42 / 43
エピローグ 半年後
しおりを挟む
それから半年後、オルヘルスとグランツは式をあげた。ステファンとフィリベルト国王は抱き合って泣き、エファとエリ王女はあきれ顔でそんな二人を見つめていた。
精霊の寵愛を受けている者としてオルヘルスの名は近隣諸国に知れ渡っていたので、結婚式の参加者は膨大な人数となった。
それに伴って大々的に式は執り行われ、その後大量の招待を受けたのでふたりはしばらくユヴェル国に帰ることができないほどだった。
精霊に寵愛を受けたものを幸せにすると、幸福が訪れる。そんな、言い伝えもありオルヘルスはどこへ行っても最高なもてなしを受けた。
そして、その言い伝えどおりオルヘルスが訪れた国は、国土が豊かになり豊作が続いた。
両親に長いこと会えなかったので寂しいと思うこともあったが、イーファがそのまま護衛としてついてきてくれていたので心強かった。
そんなイーファに、ある日思い切って質問する。
「お兄様、結婚しませんの?」
イーファは驚いた顔をすると、苦笑する。
「お前はそんなことを気にする必要はない」
「ですけれど、このままだとお兄様は忙しすぎてそれどころではありませんでしょう?」
「そうか、お前は跡継ぎのことを気にしているのか。ならばその心配は杞憂に終わるだろう」
「どういうことですの?」
するとイーファはニヤリと笑った。
「驚くなよ? お前には弟か妹ができる。おそらくは弟だろうな」
「え! どういうことですの?!」
「そのままの意味だ。だから、きっと跡継ぎは問題ない」
「でも、だからといってお兄様が結婚しないのとは関係ありませんわ」
「いや、私はこれでいいんだ」
そう言ってイーファはオルヘルスの頭をなでた。
「もう! そうやって誤魔化してますのね!」
そう言ったあと、もう一つ気になっていたことを質問する。
「お兄様、ずっと不思議に思っていたことがありますの。アリネアにはなんと言って縁談を断りましたの?」
「あぁ、それか。妹以上の女性と出会うまでは誰とも結婚する気がないと言った。それに付け加えて、あなたと絶対に婚約はしませんとも」
「そうでしたの。だとしたら、アリネア様は私のせいで婚約を断られたと思ったかも知れませんわね」
「そうか、すまない。配慮が足りなかった」
「いいえ、違いますわ。お兄様だってアリネアがあんな人だと知らなかったんですもの、仕方ありませんわ」
そうでなくとも、なぜかアリネアはずっとオルヘルスをライバル視していた。きっとなにをどう伝えても勝手に曲解し、いちゃもんをつけてきたに違いないのだ。
あの舞踏会でしっかりと断罪していなければいつまでてもつきまとい、言いがかりをつけ続けただろう。
「お兄様がアリネアと婚約しなくて本当によかったですわ」
「当然だ。妹を傷つけるような人物と婚約などできるはずかないからな」
そう言ってイーファは笑った。
グランツは式をあげたあと、たがが外れたように以前にも増してオルヘルスを溺愛するようになった。
視察先の寝室で、先にベッドから抜け出しソファに腰かけていたオルヘルスを見つけたグランツは、隣に腰かけるとオルヘルスを膝の上に乗せる。
「グランツ様、あの、恥ずかしいですわ」
オルヘルスはグランツの膝の上で身じろぎした。
「もう少しこうしていよう。昨夜の余韻を楽しみたい。そうしたら朝食を取ろう」
「さ、昨夜……」
そう呟くと、オルヘルスはそれを思い出し顔を赤くした。
「どうした? まだそんなに恥ずかしいのか?」
「当たり前ですわ。グランツ様があんなことをさせるのですもの!」
そう言って、昨夜の破廉恥な行いを思い出して顔から火が出そうだった。そんなオルヘルスを見てグランツは満足そうに言った。
「そうか? とても乱れて私は大満足だったが」
そこへイーファが部屋に入ってくると、グランツを見て呆れた顔をした。
「殿下、いい加減王妃殿下を解放してください」
「お前はいつもやかましいな。今日は、公務も休みなんだ。オリを堪能してなにが悪い」
イーファはため息をつく。
「殿下、公務があっても変わらないではありませんか」
「悪いか?」
オルヘルスはなんとかグランツの胸の中から逃れると、グランツに向き直る。
「グランツ様、とにかく食事を」
すると、グランツはしばらく無言になったあとで言った。
「オリ、後ろを見てごらん」
「なんですの?」
そう答えてオルヘルスが後を振り返ると、その途端に背後から抱きすくめられる。
「騙したんですのね?!」
「騙してなどいない。私はただ後ろを見てごらんと言っただけだ」
そう言うと、そのままオルヘルスを縦抱きにした。
「グランツ様どこへ?」
「食堂だ。もうそろそろ朝食を食べよう、本当はベッドへ戻りたいが、行きたいところがあるからな」
「わかりましたわ。では下ろしてください」
すると、グランツは不思議そうな顔で答える。
「なぜ?」
なぜ? ではない。廊下ですれ違う使用人たちは、見て見ぬふりをしてくれているが内心どう思われていることか。
そんなことを思っていると、グランツがオルヘルスに顔を近づけて行った。
「実は今日、君と行きたいところがある」
「まぁ、どこですの?」
「行ってからのお楽しみだ」
そう言って、楽しそうに笑った。
なんとか朝食を終えると、グランツに言われ馬で出かけることになった。どこへ向かうのかわからず、オルヘルスはスノウにまたがるとわくわくしながらグランツのあとを追った。
王宮の裏の丘陵を抜け、しばらく森を行くと遠くにピンク色の木々が見えた。
まさかと思いながら進んで行くと、そこには満開の桜の木が数本立ち並んでいた。
グランツがその手前で馬を降りたのに続いて、オルヘルスもそこでスノウから降りると桜を見上げた。
グランツはオルヘルスを見つめて言った。
「この花が君の言っていたさくらという花で間違いないか?」
「はい。グランツ様、見つけてくださったんですのね」
「もちろんだ」
オルヘルスはあまりの嬉しさに、グランツに抱きつくとキスの雨を降らせた。
「まて、オルヘルス。そんなにしたら私が我慢できなくなる」
そう言われ、オルヘルスはグランツを見つめた。
「なにをですの?」
グランツは苦笑する。
「君は本当に相変わらずだな。とにかくそんなに喜んでもらえるとは思わなかったから、私も嬉しいよ」
そう言ってオルヘルスにキスを返した。そしてふたり一緒に桜の木を見上げる。
「この木はこれからも毎年この時期に花を咲かせるだろう。だから毎年この花を見に来よう。もちろん、家族が増えたら家族も連れて」
「そうですわね。それってとても素敵ですわね」
そう言って見つめ合うと、ふたりはいつまでも桜の木を眺めた。
精霊の寵愛を受けている者としてオルヘルスの名は近隣諸国に知れ渡っていたので、結婚式の参加者は膨大な人数となった。
それに伴って大々的に式は執り行われ、その後大量の招待を受けたのでふたりはしばらくユヴェル国に帰ることができないほどだった。
精霊に寵愛を受けたものを幸せにすると、幸福が訪れる。そんな、言い伝えもありオルヘルスはどこへ行っても最高なもてなしを受けた。
そして、その言い伝えどおりオルヘルスが訪れた国は、国土が豊かになり豊作が続いた。
両親に長いこと会えなかったので寂しいと思うこともあったが、イーファがそのまま護衛としてついてきてくれていたので心強かった。
そんなイーファに、ある日思い切って質問する。
「お兄様、結婚しませんの?」
イーファは驚いた顔をすると、苦笑する。
「お前はそんなことを気にする必要はない」
「ですけれど、このままだとお兄様は忙しすぎてそれどころではありませんでしょう?」
「そうか、お前は跡継ぎのことを気にしているのか。ならばその心配は杞憂に終わるだろう」
「どういうことですの?」
するとイーファはニヤリと笑った。
「驚くなよ? お前には弟か妹ができる。おそらくは弟だろうな」
「え! どういうことですの?!」
「そのままの意味だ。だから、きっと跡継ぎは問題ない」
「でも、だからといってお兄様が結婚しないのとは関係ありませんわ」
「いや、私はこれでいいんだ」
そう言ってイーファはオルヘルスの頭をなでた。
「もう! そうやって誤魔化してますのね!」
そう言ったあと、もう一つ気になっていたことを質問する。
「お兄様、ずっと不思議に思っていたことがありますの。アリネアにはなんと言って縁談を断りましたの?」
「あぁ、それか。妹以上の女性と出会うまでは誰とも結婚する気がないと言った。それに付け加えて、あなたと絶対に婚約はしませんとも」
「そうでしたの。だとしたら、アリネア様は私のせいで婚約を断られたと思ったかも知れませんわね」
「そうか、すまない。配慮が足りなかった」
「いいえ、違いますわ。お兄様だってアリネアがあんな人だと知らなかったんですもの、仕方ありませんわ」
そうでなくとも、なぜかアリネアはずっとオルヘルスをライバル視していた。きっとなにをどう伝えても勝手に曲解し、いちゃもんをつけてきたに違いないのだ。
あの舞踏会でしっかりと断罪していなければいつまでてもつきまとい、言いがかりをつけ続けただろう。
「お兄様がアリネアと婚約しなくて本当によかったですわ」
「当然だ。妹を傷つけるような人物と婚約などできるはずかないからな」
そう言ってイーファは笑った。
グランツは式をあげたあと、たがが外れたように以前にも増してオルヘルスを溺愛するようになった。
視察先の寝室で、先にベッドから抜け出しソファに腰かけていたオルヘルスを見つけたグランツは、隣に腰かけるとオルヘルスを膝の上に乗せる。
「グランツ様、あの、恥ずかしいですわ」
オルヘルスはグランツの膝の上で身じろぎした。
「もう少しこうしていよう。昨夜の余韻を楽しみたい。そうしたら朝食を取ろう」
「さ、昨夜……」
そう呟くと、オルヘルスはそれを思い出し顔を赤くした。
「どうした? まだそんなに恥ずかしいのか?」
「当たり前ですわ。グランツ様があんなことをさせるのですもの!」
そう言って、昨夜の破廉恥な行いを思い出して顔から火が出そうだった。そんなオルヘルスを見てグランツは満足そうに言った。
「そうか? とても乱れて私は大満足だったが」
そこへイーファが部屋に入ってくると、グランツを見て呆れた顔をした。
「殿下、いい加減王妃殿下を解放してください」
「お前はいつもやかましいな。今日は、公務も休みなんだ。オリを堪能してなにが悪い」
イーファはため息をつく。
「殿下、公務があっても変わらないではありませんか」
「悪いか?」
オルヘルスはなんとかグランツの胸の中から逃れると、グランツに向き直る。
「グランツ様、とにかく食事を」
すると、グランツはしばらく無言になったあとで言った。
「オリ、後ろを見てごらん」
「なんですの?」
そう答えてオルヘルスが後を振り返ると、その途端に背後から抱きすくめられる。
「騙したんですのね?!」
「騙してなどいない。私はただ後ろを見てごらんと言っただけだ」
そう言うと、そのままオルヘルスを縦抱きにした。
「グランツ様どこへ?」
「食堂だ。もうそろそろ朝食を食べよう、本当はベッドへ戻りたいが、行きたいところがあるからな」
「わかりましたわ。では下ろしてください」
すると、グランツは不思議そうな顔で答える。
「なぜ?」
なぜ? ではない。廊下ですれ違う使用人たちは、見て見ぬふりをしてくれているが内心どう思われていることか。
そんなことを思っていると、グランツがオルヘルスに顔を近づけて行った。
「実は今日、君と行きたいところがある」
「まぁ、どこですの?」
「行ってからのお楽しみだ」
そう言って、楽しそうに笑った。
なんとか朝食を終えると、グランツに言われ馬で出かけることになった。どこへ向かうのかわからず、オルヘルスはスノウにまたがるとわくわくしながらグランツのあとを追った。
王宮の裏の丘陵を抜け、しばらく森を行くと遠くにピンク色の木々が見えた。
まさかと思いながら進んで行くと、そこには満開の桜の木が数本立ち並んでいた。
グランツがその手前で馬を降りたのに続いて、オルヘルスもそこでスノウから降りると桜を見上げた。
グランツはオルヘルスを見つめて言った。
「この花が君の言っていたさくらという花で間違いないか?」
「はい。グランツ様、見つけてくださったんですのね」
「もちろんだ」
オルヘルスはあまりの嬉しさに、グランツに抱きつくとキスの雨を降らせた。
「まて、オルヘルス。そんなにしたら私が我慢できなくなる」
そう言われ、オルヘルスはグランツを見つめた。
「なにをですの?」
グランツは苦笑する。
「君は本当に相変わらずだな。とにかくそんなに喜んでもらえるとは思わなかったから、私も嬉しいよ」
そう言ってオルヘルスにキスを返した。そしてふたり一緒に桜の木を見上げる。
「この木はこれからも毎年この時期に花を咲かせるだろう。だから毎年この花を見に来よう。もちろん、家族が増えたら家族も連れて」
「そうですわね。それってとても素敵ですわね」
そう言って見つめ合うと、ふたりはいつまでも桜の木を眺めた。
1,244
お気に入りに追加
2,213
あなたにおすすめの小説
裏切り者として死んで転生したら、私を憎んでいるはずの王太子殿下がなぜか優しくしてくるので、勘違いしないよう気を付けます
みゅー
恋愛
ジェイドは幼いころ会った王太子殿下であるカーレルのことを忘れたことはなかった。だが魔法学校で再会したカーレルはジェイドのことを覚えていなかった。
それでもジェイドはカーレルを想っていた。
学校の卒業式の日、貴族令嬢と親しくしているカーレルを見て元々身分差もあり儚い恋だと潔く身を引いたジェイド。
赴任先でモンスターの襲撃に会い、療養で故郷にもどった先で驚きの事実を知る。自分はこの宇宙を作るための機械『ジェイド』のシステムの一つだった。
それからは『ジェイド』に従い動くことになるが、それは国を裏切ることにもなりジェイドは最終的に殺されてしまう。
ところがその後ジェイドの記憶を持ったまま翡翠として他の世界に転生し元の世界に召喚され……
ジェイドは王太子殿下のカーレルを愛していた。
だが、自分が裏切り者と思われてもやらなければならないことができ、それを果たした。
そして、死んで翡翠として他の世界で生まれ変わったが、ものと世界に呼び戻される。
そして、戻った世界ではカーレルは聖女と呼ばれる令嬢と恋人になっていた。
だが、裏切り者のジェイドの生まれ変わりと知っていて、恋人がいるはずのカーレルはなぜか翡翠に優しくしてきて……
私の手からこぼれ落ちるもの
アズやっこ
恋愛
5歳の時、お父様が亡くなった。
優しくて私やお母様を愛してくれたお父様。私達は仲の良い家族だった。
でもそれは偽りだった。
お父様の書斎にあった手記を見た時、お父様の優しさも愛も、それはただの罪滅ぼしだった。
お父様が亡くなり侯爵家は叔父様に奪われた。侯爵家を追い出されたお母様は心を病んだ。
心を病んだお母様を助けたのは私ではなかった。
私の手からこぼれていくもの、そして最後は私もこぼれていく。
こぼれた私を救ってくれる人はいるのかしら…
❈ 作者独自の世界観です。
❈ 作者独自の設定です。
❈ ざまぁはありません。
だから言ったでしょう?
わらびもち
恋愛
ロザリンドの夫は職場で若い女性から手製の菓子を貰っている。
その行為がどれだけ妻を傷つけるのか、そしてどれだけ危険なのかを理解しない夫。
ロザリンドはそんな夫に失望したーーー。
完結 「愛が重い」と言われたので尽くすのを全部止めたところ
音爽(ネソウ)
恋愛
アルミロ・ルファーノ伯爵令息は身体が弱くいつも臥せっていた。財があっても自由がないと嘆く。
だが、そんな彼を幼少期から知る婚約者ニーナ・ガーナインは献身的につくした。
相思相愛で結ばれたはずが健気に尽くす彼女を疎ましく感じる相手。
どんな無茶な要望にも応えていたはずが裏切られることになる。
婚約者から婚約破棄をされて喜んだのに、どうも様子がおかしい
棗
恋愛
婚約者には初恋の人がいる。
王太子リエトの婚約者ベルティーナ=アンナローロ公爵令嬢は、呼び出された先で婚約破棄を告げられた。婚約者の隣には、家族や婚約者が常に可愛いと口にする従妹がいて。次の婚約者は従妹になると。
待ちに待った婚約破棄を喜んでいると思われる訳にもいかず、冷静に、でも笑顔は忘れずに二人の幸せを願ってあっさりと従者と部屋を出た。
婚約破棄をされた件で父に勘当されるか、何処かの貴族の後妻にされるか待っていても一向に婚約破棄の話をされない。また、婚約破棄をしたのに何故か王太子から呼び出しの声が掛かる。
従者を連れてさっさと家を出たいべルティーナと従者のせいで拗らせまくったリエトの話。
※なろうさんにも公開しています。
※短編→長編に変更しました(2023.7.19)
王妃の仕事なんて知りません、今から逃げます!
gacchi
恋愛
側妃を迎えるって、え?聞いてないよ?
王妃の仕事が大変でも頑張ってたのは、レオルドが好きだから。
国への責任感?そんなの無いよ。もういい。私、逃げるから!
12/16加筆修正したものをカクヨムに投稿しました。
5年も苦しんだのだから、もうスッキリ幸せになってもいいですよね?
gacchi
恋愛
13歳の学園入学時から5年、第一王子と婚約しているミレーヌは王子妃教育に疲れていた。好きでもない王子のために苦労する意味ってあるんでしょうか。
そんなミレーヌに王子は新しい恋人を連れて
「婚約解消してくれる?優しいミレーヌなら許してくれるよね?」
もう私、こんな婚約者忘れてスッキリ幸せになってもいいですよね?
3/5 1章完結しました。おまけの後、2章になります。
4/4 完結しました。奨励賞受賞ありがとうございました。
1章が書籍になりました。
この度、皆さんの予想通り婚約者候補から外れることになりました。ですが、すぐに結婚することになりました。
鶯埜 餡
恋愛
ある事件のせいでいろいろ言われながらも国王夫妻の働きかけで王太子の婚約者候補となったシャルロッテ。
しかし当の王太子ルドウィックはアリアナという男爵令嬢にべったり。噂好きな貴族たちはシャルロッテに婚約者候補から外れるのではないかと言っていたが
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる