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屋敷の地下

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 アンリとオクタヴィアは暗い階段をランタンで照らしながら降りていく、階段を下った先に石造りの薄暗い通路が続いている。二人の足音が地下に響く。

「……罠が……あるかも」

 オクタヴィアは石造りの壁を見ながらそう呟くと、槊杖で銃身に弾丸を押し込んだ後、火薬の入った小瓶を取り出して、火蓋を開き火薬を注ぎ込む。

「慎重に進むか……」

 通路の奥から少し湿った風が流れている。

「奥に進むにつれて、だんだん瘴気が濃くなってる」

 アンリが顔を紅潮させ、下腹部を押さえる。汗が肌を伝っていく。

「身体が反応する……魔力の上昇を感じる」

「大丈夫?戦える」

 オクタヴィアが装備の確認をしながら、アンリに尋ねる。

「問題ない、渕術資質が上がって身体が強化されてるみたいだ」

・・・・・・・・・

 地下通路の奥の広間
 銀髪の魔女アヴローラは金髪のシェイマの女ベネラの傷跡に手を当てる。アヴローラの手が淡く輝くとベネラの肩から弾丸が抜け落ち、床に転がった。

「ベネラさん……頑張りましたね」

 ベネラの銃創をアヴローラが撫でると、ベネラの肩の傷が再生していく。

「さあ、では融合しましょうか……ベネラさん押さえてください」

「はい、アヴローラ様……」

 ベネラがディアスの身体を後ろから押さえつける。アヴローラがディアスの瞳をじっと見つめる。魔女に見つめられたディアスの身体は石のように動かない。

「あっ、はっ、なせ……」

 ディアスは注ぎ込まれた魔女の魔力の影響で上手くろれつが回らない。

「融合は初めてですか?怖くありませんよ……すぐに気持ちよくなります」

 魔女アヴローラは衣服を脱ぎ捨てる。あらわになった少女の身体を術式が刻まれた黒霊布の下着が包んでいる。

「……さあ一つになりましょう」

 アヴローラが女の身体に変異したディアスと手を絡める。

「あっ……」

 ディアスの身体が小さくなっていく。

「楽にしてください……すぐに終わりますから」

 ディアスの身体が縮むにつれ、魔女アヴローラの胸が膨張し、少女の肉体が成熟した女の肉体に変化していく。黒霊布の下着は弾けそうになりながらも、アヴローラの肉体の変容にあわせ形状を変化させる。

「追撃も来るでしょうし、一気に行きましょうか……」

 アヴローラは幼い少女の姿になったディアスのウェーブのかかった銀髪を撫でた後、成長した肉体をディアスに押し当てる。

「ベネラさんも……三人で一つになりましょう」

 周囲から黒い霧のようなものが集まり魔女アヴローラの身体に取り込まれていく。そして彼女の背中から大きな黒い羽根が現れ、ディアスとベネラを包み込む。
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