上 下
51 / 135
第四章

14.美味しいとこどりジジイ、撃退!

しおりを挟む
 ミセス・ブラッツの話から出てきたのは、暴言と妄想とニールの関与疑惑。今回の事件解決に結びつきそうな話を引き出せたのは、間違いなくエレーナの功績だったはず。わざと煽りプライドを傷つけ、ミセス・ブラッツが口を滑らすように話の流れを作ったのはエレーナただひとり。

(美味しいとこどりしただけのジジイが、偉そうに上から目線で蘊蓄を垂れるなんて⋯⋯ループ前、こういう手合いにはしょっちゅう苦しめられましたわ。手柄になりそうなものを取り上げた後は、必ずわたくしの非をあげつらうのですから。そういう方達は、こじつけの理由を見つける能力には長けておられますのよね。
ループした理由がやり直しを赦されたという意味なら、黙ってなどいられませんわ)

「そういうわけではなく⋯⋯普段と違う行動をとるのは、それなりの理由があると申しただけでございます。自堕落な生活をされているエレーナ様が、まさか貴族令嬢として正しい行動を取られるとは思わず⋯⋯」

「お黙りなさい! 廃籍されるまでは、書類上のわたくしの立場は王女もしくはビルワーツ侯爵家令嬢。わたくしを貶めるのであれば不敬として処罰を与えねばなりません。
どのような暮らしぶりをしているか知りもせず自堕落だなど⋯⋯それ相応の覚悟があると受け取って宜しいのですね!」

 エレーナが初めて自分の身分を傘に着てジョーンズを威圧した。それは、ループ前にアルムヘイル王国の議会で王妃として、愚かな国王や有象無象と対峙した時と同じ。たった一度、愚物の戯言に振り回されるのをやめた、エレーナの姿を彷彿とさせた。



「宰相は、猫と言う動物を知っているかしら? わたくしは絵でしか見た事がありませんが、とても可愛い生き物だと言いますので、ごくたまに見てみたいと思う事があります。
猫は鼠を退治していると聞けば、素直に凄いと思いますし感謝も致します。
猫は子供が嫌いだと聞いていますが、その程度のことで不満をもったり拗ねたり致しません。近寄りたいとも親しくなりたいとも思いませんけれど。
でも、爪で引っ掻かれたとか噛み付かれたとかされれば嫌うと思います。
アメリア様はわたくしにとって、それと同じイメージですの」

「アメリア様が猫と同じ?」

「いいえ、猫と人の関わり方がアメリア様とわたくしの関わり方と似ているという意味です。
アメリア様の事は絵姿でしか見た事がありませんが、とても美しい方だと思いますので、ごくたまに見てみたいと思う事があります。
アメリア様は国と民を守っておられると聞いておりますので、素直に凄いと思いますし感謝も致しております。
アメリア様はわたくしがお嫌いだと聞いていますが、その程度のことで不満をもったり拗ねたり致しません。近寄りたいとも親しくなりたいとも思いませんけれど。
でも、面と向かって嫌いだと仰られたり暴力が振るわれたりすれば嫌うと思います。
つまり、全く関わりのない現状では、アメリア様に興味がなく、正の感情も負の感情も持ち合わせておりません」

 首を傾げたのはジェイク、悩ましげな顔になったのはルーナ。余程腹立たしかったのか、ジョーンズは目を吊り上げてエレーナを睨んでいた。

「⋯⋯言うに事欠いて、アメリア様を猫に例えるなど! アメリア様がどれほどのお辛い思いを乗り越えてこられたのか、今どれほど国の為に頑張っておられるのか⋯⋯。
エレーナ様を嫌っておられる? エレーナ様がどれほど散財なされようと、癇癪を起こしどれほど粗相をされ物を壊すようと、何一つ小言も言われずお許しになられていたのに。
アメリア様の優しさにカケラもお気付きでないとは、なんと情け無い⋯⋯被害妄想か誰かに誑かされたのか。
ルーナ殿からの問いに、虐待を思わせる台詞を平然と口しておられた時、私がどれほど口惜しかったかお分かりですか!
どんな理由があろうとも、アメリア様を貶めるなど許されることではございません!
アメリア様はあれほど頑張っておられるのに⋯⋯たった一人のお子に、そのように言われるなど⋯⋯」

 ジョーンズの目が赤くなっているのは涙を堪えているから、握った拳が白くなっているのは怒りを抑えているからだろう。

「アメリア様はこの国の王であり、使用人達の主人。わたくしにとってそれ以上でもそれ以下でもありません。
お会いしたのは今日が初めて。実際の親子の関わりというものをわたくしは見た事がありませんから、母や父⋯⋯親という存在が子供にとってどういうものなのか想像もつきません。
庇いたいと思う人や身近と言える人はおりませんから、どうぞ気の済むまで調べなさい。同じ時間を過ごしていると言うなら家庭教師だけですわ」

「親という存在が分からない? 5歳にもなってそのような⋯⋯何一つアメリア様のお気持ちが届いていないなんて」

「使用人達の言葉が本当か嘘か存じませんが、アメリア様はわたくしが生まれた時『後継が必要だから10ヶ月も我慢したのに、女だからガッカリだ』と仰られ、それ以降顔を見る事もなさらなかったと聞いています。
わたくし自身は散財した事も物を壊した事もございませんので、許される理由が思いつきません」

「⋯⋯本当に、一度も会っておられないのですか?」

「会っていないと何度言えば納得するのかしら? 虐待を思わせるセリフが口惜しいなら、いくらでも証拠を見せてあげますわ。
一度も口を利いた事がなかった執事に頼らねば、何もできなかったわたくしには、庇いたいと思えるような相手も世話をしている者もいない。
アメリア様至上主義は自由ですが、わたくしに押し付けるのはおやめなさい。大切な大切なアメリア様がお怪我をされた、その鬱憤を5歳児にぶつけるなど恥を知りなさい。一国の宰相ともあろうに、情けないとは思わないのですか?
もう一度だけ言います。わたくしはこれ以上何も知りませんし、アメリア様とお会いしたのは先ほどが初めて。大切にされた覚えもなく大切にされたいと思った事もありません。
わたくしの関心事と言えばただ一つ、廃籍は何歳の予定なのかだけ。
わたくしに子としての責任やノブレスオブリージュを期待するなら、黴びたパンと具のないスープを待ち望むのはやめてあげますわ。家庭教師を雇うことが『高貴なるものの義務』を運んでくるならば、即刻クビにすればいい。鞭や淹れたての紅茶に怯える事もなくなってわたくしとしても好都合。
クローゼットに飾られた高級品に社会的責任がぶら下がっているのなら、それらを触る事を許され売り捌いている使用人達か、許可を出している者に一緒に持って行ってもらうわ。
庇いたい相手も世話をしている者もいない。
わたくしの言う事を信じないならば、牢なり処刑なり好きになさい。脅しだなどと言わせない、わたくしは本気ですわ」

(夫の愛人にバルコニーから突き落とされて終わった人生の次は、人を助けて犯罪者扱いだなんて、本当に碌でもない話だこと⋯⋯二度と絶対にループなんてしたくないわ)

 助けられるなら助けたいと思った。勿論自分の未来を守る為でもあったけれど、人を助けて新しい未来を掴めるなら最高だと⋯⋯。

「短い間だったけれど、この国の官僚のレベルを知れたのは⋯⋯勉強になったと言える出会いでしたわ。わたくしをなんとしてでも犯人の仲間にしたいようですから⋯⋯国王への傷害幇助となると従犯ですかしら。そう言えば、相手が戸籍上の親という位置付けですから、より重い罪に問えますわね。
大切なアメリア様を愚弄したと言うならば、不敬罪に追加できるでしょうし。
他には⋯⋯公務執行妨害は如何かしら? 確か該当するのは『暴行又は脅迫を加える者』詭弁や牽強付会がお好きな宰相なら、理由などいくらでも思い付くでしょう。
さあ、衛兵を呼びなさい。未成年だからと二の足を踏んでいるなら、牢に入れた後で法の改正をなさい。
では、この先二度とわたくしの前に顔を出さぬよう申し付けます。尋問は別の人にしなければ挨拶ひとつ得られぬと知りなさい」

 圧倒的な威厳でジョーンズを黙らせたエレーナは、無表情でドアを見つめ続けた。



「エレーナ様⋯⋯私はそのようなつもりではなく、私達を信用し共にこの事件を究明していただきたいと願っているだけでございます。アメリア様をお守りすることこそが、この国と侯爵家を守り、エレーナ様の幸せにも繋がっていると確信いたしております。アメ「腹黒ジジイジョーンズ、あんたのくだらん話を聞いてたけどさあ、百%あんたが悪いからね! あんたさあ、エレーナちゃんがなんか隠してるって前提で話を進めてたよね。
話の雰囲気からしてさあ⋯⋯可哀想なアメリア様で、頑張ってるアメリア様で、守ってあげたいアメリア様なんだから、大切にされて当然だ。んで、なんでお前はアメリア様を大切にしないんだ、なんもできんガキが我儘言うんじゃねえってさ。
んで、エレーナちゃんは贅沢三昧の嘘つきって決めつけて、色眼鏡で見てるから話を信用しないどころか捻じ曲げてる。
それがアタシにまで見え見えでさあ、さっき食べたもんを吐くかと思ったもんね。
アメリア様のそばにベッタリ張り付いて、上げ膳据え膳で奉るのが忙しいあんたらが、エレーナちゃんの何を見てたわけ? もしかしてあのオバさんの報告? あんたのボケナスな甥ジェイクの意見?
エレーナちゃん、よく我慢してるな~ってさ、めちゃめちゃビックリだよ。アタシならとっくの昔にブチギレてるもんね。ってか、よく言った! 偉いぞ、エレーナちゃん」

しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

浮気くらいで騒ぐなとおっしゃるなら、そのとおり従ってあげましょう。

Hibah
恋愛
私の夫エルキュールは、王位継承権がある王子ではないものの、その勇敢さと知性で知られた高貴な男性でした。貴族社会では珍しいことに、私たちは婚約の段階で互いに恋に落ち、幸せな結婚生活へと進みました。しかし、ある日を境に、夫は私以外の女性を部屋に連れ込むようになります。そして「男なら誰でもやっている」と、浮気を肯定し、開き直ってしまいます。私は夫のその態度に心から苦しみました。夫を愛していないわけではなく、愛し続けているからこそ、辛いのです。しかし、夫は変わってしまいました。もうどうしようもないので、私も変わることにします。

【完結】公女が死んだ、その後のこと

杜野秋人
恋愛
【第17回恋愛小説大賞 奨励賞受賞しました!】 「お母様……」 冷たく薄暗く、不潔で不快な地下の罪人牢で、彼女は独り、亡き母に語りかける。その掌の中には、ひと粒の小さな白い錠剤。 古ぼけた簡易寝台に座り、彼女はそのままゆっくりと、覚悟を決めたように横たわる。 「言いつけを、守ります」 最期にそう呟いて、彼女は震える手で錠剤を口に含み、そのまま飲み下した。 こうして、第二王子ボアネルジェスの婚約者でありカストリア公爵家の次期女公爵でもある公女オフィーリアは、獄中にて自ら命を断った。 そして彼女の死後、その影響はマケダニア王国の王宮内外の至るところで噴出した。 「ええい、公務が回らん!オフィーリアは何をやっている!?」 「殿下は何を仰せか!すでに公女は儚くなられたでしょうが!」 「くっ……、な、ならば蘇生させ」 「あれから何日経つとお思いで!?お気は確かか!」 「何故だ!何故この私が裁かれねばならん!」 「そうよ!お父様も私も何も悪くないわ!悪いのは全部お義姉さまよ!」 「…………申し開きがあるのなら、今ここではなく取り調べと裁判の場で存分に申すがよいわ。⸺連れて行け」 「まっ、待て!話を」 「嫌ぁ〜!」 「今さら何しに戻ってきたかね先々代様。わしらはもう、公女さま以外にお仕えする気も従う気もないんじゃがな?」 「なっ……貴様!領主たる儂の言うことが聞けんと」 「領主だったのは亡くなった女公さまとその娘の公女さまじゃ。あの方らはあんたと違って、わしら領民を第一に考えて下さった。あんたと違ってな!」 「くっ……!」 「なっ、譲位せよだと!?」 「本国の決定にございます。これ以上の混迷は連邦友邦にまで悪影響を与えかねないと。⸺潔く観念なさいませ。さあ、ご署名を」 「おのれ、謀りおったか!」 「…………父上が悪いのですよ。あの時止めてさえいれば、彼女は死なずに済んだのに」 ◆人が亡くなる描写、及びベッドシーンがあるのでR15で。生々しい表現は避けています。 ◆公女が亡くなってからが本番。なので最初の方、恋愛要素はほぼありません。最後はちゃんとジャンル:恋愛です。 ◆ドアマットヒロインを書こうとしたはずが。どうしてこうなった? ◆作中の演出として自死のシーンがありますが、決して推奨し助長するものではありません。早まっちゃう前に然るべき窓口に一言相談を。 ◆作者の作品は特に断りなき場合、基本的に同一の世界観に基づいています。が、他作品とリンクする予定は特にありません。本作単品でお楽しみ頂けます。 ◆この作品は小説家になろうでも公開します。 ◆24/2/17、HOTランキング女性向け1位!?1位は初ですありがとうございます!

虚弱生産士は今日も死ぬ ―小さな望みは世界を救いました―

山田 武
ファンタジー
今よりも科学が発達した世界、そんな世界にVRMMOが登場した。 Every Holiday Online 休みを謳歌できるこのゲームを、俺たち家族全員が始めることになった。 最初のチュートリアルの時、俺は一つの願いを言った――そしたらステータスは最弱、スキルの大半はエラー状態!? ゲーム開始地点は誰もいない無人の星、あるのは求めて手に入れた生産特化のスキル――:DIY:。 はたして、俺はこのゲームで大車輪ができるのか!? (大切) 1話約1000文字です 01章――バトル無し・下準備回 02章――冒険の始まり・死に続ける 03章――『超越者』・騎士の国へ 04章――森の守護獣・イベント参加 05章――ダンジョン・未知との遭遇 06章──仙人の街・帝国の進撃 07章──強さを求めて・錬金の王 08章──魔族の侵略・魔王との邂逅 09章──匠天の証明・眠る機械龍 10章──東の果てへ・物ノ怪の巫女 11章──アンヤク・封じられし人形 12章──獣人の都・蔓延る闘争 13章──当千の試練・機械仕掛けの不死者 14章──天の集い・北の果て 15章──刀の王様・眠れる妖精 16章──腕輪祭り・悪鬼騒動 17章──幽源の世界・侵略者の侵蝕 18章──タコヤキ作り・幽魔と霊王 19章──剋服の試練・ギルド問題 20章──五州騒動・迷宮イベント 21章──VS戦乙女・就職活動 22章──休日開放・家族冒険 23章──千■万■・■■の主(予定) タイトル通りになるのは二章以降となります、予めご了承を。

悪女と呼ばれた王妃

アズやっこ
恋愛
私はこの国の王妃だった。悪女と呼ばれ処刑される。 処刑台へ向かうと先に処刑された私の幼馴染み、私の護衛騎士、私の従者達、胴体と頭が離れた状態で捨て置かれている。 まるで屑物のように足で蹴られぞんざいな扱いをされている。 私一人処刑すれば済む話なのに。 それでも仕方がないわね。私は心がない悪女、今までの行いの結果よね。 目の前には私の夫、この国の国王陛下が座っている。 私はただ、 貴方を愛して、貴方を護りたかっただけだったの。 貴方のこの国を、貴方の地位を、貴方の政務を…、 ただ護りたかっただけ…。 だから私は泣かない。悪女らしく最後は笑ってこの世を去るわ。  ❈ 作者独自の世界観です。  ❈ ゆるい設定です。  ❈ 処刑エンドなのでバットエンドです。

幼馴染に婚約破棄されたので、別の人と結婚することにしました

鹿乃目めのか
恋愛
セヴィリエ伯爵令嬢クララは、幼馴染であるノランサス伯爵子息アランと婚約していたが、アランの女遊びに悩まされてきた。 ある日、アランの浮気相手から「アランは私と結婚したいと言っている」と言われ、アランからの手紙を渡される。そこには婚約を破棄すると書かれていた。 失意のクララは、国一番の変わり者と言われているドラヴァレン辺境伯ロイドからの求婚を受けることにした。 主人公が本当の愛を手に入れる話。 独自設定のファンタジーです。 さくっと読める短編です。

【完結】婚約破棄の次は白い結婚? ちょっと待って、それって私可哀想すぎると思うんだけど・・

との
恋愛
婚約破棄されるって噂を聞きつけたけど、父親から 【命に関わるから我慢しなさい】 と言われ、言いたい放題の人達に文句も言わず婚約破棄を受け入れたエリン。 ところが次の相手は白い結婚だ!と言い出した。 えっ? しかも敷地内に恋人を囲ってる? 何か不条理すぎる気がするわ。 この状況打開して、私だって幸せになりますね。 ーーーーーー ゆるふわの中世ヨーロッパ、幻の国の設定です。 大幅改訂しました。 R15は念の為・・

【完結】双子だからって都合よく使われて犯罪者にされたので、ざまあしようとしたら国をあげての大騒ぎになりました

との
恋愛
「有罪判決を受けた貴様とは婚約破棄だ!」  大勢の生徒が見守る中で行われた突然の婚約破棄⋯⋯不貞行為による有罪判決が出たのが理由だと言われたが、身に覚えのないシャーロットは呆然としたまま学園を強制的に追い出されてしまう。  不貞がらみの婚約破棄が横行し他国から散々笑いものになったこの国は、前国王時代から不貞・不倫は重罪とされ悪質な場合は終身刑になることも⋯⋯。  人見知りで引っ込み思案、友達ゼロでコミュ障のシャーロットは両親と妹に騙され女子収容所にドナドナされたが、冤罪を認めさせて自由を取り戻す事だけを目標に過酷な強制労働二年を耐えた。 (18歳になったら離籍して冤罪を証明してみせるから!!)  辛い収容所生活を耐え抜いたシャーロットだが、出所前日に両親と妹の借金返済のために会ったこともない伯爵と結婚させられていた事を知る。  収容所で鍛えられたシャーロットはどんな虐めにも負けない強さを身につけて⋯⋯。 「ふふっ、それが虐めだなんて手ぬるいですわ」 「女子収容所帰りを舐めてもらっては困りますわね」  冤罪をする為に立ち上がった⋯⋯人生を賭けたシャーロットのひとりぼっちの戦いに参戦してきたのは勝手に結婚させられていた相手ジェローム。  当初は『クソ野郎』だったはずなのに、いつの間にかデレデレに甘やかそうとするジェロームに少しずつ絆されていくシャーロット。  妹の起こした不倫騒ぎは隣国を巻き込みあわや戦争勃発かという騒ぎになったが、いつしか周りには最恐の仲間が最強の布陣を敷いてシャーロットを手助けてくれるようになっていく。 (一人じゃない。仲間が支えてくれるんだもの、絶対に負けないわ) 「なんならあなたに貞操帯をつけようかしら」 「は、母上!」 「あら、終日シャーロットと一緒にいて手を出さないと誓えるのかしら?」 「それは⋯⋯状況によりますし」 「信用できないわ。だって、アーサーの息子ですもの」 ーーーーーー ゆるふわの中世ヨーロッパ、幻の国の設定です。 完結迄予約投稿済。 R15は念の為・・ 26日(日)完結します。ありがとうございます

ふしだらな悪役令嬢として公開処刑される直前に聖女覚醒、婚約破棄の破棄?ご冗談でしょ(笑)

青の雀
恋愛
病弱な公爵令嬢ビクトリアは、卒業式の日にロバート王太子殿下から婚約破棄されてしまう。病弱なためあまり学園に行っていなかったことを男と浮気していたせいだ。おまけに王太子の浮気相手の令嬢を虐めていたとさえも、と勝手に冤罪を吹っかけられ、断罪されてしまいます。 父のストロベリー公爵は、王家に冤罪だと掛け合うものの、公開処刑の日時が決まる。 断頭台に引きずり出されたビクトリアは、最後に神に祈りを捧げます。 ビクトリアの身体から突然、黄金色の光が放たれ、苛立っていた観衆は穏やかな気持ちに変わっていく。 慌てた王家は、処刑を取りやめにするが……という話にする予定です。 お気づきになられている方もいらっしゃるかと存じますが この小説は、同じ世界観で 1.みなしごだからと婚約破棄された聖女は実は女神の化身だった件について 2.婚約破棄された悪役令嬢は女神様!? 開国の祖を追放した国は滅びの道まっしぐら 3.転生者のヒロインを虐めた悪役令嬢は聖女様!? 国外追放の罪を許してやるからと言っても後の祭りです。 全部、話として続いています。ひとつずつ読んでいただいても、わかるようにはしています。 続編というのか?スピンオフというのかは、わかりません。 本来は、章として区切るべきだったとは、思います。 コンテンツを分けずに章として連載することにしました。

処理中です...