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第一章
5.遠い記憶
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「グロリア?」
「ジェニ⋯⋯みんなも。ありがとう」
3匹がベッドの足元に並んで神妙な顔をしているのが妙に可愛い。
「あ、あたしね⋯⋯あいつ嫌い」
「ああ、知ってる。喉乾いてんだろ? ちょっと待てよ」
ジェニがテーブルに置いてあった水差しから大急ぎで水を汲んで、薬草をぶち込み火魔法をぶつけた。
「うわっ、あっちぃ!」
慌ててコップに風を当てて冷ましているとグロリアの小さな笑い声が聞こえてきた。
「ふふ、ジェニ慌てすぎ~。初めて見た」
「うるせえ、こいつはエイルの薬草だからな一発で元気になるぞ」
「エイルさん?」
「俺の知ってる中で一番優秀な医者で、女しか治療しないへそ曲がり」
掠れた声のグロリアは『へそ曲がり仲間?』と笑った。
「でも⋯⋯そっかぁ、ロキが言うんなら間違いないね」
「⋯⋯思い出したのか?」
「うん」
「そっか⋯⋯時間はあるし、先ずは薬飲んで元気になれ」
「うん」
グロリアの前世は霧森神社の次女で名前は霧森花梨。のんびり・おっとりした性格と程々の見た目は前世も今世と同じで、いつも幼馴染2人と一緒にいた。
近所に住む更科飛偉梠(ひいろ)は花梨の父が教える剣道場に来ていたのが縁で知り合った。性格は猪突猛進で単細胞な自信家。
初めて会った時、『俺は飛偉梠じゃなくてヒーローだ』と言われてドン引きしたのを覚えている。
もう一人の幼馴染は飛偉梠のいとこで樹里・グリンボルス。日本人とドイツ人のハーフで金髪碧眼、自信家で常に中心にいるのが当たり前だと思っている少し傲慢な所も納得してしまうほど、人懐っこくて愛らしい少女だった。
樹里は飛偉梠と一緒にやって来ては剣道の練習が終わるのを待っていたが、雨の日も道場の外で立ち尽くす樹里を見かねた花梨の母親が声をかけたのがきっかけだった。
『樹里ちゃんハーフだから敬遠されちゃうらしくてお友達が出来ないんだって。同い年だし一緒に遊んだらどう?』
その割に年齢性別を問わずモテまくる樹里。
付き合ううちに『見た目のせいで友達が出来ないんじゃなくて我儘すぎるから』の間違いじゃないかと思いはじめた花梨だが、とても器用に猫を被る樹里を家族は気に入っていて『樹里ちゃんのお世話してあげなさい』と言う。
放っておくといつの間にか知らない人に連れて行かれているので、飛偉梠と二人で守るのがいつしか花梨達2人の役目のようになっていた。
移動する時は樹里を真ん中にし、店で何かを取りに行くときは飛偉梠が樹里を守っている間に花梨が用事を済ませる。
誰からも好かれるのが当然だと思っている樹里が花梨を下に見はじめたのは当然の流れだったのかもしれない。
意味不明なほど自信過剰の飛偉梠にとって樹里は常に守るべきお姫様で花梨は2人のお世話係か下僕だと思っているふしがある。
そんな飛偉梠と樹里がいつから付き合い出したのか覚えていないが、樹里と飛偉梠が苦手になりはじめていた花梨は『ふーん、そうなんだ』と思った程度で、これを機会に2人だけで行動するようになってくれたらいいのにと思っていた。
飛偉梠と樹里はその後、喧嘩したり仲直りしたりを繰り返し⋯⋯その間も恋多き樹里は他の人とも付き合いつつの不思議な関係を続けていた。
それを横目で見ながら『付き合いは最小限にしたい』と願い、頑張っても切れない腐れ縁が続く生活を送っていた花梨の最後⋯⋯。
大学生になって一人暮らしをはじめた花梨は2年目の冬にインフルエンザで高熱を出した。
数日寝込んだものの少し熱が下がりパジャマを着替えてベッドに潜り込んだ時、酒に酔った飛偉梠がドアチャイムも鳴らさず部屋に乗り込んで来た。
(鍵かけてたのに! いつの間に合鍵なんて⋯⋯)
外面のいい樹里は花梨の家族にとても気に入られている。『樹里ちゃんに合鍵を持っていてもらったら安心』だと実家から何度も言われていたのを思い出した。
(多分、お母さんかお姉ちゃんが樹里に渡したんだ。それを飛偉梠が⋯⋯嫌だって何度も言ったのに)
明らかに正気ではない目つきの飛偉梠に恐れをなし慌てて部屋を追い出そうとした花梨は無理矢理ベッドに押し倒された。
飛偉梠は『好きだ!』と言い続け、酷い泥酔状態のまま暴れる花梨をレイプした。
『愛してる、ずっと、ずっとお前だけを愛してる⋯⋯あんな奴とは別れてくれよ。樹里、樹里、樹里』
虚な目の飛偉梠は『樹里を探さないと⋯⋯樹里⋯⋯樹里』と呟きながらフラフラと部屋を出て行った。
(ひ、人違いでレイプされたって事? ささ、最低じゃん。か、鍵閉めなきゃ⋯⋯ドアチェーンしないと)
花梨が恐怖でガタガタと震えながらベッドから転がり落ちた時、目を吊り上げた樹里が部屋に飛び込んできた。
『アンタ如きが私から飛偉梠を寝取ろうなんて百年早いのよ! この、ブス!!』
樹里の手にある妙に長いナイフの様なものを見た花梨が『違う』と言いながら逃げようとした時、背中に衝撃が走り⋯⋯何度も何度も刺された。
(私の最後って人違いでレイプされて、勘違いで刺され?⋯⋯しかもこのパジャマ⋯⋯最悪)
花梨の身に起きた出来事にそぐわない思いを最後に意識が途絶えた。
(だって⋯⋯着替えが底をついてたから、昔もらったプ○キュアのイラスト入りのパジャマ着てたんだもん。
フリフリのプ○キュアで発見された女子大生ってヤバくない?)
目が覚めた翌日エイルの薬草が効いたのかジェニと3匹の看護のおかげか、すっかり元気になったグロリアは普段と変わらない態度の家族や使用人をスルーして隣の屋敷にやってきた。
(寝込んでる間家族も使用人も殆ど世話しに来なかったって。はぁ、この扱いでも仕方ないって思ってたなんて。元の世界だとネグレクトって言うんだよ~)
いつものように裏口から入り庭を抜けると3匹が目の前に現れた。
【もう元気になった? 父ちゃん、爆睡中だぞ~】
【ロキの奴は魔力なしなしのヨボヨボ。俺っちは元気だけどな】
熱を出していた3日の間に、姿を消したまま何度も長い時間グロリアのそばについていたジェニは魔力不足でダウン中らしい。
「うん、ありがとね。ずっとそばにいてくれてたの気づいてたよ。ジェニが寝てるならまた後で来ようかなあ」
【構わぬ、其方の気配で奴はもう起きておる】
「そっか、起こしちゃったならお土産持ってくれば良かったなあ」
【クッキー!】
【僕はケーキが好き~、海の中だとアレって溶けちゃうんだもんねー】
屋敷の裏手で3匹とお喋りを楽しんでいると、寝癖だらけの頭を掻き大欠伸をしているジェニが現れた。
「もう良いのか?」
「うん、みんなとエイルの薬草のお陰ですっかり元気。ジェニ⋯⋯ロキはもう大丈夫なの?」
「今まで通りジェニでいい。んで、どこまで思い出した?」
「ジェニ⋯⋯みんなも。ありがとう」
3匹がベッドの足元に並んで神妙な顔をしているのが妙に可愛い。
「あ、あたしね⋯⋯あいつ嫌い」
「ああ、知ってる。喉乾いてんだろ? ちょっと待てよ」
ジェニがテーブルに置いてあった水差しから大急ぎで水を汲んで、薬草をぶち込み火魔法をぶつけた。
「うわっ、あっちぃ!」
慌ててコップに風を当てて冷ましているとグロリアの小さな笑い声が聞こえてきた。
「ふふ、ジェニ慌てすぎ~。初めて見た」
「うるせえ、こいつはエイルの薬草だからな一発で元気になるぞ」
「エイルさん?」
「俺の知ってる中で一番優秀な医者で、女しか治療しないへそ曲がり」
掠れた声のグロリアは『へそ曲がり仲間?』と笑った。
「でも⋯⋯そっかぁ、ロキが言うんなら間違いないね」
「⋯⋯思い出したのか?」
「うん」
「そっか⋯⋯時間はあるし、先ずは薬飲んで元気になれ」
「うん」
グロリアの前世は霧森神社の次女で名前は霧森花梨。のんびり・おっとりした性格と程々の見た目は前世も今世と同じで、いつも幼馴染2人と一緒にいた。
近所に住む更科飛偉梠(ひいろ)は花梨の父が教える剣道場に来ていたのが縁で知り合った。性格は猪突猛進で単細胞な自信家。
初めて会った時、『俺は飛偉梠じゃなくてヒーローだ』と言われてドン引きしたのを覚えている。
もう一人の幼馴染は飛偉梠のいとこで樹里・グリンボルス。日本人とドイツ人のハーフで金髪碧眼、自信家で常に中心にいるのが当たり前だと思っている少し傲慢な所も納得してしまうほど、人懐っこくて愛らしい少女だった。
樹里は飛偉梠と一緒にやって来ては剣道の練習が終わるのを待っていたが、雨の日も道場の外で立ち尽くす樹里を見かねた花梨の母親が声をかけたのがきっかけだった。
『樹里ちゃんハーフだから敬遠されちゃうらしくてお友達が出来ないんだって。同い年だし一緒に遊んだらどう?』
その割に年齢性別を問わずモテまくる樹里。
付き合ううちに『見た目のせいで友達が出来ないんじゃなくて我儘すぎるから』の間違いじゃないかと思いはじめた花梨だが、とても器用に猫を被る樹里を家族は気に入っていて『樹里ちゃんのお世話してあげなさい』と言う。
放っておくといつの間にか知らない人に連れて行かれているので、飛偉梠と二人で守るのがいつしか花梨達2人の役目のようになっていた。
移動する時は樹里を真ん中にし、店で何かを取りに行くときは飛偉梠が樹里を守っている間に花梨が用事を済ませる。
誰からも好かれるのが当然だと思っている樹里が花梨を下に見はじめたのは当然の流れだったのかもしれない。
意味不明なほど自信過剰の飛偉梠にとって樹里は常に守るべきお姫様で花梨は2人のお世話係か下僕だと思っているふしがある。
そんな飛偉梠と樹里がいつから付き合い出したのか覚えていないが、樹里と飛偉梠が苦手になりはじめていた花梨は『ふーん、そうなんだ』と思った程度で、これを機会に2人だけで行動するようになってくれたらいいのにと思っていた。
飛偉梠と樹里はその後、喧嘩したり仲直りしたりを繰り返し⋯⋯その間も恋多き樹里は他の人とも付き合いつつの不思議な関係を続けていた。
それを横目で見ながら『付き合いは最小限にしたい』と願い、頑張っても切れない腐れ縁が続く生活を送っていた花梨の最後⋯⋯。
大学生になって一人暮らしをはじめた花梨は2年目の冬にインフルエンザで高熱を出した。
数日寝込んだものの少し熱が下がりパジャマを着替えてベッドに潜り込んだ時、酒に酔った飛偉梠がドアチャイムも鳴らさず部屋に乗り込んで来た。
(鍵かけてたのに! いつの間に合鍵なんて⋯⋯)
外面のいい樹里は花梨の家族にとても気に入られている。『樹里ちゃんに合鍵を持っていてもらったら安心』だと実家から何度も言われていたのを思い出した。
(多分、お母さんかお姉ちゃんが樹里に渡したんだ。それを飛偉梠が⋯⋯嫌だって何度も言ったのに)
明らかに正気ではない目つきの飛偉梠に恐れをなし慌てて部屋を追い出そうとした花梨は無理矢理ベッドに押し倒された。
飛偉梠は『好きだ!』と言い続け、酷い泥酔状態のまま暴れる花梨をレイプした。
『愛してる、ずっと、ずっとお前だけを愛してる⋯⋯あんな奴とは別れてくれよ。樹里、樹里、樹里』
虚な目の飛偉梠は『樹里を探さないと⋯⋯樹里⋯⋯樹里』と呟きながらフラフラと部屋を出て行った。
(ひ、人違いでレイプされたって事? ささ、最低じゃん。か、鍵閉めなきゃ⋯⋯ドアチェーンしないと)
花梨が恐怖でガタガタと震えながらベッドから転がり落ちた時、目を吊り上げた樹里が部屋に飛び込んできた。
『アンタ如きが私から飛偉梠を寝取ろうなんて百年早いのよ! この、ブス!!』
樹里の手にある妙に長いナイフの様なものを見た花梨が『違う』と言いながら逃げようとした時、背中に衝撃が走り⋯⋯何度も何度も刺された。
(私の最後って人違いでレイプされて、勘違いで刺され?⋯⋯しかもこのパジャマ⋯⋯最悪)
花梨の身に起きた出来事にそぐわない思いを最後に意識が途絶えた。
(だって⋯⋯着替えが底をついてたから、昔もらったプ○キュアのイラスト入りのパジャマ着てたんだもん。
フリフリのプ○キュアで発見された女子大生ってヤバくない?)
目が覚めた翌日エイルの薬草が効いたのかジェニと3匹の看護のおかげか、すっかり元気になったグロリアは普段と変わらない態度の家族や使用人をスルーして隣の屋敷にやってきた。
(寝込んでる間家族も使用人も殆ど世話しに来なかったって。はぁ、この扱いでも仕方ないって思ってたなんて。元の世界だとネグレクトって言うんだよ~)
いつものように裏口から入り庭を抜けると3匹が目の前に現れた。
【もう元気になった? 父ちゃん、爆睡中だぞ~】
【ロキの奴は魔力なしなしのヨボヨボ。俺っちは元気だけどな】
熱を出していた3日の間に、姿を消したまま何度も長い時間グロリアのそばについていたジェニは魔力不足でダウン中らしい。
「うん、ありがとね。ずっとそばにいてくれてたの気づいてたよ。ジェニが寝てるならまた後で来ようかなあ」
【構わぬ、其方の気配で奴はもう起きておる】
「そっか、起こしちゃったならお土産持ってくれば良かったなあ」
【クッキー!】
【僕はケーキが好き~、海の中だとアレって溶けちゃうんだもんねー】
屋敷の裏手で3匹とお喋りを楽しんでいると、寝癖だらけの頭を掻き大欠伸をしているジェニが現れた。
「もう良いのか?」
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