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89.手に持ってるアレはいったいなんなんだ?
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「気が短く激昂しやすい性格は父親譲りかのう。まさかあんな愚にもつかん作戦でくるとは、ソルダートは放っておいても彼奴の代で終わりそうじゃの」
結局、今回の騒ぎが評判になり減額なしの賠償金を支払う事になったリチャード王太子は萎れた青菜のようになって帰国した。
「ガナッシュは大好物だったそうで、大喜びしておられたそうです」
「はっはっは、正に共食いというやつじゃな」
アーサーの結果報告を聞いたラルフが呑気な笑い声を上げた。その目の前では王太子の事などすっかり忘れたシャーロット達が相変わらずの追いかけっこをしていた。
「長閑ですが、あれで良いんでしょうか」
「構わんじゃろ? 特に今のシャーロットには必要な時間じゃ。ああやって、できずにおった子供時代を体験しておるのじゃろうから、ジェロームも考えたのう」
「そのような必要があると?」
「シャーロットは頭でっかちになりすぎるきらいがあるが、それは知識ばかりで経験が足りんからじゃ。体験からでしか成長できんシャーロットには手を差し伸べるよりも、経験する機会を与える方が上手くいくんじゃよ」
「それが姿を隠しておられた理由ですか?」
「助けて欲しいと言える子なら簡単じゃったが、言えん子ならば焦ったくとも経験し這い上がってくるのを待つしかあるまい。あの子は助けられると遠慮ばかりが先にきて上手くいかん。
ここ一番の支えになる準備だけして待つのが最善じゃとわしは思うておる。奥方も同じように考えておられたようじゃな」
「ジェロームの行動は呑気すぎて⋯⋯正直言って心配になります」
「見事に正反対じゃから、見てて面白いが? 些細なことにも神経質になって落ち込むシャーロットと、能天気に何度でも突っ込んで笑っておるジェローム。
まさに『割れ鍋に綴じ蓋』とは思えませんかのう。ピリピリが二人だと恐ろしいことになりそうじゃ」
「確かに言われてみれば⋯⋯私とエカテリーナもそんな感じですね」
厳しい態度で常に周りの事に注視しているエカテリーナと、戦い以外にはあまり興味のないアーサーはまさに割れ鍋に綴じ蓋だろう。
「ジェロームが無茶したり失敗する度に、間違っても良いんだと安心しておるようでな。心から笑う事が増えてきた。
へこたれず間違いをしでかしてくれるジェロームには感謝してもしきれんのう。はっはっは」
「ところで、ジェロームが手に持って追いかけてるアレはいったい⋯⋯」
「猫じゃらしじゃな」
ジェロームの勉強時間は普段より短くなり、シャーロットと馬で出かけたり買い物に出かける時間が多くなった。
それと言うのも⋯⋯。
アルフォンス公爵邸の改築が完了し引っ越しの日が近づくにつれ、シャーロットは口数が減り物思いにふけることが多くなったから。狐狩りから帰ってきてからは今までよりも眠れるようになり不快な幻聴も聞こえなくなっていたが、ここ最近は何度も目が覚めてしまいベランダのソファに座って夜明けを待つことが増えた。
月が煌々と照る夜、毛布を持ち出してベランダの定位置に腰を下ろしたシャーロットは大きなため息をついた。ラルフの屋敷は貴族街の南寄りの場所にあり近くを川が流れているので、耳を澄ますと涼やかな音が聞こえることもある。高い樹木で囲われており周りの屋敷を気にすることなく何時間でもベランダで過ごすことが出来るのが嬉しい。
婚姻届けは出したが未だ白い結婚のままの二人は隣り合わせの部屋を使っている。シャーロットがぼんやりと空を眺めていると部屋の窓が開きジェロームが顔をのぞかせた。
「そっちに行っても?」
「……ええ」
「気が付かなかったけど、今日は満月なんだね。………………眠れない?」
「これで本当に合ってるのかなって気になって」
「どんなことか聞いてもいいかな?」
「………テレーザ達のやったことをそのままにしておく事は出来なかったけど、本当に正しかったのかなって」
「間違ってたと思ってる?」
「いいえ、罪を押し付けられて女子収容所に入れられたのは酷いと思うしそれを正したのは間違ってなかったと思う。でも、まさか私が公爵位を継ぐなんて」
「そんなにおかしなことかな? この国は爵位を継ぐのは男性のみだったから違和感が大きいんだと思うけど、それ以外は特におかしなことはないと思う」
「冤罪を晴らしたいと思っていたらいろんなことが予想以上に大事になってしまって頭と心が追い付かないと言うか。収容所は酷いところだったけどその代償として受け取ったものはあまりにも大きすぎるというか、恵まれすぎてて分不相応な気がするの」
シャーロットは冤罪を晴らし二度と収容所に戻らない生活がしたいと願い走り続けてきた。冤罪を晴らした後は平民になり独りぼっちでも刺繍やレース編みで生計を立てられたら最高で、どこか働く場所が見つかるだけでも十分だと思っていた。貴族社会での評判を覆せるとは思ってもいなかったし、心から信じられる人達に出会えるなど夢にも思わなかった。
(モルガリウス侯爵家の人達や王妃様、仕事で知り合った人達も大勢いて。お祖父様は生きておられたし……誰よりも近くにジェロームがいるなんて贅沢すぎない?)
ジェロームが同情や責任感で一緒にいたいと言っているのではないと信じられるようにはなったが、自己評価の低いシャーロットは自分が誰かから好意を持たれることが不思議で仕方ない。
(ジェロームだけじゃないわ。エカテリーナ様達にだって迷惑ばかりかけてきた。
何しろ私の行動が戦を引き起こしかけて、その後始末をすべてアーサー様達に任せて。下手をしたらモルガリウス侯爵家は独立・戦争なんて事になったかもしれないのに)
人から無条件の愛情を受けたことがほとんどないシャーロットは彼等の優しさや思いがよく理解できないでいた。
(そう言えばお祖父様は、私なんかの事をずっと愛して下さったわ。なんでなんだろう⋯⋯)
「シャーロットの無実を証明したら関係者のほとんどから余罪が山ほど出てきたのには俺も驚いた。でもシャーロットが多くを受け取ったとは思えない」
「そうかしら。私自身は公爵位とお祖父様の遺産と言うか財産を受け取って、その上五年も免税だなんて甘やかさされ過ぎな気がする。冤罪が晴れて平民として平々凡々生活できればいいって思ってたら国を挙げての大騒ぎになって戦が起きそうになったなんて。しかも、迷惑ばかりかけたのにエカテリーナ様達から親切にしていただくばかりで」
「全体を俯瞰して考えたらそうだけど、一つ一つ切り分けて考えてみたら大したことないと思うんじゃないかな」
「どういう事?」
「例えば、戦が起きそうになったのはテレーザと他国の王族が関わっていたからだが、それはシャーロットのせいじゃないだろ?
公爵やテレーザ達の罪だってそれぞれがやって来た悪事が判明しただけで、シャーロットが関わっていたわけでもそそのかしたわけでもない。彼らは自分の意志でしでかした罪が判明したから逮捕されたし刑が確定しただけ。
フォルスト侯爵やエドワードの罪もシャーロットは関わっていない。
パーティーで過去を暴露した男達と関係していたのもテレーザだったし、奴らは欲をかいて自ら落ちていったんだ。
そのどれか一つでもシャーロットがそそのかしたり加担していたりしたものがある?」
「⋯⋯いいえ、ないわ」
「シャーロットが手に入れた公爵位だけど、元々シャーロットは公爵家の長女だったんだから女性が爵位を継げるならシャーロットが継ぐのは当然のことだろ?
キングストンの遺産がシャーロットに贈られたのはラルフの意志だしね。ラルフが家族として認めていたのがシャーロットだけだっただけで、公爵やテレーザ達は彼に家族として認められていなかったんだから仕方ないんじゃないかな。
もしこれがマリアンヌだったらどう思う? 家族が罪を犯して一人残ったマリアンヌが爵位を継ぐのはおかしいと思う?」
「⋯⋯いいえ、当然のことだって思う」
「マリアンヌが幼いころから唯一の家族として大切に思っていた人から資産を相続したら、独り占めして酷いとか間違ってるとか思う?」
「⋯⋯いいえ、思わない」
ジェロームの話を聞いているうちに不安を感じる事も悩む事も必要なかったのかもしれないと思えてきた。様々な人の行いの当然の結果なんだという気がしてきた。社会的に大きな問題になってしまった為に腰が引けていたが、もとはと言えば一人ひとりがしでかした罪が一斉に表に現れただけの事。
(私が何かして罪を犯させたわけでも犯行に加担したわけでもない。
相手が他国の王子や高位貴族だったから大きな騒ぎになっただけだし、爵位を継いだのだって家が商家だったと考えたら⋯⋯それなら、堂々としていよう)
結局、今回の騒ぎが評判になり減額なしの賠償金を支払う事になったリチャード王太子は萎れた青菜のようになって帰国した。
「ガナッシュは大好物だったそうで、大喜びしておられたそうです」
「はっはっは、正に共食いというやつじゃな」
アーサーの結果報告を聞いたラルフが呑気な笑い声を上げた。その目の前では王太子の事などすっかり忘れたシャーロット達が相変わらずの追いかけっこをしていた。
「長閑ですが、あれで良いんでしょうか」
「構わんじゃろ? 特に今のシャーロットには必要な時間じゃ。ああやって、できずにおった子供時代を体験しておるのじゃろうから、ジェロームも考えたのう」
「そのような必要があると?」
「シャーロットは頭でっかちになりすぎるきらいがあるが、それは知識ばかりで経験が足りんからじゃ。体験からでしか成長できんシャーロットには手を差し伸べるよりも、経験する機会を与える方が上手くいくんじゃよ」
「それが姿を隠しておられた理由ですか?」
「助けて欲しいと言える子なら簡単じゃったが、言えん子ならば焦ったくとも経験し這い上がってくるのを待つしかあるまい。あの子は助けられると遠慮ばかりが先にきて上手くいかん。
ここ一番の支えになる準備だけして待つのが最善じゃとわしは思うておる。奥方も同じように考えておられたようじゃな」
「ジェロームの行動は呑気すぎて⋯⋯正直言って心配になります」
「見事に正反対じゃから、見てて面白いが? 些細なことにも神経質になって落ち込むシャーロットと、能天気に何度でも突っ込んで笑っておるジェローム。
まさに『割れ鍋に綴じ蓋』とは思えませんかのう。ピリピリが二人だと恐ろしいことになりそうじゃ」
「確かに言われてみれば⋯⋯私とエカテリーナもそんな感じですね」
厳しい態度で常に周りの事に注視しているエカテリーナと、戦い以外にはあまり興味のないアーサーはまさに割れ鍋に綴じ蓋だろう。
「ジェロームが無茶したり失敗する度に、間違っても良いんだと安心しておるようでな。心から笑う事が増えてきた。
へこたれず間違いをしでかしてくれるジェロームには感謝してもしきれんのう。はっはっは」
「ところで、ジェロームが手に持って追いかけてるアレはいったい⋯⋯」
「猫じゃらしじゃな」
ジェロームの勉強時間は普段より短くなり、シャーロットと馬で出かけたり買い物に出かける時間が多くなった。
それと言うのも⋯⋯。
アルフォンス公爵邸の改築が完了し引っ越しの日が近づくにつれ、シャーロットは口数が減り物思いにふけることが多くなったから。狐狩りから帰ってきてからは今までよりも眠れるようになり不快な幻聴も聞こえなくなっていたが、ここ最近は何度も目が覚めてしまいベランダのソファに座って夜明けを待つことが増えた。
月が煌々と照る夜、毛布を持ち出してベランダの定位置に腰を下ろしたシャーロットは大きなため息をついた。ラルフの屋敷は貴族街の南寄りの場所にあり近くを川が流れているので、耳を澄ますと涼やかな音が聞こえることもある。高い樹木で囲われており周りの屋敷を気にすることなく何時間でもベランダで過ごすことが出来るのが嬉しい。
婚姻届けは出したが未だ白い結婚のままの二人は隣り合わせの部屋を使っている。シャーロットがぼんやりと空を眺めていると部屋の窓が開きジェロームが顔をのぞかせた。
「そっちに行っても?」
「……ええ」
「気が付かなかったけど、今日は満月なんだね。………………眠れない?」
「これで本当に合ってるのかなって気になって」
「どんなことか聞いてもいいかな?」
「………テレーザ達のやったことをそのままにしておく事は出来なかったけど、本当に正しかったのかなって」
「間違ってたと思ってる?」
「いいえ、罪を押し付けられて女子収容所に入れられたのは酷いと思うしそれを正したのは間違ってなかったと思う。でも、まさか私が公爵位を継ぐなんて」
「そんなにおかしなことかな? この国は爵位を継ぐのは男性のみだったから違和感が大きいんだと思うけど、それ以外は特におかしなことはないと思う」
「冤罪を晴らしたいと思っていたらいろんなことが予想以上に大事になってしまって頭と心が追い付かないと言うか。収容所は酷いところだったけどその代償として受け取ったものはあまりにも大きすぎるというか、恵まれすぎてて分不相応な気がするの」
シャーロットは冤罪を晴らし二度と収容所に戻らない生活がしたいと願い走り続けてきた。冤罪を晴らした後は平民になり独りぼっちでも刺繍やレース編みで生計を立てられたら最高で、どこか働く場所が見つかるだけでも十分だと思っていた。貴族社会での評判を覆せるとは思ってもいなかったし、心から信じられる人達に出会えるなど夢にも思わなかった。
(モルガリウス侯爵家の人達や王妃様、仕事で知り合った人達も大勢いて。お祖父様は生きておられたし……誰よりも近くにジェロームがいるなんて贅沢すぎない?)
ジェロームが同情や責任感で一緒にいたいと言っているのではないと信じられるようにはなったが、自己評価の低いシャーロットは自分が誰かから好意を持たれることが不思議で仕方ない。
(ジェロームだけじゃないわ。エカテリーナ様達にだって迷惑ばかりかけてきた。
何しろ私の行動が戦を引き起こしかけて、その後始末をすべてアーサー様達に任せて。下手をしたらモルガリウス侯爵家は独立・戦争なんて事になったかもしれないのに)
人から無条件の愛情を受けたことがほとんどないシャーロットは彼等の優しさや思いがよく理解できないでいた。
(そう言えばお祖父様は、私なんかの事をずっと愛して下さったわ。なんでなんだろう⋯⋯)
「シャーロットの無実を証明したら関係者のほとんどから余罪が山ほど出てきたのには俺も驚いた。でもシャーロットが多くを受け取ったとは思えない」
「そうかしら。私自身は公爵位とお祖父様の遺産と言うか財産を受け取って、その上五年も免税だなんて甘やかさされ過ぎな気がする。冤罪が晴れて平民として平々凡々生活できればいいって思ってたら国を挙げての大騒ぎになって戦が起きそうになったなんて。しかも、迷惑ばかりかけたのにエカテリーナ様達から親切にしていただくばかりで」
「全体を俯瞰して考えたらそうだけど、一つ一つ切り分けて考えてみたら大したことないと思うんじゃないかな」
「どういう事?」
「例えば、戦が起きそうになったのはテレーザと他国の王族が関わっていたからだが、それはシャーロットのせいじゃないだろ?
公爵やテレーザ達の罪だってそれぞれがやって来た悪事が判明しただけで、シャーロットが関わっていたわけでもそそのかしたわけでもない。彼らは自分の意志でしでかした罪が判明したから逮捕されたし刑が確定しただけ。
フォルスト侯爵やエドワードの罪もシャーロットは関わっていない。
パーティーで過去を暴露した男達と関係していたのもテレーザだったし、奴らは欲をかいて自ら落ちていったんだ。
そのどれか一つでもシャーロットがそそのかしたり加担していたりしたものがある?」
「⋯⋯いいえ、ないわ」
「シャーロットが手に入れた公爵位だけど、元々シャーロットは公爵家の長女だったんだから女性が爵位を継げるならシャーロットが継ぐのは当然のことだろ?
キングストンの遺産がシャーロットに贈られたのはラルフの意志だしね。ラルフが家族として認めていたのがシャーロットだけだっただけで、公爵やテレーザ達は彼に家族として認められていなかったんだから仕方ないんじゃないかな。
もしこれがマリアンヌだったらどう思う? 家族が罪を犯して一人残ったマリアンヌが爵位を継ぐのはおかしいと思う?」
「⋯⋯いいえ、当然のことだって思う」
「マリアンヌが幼いころから唯一の家族として大切に思っていた人から資産を相続したら、独り占めして酷いとか間違ってるとか思う?」
「⋯⋯いいえ、思わない」
ジェロームの話を聞いているうちに不安を感じる事も悩む事も必要なかったのかもしれないと思えてきた。様々な人の行いの当然の結果なんだという気がしてきた。社会的に大きな問題になってしまった為に腰が引けていたが、もとはと言えば一人ひとりがしでかした罪が一斉に表に現れただけの事。
(私が何かして罪を犯させたわけでも犯行に加担したわけでもない。
相手が他国の王子や高位貴族だったから大きな騒ぎになっただけだし、爵位を継いだのだって家が商家だったと考えたら⋯⋯それなら、堂々としていよう)
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