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変
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王都マリエスブールのルーネの師匠ミーティアの屋敷
「わたしは疲れたわ……しばらくは休んで師匠に身体の調整をしてもらわないと……全身が痛いのよ」
ルーネはベッドから立ち上がると、ブラとショーツを着けていく。
「当たり前だけどお姉さんに似てるわね」
下着を身に着けたルーネはアンリの顔をじっと覗き込む。
「そうかぁ?」
ルーネは女の身体に変異したアンリに黒いコンパクトミラーを手渡し、アンリは鏡に映った自身の姿を確認する。
「自分好みの女に変えようってわけじゃないよな?」
「そんなことないわよ……下着つけられる?わたしが着せてあげましょうか?」
「いいよ、自分でやるから」
アンリはルーネが用意した複合術式の刻まれた青い下着を身に着けていく。
「おっ、これは凄いな……」
「そうでしょう、そうでしょう、わたしのとっておきなの」
「腹の奥から魔力が湧いてくる」
「余剰魔力を吸収して体系に合わせて変化してくれるし、多少の身体強化能力もあるから女の身体に変異したことによる筋力低下も少しは補ってくれる筈よ……ああ、わたしの予備の装備も持ってきたから良かったら使って」
「女の身体になってリゾーム感応値が上がったからか感覚がいつもより敏感になった気がする……」
「恐らく坑道で覚醒を使った余波じゃない?」
ルーネは下着姿のままベッドに腰掛ける。
「そういうもんなのか?」
「そういうものよ……人間の覚醒は魔力を使って感覚の強化や肉体の変異強化をすることで、魔力の消耗や肉体への影響が大きいし、この前の坑道では瘴気が濃くて魔力の消耗を気にしなくてよかったから使ったけど、アンリ身体痛くない?」
アンリは身体を少し動かし、各所を確認する。
「いや、何処も痛い所はないな……」
「そう、それはよかった……人間の覚醒は魔力による身体強化の高コスト版でオーガやシェイマの覚醒とは違うわ、オーガやシェイマの覚醒は人間の覚醒と比べるとあまり魔力を消費しないし、闘争心や性衝動が高まるから人間の獣性開放に近いわね、ただ、オーガやシェイマと違って訓練を積んでない人間が獣性開放すると肉体や精神に異常をきたすから……ああ、今、アンリが着けてる下着に刻まれてる複合術式は魔力の強化と制御の両方が出来るから、獣性開放してもさほど問題ない筈よ」
「……オレは獣性開放で理性を保つ訓練積んでないぞ?大丈夫なのか?」
「あなたくらいの術者なら大丈夫でしょ、その下着を着けている限りはね……」
ルーネはブラの上からアンリの胸をつつく。
「この前、わたしと融合した時の様子を見る限り問題ないわ、減速術式と淵術の資質は相反系統じゃないから重なる場合が多いし」
「ハイディは光術と加速術式の二系統だし、学生時代の同期にも光術と加速術式の二系統資質はそこそこ居たなぁ、光術と淵術、加速術式と減速術式の相反する系統の資質を持っている奴は珍しいけど」
「……闇の炎を司る暗黒騎士に憧れて、加速術式の修行をしたこともあったけれど、加速術式の才能が無くて諦めたのよ……そういえばアンリ、銃使う?」
「普段はそれほど使わないな」
「使ってない銃があるのよ、わたし銃の扱いが苦手で持っていても仕方ないし、良かったらあげるわ」
……ルーネはアンリの腹部にそっと手を触れる。
「……そうそう、わたしの魔力がアンリの体内にまだ残っている筈だから、少しだけ淵術が使える筈よ」
「わたしは疲れたわ……しばらくは休んで師匠に身体の調整をしてもらわないと……全身が痛いのよ」
ルーネはベッドから立ち上がると、ブラとショーツを着けていく。
「当たり前だけどお姉さんに似てるわね」
下着を身に着けたルーネはアンリの顔をじっと覗き込む。
「そうかぁ?」
ルーネは女の身体に変異したアンリに黒いコンパクトミラーを手渡し、アンリは鏡に映った自身の姿を確認する。
「自分好みの女に変えようってわけじゃないよな?」
「そんなことないわよ……下着つけられる?わたしが着せてあげましょうか?」
「いいよ、自分でやるから」
アンリはルーネが用意した複合術式の刻まれた青い下着を身に着けていく。
「おっ、これは凄いな……」
「そうでしょう、そうでしょう、わたしのとっておきなの」
「腹の奥から魔力が湧いてくる」
「余剰魔力を吸収して体系に合わせて変化してくれるし、多少の身体強化能力もあるから女の身体に変異したことによる筋力低下も少しは補ってくれる筈よ……ああ、わたしの予備の装備も持ってきたから良かったら使って」
「女の身体になってリゾーム感応値が上がったからか感覚がいつもより敏感になった気がする……」
「恐らく坑道で覚醒を使った余波じゃない?」
ルーネは下着姿のままベッドに腰掛ける。
「そういうもんなのか?」
「そういうものよ……人間の覚醒は魔力を使って感覚の強化や肉体の変異強化をすることで、魔力の消耗や肉体への影響が大きいし、この前の坑道では瘴気が濃くて魔力の消耗を気にしなくてよかったから使ったけど、アンリ身体痛くない?」
アンリは身体を少し動かし、各所を確認する。
「いや、何処も痛い所はないな……」
「そう、それはよかった……人間の覚醒は魔力による身体強化の高コスト版でオーガやシェイマの覚醒とは違うわ、オーガやシェイマの覚醒は人間の覚醒と比べるとあまり魔力を消費しないし、闘争心や性衝動が高まるから人間の獣性開放に近いわね、ただ、オーガやシェイマと違って訓練を積んでない人間が獣性開放すると肉体や精神に異常をきたすから……ああ、今、アンリが着けてる下着に刻まれてる複合術式は魔力の強化と制御の両方が出来るから、獣性開放してもさほど問題ない筈よ」
「……オレは獣性開放で理性を保つ訓練積んでないぞ?大丈夫なのか?」
「あなたくらいの術者なら大丈夫でしょ、その下着を着けている限りはね……」
ルーネはブラの上からアンリの胸をつつく。
「この前、わたしと融合した時の様子を見る限り問題ないわ、減速術式と淵術の資質は相反系統じゃないから重なる場合が多いし」
「ハイディは光術と加速術式の二系統だし、学生時代の同期にも光術と加速術式の二系統資質はそこそこ居たなぁ、光術と淵術、加速術式と減速術式の相反する系統の資質を持っている奴は珍しいけど」
「……闇の炎を司る暗黒騎士に憧れて、加速術式の修行をしたこともあったけれど、加速術式の才能が無くて諦めたのよ……そういえばアンリ、銃使う?」
「普段はそれほど使わないな」
「使ってない銃があるのよ、わたし銃の扱いが苦手で持っていても仕方ないし、良かったらあげるわ」
……ルーネはアンリの腹部にそっと手を触れる。
「……そうそう、わたしの魔力がアンリの体内にまだ残っている筈だから、少しだけ淵術が使える筈よ」
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