのは知っているね? 私と君を婚約させたいとかねてから思っていたようだ。そんなときにツルスで目の前に皇帝が現れ、君と親しくしているのを見てしまった。それで父が慌てたようだ。おそらく正式な発表は、君の誕生日になると思う」
変えられる運命と変えられない運命があるのかもしれない。アルメリアはそう思いながらぼんやりとムスカリを見つめた。
すると、ムスカリは突然その場に跪いてアルメリアの手を取った。
「アルメリア、私は君を生涯大切にし、運命を共にすると誓う。絶対に君を裏切ったり、君をかなしませたりなどしない。こんな形ではあるが、どうか私と結婚して欲しい」
そう言ってアルメリアを見上げ、見つめた。
確かに、今のムスカリならば絶対にアルメリアを裏切ることはないだろう。だが、アルメリアはアウルスと出会ってしまった。
こんな気持ちを知らない頃なら、喜んで受けたかもしれない。
しかし、アウルスには恋人がいる。それにアウルスは皇帝でもあり、アルメリアの気持ちは絶対に報われないこともわかっていた。
それにムスカリとの婚約はすでに決定していることであり、断ることなどできないものだ。それでもこうして真摯に自分に向き合い、プロポーズしてくれるムスカリに心打たれた。
アルメリアはムスカリを真っ直ぐ見つめ返す。
「はい。よろしくお願いいたします」
すると、ムスカリは立ち上がりアルメリアの指先にキスをした。
「私は君がアウルスを好きなことは知っている。二人を見ていれば誰でもわかるだろう。それだけ君たちはお互いを信頼しあっている。だが、君はいずれは私のものになる。今はまだ彼の方を見ていてもかまわない。だがいずれは愛し合い、お互いを支え合える夫婦になろう。そして、共に国を守っていこう」
そう言うと、ムスカリは額にキスをした。
「さぁ、体が冷えないうちに屋敷へ戻ろう。風邪をひいてしまったら大変だからね」
そう言ってアルメリアの肩を抱き寄せると、屋敷へ戻った。
この情報はすぐにアウルスの元へも届いたようだった。
婚約の知らせを受けたその日にアウルスがアルメリアの執務室まで訪ねてきた。
「アルメリア、こんな報告を受けた。君がムスカリ王太子殿下と婚約すると」
アルメリアはただ黙って頷いた。
「なぜそんな……、君は本当にそれでいいのか?」
しばらくの沈黙ののちアルメリアは答える。
「殿下はとても優しくたいせつにしてくれます。それに国王もこの結婚を望んでいるのです」
「君は? 君の気持ちは?」
「私もそれを望んでおります」
アルメリアがそう答えると、アウルスはアルメリアの腕を引っ張り立ち上がらせ、アルメリアの髪を書き上げ耳元を見た。
「では、このピアスは? 王太子殿下との婚約が決まっている君が、なぜ私から贈られたピアスをしている?」
指摘されアルメリアは手でそのピアスを隠し、アウルスを睨んだ。
「なんで、なんでそんなこと言いますの? アズルには好きな人が、シェフレラと言う初恋の令嬢がいるのでしょう?」
「まさか、君はシェフレラが私の初恋の相手だと?」
「違いますの?」
アウルスは声を出して笑った。
「だから、道理で……」
アルメリアはなぜアウルスが笑っていられるのかわからずに、じっと睨んだ。
そんなアルメリアを見てアウルスは優しく微笑んだ。
「怒った君もとても可愛いね。いつまでも見ていたいが、君の気分を害してはいけないから、私が笑った理由を話すよ。君は大きな勘違いをしている。シェフレラは恋人でもなければ、初恋の令嬢でもない。ただの幼馴染みだ。それに君は私が恋人がいるにも関わらず、他の女性にちょっかいをかけるようなそんな薄情な男だと思っていたのか?」
「そう、なんですの? 本当に?」
「そうだ。勘違いをする前に私に直接聞いてくれればよかったのに。私が身分を偽り国境を越えてまでどうして君を守りたいと思ったのか、君はそこを考えるべきだった。思慮深い君らしくない勘違いをしたね」
「ごめんなさい。でも、アズルがヒフラであまりにも慌てて帰ってしまったものだから」
「あのときは、彼女のピンチだったんだ。どうしても戻らなければならなかった。この件に関しては、シェフレラに会わせたときにでも話すよ。君はとても驚くだろう」
アウルスはそう言ってアルメリアを抱き締め、ほっとしたように言った。
「じゃあ、君が望んで婚約したわけではないのだね?」
アルメリアは、アウルスから体を離すと言った。
「そうですけれど、殿下は私のことを本当に大切に思ってくださっているんです。結婚して夫婦として暮らしていけばいずれは愛し合えると思ってますの」
「彼は君に愛を伝えたのか?」
アルメリアははっとして、アウルスの顔を見上げる。
「愛を伝えてはくれなくとも、愛してくれると誓ってくれました」
ムスカリの真摯な態度にはとても好感がもてたし、何より自分を大切に思ってくれているムスカリのことを思い、アルメリアの気持ちは千々に乱れた。
「君は私と結ばれないと思ったから婚約を受けたのだろう?」
「確かにそれもありますわ。でも本当に殿下は真っ直ぐに、大切に思ってくれているのです」
「君がムスカリ王太子殿下と婚約してしまっても私は皇帝だ、力ずくでどうにでもできる。無理矢理にでも彼から引き離して手元に置きたいが、そうすれば君は一生私を許さないだろうな」
そして、一息おいて苦笑すると言った。
「わかった、最終的には君の判断に任せる」
「ごめんなさい」
「謝らないでくれ、私は今までだってずっと待ってきたのだから、これぐらいは待つことができる」
「私としても、君とは本当に心が通じてから婚約したいと思っていたから、こんな形で婚約することになって申し訳ないと思っている。それと君は領地を統治しているし、ファウンデーションの運営もある。それは跡継ぎができるまでの間、継続してくれてもかまわない」
「でも、なぜこんな急に……」
「父が君を気に入っているのは知っているね? 私と君を婚約させたいとかねてから思っていたようだ。そんなときにツルスで目の前に皇帝が現れ、君と親しくしているのを見てしまった。それで父が慌てたようだ。おそらく正式な発表は、君の誕生日になると思う」
変えられる運命と変えられない運命があるのかもしれない。アルメリアはそう思いながらぼんやりとムスカリを見つめた。
すると、ムスカリは突然その場に跪いてアルメリアの手を取った。
「アルメリア、私は君を生涯大切にし、運命を共にすると誓う。絶対に君を裏切ったり、君をかなしませたりなどしない。こんな形ではあるが、どうか私と結婚して欲しい」
そう言ってアルメリアを見上げ、見つめた。
確かに、今のムスカリならば絶対にアルメリアを裏切ることはないだろう。だが、アルメリアはアウルスと出会ってしまった。
こんな気持ちを知らない頃なら、喜んで受けたかもしれない。
しかし、アウルスには恋人がいる。それにアウルスは皇帝でもあり、アルメリアの気持ちは絶対に報われないこともわかっていた。
それにムスカリとの婚約はすでに決定していることであり、断ることなどできないものだ。それでもこうして真摯に自分に向き合い、プロポーズしてくれるムスカリに心打たれた。
アルメリアはムスカリを真っ直ぐ見つめ返す。
「はい。よろしくお願いいたします」
すると、ムスカリは立ち上がりアルメリアの指先にキスをした。
「私は君がアウルスを好きなことは知っている。二人を見ていれば誰でもわかるだろう。それだけ君たちはお互いを信頼しあっている。だが、君はいずれは私のものになる。今はまだ彼の方を見ていてもかまわない。だがいずれは愛し合い、お互いを支え合える夫婦になろう。そして、共に国を守っていこう」
そう言うと、ムスカリは額にキスをした。
「さぁ、体が冷えないうちに屋敷へ戻ろう。風邪をひいてしまったら大変だからね」
そう言ってアルメリアの肩を抱き寄せると、屋敷へ戻った。
この情報はすぐにアウルスの元へも届いたようだった。
婚約の知らせを受けたその日にアウルスがアルメリアの執務室まで訪ねてきた。
「アルメリア、こんな報告を受けた。君がムスカリ王太子殿下と婚約すると」
アルメリアはただ黙って頷いた。
「なぜそんな……、君は本当にそれでいいのか?」
しばらくの沈黙ののちアルメリアは答える。
「殿下はとても優しくたいせつにしてくれます。それに国王もこの結婚を望んでいるのです」
「君は? 君の気持ちは?」
「私もそれを望んでおります」
アルメリアがそう答えると、アウルスはアルメリアの腕を引っ張り立ち上がらせ、アルメリアの髪を書き上げ耳元を見た。
「では、このピアスは? 王太子殿下との婚約が決まっている君が、なぜ私から贈られたピアスをしている?」
指摘されアルメリアは手でそのピアスを隠し、アウルスを睨んだ。
「なんで、なんでそんなこと言いますの? アズルには好きな人が、シェフレラと言う初恋の令嬢がいるのでしょう?」
「まさか、君はシェフレラが私の初恋の相手だと?」
「違いますの?」
アウルスは声を出して笑った。
「だから、道理で……」
アルメリアはなぜアウルスが笑っていられるのかわからずに、じっと睨んだ。
そんなアルメリアを見てアウルスは優しく微笑んだ。
「怒った君もとても可愛いね。いつまでも見ていたいが、君の気分を害してはいけないから、私が笑った理由を話すよ。君は大きな勘違いをしている。シェフレラは恋人でもなければ、初恋の令嬢でもない。ただの幼馴染みだ。それに君は私が恋人がいるにも関わらず、他の女性にちょっかいをかけるようなそんな薄情な男だと思っていたのか?」
「そう、なんですの? 本当に?」
「そうだ。勘違いをする前に私に直接聞いてくれればよかったのに。私が身分を偽り国境を越えてまでどうして君を守りたいと思ったのか、君はそこを考えるべきだった。思慮深い君らしくない勘違いをしたね」
「ごめんなさい。でも、アズルがヒフラであまりにも慌てて帰ってしまったものだから」
「あのときは、彼女のピンチだったんだ。どうしても戻らなければならなかった。この件に関しては、シェフレラに会わせたときにでも話すよ。君はとても驚くだろう」
アウルスはそう言ってアルメリアを抱き締め、ほっとしたように言った。
「じゃあ、君が望んで婚約したわけではないのだね?」
アルメリアは、アウルスから体を離すと言った。
「そうですけれど、殿下は私のことを本当に大切に思ってくださっているんです。結婚して夫婦として暮らしていけばいずれは愛し合えると思ってますの」
「彼は君に愛を伝えたのか?」
アルメリアははっとして、アウルスの顔を見上げる。
「愛を伝えてはくれなくとも、愛してくれると誓ってくれました」
ムスカリの真摯な態度にはとても好感がもてたし、何より自分を大切に思ってくれているムスカリのことを思い、アルメリアの気持ちは千々に乱れた。
「君は私と結ばれないと思ったから婚約を受けたのだろう?」
「確かにそれもありますわ。でも本当に殿下は真っ直ぐに、大切に思ってくれているのです」
「君がムスカリ王太子殿下と婚約してしまっても私は皇帝だ、力ずくでどうにでもできる。無理矢理にでも彼から引き離して手元に置きたいが、そうすれば君は一生私を許さないだろうな」
そして、一息おいて苦笑すると言った。
「わかった、最終的には君の判断に任せる」
「ごめんなさい」
「謝らないでくれ、私は今までだってずっと待ってきたのだから、これぐらいは待つことができる」
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