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2章
12.センセイ
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翌日の昼、予告通りポニテはやってきた。
俺たちは昼食の途中で、女将お手製のドリアを頬張りながらバカ王子を迎える。
全く、空気を読めよ。折角のランチタイムなのに。
「お迎えに上がりました!センセイ!」
「はいはい、今俺ご飯中だから外で待ってて。女将さんに迷惑掛けたら全員まとめて叩き出すから」
「勿論です!外で待っておりますので、ごゆっくり!」
ポニテは俺の言いつけどおり側近や兵士たちを連れて出ていったが、いつまでも外にあんなのが並んでちゃ迷惑だから、急いで食べなくてはいけない。
女将のドリアは、ケチャップご飯の酸味もとろとろホワイトソースのまろかやな塩っけも絶妙で最高なのに。ゆっくり味わうことも許されないとは。
俺はアツアツのドリアをハフハフしながら何とか早めに平らげると、外に出た。勿論、ジークハルトとノエルも一緒だ。
外に出ると、ポニテが満面の笑みで俺を待っていた。後ろの側近が苦々しそうな表情で俺たちを見ている。
王族をボコって気絶させた不審人物たちに、その王族本人が弟子入りを志願しているんだから、内心穏やかじゃないだろう。
俺たちはポニテに招かれて、城へ向かうべく馬車に乗り込んだ。
当たり前だけど俺とジークハルトとノエル、ポニテと護衛が2人乗り込むと馬車はいっぱいになる。正確には、正面の席だけめちゃくちゃ暑苦しいことになっていた。
王族のものだけあって広い作りにはなってるけど、大の大人が3人、しかもうち二名は重装備となれば当たり前だ。
いっそのこと馬車を分けたらいいのに。
「それでセンセイ、ご検討いただけましたか?」
「あのさぁ、そのセンセイってなんなの?なんかちょっと先生とイントネーション違うと思うんたけど」
ポニテはよくぞ聞いてくれましたとでも言うようにカッと目を見開くと、物凄い早口で話し始めた。
あまりのイキイキとした表情と熱の籠もった話し方に、思わず圧倒されてしまう。
「センセイというのは、真に強いサムライのことです!サムライをご存知ですか!?サムライとはここより東の果てに位置するという黄金の国サーリヤに存在する剣の達人のことなのですが、我が国では剣士以外でも優れた武術の持ち主をサムライと呼ぶのです!!!!叔父上がハポネシアのヒストリーシアターがお好きで、我が国の王族は皆嗜んでおります!!!そのサムライからお力を借りる立場の人間が最上位の敬意を込めてお呼びする敬称がセンセイなのです!!!!お願いしますセンセイ!!!」
「お、おう……???」
何だかよくわからんが、バカにされているわけではなさそうだ。
叔父上というのはきっと大公のことなんだろうな。大公がなんちゃらシアターだかなんだか知らんが、とにかく舞台が好きだから、シンパの王族はみんな見ているということなんだろう。
だいぶアホそうという印象に変わりはないが、大公に対する敬愛だけは伝わってくる。
「ですので!!!!!私もいつか師と仰ぐ人を見つけたら、センセイと呼んで礼を尽くすのが子供の頃からの憧れだったのです!!!」
「そ……そうか………」
なんか、色々残念すぎて可哀想になってきたな。
一体この国の王族はどうなってるんだ??まさか本当にポニテみたいなのしか居ないわけではないんだよな???
嫌な予感がしてきた俺は、恐る恐る質問を投げかけた。この質問をした数分後に後悔することになるとも知らず。
「ちなみに、この国の王族は生まれてから18歳くらいまでどういう教育を受けるんだ?」
「そうですねぇ、まず生まれると6歳の間までは王宮で育てられますが、教育自体は3歳からで国の成り立ちや王位継承権を持たない王族がどう生きるべきかの心得、叔父上の素晴らしさや好まれる食べ物や趣味に関することなどを教えられます。マナーやダンス、一般教養などについては6歳以降から本格的に施されるのですが、城を出されて育成館という施設で行われるのです。なんせ毎年5人ぐらいは子供が生まれますから」
「は?????」
「まあ寂しくはありません。王宮には常時30人ほどの子供がおりますし、誰が贔屓をされるということなく、皆平等に育ちます。叔父上はお優しくて、よく絵本や玩具、お菓子などを差し入れて下さいますし、皆で中庭でランチを摂る催しを開いて下さるのですよ!その時は母上や父上にも会えるので、皆楽しみにしておりました」
「は、ははあ……???」
「育成館では魔法や武術の適正を測られ、それに即した授業が組まれます。私は魔法の適正が高く、逆に筋肉がつきにくい体なので武術の適性は低いと判断され、魔法学と魔法の訓練、領地経営などがメインのプログラムが組まれました。ライルは魔法と剣が半々でしたので、剣の授業も受けてたんですけど、事あるごとに自慢してくるのでよく喧嘩になったものです」
―――――――――――もうね、絶句。
いやね?わかるよ???国としては跡継ぎ問題は急務だと思う。
だからって産んだ後はハズレくじ扱いで、思想教育を施したら施設行きってのはあんまりじゃないだろうか。
王族は子供を作るだけ作って放ったらかしで、行事の時しか子供に顔を見せることもなく、やがては国のために働く丁度いい駒として活用するための育成プログラムを組んで教育を施すって…………倫理的にアウトだろ!!!!!!
「適性がなくて訓練は受けられませんでしたが、やはり一度は剣や体術で戦ってみたいという憧れがあったのです。ヒストリーシアターのサムライは、剣さばきは勿論体術も素晴らしいのですよ」
「…………俺じゃなくても、他に指南役とか雇えないのか?」
「我らのような王位継承権7位以下の王子には、組まれる個人予算が少ないのです。適正なしとされたスキルの習得に予算をかけるのはなかなか厳しいご意見が多くてですね。指南役も王族ですから、引き受けて下さらなくて」
「じゃあ、いっそ外に出て剣を学ぶっていうのは?」
「王族がこの国を出ることは、特定の職務の者にしか許されておりません。我々は虹色の目を持つことは出来ませんでしたが、私どもの子や孫にはまだ希望がありますからね!万が一国外に出て王位継承権を持つ子が生まれては大変なことになりますので」
「なるほどぉ……一応聞くけど、婚約者とかは?」
「婚約者……ああ、プロジェクトパートナーのことですね!これも育成館で緻密に取られたデータを元にして最も相性のいい相手が選ばれます。私の相手は第23王女のフリーダです。まだ13歳ですので正式な婚約などはまだなのですが」
聞けば聞くほどしょっぱい話だ。
王族という聞こえはいいけど、強制的に国のための労働力として使われてる奴隷じゃないか。
民への手前、恥ずかしくないような生活はさせて貰えるんだろうが、人生全てを管理されて生きる代償としてはあまりに寂しすぎる。
結婚相手を勝手に決められるのは貴族でもよくある話だけど、それを不満に思う思考すら奪われてるのは胸糞が悪すぎた。
「だめだージーク~、俺、可哀想な子供には弱い……」
「わかってるわかってる。お前の好きにしたらいい。俺はどこまででも付き合う」
「ウォンッ!」
自分もだよ!というようにノエルが一声吠えた。うう、うちの子はいい子だ。
叔父上大好きの理由が『小さい頃に絵本やお菓子をくれたから』ってなんだよそれ。それだけでどういう環境か想像がつく。
訓練の戦い方しか知らない王子様と評価したけど、ほんとにその通りだったわけだ。
そして、無駄に労働力が減らないよう与えられた範囲から逸脱して励むことも推奨されていない。そうでなきゃ適正がないという理由で剣の稽古を禁止するなんてことはないはずだ。
きっとハズレの王子に、無駄な野心や強さを持たれては困るということなんだろう。
「ごめんなポニテ、ちょっとだけお前のこと誤解していたかも。お前はアホだけど、環境によってそうなるべくして育てられちゃったんだなぁ」
「……あの、センセイ?どうかなさいましたか??」
しんみりした顔をしている俺に、何が原因かもわからないという調子で首を傾げるポニテが哀れすぎる。
俺は興味本位で首をつっこんだことを後悔したが、聞いたからには手遅れだ。
「よく聞け、ポニテ。絶対に弱音を吐かずに着いてくると誓うなら、俺がお前のセンセイになってやる!」
サムライってのがどんだけのもんだから知らないが、少なくともお前が自分の道を切り開けるぐらいには力をつけてやるからな……!!!
俺たちは昼食の途中で、女将お手製のドリアを頬張りながらバカ王子を迎える。
全く、空気を読めよ。折角のランチタイムなのに。
「お迎えに上がりました!センセイ!」
「はいはい、今俺ご飯中だから外で待ってて。女将さんに迷惑掛けたら全員まとめて叩き出すから」
「勿論です!外で待っておりますので、ごゆっくり!」
ポニテは俺の言いつけどおり側近や兵士たちを連れて出ていったが、いつまでも外にあんなのが並んでちゃ迷惑だから、急いで食べなくてはいけない。
女将のドリアは、ケチャップご飯の酸味もとろとろホワイトソースのまろかやな塩っけも絶妙で最高なのに。ゆっくり味わうことも許されないとは。
俺はアツアツのドリアをハフハフしながら何とか早めに平らげると、外に出た。勿論、ジークハルトとノエルも一緒だ。
外に出ると、ポニテが満面の笑みで俺を待っていた。後ろの側近が苦々しそうな表情で俺たちを見ている。
王族をボコって気絶させた不審人物たちに、その王族本人が弟子入りを志願しているんだから、内心穏やかじゃないだろう。
俺たちはポニテに招かれて、城へ向かうべく馬車に乗り込んだ。
当たり前だけど俺とジークハルトとノエル、ポニテと護衛が2人乗り込むと馬車はいっぱいになる。正確には、正面の席だけめちゃくちゃ暑苦しいことになっていた。
王族のものだけあって広い作りにはなってるけど、大の大人が3人、しかもうち二名は重装備となれば当たり前だ。
いっそのこと馬車を分けたらいいのに。
「それでセンセイ、ご検討いただけましたか?」
「あのさぁ、そのセンセイってなんなの?なんかちょっと先生とイントネーション違うと思うんたけど」
ポニテはよくぞ聞いてくれましたとでも言うようにカッと目を見開くと、物凄い早口で話し始めた。
あまりのイキイキとした表情と熱の籠もった話し方に、思わず圧倒されてしまう。
「センセイというのは、真に強いサムライのことです!サムライをご存知ですか!?サムライとはここより東の果てに位置するという黄金の国サーリヤに存在する剣の達人のことなのですが、我が国では剣士以外でも優れた武術の持ち主をサムライと呼ぶのです!!!!叔父上がハポネシアのヒストリーシアターがお好きで、我が国の王族は皆嗜んでおります!!!そのサムライからお力を借りる立場の人間が最上位の敬意を込めてお呼びする敬称がセンセイなのです!!!!お願いしますセンセイ!!!」
「お、おう……???」
何だかよくわからんが、バカにされているわけではなさそうだ。
叔父上というのはきっと大公のことなんだろうな。大公がなんちゃらシアターだかなんだか知らんが、とにかく舞台が好きだから、シンパの王族はみんな見ているということなんだろう。
だいぶアホそうという印象に変わりはないが、大公に対する敬愛だけは伝わってくる。
「ですので!!!!!私もいつか師と仰ぐ人を見つけたら、センセイと呼んで礼を尽くすのが子供の頃からの憧れだったのです!!!」
「そ……そうか………」
なんか、色々残念すぎて可哀想になってきたな。
一体この国の王族はどうなってるんだ??まさか本当にポニテみたいなのしか居ないわけではないんだよな???
嫌な予感がしてきた俺は、恐る恐る質問を投げかけた。この質問をした数分後に後悔することになるとも知らず。
「ちなみに、この国の王族は生まれてから18歳くらいまでどういう教育を受けるんだ?」
「そうですねぇ、まず生まれると6歳の間までは王宮で育てられますが、教育自体は3歳からで国の成り立ちや王位継承権を持たない王族がどう生きるべきかの心得、叔父上の素晴らしさや好まれる食べ物や趣味に関することなどを教えられます。マナーやダンス、一般教養などについては6歳以降から本格的に施されるのですが、城を出されて育成館という施設で行われるのです。なんせ毎年5人ぐらいは子供が生まれますから」
「は?????」
「まあ寂しくはありません。王宮には常時30人ほどの子供がおりますし、誰が贔屓をされるということなく、皆平等に育ちます。叔父上はお優しくて、よく絵本や玩具、お菓子などを差し入れて下さいますし、皆で中庭でランチを摂る催しを開いて下さるのですよ!その時は母上や父上にも会えるので、皆楽しみにしておりました」
「は、ははあ……???」
「育成館では魔法や武術の適正を測られ、それに即した授業が組まれます。私は魔法の適正が高く、逆に筋肉がつきにくい体なので武術の適性は低いと判断され、魔法学と魔法の訓練、領地経営などがメインのプログラムが組まれました。ライルは魔法と剣が半々でしたので、剣の授業も受けてたんですけど、事あるごとに自慢してくるのでよく喧嘩になったものです」
―――――――――――もうね、絶句。
いやね?わかるよ???国としては跡継ぎ問題は急務だと思う。
だからって産んだ後はハズレくじ扱いで、思想教育を施したら施設行きってのはあんまりじゃないだろうか。
王族は子供を作るだけ作って放ったらかしで、行事の時しか子供に顔を見せることもなく、やがては国のために働く丁度いい駒として活用するための育成プログラムを組んで教育を施すって…………倫理的にアウトだろ!!!!!!
「適性がなくて訓練は受けられませんでしたが、やはり一度は剣や体術で戦ってみたいという憧れがあったのです。ヒストリーシアターのサムライは、剣さばきは勿論体術も素晴らしいのですよ」
「…………俺じゃなくても、他に指南役とか雇えないのか?」
「我らのような王位継承権7位以下の王子には、組まれる個人予算が少ないのです。適正なしとされたスキルの習得に予算をかけるのはなかなか厳しいご意見が多くてですね。指南役も王族ですから、引き受けて下さらなくて」
「じゃあ、いっそ外に出て剣を学ぶっていうのは?」
「王族がこの国を出ることは、特定の職務の者にしか許されておりません。我々は虹色の目を持つことは出来ませんでしたが、私どもの子や孫にはまだ希望がありますからね!万が一国外に出て王位継承権を持つ子が生まれては大変なことになりますので」
「なるほどぉ……一応聞くけど、婚約者とかは?」
「婚約者……ああ、プロジェクトパートナーのことですね!これも育成館で緻密に取られたデータを元にして最も相性のいい相手が選ばれます。私の相手は第23王女のフリーダです。まだ13歳ですので正式な婚約などはまだなのですが」
聞けば聞くほどしょっぱい話だ。
王族という聞こえはいいけど、強制的に国のための労働力として使われてる奴隷じゃないか。
民への手前、恥ずかしくないような生活はさせて貰えるんだろうが、人生全てを管理されて生きる代償としてはあまりに寂しすぎる。
結婚相手を勝手に決められるのは貴族でもよくある話だけど、それを不満に思う思考すら奪われてるのは胸糞が悪すぎた。
「だめだージーク~、俺、可哀想な子供には弱い……」
「わかってるわかってる。お前の好きにしたらいい。俺はどこまででも付き合う」
「ウォンッ!」
自分もだよ!というようにノエルが一声吠えた。うう、うちの子はいい子だ。
叔父上大好きの理由が『小さい頃に絵本やお菓子をくれたから』ってなんだよそれ。それだけでどういう環境か想像がつく。
訓練の戦い方しか知らない王子様と評価したけど、ほんとにその通りだったわけだ。
そして、無駄に労働力が減らないよう与えられた範囲から逸脱して励むことも推奨されていない。そうでなきゃ適正がないという理由で剣の稽古を禁止するなんてことはないはずだ。
きっとハズレの王子に、無駄な野心や強さを持たれては困るということなんだろう。
「ごめんなポニテ、ちょっとだけお前のこと誤解していたかも。お前はアホだけど、環境によってそうなるべくして育てられちゃったんだなぁ」
「……あの、センセイ?どうかなさいましたか??」
しんみりした顔をしている俺に、何が原因かもわからないという調子で首を傾げるポニテが哀れすぎる。
俺は興味本位で首をつっこんだことを後悔したが、聞いたからには手遅れだ。
「よく聞け、ポニテ。絶対に弱音を吐かずに着いてくると誓うなら、俺がお前のセンセイになってやる!」
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