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第十四章 告白
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王城のとある一室、わたし達ふたりは再開した……そう思っていた。
「君が俺を助けてくれた人か……ありがとうアーリャ」
「当然の事をしたまでですマクシス様」
第二王子マクシス様は優しい笑顔をわたしに向けてくれた。
「俺はどうやら王子らしいから、王国その恩にはしっかりと報いてくれるはずだ」
「早く記憶が戻られる事を願っています……もちろんわたしも協力は惜しみません」
まーくんは記憶を失っていた。
事前にアレウス様から説明されていてわかっていた事だけどそれでもショックだった。誘拐時に着けられていた付けられたサークレットが魔道具だったらしくその効果で記憶が無くなっていたという話だ。
きっと誘拐したあとに記憶がないまーくんを利用するためだと思うけど、真実は何 れ誘拐犯の人が喋ってくれると思う。
大事な事はそんな事じゃ無くて……彼がわたしを見ても、わたしの時と違い前世の事など浮かびもしないみたいだった……つまり、目の前にいるのはまーくんではなくマクシス様だ。
わたしは泣き出しそうになるのを堪えながら無理矢理笑顔を作った。
現在、問題の隣国には記憶を消す魔道具の持ち主であろうアルダーク伯の引き渡し要求をしているけれど、向こうは知らぬ存ぜぬを貫いている。
そして、今回の件が原因で国家間の関係も悪化。国境付近はピリピリしているという話で、長く続いた平和な時代にも終わりがやってくるのでは無いかとお偉い様方は胃を痛めているようだ。
「あれ、そろそろ時間か……アーリャもう一度礼を言うよ、ありがとう」
「はい、ご無理をなされずに」
あれほど待ち望んだ第二王子様との謁見はあっさりと終わった。泣かなかったわたしを褒めてあげたい。
そして次は王様との謁見だ。
「我が息子マクシスを救い出してくれて礼を言う。これまでの其方の働き……我が国の文化レベルを他国に知らしめた事も加えて其方は何を望む?」
「はい、もし許されるのならば王国の貴族の末席に加えて頂ければ……」
「ふむ、確かに其方の功績の大きさを考えれば……其方の年はいくつだ」
「はい、十歳でございます」
「そうだったマクシスと同い年だったな……良いだろう。五年後、其方が聖人の暁には男爵の地位を与えよう」
「王よ! 成人前の子供にそれは!?」
側に控えていた大臣さんが慌てて王様を止めようとする。
「だから成人になってからと言っておるではないか」
「そう言う意味ではありません、子供の女子に爵位を与えるなど他の貴族達が何というか……」
「そうはいうが、この100年でこの娘ほどの功績をあげた者などいただろうか?」
「そ、それは確かに……」
「これだけの功績を前に報いなければ王国の名折れと言えよう……余は決めたのだ、変更は無い」
鶴の一声とも言える王様の発言でわたしは男爵となったのでした……五年後だけど。
「君が俺を助けてくれた人か……ありがとうアーリャ」
「当然の事をしたまでですマクシス様」
第二王子マクシス様は優しい笑顔をわたしに向けてくれた。
「俺はどうやら王子らしいから、王国その恩にはしっかりと報いてくれるはずだ」
「早く記憶が戻られる事を願っています……もちろんわたしも協力は惜しみません」
まーくんは記憶を失っていた。
事前にアレウス様から説明されていてわかっていた事だけどそれでもショックだった。誘拐時に着けられていた付けられたサークレットが魔道具だったらしくその効果で記憶が無くなっていたという話だ。
きっと誘拐したあとに記憶がないまーくんを利用するためだと思うけど、真実は何 れ誘拐犯の人が喋ってくれると思う。
大事な事はそんな事じゃ無くて……彼がわたしを見ても、わたしの時と違い前世の事など浮かびもしないみたいだった……つまり、目の前にいるのはまーくんではなくマクシス様だ。
わたしは泣き出しそうになるのを堪えながら無理矢理笑顔を作った。
現在、問題の隣国には記憶を消す魔道具の持ち主であろうアルダーク伯の引き渡し要求をしているけれど、向こうは知らぬ存ぜぬを貫いている。
そして、今回の件が原因で国家間の関係も悪化。国境付近はピリピリしているという話で、長く続いた平和な時代にも終わりがやってくるのでは無いかとお偉い様方は胃を痛めているようだ。
「あれ、そろそろ時間か……アーリャもう一度礼を言うよ、ありがとう」
「はい、ご無理をなされずに」
あれほど待ち望んだ第二王子様との謁見はあっさりと終わった。泣かなかったわたしを褒めてあげたい。
そして次は王様との謁見だ。
「我が息子マクシスを救い出してくれて礼を言う。これまでの其方の働き……我が国の文化レベルを他国に知らしめた事も加えて其方は何を望む?」
「はい、もし許されるのならば王国の貴族の末席に加えて頂ければ……」
「ふむ、確かに其方の功績の大きさを考えれば……其方の年はいくつだ」
「はい、十歳でございます」
「そうだったマクシスと同い年だったな……良いだろう。五年後、其方が聖人の暁には男爵の地位を与えよう」
「王よ! 成人前の子供にそれは!?」
側に控えていた大臣さんが慌てて王様を止めようとする。
「だから成人になってからと言っておるではないか」
「そう言う意味ではありません、子供の女子に爵位を与えるなど他の貴族達が何というか……」
「そうはいうが、この100年でこの娘ほどの功績をあげた者などいただろうか?」
「そ、それは確かに……」
「これだけの功績を前に報いなければ王国の名折れと言えよう……余は決めたのだ、変更は無い」
鶴の一声とも言える王様の発言でわたしは男爵となったのでした……五年後だけど。
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