336 / 453
魔石国家ケルト王国編 パート5
しおりを挟む⭐️ケルト王国視点になります。
ケルト王国は、先代の国王の時代からプロメーテウスが、天界の魔石技術を提供していて、近隣の国よりも圧倒的力を誇示していた。しかし、目立つことを避けていたので、アトラースのように竜騎士族を使って国を滅ぼすような遊びをしていないかった。しかし、アトラースが150年ぶりに大きなイベントを起こす際に、どちらが多くの人族を殲滅できるか勝負をすることになったので、ケルト王国を使って大きな戦を起こすことにした。
プロメーテウスは、先代の国王が亡くなった時に、国王の座を奪いケルト王国の王になっていた。天界の生活とケルト王国の王という二つの顔を持っていたが、ケルト王国の国民はプロメーテウスが神人だと知る者はほとんどいない。
プロメーテウスを神人だと知っているのは、プロメーテウスから力を授かった4人のケルト魔石具団の4隊長のみである。
「テウス様、スピナッチ国とトゥーニップ共和国は敗北を宣言しました。どのようにいたしましょうか?」
プロメーテウスは人界ではテウスと名乗っている。
「国王を捕らえて俺のところへ連れて来い」
「そう言われると思っていましたで、両国の国王を拘束して連れてきています」
「ダグザ、準備がいいな」
ダグザとは魔石具団の隊長の1人火炎のダグザである。ダグザはプロメーテウスから与えられた魔石具で作られた白銀の鎧を着て、腕についているボタンを押すと事で様々な炎を操ることができるのである。そして、プロメーテウスに与えらえた能力により巨人化することもできる。
「ありがとうございます。テウス様のお役に立てるために私は生きているのです」
「いい心がけだ。今後も期待しているぞ」
「はい。では、捕虜である王を連れて来させます」
ダグザは、部下に声をかけて両国の国王をプロメーテウスの前に連れてきた。
国王たちは腕を縛られて動けないように拘束されている。
「一度だけしか言わない。今すぐに兵を出してキュテラ教国へ攻め込め。お前たちが俺にできる事は、領土を私に差し出すことだ」
「無茶なことは言わないでくだい。今回の戦で私どもの兵は、ほぼ壊滅状態です。このような状況で新たな戦に行くのは不可能です」
スピナッチ国の王は、プロメーテウスの申し出を断った。すると王の体は突然燃え上がり一瞬で灰にになった。
「お前はどうするのだ」
トゥーニップ共和国の国王はガクガクと震え出した。
「今すぐに戦の準備をいたします。少しでもテウス様の役に立てるように努めたいと思います」
「いい心がけだ。こいつの拘束を解いて火炎馬車を使って、すぐにキュテラ教国へ攻め込む準備をさせろ。そして、我が国の魔石具を与えてキュテラ教国を炎の楽園にいざなってやれ」
「わかりました。すぐに準備をしたします。私も同行した方がよろしいでしょうか?」
「いや、クーフーリンの部隊を同行させろ」
「わかりました。すぐにクーフーリンに連絡を取ります」
クーフーリンも魔石具団の4隊長の1人蒼炎のクーフーリンと呼ばれる男である。フレイムと同じ鎧を着ているが、クーフーリンは魔石具がはめ込められた蒼炎の剣を使いこなす。そして、クーフーリンも巨人化できるのである。
ダグザの指示により、クーフーリンの部隊はトゥーニップ共和国の王を連れて旅立った。
「テウス様、なぜ我々でキュテラ教国を攻め込まないのですか?」
ダグザは疑問に思っていた。弱小国であるトゥーニップ共和国を使ってキュテラ教国に攻め込む意味がわからないのである。
「あの国は女神アプロディーテーを崇拝している国だ。神の機嫌をそぐわないか様子を見るのだ」
「神が我らの邪魔をするのでしょうか?」
「神は人界での出来事は興味がない。それに神は直接人界への介入はしない。しかし、俺は神人だ。神人である俺が関わっていれば、神も何かしらアクションを起こしてくれるかもしれない。その状況を探るためにも、全軍を上げてキュテラ教国に攻めるのは危険だ。だから、トゥーニップ共和国を使って様子を見ることにした」
「さすがテウス様、神の事情など全く理解できない私には想像もつきませんでした」
「俺の考えすぎかもしれないが、あまり派手に暴れるとバレるからな」
「いえ、そんなことはありません。慎重に行動するのが1番だと思います」
「そうだな。しばらくは何も起こらないだろうから、俺は天界に戻るとするか」
「テウス様、待ってくだい。明日『ホロスコープ星国』から、魔法の研修生がこれらますがどうしますか?」
「またか・・・この国は魔石具国家であって、魔法国家ではないのだぞ!この国の高度な魔法は全て魔石具の力によるものだ。それに『ホロスコープ星国』とはどこの小国だ?」
「『ホロスコープ星国』は北の大地にある国でございます。『星の使徒』と呼ばれる『ゾディアックサイン』の能力を持つ者が支配する国と聞いています」
「能力者の国か・・・まぁ良い。その研修生から『ゾディアックサイン』という能力の事を聞き出しておけ、キュテラ教国の次は『ホロスコープ星国』を滅ぼすぞ」
「わかりました」
プロメーテウスはダグザに指示を出して、一旦天界へと戻っていった。
0
お気に入りに追加
182
あなたにおすすめの小説
暇つぶし転生~お使いしながらぶらり旅~
暇人太一
ファンタジー
仲良し3人組の高校生とともに勇者召喚に巻き込まれた、30歳の病人。
ラノベの召喚もののテンプレのごとく、おっさんで病人はお呼びでない。
結局雑魚スキルを渡され、3人組のパシリとして扱われ、最後は儀式の生贄として3人組に殺されることに……。
そんなおっさんの前に厳ついおっさんが登場。果たして病人のおっさんはどうなる!?
この作品は「小説家になろう」にも掲載しています。
異世界転生した俺は平和に暮らしたいと願ったのだが
倉田 フラト
ファンタジー
「異世界に転生か再び地球に転生、
どちらが良い?……ですか。」
「異世界転生で。」
即答。
転生の際に何か能力を上げると提案された彼。強大な力を手に入れ英雄になるのも可能、勇者や英雄、ハーレムなんだって可能だったが、彼は「平和に暮らしたい」と言った。何の力も欲しない彼に神様は『コール』と言った念話の様な能力を授け、彼の願いの通り平和に生活が出来る様に転生をしたのだが……そんな彼の願いとは裏腹に家庭の事情で知らぬ間に最強になり……そんなファンタジー大好きな少年が異世界で平和に暮らして――行けたらいいな。ブラコンの姉をもったり、神様に気に入られたりして今日も一日頑張って生きていく物語です。基本的に主人公は強いです、それよりも姉の方が強いです。難しい話は書けないので書きません。軽い気持ちで呼んでくれたら幸いです。
なろうにも数話遅れてますが投稿しております。
誤字脱字など多いと思うので指摘してくれれば即直します。
自分でも見直しますが、ご協力お願いします。
感想の返信はあまりできませんが、しっかりと目を通してます。
異世界転生したのだけれど。〜チート隠して、目指せ! のんびり冒険者 (仮)
ひなた
ファンタジー
…どうやら私、神様のミスで死んだようです。
流行りの異世界転生?と内心(神様にモロバレしてたけど)わくわくしてたら案の定!
剣と魔法のファンタジー世界に転生することに。
せっかくだからと魔力多めにもらったら、多すぎた!?
オマケに最後の最後にまたもや神様がミス!
世界で自分しかいない特殊個体の猫獣人に
なっちゃって!?
規格外すぎて親に捨てられ早2年経ちました。
……路上生活、そろそろやめたいと思います。
異世界転生わくわくしてたけど
ちょっとだけ神様恨みそう。
脱路上生活!がしたかっただけなのに
なんで無双してるんだ私???
1×∞(ワンバイエイト) 経験値1でレベルアップする俺は、最速で異世界最強になりました!
マツヤマユタカ
ファンタジー
23年5月22日にアルファポリス様より、拙著が出版されました!そのため改題しました。
今後ともよろしくお願いいたします!
トラックに轢かれ、気づくと異世界の自然豊かな場所に一人いた少年、カズマ・ナカミチ。彼は事情がわからないまま、仕方なくそこでサバイバル生活を開始する。だが、未経験だった釣りや狩りは妙に上手くいった。その秘密は、レベル上げに必要な経験値にあった。実はカズマは、あらゆるスキルが経験値1でレベルアップするのだ。おかげで、何をやっても簡単にこなせて――。異世界爆速成長系ファンタジー、堂々開幕!
タイトルの『1×∞』は『ワンバイエイト』と読みます。
男性向けHOTランキング1位!ファンタジー1位を獲得しました!【22/7/22】
そして『第15回ファンタジー小説大賞』において、奨励賞を受賞いたしました!【22/10/31】
アルファポリス様より出版されました!現在第四巻まで発売中です!
コミカライズされました!公式漫画タブから見られます!【24/8/28】
*****************************
***毎日更新しています。よろしくお願いいたします。***
*****************************
マツヤマユタカ名義でTwitterやってます。
見てください。
転生したら妖精や精霊を統べる「妖精霊神王」だったが、暇なので幼女になって旅に出ます‼︎
月華
ファンタジー
21歳、普通の会社員として過ごしていた「狐風 空音」(こふう そらね)は、暴走したトラックにひかれそうになっていた子供を庇い死亡した。 次に目を覚ますとものすごい美形の男性がこちらを見、微笑んでいた。「初めまして、空音。 私はギレンフイート。全ての神々の王だ。 君の魂はとても綺麗なんだ。もし…君が良いなら、私の娘として生まれ変わってくれないだろうか?」えっ⁉︎この人の娘⁉︎ なんか楽しそう。優しそうだし…よしっ!「神様が良いなら私を娘として生まれ変わらせてください。」「‼︎! ほんとっ!やった‼︎ ありがとう。これから宜しくね。私の愛娘、ソルフイー。」ソルフィーって何だろう? あれ? なんか眠たくなってきた…? 「安心してお眠り。次に目を覚ますと、もう私の娘だからね。」「は、い…」
数年後…無事に父様(神様)の娘として転生した私。今の名前は「ソルフイー」。家族や他の神々に溺愛されたりして、平和に暮らしてたんだけど…今悩みがあります!それは…暇!暇なの‼︎ 暇すぎて辛い…………………という訳で下界に降りて幼女になって冒険しに行きます‼︎!
これはチートな幼女になったソルフイーが下界で色々とやらかしながらも、周りに溺愛されたりして楽しく歩んでいく物語。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
お久しぶりです。月華です。初めての長編となります!誤字があったり色々と間違えたりするかもしれませんがよろしくお願いします。 1週間ずつ更新していけたらなと思っています!
間違い転生!!〜神様の加護をたくさん貰っても それでものんびり自由に生きたい〜
舞桜
ファンタジー
初めまして!私の名前は 沙樹崎 咲子 35歳 自営業 独身です‼︎よろしくお願いします‼︎
って、何故こんなにハイテンションかと言うとただ今絶賛大パニック中だからです!
何故こうなった…
突然 神様の手違いにより死亡扱いになってしまったオタクアラサー女子、
手違いのお詫びにと色々な加護とチートスキルを貰って異世界に転生することに、
だが転生した先でまたもや神様の手違いが‼︎
転生したオタクアラサー女子は意外と物知りで有能?
そして死亡する原因には不可解な点が…
様々な思惑と神様達のやらかしで異世界ライフを楽しく過ごす主人公、
目指すは“のんびり自由な冒険者ライフ‼︎“
そんな主人公は無自覚に色々やらかすお茶目さん♪
*神様達は間違いをちょいちょいやらかします。これから咲子はどうなるのかのんびりできるといいね!(希望的観測っw)
*投稿周期は基本的には不定期です、3日に1度を目安にやりたいと思いますので生暖かく見守って下さい
*この作品は“小説家になろう“にも掲載しています
転生貴族の異世界無双生活
guju
ファンタジー
神の手違いで死んでしまったと、突如知らされる主人公。
彼は、神から貰った力で生きていくものの、そうそう幸せは続かない。
その世界でできる色々な出来事が、主人公をどう変えて行くのか!
ハーレム弱めです。
喜んだらレベルとステータス引き継いで最初から~あなたの異世界召喚物語~
中島健一
ファンタジー
[ルールその1]喜んだら最初に召喚されたところまで戻る
[ルールその2]レベルとステータス、習得したスキル・魔法、アイテムは引き継いだ状態で戻る
[ルールその3]一度経験した喜びをもう一度経験しても戻ることはない
17歳高校生の南野ハルは突然、異世界へと召喚されてしまった。
剣と魔法のファンタジーが広がる世界
そこで懸命に生きようとするも喜びを満たすことで、初めに召喚された場所に戻ってしまう…レベルとステータスはそのままに
そんな中、敵対する勢力の魔の手がハルを襲う。力を持たなかったハルは次第に魔法やスキルを習得しレベルを上げ始める。初めは倒せなかった相手を前回の世界線で得た知識と魔法で倒していく。
すると世界は新たな顔を覗かせる。
この世界は何なのか、何故ステータスウィンドウがあるのか、何故自分は喜ぶと戻ってしまうのか、神ディータとは、或いは自分自身とは何者なのか。
これは主人公、南野ハルが自分自身を見つけ、どうすれば人は成長していくのか、どうすれば今の自分を越えることができるのかを学んでいく物語である。
なろうとカクヨムでも掲載してまぁす
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる