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10.キスされた……?
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なんでこんなときに感じているのか、カルナは自分で自分が恥ずかしくなる。
胸が性感帯という者も別に少なくはないだろうが、いまはただ人助けでミルクを飲ませているだけなのだ。
シュラトだって、そんないやらしい気持ちはひとつもないだろうに。
「こっちも飲みたい」
「ひっ……!」
吸われていない方の乳首を、突如シュラトがキュッと摘んだ。さらに、指の腹でクニクニと押し潰すように擦ってくる。
「っ……そ、それは、いいですけど……そんな触り方しちゃダメです……」
「悪い」
カルナが咎めるように言うと、シュラトはすぐに手を離してくれた。
だが、謝りながらも、その顔にはどこか楽しげな笑みが浮かべられている。
それから、シュラトは何事もなかったかのように指でいじめていた方の乳首を口に含むと、また美味そうにカルナの乳を吸い始める。
先ほど目にした、頬を赤らめてミルクを吸うのを躊躇していたときの姿とはまるで別人のようだった。
「ん、ああ、あっ……」
シュラトにミルクを与え始めてから、もう何分経ったのだろう。
最初は唇を噛んで耐えていたものの、途中からカルナは漏れ出す声を我慢することができなくなっていった。
全身が熱くて、頭がぼうっとして、複雑なことは何も考えられない。
ただただ縋り付くように、自身の乳を吸うシュラトの頭を抱え込んで、小さく喘ぐ。
そのたび、カルナの背中に回ったシュラトの手が、よしよしと宥めるようにカルナの背を撫でてくれた。
「はっ……んぁ、あ、っあ、ん……」
ふとカルナが視線を落とすと、シュラトの背中から青緑色の部分がすっかりとなくなっているのが見えた。それに、三本の引っ掻き傷もだいぶ薄くなっている。
朧げな思考の中、良かった、と安堵する一方で、カルナはあるおかしな点にも気付いた。
──あれ、じゃあなんで俺、今もまだミルクを吸われてるんだろう……?
ちょうどカルナが首を傾げたところで、シュラトの唇がチュッと音を立ててカルナの乳首を解放する。
ひあっ、とカルナの口からなんとも言えない声がこぼれて、カルナは更に恥ずかしい思いをした。
シュラトはひどく名残惜しそうな顔をしながらも、近くに置いていたカルナのシャツを拾い上げると、甲斐甲斐しくそれをカルナに着せてくれる。
そして、首元までしっかりとボタンを留め終えたところで、ようやくシュラトはカルナと目を合わせた。
宝石を思わせる深緑の瞳が、ゆっくりと笑みの形に細められる。
その美しさに、思わずカルナは見惚れた。
「ありがとう」
「え? あ、はい……」
真っ赤な顔でカルナがそう返事をした瞬間、シュラトの整った顔が近付いて、唇に柔らかいなにかがそっと触れた。
その後、遠くから馬の蹄の音が聞こえてくると、シュラトはさっとカルナから離れ、平然とその隣に腰を下ろす。
カルナはなにをされたのかいまいち信じられず、その場に硬直したまま目をぱちぱちとさせた。
──キス、されたような……?
しかし、正直よくわからなかった。
なんといっても、カルナはキスをした経験がないのだ。
──あれ、じゃあもしキスされてたとしたら、さっきのが俺の初めての……
カルナがそんなことを考えているうちにどんどんと馬の足音が近づき、先程助けを呼びにいったロウと共に、数人の騎士たちが馬に乗ってやってきた。
胸が性感帯という者も別に少なくはないだろうが、いまはただ人助けでミルクを飲ませているだけなのだ。
シュラトだって、そんないやらしい気持ちはひとつもないだろうに。
「こっちも飲みたい」
「ひっ……!」
吸われていない方の乳首を、突如シュラトがキュッと摘んだ。さらに、指の腹でクニクニと押し潰すように擦ってくる。
「っ……そ、それは、いいですけど……そんな触り方しちゃダメです……」
「悪い」
カルナが咎めるように言うと、シュラトはすぐに手を離してくれた。
だが、謝りながらも、その顔にはどこか楽しげな笑みが浮かべられている。
それから、シュラトは何事もなかったかのように指でいじめていた方の乳首を口に含むと、また美味そうにカルナの乳を吸い始める。
先ほど目にした、頬を赤らめてミルクを吸うのを躊躇していたときの姿とはまるで別人のようだった。
「ん、ああ、あっ……」
シュラトにミルクを与え始めてから、もう何分経ったのだろう。
最初は唇を噛んで耐えていたものの、途中からカルナは漏れ出す声を我慢することができなくなっていった。
全身が熱くて、頭がぼうっとして、複雑なことは何も考えられない。
ただただ縋り付くように、自身の乳を吸うシュラトの頭を抱え込んで、小さく喘ぐ。
そのたび、カルナの背中に回ったシュラトの手が、よしよしと宥めるようにカルナの背を撫でてくれた。
「はっ……んぁ、あ、っあ、ん……」
ふとカルナが視線を落とすと、シュラトの背中から青緑色の部分がすっかりとなくなっているのが見えた。それに、三本の引っ掻き傷もだいぶ薄くなっている。
朧げな思考の中、良かった、と安堵する一方で、カルナはあるおかしな点にも気付いた。
──あれ、じゃあなんで俺、今もまだミルクを吸われてるんだろう……?
ちょうどカルナが首を傾げたところで、シュラトの唇がチュッと音を立ててカルナの乳首を解放する。
ひあっ、とカルナの口からなんとも言えない声がこぼれて、カルナは更に恥ずかしい思いをした。
シュラトはひどく名残惜しそうな顔をしながらも、近くに置いていたカルナのシャツを拾い上げると、甲斐甲斐しくそれをカルナに着せてくれる。
そして、首元までしっかりとボタンを留め終えたところで、ようやくシュラトはカルナと目を合わせた。
宝石を思わせる深緑の瞳が、ゆっくりと笑みの形に細められる。
その美しさに、思わずカルナは見惚れた。
「ありがとう」
「え? あ、はい……」
真っ赤な顔でカルナがそう返事をした瞬間、シュラトの整った顔が近付いて、唇に柔らかいなにかがそっと触れた。
その後、遠くから馬の蹄の音が聞こえてくると、シュラトはさっとカルナから離れ、平然とその隣に腰を下ろす。
カルナはなにをされたのかいまいち信じられず、その場に硬直したまま目をぱちぱちとさせた。
──キス、されたような……?
しかし、正直よくわからなかった。
なんといっても、カルナはキスをした経験がないのだ。
──あれ、じゃあもしキスされてたとしたら、さっきのが俺の初めての……
カルナがそんなことを考えているうちにどんどんと馬の足音が近づき、先程助けを呼びにいったロウと共に、数人の騎士たちが馬に乗ってやってきた。
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