46 / 248
第一章
45.納屋での密会
しおりを挟む
(何? 途中でやめるとかすっごく気になるんだけど。その目つきからして私の事だよね)
「なんだっけ、忘れちゃった。とにかくひみつね!」
伯爵家の家族にとって嬉しい話で盛り上がった3人はいつもよりご機嫌で料理を平らげ、食欲の失せたグロリアだけが皿の上の料理を分解して時間を潰していた。
翌朝、グロリアは薪割り中のセティを見つけて納屋に引き摺り込んだ。
「と、言うわけでして急ぎ今後の対策を立てるべきかなぁと」
「マジかよ~。別名で文通って、そこまでやるか? あー、ジェニにバレたら僕消滅しちゃうかも」
「ん? 元神って消滅するの?」
「するする。自由に動き回ったり自分の意思で何かしたりできなくなってから誰にも感知されなくなる。グロリアはそれを狙ってるんでしょ?」
「樹里⋯⋯マルデルを消滅? うーん、それはちょっと怖すぎるかなあ。そう言えば、どうしたいのか具体的に考えた事なかった。
樹里と飛偉梠の2人との縁が完全に切れさえすれば、後は別に⋯⋯あ、でも二度とおんなじような事ができなくなれば良いとは思う」
性格の悪さは大なり小なり誰にでもある。それに特殊能力が加わっているのが問題なのだとグロリアは思っていた。
「飛偉梠は⋯⋯元々ただの人間だし特別な力もなさそう。あの性格は問題ありだけど、あんな奴は掃いて捨てるほどいるし。
って事は、樹里が昔の記憶も能力も全部完璧に失くして、ごくごく普通の人間になって⋯⋯モブ顔かもうちょい下になれば十分かなぁ」
「随分甘いんだね」
「そう思う? あっ、でも」
「でも?」
「ううん、なんでもない」
グロリアはもっと過激なお仕置きを狙っている筈のジェニの事を思い出した。
(巨人族と人間じゃあ仕返しとかお仕置きのレベルはかなり違いそうだし、恨む理由や気持ちの強さも違うし)
ジェニや3匹と毎日のように会っているうちに他人とは違う距離感になり、今世の親や妹と比べるのはバカらしいくらい信頼できて安心していられる。
(彼らの復讐を手伝いたい気持ちの方が強くなってるのかも。でも、ジェニ達は私が手伝うのを望んでない気がするし、私なんかが口にしちゃいけないと思う⋯⋯なんか距離を置かれてる気がするしね)
ロキと彼の子供達。
アースガルズでオーディンと愉快な仲間達から受けた仕打ちに怒り、オーディンの奸計で貶められた子供達と復讐の為に戦っている⋯⋯グロリアはその予想があながち外れてはいないと思っている。
(と言うことはジェニの最終目標はフレイヤじゃないって事だよね)
当時の主神テュールの座を奪う為に利用されて拘束されたフェンリルは、いつでもどんな時でも警戒を怠らず自由でいることを一番に望んでいる。周りにいる誰の事も信じていないように見えながら、誰よりも周りのことを考えている気がする。
呑気にご飯をねだるヨルムガンドはかなりの甘えん坊で一人になるのを極端に嫌がる。水は好きだと言いながら滅多に水場には近付かず、陸地の生き物達に興味津々で肉や野菜やお菓子ばかりを欲しがる。
ヘルは誰かと戯れ合うのが苦手で一人になりたがり、たまに人間界にやってきても直ぐにヘルヘイムの屋敷に戻って行く。口が悪く喧嘩っ早いのは甘え下手だから。
妖艶な仕草と突き放した態度でマウントをとってくるが、実はお節介なほどの世話焼きで要領が悪い。
(其々が、オーディンから受けた傷を抱えてるんだよね。信じて裏切られる不安と捕まって逃げ出せなくなる恐怖、水に閉じ込められ家族と引き離された悲しみ、ひとりぼっちで冥界に叩き落とされて死者に取り囲まれた重圧感と甘えられる人を失った寂しさ)
一番辛いのはロキだろう。子供達を助けられずオーディンに振り回されていた時、何を考えていたのか。
(今のジェニを見ていたら、子供に興味のない自分勝手な人には見えないもん。悪態をつきながらも付かず離れずで子供達を気にかけている要領の悪い人って感じ)
ガルムは彼等の癒しになっている気がする。ヘルの寝所に忍び込んでは叩き出され続けていたガルムは、ヘルヘイム出入り禁止を言い渡されている。
(それでもめげないのって凄いよね。しかもああ見えてガルムの中で最強だって言うし)
彼の存在は歪に歪められた家族の架け橋になっているのかもしれない。
グロリアが物思いに耽っているのを心配そうに見ていたセティが肩を叩いてきた。
「怖いけどロキに相談してくる。怖いけど」
大事なことだから2度言ったのか、恐怖に駆られて気付いてないのかセティの青白くなった顔からは読み取れなかった。
「ジェニは口だけだから大丈夫だよ」
「それはグロリアと3兄弟に対してだけだって。ロキは振り幅が大きいんだよね。こう両手で輪っかを作ってさ、その中に入れた奴にだけ優しいんだ」
「セティもその中に入ってるんじゃないかな」
「ううん、前にグロリアが言ったのと同じ理由で入れてない。仕方ないけどね」
目を細めて少し寂しそうに笑ったセティの背中をグロリアがバンバンと叩いた。
「この先私達が敵同士になる事があったとしてもセティは私の大切な友達だし、クソ女とかの塵神とは全然違うから」
「うん。さー、大急ぎで薪割り済ませて行ってくる。『塵神』って初めて聞いた」
「よろしくね。私はこの後家庭教師の先生が来るの。
塵って土ぼこりやごみ以外に俗世間や都会のけがれって意味もあるし。『クソ神』より『塵神』って良いネーミングでしょ?」
ニパッと笑ったグロリアの頭をセティがゆっくりと撫でてくれた。
「家庭教師、増えたんだ」
「そう。侯爵家の嫁に相応しい知識を身につける為だって、馬鹿馬鹿しいでしょう? 嫁じゃなくて魔力タンクだってのに」
「アイツらの言動を思い出したらそう思うけど、この世界の知識を身につけるのは良い事なんじゃない?」
「そっか⋯⋯セティ、えらーい」
ムッとしたセティがグロリアを睨んだ後コソコソと小屋を出て行った。少し時間を空けて出たほうがいいだろうと思い、外の様子を伺っていたグロリアの胸元の指輪がポワッと温かくなった。
「ん?」
「なんだっけ、忘れちゃった。とにかくひみつね!」
伯爵家の家族にとって嬉しい話で盛り上がった3人はいつもよりご機嫌で料理を平らげ、食欲の失せたグロリアだけが皿の上の料理を分解して時間を潰していた。
翌朝、グロリアは薪割り中のセティを見つけて納屋に引き摺り込んだ。
「と、言うわけでして急ぎ今後の対策を立てるべきかなぁと」
「マジかよ~。別名で文通って、そこまでやるか? あー、ジェニにバレたら僕消滅しちゃうかも」
「ん? 元神って消滅するの?」
「するする。自由に動き回ったり自分の意思で何かしたりできなくなってから誰にも感知されなくなる。グロリアはそれを狙ってるんでしょ?」
「樹里⋯⋯マルデルを消滅? うーん、それはちょっと怖すぎるかなあ。そう言えば、どうしたいのか具体的に考えた事なかった。
樹里と飛偉梠の2人との縁が完全に切れさえすれば、後は別に⋯⋯あ、でも二度とおんなじような事ができなくなれば良いとは思う」
性格の悪さは大なり小なり誰にでもある。それに特殊能力が加わっているのが問題なのだとグロリアは思っていた。
「飛偉梠は⋯⋯元々ただの人間だし特別な力もなさそう。あの性格は問題ありだけど、あんな奴は掃いて捨てるほどいるし。
って事は、樹里が昔の記憶も能力も全部完璧に失くして、ごくごく普通の人間になって⋯⋯モブ顔かもうちょい下になれば十分かなぁ」
「随分甘いんだね」
「そう思う? あっ、でも」
「でも?」
「ううん、なんでもない」
グロリアはもっと過激なお仕置きを狙っている筈のジェニの事を思い出した。
(巨人族と人間じゃあ仕返しとかお仕置きのレベルはかなり違いそうだし、恨む理由や気持ちの強さも違うし)
ジェニや3匹と毎日のように会っているうちに他人とは違う距離感になり、今世の親や妹と比べるのはバカらしいくらい信頼できて安心していられる。
(彼らの復讐を手伝いたい気持ちの方が強くなってるのかも。でも、ジェニ達は私が手伝うのを望んでない気がするし、私なんかが口にしちゃいけないと思う⋯⋯なんか距離を置かれてる気がするしね)
ロキと彼の子供達。
アースガルズでオーディンと愉快な仲間達から受けた仕打ちに怒り、オーディンの奸計で貶められた子供達と復讐の為に戦っている⋯⋯グロリアはその予想があながち外れてはいないと思っている。
(と言うことはジェニの最終目標はフレイヤじゃないって事だよね)
当時の主神テュールの座を奪う為に利用されて拘束されたフェンリルは、いつでもどんな時でも警戒を怠らず自由でいることを一番に望んでいる。周りにいる誰の事も信じていないように見えながら、誰よりも周りのことを考えている気がする。
呑気にご飯をねだるヨルムガンドはかなりの甘えん坊で一人になるのを極端に嫌がる。水は好きだと言いながら滅多に水場には近付かず、陸地の生き物達に興味津々で肉や野菜やお菓子ばかりを欲しがる。
ヘルは誰かと戯れ合うのが苦手で一人になりたがり、たまに人間界にやってきても直ぐにヘルヘイムの屋敷に戻って行く。口が悪く喧嘩っ早いのは甘え下手だから。
妖艶な仕草と突き放した態度でマウントをとってくるが、実はお節介なほどの世話焼きで要領が悪い。
(其々が、オーディンから受けた傷を抱えてるんだよね。信じて裏切られる不安と捕まって逃げ出せなくなる恐怖、水に閉じ込められ家族と引き離された悲しみ、ひとりぼっちで冥界に叩き落とされて死者に取り囲まれた重圧感と甘えられる人を失った寂しさ)
一番辛いのはロキだろう。子供達を助けられずオーディンに振り回されていた時、何を考えていたのか。
(今のジェニを見ていたら、子供に興味のない自分勝手な人には見えないもん。悪態をつきながらも付かず離れずで子供達を気にかけている要領の悪い人って感じ)
ガルムは彼等の癒しになっている気がする。ヘルの寝所に忍び込んでは叩き出され続けていたガルムは、ヘルヘイム出入り禁止を言い渡されている。
(それでもめげないのって凄いよね。しかもああ見えてガルムの中で最強だって言うし)
彼の存在は歪に歪められた家族の架け橋になっているのかもしれない。
グロリアが物思いに耽っているのを心配そうに見ていたセティが肩を叩いてきた。
「怖いけどロキに相談してくる。怖いけど」
大事なことだから2度言ったのか、恐怖に駆られて気付いてないのかセティの青白くなった顔からは読み取れなかった。
「ジェニは口だけだから大丈夫だよ」
「それはグロリアと3兄弟に対してだけだって。ロキは振り幅が大きいんだよね。こう両手で輪っかを作ってさ、その中に入れた奴にだけ優しいんだ」
「セティもその中に入ってるんじゃないかな」
「ううん、前にグロリアが言ったのと同じ理由で入れてない。仕方ないけどね」
目を細めて少し寂しそうに笑ったセティの背中をグロリアがバンバンと叩いた。
「この先私達が敵同士になる事があったとしてもセティは私の大切な友達だし、クソ女とかの塵神とは全然違うから」
「うん。さー、大急ぎで薪割り済ませて行ってくる。『塵神』って初めて聞いた」
「よろしくね。私はこの後家庭教師の先生が来るの。
塵って土ぼこりやごみ以外に俗世間や都会のけがれって意味もあるし。『クソ神』より『塵神』って良いネーミングでしょ?」
ニパッと笑ったグロリアの頭をセティがゆっくりと撫でてくれた。
「家庭教師、増えたんだ」
「そう。侯爵家の嫁に相応しい知識を身につける為だって、馬鹿馬鹿しいでしょう? 嫁じゃなくて魔力タンクだってのに」
「アイツらの言動を思い出したらそう思うけど、この世界の知識を身につけるのは良い事なんじゃない?」
「そっか⋯⋯セティ、えらーい」
ムッとしたセティがグロリアを睨んだ後コソコソと小屋を出て行った。少し時間を空けて出たほうがいいだろうと思い、外の様子を伺っていたグロリアの胸元の指輪がポワッと温かくなった。
「ん?」
0
お気に入りに追加
209
あなたにおすすめの小説
出来損ない王女(5歳)が、問題児部隊の隊長に就任しました
瑠美るみ子
ファンタジー
魔法至上主義のグラスター王国にて。
レクティタは王族にも関わらず魔力が無かったため、実の父である国王から虐げられていた。
そんな中、彼女は国境の王国魔法軍第七特殊部隊の隊長に任命される。
そこは、実力はあるものの、異教徒や平民の魔法使いばかり集まった部隊で、最近巷で有名になっている集団であった。
王国魔法のみが正当な魔法と信じる国王は、国民から英雄視される第七部隊が目障りだった。そのため、褒美としてレクティタを隊長に就任させ、彼女を生贄に部隊を潰そうとした……のだが。
「隊長~勉強頑張っているか~?」
「ひひひ……差し入れのお菓子です」
「あ、クッキー!!」
「この時間にお菓子をあげると夕飯が入らなくなるからやめなさいといつも言っているでしょう! 隊長もこっそり食べない! せめて一枚だけにしないさい!」
第七部隊の面々は、国王の思惑とは反対に、レクティタと交流していきどんどん仲良くなっていく。
そして、レクティタ自身もまた、変人だが魔法使いのエリートである彼らに囲まれて、英才教育を受けていくうちに己の才能を開花していく。
ほのぼのとコメディ七割、戦闘とシリアス三割ぐらいの、第七部隊の日常物語。
*小説家になろう・カクヨム様にても掲載しています。
【完結】白い結婚で生まれた私は王族にはなりません〜光の精霊王と予言の王女〜
白崎りか
ファンタジー
「悪女オリヴィア! 白い結婚を神官が証明した。婚姻は無効だ! 私は愛するフローラを王妃にする!」
即位したばかりの国王が、宣言した。
真実の愛で結ばれた王とその恋人は、永遠の愛を誓いあう。
だが、そこには大きな秘密があった。
王に命じられた神官は、白い結婚を偽証していた。
この時、悪女オリヴィアは娘を身ごもっていたのだ。
そして、光の精霊王の契約者となる予言の王女を産むことになる。
第一部 貴族学園編
私の名前はレティシア。
政略結婚した王と元王妃の間にできた娘なのだけど、私の存在は、生まれる前に消された。
だから、いとこの双子の姉ってことになってる。
この世界の貴族は、5歳になったら貴族学園に通わないといけない。私と弟は、そこで、契約獣を得るためのハードな訓練をしている。
私の異母弟にも会った。彼は私に、「目玉をよこせ」なんて言う、わがままな王子だった。
第二部 魔法学校編
失ってしまったかけがえのない人。
復讐のために精霊王と契約する。
魔法学校で再会した貴族学園時代の同級生。
毒薬を送った犯人を捜すために、パーティに出席する。
修行を続け、勇者の遺産を手にいれる。
前半は、ほのぼのゆっくり進みます。
後半は、どろどろさくさくです。
小説家になろう様にも投稿してます。
下げ渡された婚約者
相生紗季
ファンタジー
マグナリード王家第三王子のアルフレッドは、優秀な兄と姉のおかげで、政務に干渉することなく気ままに過ごしていた。
しかしある日、第一王子である兄が言った。
「ルイーザとの婚約を破棄する」
愛する人を見つけた兄は、政治のために決められた許嫁との婚約を破棄したいらしい。
「あのルイーザが受け入れたのか?」
「代わりの婿を用意するならという条件付きで」
「代わり?」
「お前だ、アルフレッド!」
おさがりの婚約者なんて聞いてない!
しかもルイーザは誰もが畏れる冷酷な侯爵令嬢。
アルフレッドが怯えながらもルイーザのもとへと訪ねると、彼女は氷のような瞳から――涙をこぼした。
「あいつは、僕たちのことなんかどうでもいいんだ」
「ふたりで見返そう――あいつから王位を奪うんだ」
転生テイマー、異世界生活を楽しむ
さっちさん
ファンタジー
題名変更しました。
内容がどんどんかけ離れていくので…
↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓
ありきたりな転生ものの予定です。
主人公は30代後半で病死した、天涯孤独の女性が幼女になって冒険する。
一応、転生特典でスキルは貰ったけど、大丈夫か。私。
まっ、なんとかなるっしょ。
城で侍女をしているマリアンネと申します。お給金の良いお仕事ありませんか?
甘寧
ファンタジー
「武闘家貴族」「脳筋貴族」と呼ばれていた元子爵令嬢のマリアンネ。
友人に騙され多額の借金を作った脳筋父のせいで、屋敷、領土を差し押さえられ事実上の没落となり、その借金を返済する為、城で侍女の仕事をしつつ得意な武力を活かし副業で「便利屋」を掛け持ちしながら借金返済の為、奮闘する毎日。
マリアンネに執着するオネエ王子やマリアンネを取り巻く人達と様々な試練を越えていく。借金返済の為に……
そんなある日、便利屋の上司ゴリさんからの指令で幽霊屋敷を調査する事になり……
武闘家令嬢と呼ばれいたマリアンネの、借金返済までを綴った物語
三歳で婚約破棄された貧乏伯爵家の三男坊そのショックで現世の記憶が蘇る
マメシバ
ファンタジー
貧乏伯爵家の三男坊のアラン令息
三歳で婚約破棄され
そのショックで前世の記憶が蘇る
前世でも貧乏だったのなんの問題なし
なによりも魔法の世界
ワクワクが止まらない三歳児の
波瀾万丈
1人生活なので自由な生き方を謳歌する
さっちさん
ファンタジー
大商会の娘。
出来損ないと家族から追い出された。
唯一の救いは祖父母が家族に内緒で譲ってくれた小さな町のお店だけ。
これからはひとりで生きていかなくては。
そんな少女も実は、、、
1人の方が気楽に出来るしラッキー
これ幸いと実家と絶縁。1人生活を満喫する。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる