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第三章
9.すれ違うふたり
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【にゃにゃ! 拗ねてないにゃ! 気分が乗らないだけにゃ】
「うん」
【⋯⋯さっきの奴は気に入らないにゃ。俺の事を勝手に転移させたにゃ。召喚者でもないくせに許せないにゃ】
「うん」
【⋯⋯おっちゃんはいないのにゃ?】
「うん」
この町についてからかなり時間が経っているようですでに夜の帷が降りている。家の前の街路樹がザワザワと揺れているのがかろうじてみてとれるので、多分空には満天の星が光り春の風が吹いているのだろう。
「昨夜は結構風が強かったもんね」
【砂が目に入って痛かったにゃ】
「そうだ! お風呂に入ろうか!? さっき見たんだけどここのは私でもお湯が出せそうなんだ」
【風呂は嫌いにゃ、水は好かんのにゃ】
「えー、野宿ばっかりだったからお風呂に入ってベッドで寝たら最高だよ?」
天蓋付きのベッドは3人くらいなら余裕で眠れそうなほどの広さがあった。
【ベッドは嫌いにゃ、でも『いつもの』をしてベッドで寝るにゃ】
エルの言う『いつもの』は《クリーン》の魔術。ポーチごとジェニに渡した今のグロリアには使えない。
「ごめん、もう何にも持ってないんからアレはできないんだ。お風呂に入らないとベッドは使えないからね」
【⋯⋯仕方ないにゃ、今日だけにゃ】
「うん」
高い天井に設置されたキラキラ輝くシャンデリアが寄木細工の床に光を落とし、ソファとコーヒーテーブルは足に繊細な彫刻が施されている。
クローゼットに並んでいるドレスはヘルの見立てだとジェニが言っていた。大きな鏡のついたドレッサーに並んでいるブラシや化粧品も同じくヘルから預かってきたという。
「バスルームやトイレも完備されてて、神具店のおじいちゃんに見せたら『一泊おいくら万円?』って言うんだろうなぁ」
バスタブに湯が溜まるのを待っている時、コンコンとドアがノックされジェニの声が聞こえた。
「グロリア、メシを持ってきたぜ」
渋々ドアを開けるとトレーを抱えていたのは変身を解いたいつものジェニだった。グロリアの横を通り過ぎてコーヒーテーブルの上に並べていくが、明らかにトレーに乗っていたものより多い。
「⋯⋯魔法で出すならトレーいらないじゃん」
グロリアがつい憎まれ口を聞いてしまうとジェニがニヤッといつものように口の端を上げて笑った。
【シャー! グロリア、ソイツはさっきの奴にゃ】
ふわふわの毛を逆立てたエルが鋭い牙を剥き出した。
「うん、こっちが本当の姿。多分だけど」
「多分は酷え、正真正銘これが今世の俺の姿だぜ?」
【コイツはちょびっと人間じゃないにゃ⋯⋯霜の巨人の臭いが混じってるにゃ】
「へぇ、異世界から来たにしちゃ詳しいじゃねえか」
【当然にゃ、お前からは腐った女の匂いがするにゃ。浮気者は嫌われるにゃ】
「嘘つきフラウロスだもんな」
【ふん、嘘つきはお前にゃ】
(腐った女かぁ、でもほんとかどうかわかんないしね⋯⋯それにしても、ジェニはエルにゃが悪魔だって知ってるんだ)
「冷める前に食えよ。それと、これはお前のもんだ。なくすなよ」
コーヒーテーブルの隅にポーチを置いたジェニが部屋を出て行った。
【ふん! 奴を信じちゃダメにゃ】
「エルにゃ用のお肉もあるけど、ジェニが信じられないなら捨てちゃう?」
【食うにゃ! 肉に罪はないにゃ】
部屋の隅から一気に跳躍してきたエルはガツガツと肉に食いついた。
【美味いにゃ、毎日これが食えるにゃら、ちょっとだけ許してもいいにゃ】
「魔法円展開してもいい?」
【えーっと、聞きたい事があるにゃ? グロリアならいつでもいいにゃ、食いにゃがらにゃらにゃ】
《ララちゃんのおねだり~》
「エルにゃは異世界から来たのになんでジェニの過去を知ってたの?」
【精霊達に聞いたにゃ、俺はいつでも全てを知ってるにゃ。さっきの奴は悪戯好きで天邪鬼なトリックスターのロキにゃ】
「なら、今世での名前はマルデル、その前⋯⋯」
【樹里にゃ、一番初めの名前はフレイヤだにゃ】
「この町にいる?」
【いるにゃ、奴の現在はここにあるにゃ。病院の研究施設に住んでるにゃロキからしたくっさい臭いはフレイヤのにゃ。精霊達がすっごく嫌ってる女にゃ】
「研究施設⋯⋯やっぱりジェニはフレイヤと⋯⋯」
今のエルはグロリアに嘘がつけないし、ジェニならマルデルに会いに来るなど造作もない。
(10日もあれば余裕だし、もしかしたらもっと前から会ってたのかも⋯⋯日中は一緒にいたけど夜なら会いに来れたもんね。パパッと転移しちゃえばいいだけだから)
【フレイヤは薬を探してるにゃ⋯⋯セイズで使う幻惑効果のある薬を作るつもりにゃ】
「じゃあ、やっぱり思い出したんだ。ネックレスを見つけるのもすぐかもね」
(フレイヤがセイズを思い出したならもう太刀打ちできないなぁ⋯⋯ジェニが味方についた時点で勝てないけど。今から護符を作り直しても必要な護符を選んでる間にやられちゃうだけだし)
グロリアはコーヒーテーブルに置かれたままのポーチを見つめた。ポーチを身につけていれば護符の取り出しは自由自在で、マルデルとの戦いに勝算を見出せると思っていた。
(他人の褌で相撲は取れないよ、ジェニがマルデル側になった以上ポーチも四郎くんなんかも返さなきゃ⋯⋯やっぱり、もう止めよっかなぁ)
『はじめはあいつの為に歌ってあげるわ』
『ネックレスを取り戻すの⋯⋯あれはアタシとあいつの大切な絆、二人を繋ぐ鍵だから。
悪戯好きで気紛れで⋯⋯天邪鬼なあいつがアタシの元に帰ってくる』
(絆かぁ、数千年も待ち続けたロキが自分の元に帰ってきたんだもん。マルデルは私のことを気にする暇なんてなくなってて、私が前世の事を忘れたら⋯⋯二度と関わらずに済む? ジェニの願いはそういうこと?)
前世の家族や仲良しだったご近所のお爺ちゃんお婆ちゃん達と友達。必死で努力して手に入れたグロリアの未来。
その全てを奪われた。
(どんなに足掻いても取り戻せないのに復讐なんて意味がないかも。二度と関わらずに済むなら⋯⋯ジェニの幸せを考えるなら。
『や~めた』って言う? 『本当はさぁ、なんかもう面倒になっちゃってて』とか言えば敵じゃなくなるよね)
「あー、結局何にもできなかったなぁ。ありがとう、助かった」
【待て待て! セイズは思い出してにゃいから薬を作ろうとして焦ってるにゃ。ネックレスはもう存在してないにゃ、アレはもう別の物に変えられたにゃ。ラグナロクのどさくさに紛れて盗まれてイールヴァルディの息子に壊されたにゃ】
「ネックレスが⋯⋯ない?」
【ドヴェルグのブロック・エイトリ兄弟は知ってるにゃ。あの兄弟はイールヴァルディ達を嫌ってるからにゃ】
(ライバルだと思ってたけど違うんだ⋯⋯)
【それにそれに、この世界にはにゃいものがあるから薬は作れないにゃ。
作れるのはエイルだけにゃ。リンド医師はエイルを捕まえようとしてるにゃ】
「リンド医師はエイルを好きだって聞いたのに!?」
【好きだったにゃ、可愛さ余って憎さ百万倍にゃ。エイルはまだ作り方に気付いてないにゃけど、拉致監禁されるにゃ。ヘルの屋敷でヘルと一緒に捕まるにゃ、フェンリルもヨルムガンドもマーナガルムも戦って死ぬにゃ。
オーディンが復活してこの世界が闇に包まれるにゃ。ロキはフレイヤに監禁されて心をなくすにゃ。
少し前に変わった新しい未来にゃ】
「少し前にって、何があったの?」
「うん」
【⋯⋯さっきの奴は気に入らないにゃ。俺の事を勝手に転移させたにゃ。召喚者でもないくせに許せないにゃ】
「うん」
【⋯⋯おっちゃんはいないのにゃ?】
「うん」
この町についてからかなり時間が経っているようですでに夜の帷が降りている。家の前の街路樹がザワザワと揺れているのがかろうじてみてとれるので、多分空には満天の星が光り春の風が吹いているのだろう。
「昨夜は結構風が強かったもんね」
【砂が目に入って痛かったにゃ】
「そうだ! お風呂に入ろうか!? さっき見たんだけどここのは私でもお湯が出せそうなんだ」
【風呂は嫌いにゃ、水は好かんのにゃ】
「えー、野宿ばっかりだったからお風呂に入ってベッドで寝たら最高だよ?」
天蓋付きのベッドは3人くらいなら余裕で眠れそうなほどの広さがあった。
【ベッドは嫌いにゃ、でも『いつもの』をしてベッドで寝るにゃ】
エルの言う『いつもの』は《クリーン》の魔術。ポーチごとジェニに渡した今のグロリアには使えない。
「ごめん、もう何にも持ってないんからアレはできないんだ。お風呂に入らないとベッドは使えないからね」
【⋯⋯仕方ないにゃ、今日だけにゃ】
「うん」
高い天井に設置されたキラキラ輝くシャンデリアが寄木細工の床に光を落とし、ソファとコーヒーテーブルは足に繊細な彫刻が施されている。
クローゼットに並んでいるドレスはヘルの見立てだとジェニが言っていた。大きな鏡のついたドレッサーに並んでいるブラシや化粧品も同じくヘルから預かってきたという。
「バスルームやトイレも完備されてて、神具店のおじいちゃんに見せたら『一泊おいくら万円?』って言うんだろうなぁ」
バスタブに湯が溜まるのを待っている時、コンコンとドアがノックされジェニの声が聞こえた。
「グロリア、メシを持ってきたぜ」
渋々ドアを開けるとトレーを抱えていたのは変身を解いたいつものジェニだった。グロリアの横を通り過ぎてコーヒーテーブルの上に並べていくが、明らかにトレーに乗っていたものより多い。
「⋯⋯魔法で出すならトレーいらないじゃん」
グロリアがつい憎まれ口を聞いてしまうとジェニがニヤッといつものように口の端を上げて笑った。
【シャー! グロリア、ソイツはさっきの奴にゃ】
ふわふわの毛を逆立てたエルが鋭い牙を剥き出した。
「うん、こっちが本当の姿。多分だけど」
「多分は酷え、正真正銘これが今世の俺の姿だぜ?」
【コイツはちょびっと人間じゃないにゃ⋯⋯霜の巨人の臭いが混じってるにゃ】
「へぇ、異世界から来たにしちゃ詳しいじゃねえか」
【当然にゃ、お前からは腐った女の匂いがするにゃ。浮気者は嫌われるにゃ】
「嘘つきフラウロスだもんな」
【ふん、嘘つきはお前にゃ】
(腐った女かぁ、でもほんとかどうかわかんないしね⋯⋯それにしても、ジェニはエルにゃが悪魔だって知ってるんだ)
「冷める前に食えよ。それと、これはお前のもんだ。なくすなよ」
コーヒーテーブルの隅にポーチを置いたジェニが部屋を出て行った。
【ふん! 奴を信じちゃダメにゃ】
「エルにゃ用のお肉もあるけど、ジェニが信じられないなら捨てちゃう?」
【食うにゃ! 肉に罪はないにゃ】
部屋の隅から一気に跳躍してきたエルはガツガツと肉に食いついた。
【美味いにゃ、毎日これが食えるにゃら、ちょっとだけ許してもいいにゃ】
「魔法円展開してもいい?」
【えーっと、聞きたい事があるにゃ? グロリアならいつでもいいにゃ、食いにゃがらにゃらにゃ】
《ララちゃんのおねだり~》
「エルにゃは異世界から来たのになんでジェニの過去を知ってたの?」
【精霊達に聞いたにゃ、俺はいつでも全てを知ってるにゃ。さっきの奴は悪戯好きで天邪鬼なトリックスターのロキにゃ】
「なら、今世での名前はマルデル、その前⋯⋯」
【樹里にゃ、一番初めの名前はフレイヤだにゃ】
「この町にいる?」
【いるにゃ、奴の現在はここにあるにゃ。病院の研究施設に住んでるにゃロキからしたくっさい臭いはフレイヤのにゃ。精霊達がすっごく嫌ってる女にゃ】
「研究施設⋯⋯やっぱりジェニはフレイヤと⋯⋯」
今のエルはグロリアに嘘がつけないし、ジェニならマルデルに会いに来るなど造作もない。
(10日もあれば余裕だし、もしかしたらもっと前から会ってたのかも⋯⋯日中は一緒にいたけど夜なら会いに来れたもんね。パパッと転移しちゃえばいいだけだから)
【フレイヤは薬を探してるにゃ⋯⋯セイズで使う幻惑効果のある薬を作るつもりにゃ】
「じゃあ、やっぱり思い出したんだ。ネックレスを見つけるのもすぐかもね」
(フレイヤがセイズを思い出したならもう太刀打ちできないなぁ⋯⋯ジェニが味方についた時点で勝てないけど。今から護符を作り直しても必要な護符を選んでる間にやられちゃうだけだし)
グロリアはコーヒーテーブルに置かれたままのポーチを見つめた。ポーチを身につけていれば護符の取り出しは自由自在で、マルデルとの戦いに勝算を見出せると思っていた。
(他人の褌で相撲は取れないよ、ジェニがマルデル側になった以上ポーチも四郎くんなんかも返さなきゃ⋯⋯やっぱり、もう止めよっかなぁ)
『はじめはあいつの為に歌ってあげるわ』
『ネックレスを取り戻すの⋯⋯あれはアタシとあいつの大切な絆、二人を繋ぐ鍵だから。
悪戯好きで気紛れで⋯⋯天邪鬼なあいつがアタシの元に帰ってくる』
(絆かぁ、数千年も待ち続けたロキが自分の元に帰ってきたんだもん。マルデルは私のことを気にする暇なんてなくなってて、私が前世の事を忘れたら⋯⋯二度と関わらずに済む? ジェニの願いはそういうこと?)
前世の家族や仲良しだったご近所のお爺ちゃんお婆ちゃん達と友達。必死で努力して手に入れたグロリアの未来。
その全てを奪われた。
(どんなに足掻いても取り戻せないのに復讐なんて意味がないかも。二度と関わらずに済むなら⋯⋯ジェニの幸せを考えるなら。
『や~めた』って言う? 『本当はさぁ、なんかもう面倒になっちゃってて』とか言えば敵じゃなくなるよね)
「あー、結局何にもできなかったなぁ。ありがとう、助かった」
【待て待て! セイズは思い出してにゃいから薬を作ろうとして焦ってるにゃ。ネックレスはもう存在してないにゃ、アレはもう別の物に変えられたにゃ。ラグナロクのどさくさに紛れて盗まれてイールヴァルディの息子に壊されたにゃ】
「ネックレスが⋯⋯ない?」
【ドヴェルグのブロック・エイトリ兄弟は知ってるにゃ。あの兄弟はイールヴァルディ達を嫌ってるからにゃ】
(ライバルだと思ってたけど違うんだ⋯⋯)
【それにそれに、この世界にはにゃいものがあるから薬は作れないにゃ。
作れるのはエイルだけにゃ。リンド医師はエイルを捕まえようとしてるにゃ】
「リンド医師はエイルを好きだって聞いたのに!?」
【好きだったにゃ、可愛さ余って憎さ百万倍にゃ。エイルはまだ作り方に気付いてないにゃけど、拉致監禁されるにゃ。ヘルの屋敷でヘルと一緒に捕まるにゃ、フェンリルもヨルムガンドもマーナガルムも戦って死ぬにゃ。
オーディンが復活してこの世界が闇に包まれるにゃ。ロキはフレイヤに監禁されて心をなくすにゃ。
少し前に変わった新しい未来にゃ】
「少し前にって、何があったの?」
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