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アカデミー、前期
12.開戦
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「皆さんは既に知っていると思いますが、学年末の試験には、10日間のダンジョン攻略があります。それに向けて、これからの実習では、攻撃魔法と防御魔法の練習を多く取り入れて行きます」
「それでは、ライリー・クレメンス&リチャード・ミューラーVSミリア・オルグレンの対戦を始めます。両者準備は良いですか?
ルールは分かっていますね。顔から上は狙わない。どちらかが戦闘不能になったら攻撃は中止。致命傷になるような攻撃も禁止。
では、はじめ!」
ライリー達が杖を構える。ミリアは両手を下ろしたまま。
ライリーの属性は、火と風。ミューラーは土と水。
ミューラーが周りにシールドをはり、ライリーが詠唱する。【ファイアボール】さらに【ストーム】を重ね掛けしている。強風に押された炎の塊がミリア目掛けて飛んでいく。
ミリアは氷の壁を作り出し、それを受け止めた。ライリーの攻撃で、氷の壁が溶けていくが中々壁を貫けない。ライリーが【ファイアボール】を連発する。その隙に、ミューラーが【ストーンカノン】を発動した。氷の壁の上から岩が降り注ぐ。ミリアがシールドを重ね掛け。当たって、岩が砕ける。
ライリーが【ファイアサークル】でミリアを取り囲み、その周りをミューラーが【ストーンウォール】で囲む。
「終わったな」
空にミリアが飛び上がり、空中を走っている。高い位置からの【アイスエッジ】
氷の刃はライリー達を、外側から内側に向けて何重にも取り囲む。身動きの取れなくなった2人の頭上も、氷が囲みはじめた。
ミリアは空中を走り、地上に降りた。
「終了! 勝者、ミリア・オルグレン!」
瞬殺だった。全員が黙り込んでいる。
「空飛んだ?」
「あんなでかい氷の刃見たことない」
ワドル先生が、全員に声をかける。
「次、誰が行きますか? 対戦者2グループ前へ」
誰も名乗りをあげない。先程の闘いで、呆然としている。
「どうしました? 我こそはと言うグループは、いませんか?」
「先生、その前に教えて下さい。オルグレンさんが、空を飛んだ様に見えたんですが」
ワドル先生が、チラッとミリアを見る。目が不安そうに揺らいでいる。
「・・オルグレン、説明出来ますか?」
「土魔法で、足場を作りました」
「「「「はあ?」」」」
「嘘だ、何も見えなかった」
「そうよ、走ってただけだわ」
「仕方ありません。オルグレン、もう一度出来ますか?」
「・・はい」
ミリアが口をモゴモゴさせて走り出す。トントンとまるで階段を登る様に、空に駆け上がって行く。その下にバラバラと掌くらいの大きさの岩が規則正しく落ちて行く。
大きな放物線を描いて、地面に戻ってきたミリア。ライリーが、落ちている岩を確認する。
「間違いありません。本物の岩です」
ワドル先生が拍手した。生徒達も渋々の様に拍手した。
ライリーがミリアに握手を求める。
「土魔法の新しい使い方だね。土属性を持つ人の、良い勉強になったと思う。但し、出来る人は限られそうだ」
「それでは、ライリー・クレメンス&リチャード・ミューラーVSミリア・オルグレンの対戦を始めます。両者準備は良いですか?
ルールは分かっていますね。顔から上は狙わない。どちらかが戦闘不能になったら攻撃は中止。致命傷になるような攻撃も禁止。
では、はじめ!」
ライリー達が杖を構える。ミリアは両手を下ろしたまま。
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ライリーが【ファイアサークル】でミリアを取り囲み、その周りをミューラーが【ストーンウォール】で囲む。
「終わったな」
空にミリアが飛び上がり、空中を走っている。高い位置からの【アイスエッジ】
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ミリアは空中を走り、地上に降りた。
「終了! 勝者、ミリア・オルグレン!」
瞬殺だった。全員が黙り込んでいる。
「空飛んだ?」
「あんなでかい氷の刃見たことない」
ワドル先生が、全員に声をかける。
「次、誰が行きますか? 対戦者2グループ前へ」
誰も名乗りをあげない。先程の闘いで、呆然としている。
「どうしました? 我こそはと言うグループは、いませんか?」
「先生、その前に教えて下さい。オルグレンさんが、空を飛んだ様に見えたんですが」
ワドル先生が、チラッとミリアを見る。目が不安そうに揺らいでいる。
「・・オルグレン、説明出来ますか?」
「土魔法で、足場を作りました」
「「「「はあ?」」」」
「嘘だ、何も見えなかった」
「そうよ、走ってただけだわ」
「仕方ありません。オルグレン、もう一度出来ますか?」
「・・はい」
ミリアが口をモゴモゴさせて走り出す。トントンとまるで階段を登る様に、空に駆け上がって行く。その下にバラバラと掌くらいの大きさの岩が規則正しく落ちて行く。
大きな放物線を描いて、地面に戻ってきたミリア。ライリーが、落ちている岩を確認する。
「間違いありません。本物の岩です」
ワドル先生が拍手した。生徒達も渋々の様に拍手した。
ライリーがミリアに握手を求める。
「土魔法の新しい使い方だね。土属性を持つ人の、良い勉強になったと思う。但し、出来る人は限られそうだ」
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