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第一章 終

3.第一章 最終話

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 ルーカスが腕を組み考え込んでいる。

「ルーカス、どうしたんだい?」

「やっぱり双子は考え方が似通っているのかな? と思いまして」

「そう言えば、二人は別々に暮らしていたのに随分と似通った思考回路だよな」


「似てるかしら?」


「でかい構想をいとも簡単そうに話して、平気で周りを巻き込むところ」
「失敗の可能性を考えてなさそうなところもありますね」


「・・ごめんなさい」


「公明正大なとこはプラスだな」
「正直さ? 姑息なところがないのも」


「何しろお嬢は初っ端に、胡椒と唐辛子玉を撃ち込んできて交渉の時間稼ぎしたんだもんなぁ」

「真っ赤に腫れた顔で寝込んでる私達に、騾馬の交配についてレクチャーしてライオネル様に叱られてましたね」


「あの時は必死だったんだもの。
まだ8歳で常識とかよく分かってなかったの」


 イーサンとルーカスが吹き出した。

「今も大して変わってねぇよな」
「ああ」

「一番迷惑被ってるのはセオだよな」
「セオはいつか総白髪になるんじゃないですかね」


 スペンサーは首を傾げて、二人の様子を不思議そうに眺めていた。

「人を見抜くのには自信があったんだけど、二人はつまり・・そう言うこと?」


「うーん、あいつは肝心なとこで弱腰になるから。
そん時は分かんないけどね」

「そうですね。いつまで経っても埒があかないようなら、こちらとしてもそれなりの行動に出させていただくつもりです」


「3人の言ってることがよく分からないんだけど?」


 一番年下のアレクが呆れて、
「あんたまさか、本当に分かんないの?
俺でも意味分かったんだけど」

「男の方ってちょくちょくぼやけた話し方をするの。
女の私達には分からないわ」


 マーサが笑っている。
「お嬢様、私を巻き込むのはやめて下さいね」

 リディアがガックリと肩を落とし、
「マーサには理解できたのね」


「帰ったら、ご婦人方が喜んでこっそり買い漁ってる本を買ってもらうから、それで勉強すると良い」

「セオに任せましょう。
スペンサー様からの指示だと伝えたら如何でしょうか?」

「ルーカス、戦略を立てるのはやっぱり君が一番だね」
 スペンサーが見たことがないほど嬉しそうな顔で笑っている。


「あいつが真っ青になるのが目に浮かぶぜ。
本屋に行く時こっそり後をつけるか?」
 イーサンはゲラゲラと大笑いしている。

「ついでに質問はセオしか受け付けないってのはどうかな?」


「それ、私が一番助かります」
 マーサが嬉しそうに参戦した。

「既にリディア様の寝顔を見ているそうですから責任を取るべきですね」

「寝顔に興奮して一睡も出来なかったんだろ? それでも何にもしないとか、セオにもスイッチが必要だよな」




「では今後の作戦は決まりだな」

「「「はい!」」」

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みんなの感想(13件)

hiyo
2021.10.30 hiyo

父親の伯爵はミリアーナとその母親の事をどう思っているのでしょうね?
身代わり結婚とかあり得ないし~リディアを大事に思っているのは判るのですが……

楽しいお話でした、ただスッキリとはしなかったかも?です。
読ませて頂いて有難うございました。

との
2021.10.31 との

ありがとうございます。
スッキリ・・力不足で申し訳ありませんでした(● ˃̶͈̀ロ˂̶͈́)੭ꠥ⁾⁾

解除
@@@@
2021.07.10 @@@@

まだ「あらすじ」しか見てないけど おもしろいのがわかってしまう。

作者様が ハズレなしって読者は知ってます。

との
2021.07.10 との

ありがとうございます。
楽しんで頂けると嬉しいです\(//∇//)\
これからも頑張ります〜

解除
wawhon
2021.07.02 wawhon

琥珀のネックレスでミリアーナのしでかしたことうやむやにハイ仲良し姉妹に元通りですめでたしめでたしって簡単に手のひら返したオチ付けられて思い切り白けた
連れ子なら連れ子らしく大人しくしてなよ、伯爵家の血を一切引いてない異物なんだから
分相応、立場を弁えた振る舞いってものすべきでしょう
血縁でもないんだから庇う必要性もない、なんなら義母も連座レベルの家に泥を塗る最悪なことしてるんだから責任は取らせて追い出すなりしてほしいわ
野垂れ死にが可哀想なら修道院でもいいから家から縁切りで追い出して欲しかった
流石にしでかしたこと全部度が過ぎてる。庇い立てる気も失せるし縁切りするレベル
家と血縁のない他人なんだから家の名誉、損得勘定で切り捨てして欲しい。
公爵家へ収める商品叩き壊す、妹に嘘を吹き込む、嘘を吹聴してこいつには血縁上なんの権利もない家の実子のものをなんでもかんでも簒奪しようとする
主人公が超絶お人好しの馬鹿だったから簡単に許してもらえて、反省もさしてしてないでへらへらして面白うそうだから見てちゃダメ?は?ドン引き
こんなクズと和解はいらなかった。
ミリアーナはざまぁ対象として消えて欲しかった

スペンサーに会いに行った時のランカスター伯爵が乗り込んで来た時の言い訳がすごく苦しいし無理がある
イーサンがひと目で分かる程に主人公と兄は似てるのに気付かれないっていうのがまずおかしい
その場でバレて面倒ごとになってこの伯爵を潰す話の流れで5年を待たずに開放されるや、マシな人間が領主に変わるほうが良かった気がする

ハッピーエンドらしいけど尻切れトンボで?となる
そこそこ面白いけど腑に落ちない部分があるのでえーという読後感

との
2021.07.02 との

ありがとうございます。
お楽しみ頂けなくて申し訳ありませんでした。

解除

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