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34.様変わりした使用人
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王宮からの帰り道マーシャル夫人とセアラが乗った馬車は陰鬱な空気に包まれていた。
アメリアや公爵家使用人からの妨害からはじまった夜会の準備と予想外に順調な滑り出しができた夜会、アリエノールやミリセントとの楽しいお喋りとアメリアの愚策。
(マーシャル夫人とミリセント様にお会いできたことが一番嬉しかったわ)
ほんの数日我慢すれば学園に戻れるのだからと思い剣術大会の準備に思いを馳せていると、マーシャル夫人が暗い夜の景色を眺めながらふと思い出したように話しはじめた。
「まさかこれほど愚かな娘になるとは思いませんでした。
7年前、レトビア公爵からメリッサとアメリアに礼儀作法を教えて欲しいと頼まれたことがあります。一度お茶会をしたのですがその時から二人はそれはもうどうしようもない娘でした。
わたくしは慈善家でも篤志家てもありませんからわたくしが教えたいと思える子にしか教えませんし、傲慢で我が強いのが自慢ですから例え誰に頼まれようと教えたいと思わせてくれる人にしか教えません。
メリッサとアメリアには改善の余地なしと判断しましたが予想以上に酷くなっていました」
アメリアがマーシャル夫人を嫌うのはマナー教師を断られた事をレトビア公爵に叱責されたから。
『レトビア公爵家はこの国で一番なんだ、王家でさえも言いなりにできるレトビア公爵家の依頼を断り私に恥をかかせるなど許せん!! お前達、一体何をしたんだ!?』
『くそっ! 王妃が王子のマナー教師にマーシャル夫人を雇いやがった!! お前達のせいで私が王家の奴に負けたみたいじゃないか!!』
「今回レトビア公爵がわたくしにシャペロンを依頼してきたのは王家に見せ付けたかったのでしょう。愚かな公爵は逆効果になると気付いていなかったようですけどね。
わたくしが依頼を受けたのはほんの少しばかりセアラに興味があったから」
レトビア公爵は気難しいと評判のマーシャル夫人ですら顎で使えると見せびらかしたかったようだが、蓋を開けてみれば碌でもない公爵令嬢と正反対の優秀な養女の対比が浮き彫りになっただけ。
派手で自分勝手なアメリアは嘲笑の的になりセアラの評判はうなぎ登りだった。
「ここ一年くらいかしら。陛下や王妃殿下の事を臣下のように言ったりリチャード王子殿下の事を我が物顔で呼び捨てたりして評判が落ちていたけれど、今夜セアラのドレスを自分が選んだと言いだしたせいでアメリアの信用は益々落ち込んでしまいました。
それについてはアリエノール王女殿下の機転の効いた質問のおかげですね。
今まで意見を保留していた方まで『嘘つきアメリア』は信用できないと言いはじめては⋯⋯。
レトビア公爵も含め本当に碌でもない人達です。くれぐれも注意なさい」
「はい、ありがとうございます。短い間でしたがマーシャル夫人には感謝の気持ちでいっぱいです。
お教えいただいた事を心にこれから精一杯精進して参ります」
「アリエノール王女殿下とミリセント様は良い子ですから、セアラの力になってくださるでしょう。それに⋯⋯近い内にまた会える、そんな気がします。
そうだわ、近々お茶会を開かなくてはならなそうなのでその手伝いを頼むのが良いかもしれませんね」
ガタゴトと揺れていた馬車が一度止まった後動きはじめたので公爵家の門を通り過ぎたのだろう。正面玄関前に停まった馬車から降りて従僕が玄関を開けてもジョージは姿を現さなかった。
(玄関から入るのはこれで2度目。この屋敷の執事って夜のお出迎えをしないのね)
ジョージはやけ酒を飲んで自室でふて寝していることなど知らないセアラは薄暗い玄関ホールを抜けてゆっくりと階段を登った。2階の左端にあるセアラの自室に着くと部屋の鍵が空いていた。
ドアを開けるとランプが灯りケイトとナビアが並んで立っていた。
「おかえりなさいませ、セアラ様」
少しギクシャクした動きで頭を下げた二人に何が起きたのかわからないセアラは目を丸くした。
「ただいま?」
様子のおかしい二人を横目に見ながらそろそろとクローゼットの前までやって来たセアラは大変なことに気付いた。
(コルセット!! 一人じゃ脱げないわ)
「お召替えをお手伝いいたします」
クローゼットの扉を開けたまま固まっていたセアラの後ろからケイトが声をかけるとセアラが驚いて飛び上がった。
「えーっと、それはとても助かるわ。ガウンとペチコートを脱いだらコルセットの紐を緩めてもらえるかしら?」
「はい、えっと。ガウンもお手伝いするのでやり方を教えてもらって良いですか?」
マーシャル夫人からいただいた夜食の包みをドレッサーに置いてケイトに説明をはじめた。
「ええ、では最初に後ろの⋯⋯」
セアラの指示を聞きながらケイトがドレスを脱がせて行った。着替えの手伝いは初めてらしくギクシャクもたもたとしているが真剣な顔でやっている。
(一体全体何が起きたの? 新手の何かかしら? うーん、何?)
「クローゼットに収める前にブラシをかけて埃を落としておくの。それから⋯⋯」
「セアラ様お湯をお持ちしました」
セアラが夜着に着替え終わる頃ナビアがそろりそろりと歩きながらお湯を運んできた。桶の中でチャプチャプと音がしている。
「ありがとう」
暖かい湯で顔と手を洗うと気分がスッキリした。ドレッサーの前に座り髪飾りに手を伸ばしかけるとケイトがまた『お手伝いします』と真剣な顔。
ケイトはセアラの髪飾りを外し編み込みを解いてブラシを手に持った。髪を纏めて持ち一気に髪を梳かそうとしたケイトの手を止めた。
「えっと毛先から少しずつね。絡れるてるかも」
はっと気付いて髪を持ち直した。
「申し訳ありません」
「大丈夫、慣れだから」
その間にナビアが紅茶を淹れて持ってきた。
「ありがとう⋯⋯あの、何かあったの?」
あまりにも普段と様子の違う二人に何かあったのかと不安になったセアラが質問するとケイトとナビアは顔を見合わせて俯いた。
「私達セアラ様専属のメイドなのでお手伝いを」
「やることがわかってないというか、教えて頂けると助かります。教えて下さい」
「ええ、それは構わないんだけど。何かあったわけじゃないなら」
(よくわからないけど問題がないって言うならしばらく様子を見るしかないかしら)
ケイトが髪を梳き終わりセアラの髪が艶を取り戻すと達成感いっぱいの顔でケイトが微笑んだ。
(喜んでるみたい。仕事をしたいって事?)
ドレッサーで夜食の包みを開けるとハムや卵のサンドイッチが出てきた。胡瓜やマスタードのお陰で夜遅い時間でも食べやすい。一口大に切ってある果物も完食すると少し慌てた様子でナビアがお茶のおかわりを注いでくれた。
「ありがとう。この後もう寝る予定だから二人ももう休んで」
歯を磨いてベッドに入る頃にはセアラの頭はメイド達の怪しい行動で混乱していた。
(突然何があったの!?)
深夜、物音一つ立てずセアラの部屋のテラスと繋がる窓が開き細い影が忍び込んだ。
アメリアや公爵家使用人からの妨害からはじまった夜会の準備と予想外に順調な滑り出しができた夜会、アリエノールやミリセントとの楽しいお喋りとアメリアの愚策。
(マーシャル夫人とミリセント様にお会いできたことが一番嬉しかったわ)
ほんの数日我慢すれば学園に戻れるのだからと思い剣術大会の準備に思いを馳せていると、マーシャル夫人が暗い夜の景色を眺めながらふと思い出したように話しはじめた。
「まさかこれほど愚かな娘になるとは思いませんでした。
7年前、レトビア公爵からメリッサとアメリアに礼儀作法を教えて欲しいと頼まれたことがあります。一度お茶会をしたのですがその時から二人はそれはもうどうしようもない娘でした。
わたくしは慈善家でも篤志家てもありませんからわたくしが教えたいと思える子にしか教えませんし、傲慢で我が強いのが自慢ですから例え誰に頼まれようと教えたいと思わせてくれる人にしか教えません。
メリッサとアメリアには改善の余地なしと判断しましたが予想以上に酷くなっていました」
アメリアがマーシャル夫人を嫌うのはマナー教師を断られた事をレトビア公爵に叱責されたから。
『レトビア公爵家はこの国で一番なんだ、王家でさえも言いなりにできるレトビア公爵家の依頼を断り私に恥をかかせるなど許せん!! お前達、一体何をしたんだ!?』
『くそっ! 王妃が王子のマナー教師にマーシャル夫人を雇いやがった!! お前達のせいで私が王家の奴に負けたみたいじゃないか!!』
「今回レトビア公爵がわたくしにシャペロンを依頼してきたのは王家に見せ付けたかったのでしょう。愚かな公爵は逆効果になると気付いていなかったようですけどね。
わたくしが依頼を受けたのはほんの少しばかりセアラに興味があったから」
レトビア公爵は気難しいと評判のマーシャル夫人ですら顎で使えると見せびらかしたかったようだが、蓋を開けてみれば碌でもない公爵令嬢と正反対の優秀な養女の対比が浮き彫りになっただけ。
派手で自分勝手なアメリアは嘲笑の的になりセアラの評判はうなぎ登りだった。
「ここ一年くらいかしら。陛下や王妃殿下の事を臣下のように言ったりリチャード王子殿下の事を我が物顔で呼び捨てたりして評判が落ちていたけれど、今夜セアラのドレスを自分が選んだと言いだしたせいでアメリアの信用は益々落ち込んでしまいました。
それについてはアリエノール王女殿下の機転の効いた質問のおかげですね。
今まで意見を保留していた方まで『嘘つきアメリア』は信用できないと言いはじめては⋯⋯。
レトビア公爵も含め本当に碌でもない人達です。くれぐれも注意なさい」
「はい、ありがとうございます。短い間でしたがマーシャル夫人には感謝の気持ちでいっぱいです。
お教えいただいた事を心にこれから精一杯精進して参ります」
「アリエノール王女殿下とミリセント様は良い子ですから、セアラの力になってくださるでしょう。それに⋯⋯近い内にまた会える、そんな気がします。
そうだわ、近々お茶会を開かなくてはならなそうなのでその手伝いを頼むのが良いかもしれませんね」
ガタゴトと揺れていた馬車が一度止まった後動きはじめたので公爵家の門を通り過ぎたのだろう。正面玄関前に停まった馬車から降りて従僕が玄関を開けてもジョージは姿を現さなかった。
(玄関から入るのはこれで2度目。この屋敷の執事って夜のお出迎えをしないのね)
ジョージはやけ酒を飲んで自室でふて寝していることなど知らないセアラは薄暗い玄関ホールを抜けてゆっくりと階段を登った。2階の左端にあるセアラの自室に着くと部屋の鍵が空いていた。
ドアを開けるとランプが灯りケイトとナビアが並んで立っていた。
「おかえりなさいませ、セアラ様」
少しギクシャクした動きで頭を下げた二人に何が起きたのかわからないセアラは目を丸くした。
「ただいま?」
様子のおかしい二人を横目に見ながらそろそろとクローゼットの前までやって来たセアラは大変なことに気付いた。
(コルセット!! 一人じゃ脱げないわ)
「お召替えをお手伝いいたします」
クローゼットの扉を開けたまま固まっていたセアラの後ろからケイトが声をかけるとセアラが驚いて飛び上がった。
「えーっと、それはとても助かるわ。ガウンとペチコートを脱いだらコルセットの紐を緩めてもらえるかしら?」
「はい、えっと。ガウンもお手伝いするのでやり方を教えてもらって良いですか?」
マーシャル夫人からいただいた夜食の包みをドレッサーに置いてケイトに説明をはじめた。
「ええ、では最初に後ろの⋯⋯」
セアラの指示を聞きながらケイトがドレスを脱がせて行った。着替えの手伝いは初めてらしくギクシャクもたもたとしているが真剣な顔でやっている。
(一体全体何が起きたの? 新手の何かかしら? うーん、何?)
「クローゼットに収める前にブラシをかけて埃を落としておくの。それから⋯⋯」
「セアラ様お湯をお持ちしました」
セアラが夜着に着替え終わる頃ナビアがそろりそろりと歩きながらお湯を運んできた。桶の中でチャプチャプと音がしている。
「ありがとう」
暖かい湯で顔と手を洗うと気分がスッキリした。ドレッサーの前に座り髪飾りに手を伸ばしかけるとケイトがまた『お手伝いします』と真剣な顔。
ケイトはセアラの髪飾りを外し編み込みを解いてブラシを手に持った。髪を纏めて持ち一気に髪を梳かそうとしたケイトの手を止めた。
「えっと毛先から少しずつね。絡れるてるかも」
はっと気付いて髪を持ち直した。
「申し訳ありません」
「大丈夫、慣れだから」
その間にナビアが紅茶を淹れて持ってきた。
「ありがとう⋯⋯あの、何かあったの?」
あまりにも普段と様子の違う二人に何かあったのかと不安になったセアラが質問するとケイトとナビアは顔を見合わせて俯いた。
「私達セアラ様専属のメイドなのでお手伝いを」
「やることがわかってないというか、教えて頂けると助かります。教えて下さい」
「ええ、それは構わないんだけど。何かあったわけじゃないなら」
(よくわからないけど問題がないって言うならしばらく様子を見るしかないかしら)
ケイトが髪を梳き終わりセアラの髪が艶を取り戻すと達成感いっぱいの顔でケイトが微笑んだ。
(喜んでるみたい。仕事をしたいって事?)
ドレッサーで夜食の包みを開けるとハムや卵のサンドイッチが出てきた。胡瓜やマスタードのお陰で夜遅い時間でも食べやすい。一口大に切ってある果物も完食すると少し慌てた様子でナビアがお茶のおかわりを注いでくれた。
「ありがとう。この後もう寝る予定だから二人ももう休んで」
歯を磨いてベッドに入る頃にはセアラの頭はメイド達の怪しい行動で混乱していた。
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