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ターニプ防衛パート4

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 私達は、勇気を出して、トールさんの座っているテーブルに向かった。


 「やっと到着したみたいだぜ」

 「あなた方が、残りの応援部隊の3名様ですか」

 「そうですわ。私は、ニャンの姫ですわ」


 迷うことなく、ポロンさんが言った。


 「私は・・・・ニャン太郎でちゅ」


 少し噛みながら、ロキさんが言った。


 「私は、ニャン魔王です」


 自信ありげに、私は言った。


 「我ら、4人が今回応援に来た、ニャンニャン突撃隊だ」

 「・・・・」

 「やばい・・ばれたか」


 トールさんが心配する。


 「・・・・1人、猫の獣人でない方が、混ざっていると思いますが、どう言うことでしょうか」


 あっ・・私だけが、猫耳カチューシャをつけていなかったので、怪しまれてしまった。


 「私は、見習いなので、猫耳は封印しています。代わりに、ツノをつけているのです」


 私は、適当な言い訳をした。


 「そういう事ですか。疑って、申し訳ございません。今、バニー料理長に料理の準備をしてもらいますので、少々お待ちください」


 「おう。わかったぜ」

 「楽しみにしてますわ」

 「お願いします」

 「私の料理のが美味しいもん」

 「ルシスちゃん。余計なことは言わないの」


 ついつい張り合ってしまう私であった。


 「獣人の料理かぁー。楽しみだな」

 「私もですわ。どんな、料理が出るのかしら」

 「そうですね。確かに、どんな美味しい料理がくるか、期待してしまうよね」

 「私の料理のが、絶対に美味しいです」


 しばらくすると、お猿さんの獣人が、料理を持ってきてくれた。


 「今日の朝食は、イノシシの肉をバターとハーブで焼いたステーキになります。それと、森で採れた、山菜と果物の盛り合わせを用意しました。山菜は、バニー料理長の特性ソースをかけて食べてください」


 「このステーキとてもいい匂いがするぜ」

 「見たことのないフルーツが、たくさんありますわ」

 「山菜にかけるソースも、いい匂いがして、食が進みますわ」

 「美味しです。バニー料理長も、なかなかいい腕を持っていると思います」


 私たちは、潜入していることを、忘れるくらいに、没頭して、料理を食べたのであった。


 「ステーキは、風味もよく、味もしっかり付いていて、おいしかったぜ」

 「ステーキも美味しかったけれども、フルーツの盛り合わせも、新鮮で、甘くて、美味しかったですわ」

 「バニー料理長特製ソースも、品のある味で、山菜の良さを引き出してくれる、絶品ソースでしたわ」

 「悔しいけど、美味しかったです。料理対決は、引き分けという事にしときます」


 私たちは、バニー料理長の料理に、非常に満足している。獣人の料理が、美味しいと言う噂は、本当であった。


 「ニャンニャン突撃隊のみなさん、私の料理の味は、どうでしたか」


 料理長のバニーが、私達のいるテーブルに現れた。バニー料理長は、うさぎの獣人である。身長は1mで、とても小柄な獣人である。真っ白の毛並みに、長い耳、真っ赤な大きな瞳がとても可愛らしい。

 真っ白なモフモフの毛並みに、私のモフモフ魂が、マグマのようにグツグツと燃えてきた。


 「バニー料理長殿、この料理は最高でした」


 そう言って、私は、バニー料理長を強く、ぬいぐるみのように強く抱きしめた。


 「料理を褒めてくださって、とても嬉しいですが・・・・そんなに強く抱きしめられたら苦しいです」
 
 「このモフモフは、もう離しません」

 「やめてください。苦しいです。」


 「ゴツン」


 「ルシス、離れろ。バニーが、泡を吹いてるぞ」


 私の熱い抱擁に、バニー料理長は、メロメロになって気絶したのであった。



 「ルシス、強く抱きしめ過ぎだぞ。バニーが倒れたじゃないか」

 「・・・すいません。でも、モフモフがそこにあるなら、強く抱きしめるのは、当然の結果です」


 私は、すぐに回復魔法を使って、バニー料理長の意識を取り戻させた。


 「す・す・すいません。急に気持ち良くなって、意識が飛んでしまいました」

 「気にしないでください」


 私の責任だったけど、気づいていないのら、あえて言う必要はないのであった。


 「ところで、ダーシンシン隊長は、ご一緒ではないのですか」

 「あ・・あ・・あ・・・ダーシンシンなら、お腹が痛いと言って、森の中へ走っていったぞ」

 「そうですか。料理を楽しみにしていたはずなのに、残念です」

 「あっ、そうだ。ダーシンシンは、もう料理はいらないと言っていたから、代わりに俺が、全部食べてやるぜ」

 「わかりました。今から準備しますので、少々お待ちください」

 「やったぜ。追加のステーキだぜ」

 「私も、半分欲しいですわ」

 「そうだな。ポロンと半分ずつ食べるとするか」

 「トール。もうそろそろ、逃げないと、怪しまれるわよ」

 「大丈夫だろ。変装は完璧だぜ」

 「変装じゃなくて、ダーシンシンが、来るかもしれないという事よ」

 「あっ、そうだな。この辺で一旦切り上げるか」

 「それがいいわ」

 「仕方ありませんわ」

 「まだ、モフモフ充電が、貯まっていません」


 拗ねている私を、引きずりながら、ロキさん達は、フワリンに戻って、上空から様子を伺う事にした。

 私は、モフモフパワー不足なので、木の上で、のんびりと休む事にした。




 「クロコダイル、やっときたか」

 「遅くなってすまんな。俺らは、鋼鉄の鱗を持つが、移動スピードが、遅いのが弱点だからな」

 「気にするな。俺は、お前達の鋼鉄の鱗、あらゆる物も砕く牙、そして、岩をも粉砕する尻尾を持つ戦闘能力に、期待しているのだからな」

 「戦闘は、任せておけ。俺らが、ドワーフの町を滅ぼしてやるぜ」


 ダーシンシン隊長の元に応援に来たのは。ワニの獣人のクロコダイル、アリゲーター、ガビアル、カイマンの4兄弟である。クロコダイルは、2m以上の背丈があり、黒くて頑丈な鱗も持っていて、このワニワニパニック団のリーダーである。アリゲーター、ガビアル、カイマンは、少しクロコダイルよりも小さいく、緑色の頑丈な鱗を持っている。


 「バニー料理長が、とっておきの料理を、用意してくれているはずだ。皆で食べに行こうじゃないか」

 「それは、楽しみだな。俺たちは、歩き疲れて、お腹が減っていたところだ。今すぐにでも、食べたいところだ」


 ダーシンシン達は、食事を食べに、バニー料理長の元へ向かった。


 「ウッキー、料理はどうなっている」

 
 ウッキーとは、先程の猿の獣人である。


 「????ダーシンシン隊長は、腹痛で、森の中へ行ったと聞いていましたが」

 「何を言っている。俺は、この通り元気だぞ。クロコダイル達も着いたから、早く料理を用意しろ」

 「????クロコダイル様達も腹痛で、帰られたのでは」

 「何を言っている。ここにいているだろう」

 「・・・・・・」

 「ウッキー、早く料理を用意させろ」

 「申し訳ありません。料理は、あと1人分しかありません」

 「なぜだーーーーーー」


 ダーシンシンの悲痛の叫びが、森中に響き渡るのであった。
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