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第八章 ダンジョンに種付けおじさん ~特別の損害~
種付けおじさんの名は
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「逃がさんで!」
種付けおじさんも未だ
炎の中でのたうつスパルトイを
どうにかするため
コントロールの効かない
この二体を再びただの骸と
植物の塊に戻し、
祭壇から飛び降りルロイを追撃する。
「まだ、終わりじゃない……」
今は時間稼ぎに逃げるのが上策だった。
わき腹の傷口を抑えながら
歯を食いしばって通路を逃げる。
点火した枝を松明代わりにしつつ
植物のカーテンに火をつけながら
時間稼ぎをする。
考えろ、
何か見落としていることがあるはずだ。
種付けおじさんの名前。
プログレッシオの能力。
あの時のディエゴの証言。
ウェルスの使徒たるルロイの
プロバティオにせよ発動させるには
条件やタブーがある。
プロバティオの例で言えば、
公証する相手方の本名を知った上で、
問いかけたい内容を何かに筆記し
その文言をウェルスの御名において
詠唱することでようやく発動できる。
相手の本名と実際の過去に行った
相手の行為が一致することで
プロバティオは発動するとも言え、
うっかり同姓同名の別人などに
プロバティオを掛けてしまっても
発動はしない。ちなみにタブーは
質問したい相手に自分が嘘を答えると
その人物へプロバティオを
掛けられなくなる。
では、種付けおじさんの
プログレッシオの能力はどうか?
あらかじめ種付けおじさんの
テリトリーに誘き寄せられたとは言え、
あれだけの能力を駆使するためには
まだクリアしなければならない条件か、
あるいは守らなければならない
タブーがあるとみて良い。
修行をする行者が肉食や
酒を断ったりするのと同じである。
あるいは、部族社会のシャーマンなり
戦士が神と崇める動物の一部、
それと似せた仮装をすることで
守護霊なりトーテムなりの力を
得るというシャーマニズムの例を
持ち出して考えるのも何か
ヒントがあるかもしれない。
種付けおじさんの本名を巡る
ディエゴの証言がもとから嘘であり
プロバティオの能力を持つ、
ルロイを罠にはめるための
入れ知恵ならば、
もはや手がかりはゼロ。
いや、スペルマの使徒として
種付けおじさんが
プログレッシオの能力を
発動するにあたり自らの名前を
変えなければならないとしたら……
そこまでルロイが考え至った刹那。
ある推論が閃く。
つまり、名は体を表す。
そのことわざの逆も
また然りなのではないか?
瞬間、首筋に鋭く重い
手刀の一撃が――――
「うぁ……」
背後に回られていた上、
まったく気配も動きも見えなかった。
危うく気を失いそうになる。
「種付けおじさんたるわしの本気を
舐めて貰ってはこまるで。
本気にさせた兄ちゃんが悪いんや
……拘束せい」
ルロイは力なく地面に突っ伏し、
同時に地面から新しく爆ぜた誕生した
スパルトイに手足を拘束される。
「まーったく、手こずらせてくれよるのう。
しかしもう鬼ごっこは終わりや」
種付けおじさんがしゃがみ込み
ルロイに残忍な笑みを浮かべる。
そして、またしても
臭そうな地下足袋から
ミツダケを一本出し甘く囁く。
「さあ、公証人の兄ちゃんも
わしのマツタケなしでは
生きれん体になるんや」
「そんな臭そうなマツタケは御免ですね」
スパルトイに、組み敷かれ
床に突っ伏していながらも
ルロイは闘志をむき出しにして吠える。
「おうおう、今のうちに喚いておけや。
で、他に何か言っておきたい事は
あるんか?」
今になって、
何か決定的なものにルロイは気が付く。
「そうですね、何故あなたはその身に
足袋しか付けていないのか
聞いてもいいですか?」
「なんや、わしのイチモツから下が
そんなに気になるんか?
ウェルスの使徒は
下らん事気にするの~
まぁええわ……」
気が付かれないよう、
ゆっくりとペンと証書に手を伸ばす。
「生命と種付けの神
スペルマの御名のもとに
プログレッシオを使うにあたり
防具など邪道なんやで。
成長を司る力を扱うには
ほぼ生まれた姿で
あることがもっとも相応しいのや!
足袋だけで充分。
むしろこれこそわしの本質なんや!」
「足袋一丁の、その姿こそ
スペルマの徒たる姿だと?」
「然りやで!!」
種付けおじさんは勝利の笑顔を浮かべる。
同時にルロイの中である疑問が氷解する。
ルロイは最後の力を振り絞って
声を震わせる。
同時に最後の力を振り絞って
スパルトイの拘束を撥ね退ける。
「種付けおじさんの名は!」
永遠とも思える刹那、
種付けおじさんから初めて
口元から笑みを消した。
「タビ・フリードマン」
ルロイは既に先ほど書いた証書の
名前の部分だけを訂正して書き直した。
「真実を司りしウェルスの御名のもとに汝、
タビ・フリードマンに問う。
アシュリーとの契約を反故にした理由は
ミツダケ高騰の特別の事情を
予期できたからであるか?」
種付けおじさんの顔が蒼白になる。
部族社会の中には特定の動植物を
部族の象徴として崇め、
その力を得るため
その動植物の仮面を付けたり、
毛皮を纏ったりすることで
トーテムの力をえるとする信仰がある。
同じく、種付けおじさんの
あの足袋しかつけない
変態的ないでたちがもし、
プログレッシオの能力を
引き出す一つの条件であり、
種付けおじさんの名も
またもう一つの能力発動の
条件だとしたら。
先ほどの発言で、
ルロイはそこまで推論を進めた。
結果は――――
「どうしました、今度こそ
黙っていれば肯定とみなしますよ」
「うぐぬ!わ……わしの名わあぁぁ!!」
遂に、種付けおじさんが膝を地面に
屈する。同時に、ウェルス証書が
白く輝いた。
「そんな。わしの計画が……
わ、わしは認めんで、こんなもん!!」
「やめろ!」
よりにもよって錯乱した
種付けおじさんこと
タビ・フリードマンは、
ルロイからウェルス証書を
ひったくると引き裂こうと
渾身の力を込めた。
「ぐぉらばぁ!」
が、代わりに引き裂かれたのは
タビの体だった。
絶望的な絶叫とともに
タビは鮮血を散らせ、
白目をむきながら悶絶し
そのまま仰向けにエビぞりになり
失神した。
真実の神の御名のもと著された
ウェルス証書の内容は絶対。
それを破ろうとすることは
人の身に過ぎたる大逆。
プロバティオの能力であり
ペナルティでもある。
天に唾すれば自分に掛かると言うが
それを如実にしめした事例であろう。
同時に、ルロイに覆いかぶさっていた
スパルトイは枯れ果て土に還っていった。
タビが気絶したことで、
プログレッシオの能力自体が
解除されたのだ。
「敗因を教えてあげますよ。土壇場で、
勝利を確信し過ぎましたね……」
自身の勝利を確かにこの目で見届け、
ようやくこの場に駆け付けた仲間達の
足音を聞きながらルロイは気を失った。
種付けおじさんも未だ
炎の中でのたうつスパルトイを
どうにかするため
コントロールの効かない
この二体を再びただの骸と
植物の塊に戻し、
祭壇から飛び降りルロイを追撃する。
「まだ、終わりじゃない……」
今は時間稼ぎに逃げるのが上策だった。
わき腹の傷口を抑えながら
歯を食いしばって通路を逃げる。
点火した枝を松明代わりにしつつ
植物のカーテンに火をつけながら
時間稼ぎをする。
考えろ、
何か見落としていることがあるはずだ。
種付けおじさんの名前。
プログレッシオの能力。
あの時のディエゴの証言。
ウェルスの使徒たるルロイの
プロバティオにせよ発動させるには
条件やタブーがある。
プロバティオの例で言えば、
公証する相手方の本名を知った上で、
問いかけたい内容を何かに筆記し
その文言をウェルスの御名において
詠唱することでようやく発動できる。
相手の本名と実際の過去に行った
相手の行為が一致することで
プロバティオは発動するとも言え、
うっかり同姓同名の別人などに
プロバティオを掛けてしまっても
発動はしない。ちなみにタブーは
質問したい相手に自分が嘘を答えると
その人物へプロバティオを
掛けられなくなる。
では、種付けおじさんの
プログレッシオの能力はどうか?
あらかじめ種付けおじさんの
テリトリーに誘き寄せられたとは言え、
あれだけの能力を駆使するためには
まだクリアしなければならない条件か、
あるいは守らなければならない
タブーがあるとみて良い。
修行をする行者が肉食や
酒を断ったりするのと同じである。
あるいは、部族社会のシャーマンなり
戦士が神と崇める動物の一部、
それと似せた仮装をすることで
守護霊なりトーテムなりの力を
得るというシャーマニズムの例を
持ち出して考えるのも何か
ヒントがあるかもしれない。
種付けおじさんの本名を巡る
ディエゴの証言がもとから嘘であり
プロバティオの能力を持つ、
ルロイを罠にはめるための
入れ知恵ならば、
もはや手がかりはゼロ。
いや、スペルマの使徒として
種付けおじさんが
プログレッシオの能力を
発動するにあたり自らの名前を
変えなければならないとしたら……
そこまでルロイが考え至った刹那。
ある推論が閃く。
つまり、名は体を表す。
そのことわざの逆も
また然りなのではないか?
瞬間、首筋に鋭く重い
手刀の一撃が――――
「うぁ……」
背後に回られていた上、
まったく気配も動きも見えなかった。
危うく気を失いそうになる。
「種付けおじさんたるわしの本気を
舐めて貰ってはこまるで。
本気にさせた兄ちゃんが悪いんや
……拘束せい」
ルロイは力なく地面に突っ伏し、
同時に地面から新しく爆ぜた誕生した
スパルトイに手足を拘束される。
「まーったく、手こずらせてくれよるのう。
しかしもう鬼ごっこは終わりや」
種付けおじさんがしゃがみ込み
ルロイに残忍な笑みを浮かべる。
そして、またしても
臭そうな地下足袋から
ミツダケを一本出し甘く囁く。
「さあ、公証人の兄ちゃんも
わしのマツタケなしでは
生きれん体になるんや」
「そんな臭そうなマツタケは御免ですね」
スパルトイに、組み敷かれ
床に突っ伏していながらも
ルロイは闘志をむき出しにして吠える。
「おうおう、今のうちに喚いておけや。
で、他に何か言っておきたい事は
あるんか?」
今になって、
何か決定的なものにルロイは気が付く。
「そうですね、何故あなたはその身に
足袋しか付けていないのか
聞いてもいいですか?」
「なんや、わしのイチモツから下が
そんなに気になるんか?
ウェルスの使徒は
下らん事気にするの~
まぁええわ……」
気が付かれないよう、
ゆっくりとペンと証書に手を伸ばす。
「生命と種付けの神
スペルマの御名のもとに
プログレッシオを使うにあたり
防具など邪道なんやで。
成長を司る力を扱うには
ほぼ生まれた姿で
あることがもっとも相応しいのや!
足袋だけで充分。
むしろこれこそわしの本質なんや!」
「足袋一丁の、その姿こそ
スペルマの徒たる姿だと?」
「然りやで!!」
種付けおじさんは勝利の笑顔を浮かべる。
同時にルロイの中である疑問が氷解する。
ルロイは最後の力を振り絞って
声を震わせる。
同時に最後の力を振り絞って
スパルトイの拘束を撥ね退ける。
「種付けおじさんの名は!」
永遠とも思える刹那、
種付けおじさんから初めて
口元から笑みを消した。
「タビ・フリードマン」
ルロイは既に先ほど書いた証書の
名前の部分だけを訂正して書き直した。
「真実を司りしウェルスの御名のもとに汝、
タビ・フリードマンに問う。
アシュリーとの契約を反故にした理由は
ミツダケ高騰の特別の事情を
予期できたからであるか?」
種付けおじさんの顔が蒼白になる。
部族社会の中には特定の動植物を
部族の象徴として崇め、
その力を得るため
その動植物の仮面を付けたり、
毛皮を纏ったりすることで
トーテムの力をえるとする信仰がある。
同じく、種付けおじさんの
あの足袋しかつけない
変態的ないでたちがもし、
プログレッシオの能力を
引き出す一つの条件であり、
種付けおじさんの名も
またもう一つの能力発動の
条件だとしたら。
先ほどの発言で、
ルロイはそこまで推論を進めた。
結果は――――
「どうしました、今度こそ
黙っていれば肯定とみなしますよ」
「うぐぬ!わ……わしの名わあぁぁ!!」
遂に、種付けおじさんが膝を地面に
屈する。同時に、ウェルス証書が
白く輝いた。
「そんな。わしの計画が……
わ、わしは認めんで、こんなもん!!」
「やめろ!」
よりにもよって錯乱した
種付けおじさんこと
タビ・フリードマンは、
ルロイからウェルス証書を
ひったくると引き裂こうと
渾身の力を込めた。
「ぐぉらばぁ!」
が、代わりに引き裂かれたのは
タビの体だった。
絶望的な絶叫とともに
タビは鮮血を散らせ、
白目をむきながら悶絶し
そのまま仰向けにエビぞりになり
失神した。
真実の神の御名のもと著された
ウェルス証書の内容は絶対。
それを破ろうとすることは
人の身に過ぎたる大逆。
プロバティオの能力であり
ペナルティでもある。
天に唾すれば自分に掛かると言うが
それを如実にしめした事例であろう。
同時に、ルロイに覆いかぶさっていた
スパルトイは枯れ果て土に還っていった。
タビが気絶したことで、
プログレッシオの能力自体が
解除されたのだ。
「敗因を教えてあげますよ。土壇場で、
勝利を確信し過ぎましたね……」
自身の勝利を確かにこの目で見届け、
ようやくこの場に駆け付けた仲間達の
足音を聞きながらルロイは気を失った。
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