9 / 16
そもそも俺は元から学校が嫌い
しおりを挟む
風呂に入って、飯食って………
その後やることなんて一つだろ?
一緒に寝る!
勿論、健全な意味でなぁ!!!!
………そう思っていたのに、母上がソフィアと一緒に寝たいと言い出した上に、ソフィアも満更でもない表情を浮かべたものだから俺も、母上と一緒に寝る予定だった父上も泣く泣く諦めた。
因みに父上はガチ泣きしてたし、多分泣いて夜を過ごしたと思う。
朝になって食卓に座ってる父上の目が腫れてたから間違いない。
母上のこと大好き過ぎるだろ………俺もああなるんかな。
「そういえばね、ヴィストリア男爵家から婚約の打診が来てたのよ。お断りしちゃって良いのよね。」
「いつ。」
「今朝。郵便物漁ってたら見付けたの。」
ソフィアの居る朝食の場で言って良いことじゃないだろ。
何だ、試してるのか?
ソフィアのその不安げな上目遣いも含めて俺を試しているのか?
すっき。
「俺にはソフィアしか要らないので、破棄してください。」
「【居ない】、じゃなくて【要らない】なのね。そういうとこなのよ。」
ソフィアの髪を撫でながらそう言えば、母上の呆れたような溜息が聞こえたけど気にしない。
胃が小さいからか、お椀に半分のオートミールに苦戦してる姿が愛らしいので、俺はそんなソフィアを愛でるので大変忙しいのだ。
邪魔しないでもらえますー?
―――まあ、ソフィアと出会ってなかったとしても、俺は絶対にソイツと婚約しないけど。
ヴィストリア男爵家は、本来の俺が婚約する予定だった家………つまり、ヒロインの親友が居る家だ。
関わってたまるかよ。
元々ソフィアとの婚約だって、ソイツと関わりたくなかったからやった訳だしな。
あっ。
「ソフィア、ストップだ。無理しなくて良い。」
「………あっ、申し訳ございません。」
お腹いっぱいなのに、お椀の中身を無理に空にしようとしたソフィアを止める。
確かに残すのは宜しくないが、暫くはソフィアの胃の許容具合を見たいというのもあって元々多めに入れているし、無理して食って吐いたら後悔するのはソフィアだ。
「いーよ。美味しかった?」
「はい!とても………昨日のリゾットも、美味しかったです!」
目をキラキラと輝かせながら言うソフィアに、今日も俺の心臓が元気に止まりました本当にありがとうございます。
どうやったこんな素直で純粋で可愛い子ができるの?
ホント好き。
ずっとぎゅってしてあげたくなる。
「ソフィアとの婚約発表も兼ねて、お断りの返事を送って良いかい?」
「勿論ですとも!是非是非!俺も学園で自慢します!」
父上の言葉に頷きながら、ソフィアのお椀の残りを食べる。
残飯を食べるなんてとソフィアが慌てたが、無視だ無視。
マナー的には宜しくなかろうが、ソフィアの身体が安定するまでは無礼講だ。
「お、流石俺だな。美味い。」
味付けも丁度良し。
今度飲食業も手を出すか?
でも衛生管理とか面倒だしな。
「さて、ソフィアちゃんは私とマナーのお勉強ね。ユージーンはさっさと学園に行って来なさい。」
「えぇっ!?ソフィアを置いて学園に行けと!?」
「当たり前なんだよねー。気持ちはすごく分かるけど。」
紅茶を飲みながら遠い目をする父上に、そういえば父上と母上も政略ではあるが父上自身はめちゃくちゃ惚れてる状態だったって言ってたなと思い出した。
母上の方が一つ年下だったから、学園内でも離れなくてはいけなくてやきもきしまくったともよく言っていた。
母上大好きマンだから、今はほぼ一緒に居るといえ思い出しちゃうんだろうな。
「仕方ない。今日の所は父上に免じて我慢します。」
「一日しか免じてもらえないのか。」
「行って来ます、ソフィア。」
「はい、頑張ってください。」
頬にキスを落とせば、顔を真っ赤にしながらも俺の真似をして頬にキスをしてくれる。
最高では?
あーあ、ますます行きたくない。
その後やることなんて一つだろ?
一緒に寝る!
勿論、健全な意味でなぁ!!!!
………そう思っていたのに、母上がソフィアと一緒に寝たいと言い出した上に、ソフィアも満更でもない表情を浮かべたものだから俺も、母上と一緒に寝る予定だった父上も泣く泣く諦めた。
因みに父上はガチ泣きしてたし、多分泣いて夜を過ごしたと思う。
朝になって食卓に座ってる父上の目が腫れてたから間違いない。
母上のこと大好き過ぎるだろ………俺もああなるんかな。
「そういえばね、ヴィストリア男爵家から婚約の打診が来てたのよ。お断りしちゃって良いのよね。」
「いつ。」
「今朝。郵便物漁ってたら見付けたの。」
ソフィアの居る朝食の場で言って良いことじゃないだろ。
何だ、試してるのか?
ソフィアのその不安げな上目遣いも含めて俺を試しているのか?
すっき。
「俺にはソフィアしか要らないので、破棄してください。」
「【居ない】、じゃなくて【要らない】なのね。そういうとこなのよ。」
ソフィアの髪を撫でながらそう言えば、母上の呆れたような溜息が聞こえたけど気にしない。
胃が小さいからか、お椀に半分のオートミールに苦戦してる姿が愛らしいので、俺はそんなソフィアを愛でるので大変忙しいのだ。
邪魔しないでもらえますー?
―――まあ、ソフィアと出会ってなかったとしても、俺は絶対にソイツと婚約しないけど。
ヴィストリア男爵家は、本来の俺が婚約する予定だった家………つまり、ヒロインの親友が居る家だ。
関わってたまるかよ。
元々ソフィアとの婚約だって、ソイツと関わりたくなかったからやった訳だしな。
あっ。
「ソフィア、ストップだ。無理しなくて良い。」
「………あっ、申し訳ございません。」
お腹いっぱいなのに、お椀の中身を無理に空にしようとしたソフィアを止める。
確かに残すのは宜しくないが、暫くはソフィアの胃の許容具合を見たいというのもあって元々多めに入れているし、無理して食って吐いたら後悔するのはソフィアだ。
「いーよ。美味しかった?」
「はい!とても………昨日のリゾットも、美味しかったです!」
目をキラキラと輝かせながら言うソフィアに、今日も俺の心臓が元気に止まりました本当にありがとうございます。
どうやったこんな素直で純粋で可愛い子ができるの?
ホント好き。
ずっとぎゅってしてあげたくなる。
「ソフィアとの婚約発表も兼ねて、お断りの返事を送って良いかい?」
「勿論ですとも!是非是非!俺も学園で自慢します!」
父上の言葉に頷きながら、ソフィアのお椀の残りを食べる。
残飯を食べるなんてとソフィアが慌てたが、無視だ無視。
マナー的には宜しくなかろうが、ソフィアの身体が安定するまでは無礼講だ。
「お、流石俺だな。美味い。」
味付けも丁度良し。
今度飲食業も手を出すか?
でも衛生管理とか面倒だしな。
「さて、ソフィアちゃんは私とマナーのお勉強ね。ユージーンはさっさと学園に行って来なさい。」
「えぇっ!?ソフィアを置いて学園に行けと!?」
「当たり前なんだよねー。気持ちはすごく分かるけど。」
紅茶を飲みながら遠い目をする父上に、そういえば父上と母上も政略ではあるが父上自身はめちゃくちゃ惚れてる状態だったって言ってたなと思い出した。
母上の方が一つ年下だったから、学園内でも離れなくてはいけなくてやきもきしまくったともよく言っていた。
母上大好きマンだから、今はほぼ一緒に居るといえ思い出しちゃうんだろうな。
「仕方ない。今日の所は父上に免じて我慢します。」
「一日しか免じてもらえないのか。」
「行って来ます、ソフィア。」
「はい、頑張ってください。」
頬にキスを落とせば、顔を真っ赤にしながらも俺の真似をして頬にキスをしてくれる。
最高では?
あーあ、ますます行きたくない。
0
お気に入りに追加
23
あなたにおすすめの小説
王子と半分こ
瀬月 ゆな
恋愛
リリーナ・ディアモント、十七歳。
十五歳になってから結婚相手を探しはじめたが、順調だと思われた侯爵家嫡男との縁談が寸前で白紙となってからと言うもの、すでにもう十六回連続で「好きな人ができてしまった」とお断りされ続けている。
いくらなんでもこれはおかしい。腕利きの占い師に見てもらえば、リリーナは対になる紋章を魂に刻まれた相手としか結ばれない星の下に産まれたらしい。
魂に刻まれた紋章という手がかりにするにはあまりにも心許ない情報に途方に暮れていると、王家の使いが訪ねて来た。
何でもリリーナと対になる紋章は王太子が持っており、リリーナを王太子妃に迎えたいということだが――。
いまいち納得のいかない理由から婚約者の関係になった、恋愛面に限らず色々とドライな王子様と、どうせなら幸せになりたくて頑張る伯爵令嬢が本当の夫婦になるまでのお話。
第一部完結しました。第二部の連載は夏以降を予定しています。
「小説家になろう」様でも第一部が完結した状態まで掲載しています。
聖女失格 〜脳死で頼るの辞めてもらって良いですか?〜
嘉幸
恋愛
異世界とか勘弁して!
ある日突如異世界に若返り特典付きで聖女として転移した時岡時枝(ときおかときえ)は、家に帰せと憤怒するも、その方法はないと言われる。
さらに、この世界を救ってほしいと他力本願な願いに、怒りが湧く。
はぁ?失格聖女?上等なんですけど。なんでも良いけど脳死で私を頼るの、辞めてもらって良いですか?
---------------------
短めの長編ですので楽しく読んでいただければ幸いです
ガバガバ設定です。
恋愛なのかファンタジーなのか迷ってます
コロコロ変えてすみません……
たまには元気いっぱいの主人公も良いかなと。楽しんでください。
私は心を捨てました 〜「お前なんかどうでもいい」と言ったあなた、どうして今更なのですか?〜
月橋りら
恋愛
私に婚約の打診をしてきたのは、ルイス・フォン・ラグリー侯爵子息。
だが、彼には幼い頃から大切に想う少女がいたーー。
「お前なんかどうでもいい」 そうあなたが言ったから。
私は心を捨てたのに。
あなたはいきなり許しを乞うてきた。
そして優しくしてくるようになった。
ーー私が想いを捨てた後で。
どうして今更なのですかーー。
*この小説はカクヨム様、エブリスタ様でも連載しております。
婚姻初日、「好きになることはない」と宣言された公爵家の姫は、英雄騎士の夫を翻弄する~夫は家庭内で私を見つめていますが~
扇 レンナ
恋愛
公爵令嬢のローゼリーンは1年前の戦にて、英雄となった騎士バーグフリートの元に嫁ぐこととなる。それは、彼が褒賞としてローゼリーンを望んだからだ。
公爵令嬢である以上に国王の姪っ子という立場を持つローゼリーンは、母譲りの美貌から『宝石姫』と呼ばれている。
はっきりと言って、全く釣り合わない結婚だ。それでも、王家の血を引く者として、ローゼリーンはバーグフリートの元に嫁ぐことに。
しかし、婚姻初日。晩餐の際に彼が告げたのは、予想もしていない言葉だった。
拗らせストーカータイプの英雄騎士(26)×『宝石姫』と名高い公爵令嬢(21)のすれ違いラブコメ。
▼掲載先→アルファポリス、小説家になろう、エブリスタ
女官になるはずだった妃
夜空 筒
恋愛
女官になる。
そう聞いていたはずなのに。
あれよあれよという間に、着飾られた私は自国の皇帝の妃の一人になっていた。
しかし、皇帝のお迎えもなく
「忙しいから、もう後宮に入っていいよ」
そんなノリの言葉を彼の側近から賜って後宮入りした私。
秘書省監のならびに本の虫である父を持つ、そんな私も無類の読書好き。
朝議が始まる早朝に、私は父が働く文徳楼に通っている。
そこで好きな著者の本を借りては、殿舎に籠る毎日。
皇帝のお渡りもないし、既に皇后に一番近い妃もいる。
縁付くには程遠い私が、ある日を境に平穏だった日常を壊される羽目になる。
誰とも褥を共にしない皇帝と、女官になるつもりで入ってきた本の虫妃の話。
更新はまばらですが、完結させたいとは思っています。
多分…
身代わりの公爵家の花嫁は翌日から溺愛される。~初日を挽回し、溺愛させてくれ!~
湯川仁美
恋愛
姉の身代わりに公爵夫人になった。
「貴様と寝食を共にする気はない!俺に呼ばれるまでは、俺の前に姿を見せるな。声を聞かせるな」
夫と初対面の日、家族から男癖の悪い醜悪女と流され。
公爵である夫とから啖呵を切られたが。
翌日には誤解だと気づいた公爵は花嫁に好意を持ち、挽回活動を開始。
地獄の番人こと閻魔大王(善悪を判断する審判)と異名をもつ公爵は、影でプレゼントを贈り。話しかけるが、謝れない。
「愛しの妻。大切な妻。可愛い妻」とは言えない。
一度、言った言葉を撤回するのは難しい。
そして妻は普通の令嬢とは違い、媚びず、ビクビク怯えもせず普通に接してくれる。
徐々に距離を詰めていきましょう。
全力で真摯に接し、謝罪を行い、ラブラブに到着するコメディ。
第二章から口説きまくり。
第四章で完結です。
第五章に番外編を追加しました。
真実の愛<越えられない壁<金
白雪の雫
恋愛
「ラズベリー嬢よ!お前は私と真実の愛で結ばれているシャイン=マスカット男爵令嬢を暴行した!お前のような嫉妬深い女は王太子妃に相応しくない!故にお前との婚約は破棄!及び国外追放とする!!」
王太子にして婚約者であるチャーリー=チョコミントから大広間で婚約破棄された私ことラズベリー=チーズスフレは呆然となった。
この人・・・チーズスフレ家が、王家が王家としての威厳を保てるように金銭面だけではなく生活面と王宮の警備でも援助していた事を知っているのですかね~?
しかもシャイン=マスカットという令嬢とは初めて顔を合わせたのですけど。
私達の婚約は国王夫妻がチーズスフレ家に土下座をして頼み込んだのに・・・。
我が家にとってチャーリー王太子との結婚は何の旨味もないですから婚約破棄してもいいですよ?
何と言っても無駄な出費がなくなるのですから。
但し・・・貧乏になってもお二人は真実の愛を貫く事が出来るのでしょうか?
私は遠くでお二人の真実の愛を温かい目で見守る事にします。
戦国時代の公家は生活が困窮していたという話を聞いて思い付きました。
思い付きで書いたので、ガバガバ設定+矛盾がある+ご都合主義です。
お飾りの側妃ですね?わかりました。どうぞ私のことは放っといてください!
水川サキ
恋愛
クオーツ伯爵家の長女アクアは17歳のとき、王宮に側妃として迎えられる。
シルバークリス王国の新しい王シエルは戦闘能力がずば抜けており、戦の神(野蛮な王)と呼ばれている男。
緊張しながら迎えた謁見の日。
シエルから言われた。
「俺がお前を愛することはない」
ああ、そうですか。
結構です。
白い結婚大歓迎!
私もあなたを愛するつもりなど毛頭ありません。
私はただ王宮でひっそり楽しく過ごしたいだけなのです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる