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84.目指せ法律家の実力やいかに
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「だってほら、メリッサに呼び出されたのは俺の枢機卿って言う肩書きが必要なんだと思ってたからさぁ。他にも枢機卿の印とかも持ってきといたのに、まさかチョコレート役だとは思わなかったんだもん。
天下の枢機卿をモブに指定とかすっごい新鮮でさ、ますますメリッサが好きにな⋯⋯」
ロジャーの告白の途中で、ケニスが慌ててメリッサを抱え込んだ。
「駄目です! メリッサは妻でも妻(仮)でも妻(偽)でも無くなりましたから、これからはメリッサは俺のものです! 俺のターンですから邪魔しないで下さい!」
(ロジャーは私じゃなくてケニスがお気に入りなんだよ? ケニスが騒ぐとロジャーが益々悪ノリするから⋯⋯)
ニマニマと笑うロジャーといきり立つケニスの攻防を楽しげに見ていたルーカスが『ブハッ』と吹き出した。
「ケニス~、俺の目の前でメリッサに抱きつくんじゃねえ! 調子に乗ってるとお前だけ島に置いてくからな」
ロジャーとケニスの攻防にルーカスまで参戦し、3人が睨み合う真ん中でメリッサが呆れたように口を開きかけると⋯⋯。
「ぜひお願いします! メリッサとふたりなら魚取って暮らしますし、おじさんが邪魔しないってだけで最高じゃないですか!」
嬉しそうな顔でケニスがメリッサの顔を覗き込んで『だよね』と言うとステファンが大声で怒鳴りはじめた。
「メリッサ! 訳のわかんねえこと言ってるそいつなんかほっといて俺を助けろ。俺がこんな目に遭ってるのにヘラヘラしてんじゃねえ!」
「え~、助けないよ? こんなに手間暇かけて場を準備したのに助けるわけないじゃん」
メリッサがケニスの腕から逃れながら、とてつもなく嫌そうな顔でステファンから顔を背けて鼻に皺を寄せた。
「平民のお前なんかと結婚してやったのは誰だと思ってるんだ!」
「あっ! それそれ、父さんから報告があるんだよね~」
嬉しそうに手を叩いたメリッサがルーカスの顔を覗き込んだ。
「お~、す~っかり忘れてた。ここに来る時馬車ん中が暇だろうな~って思ってなぁ、溜まってた手紙をどさ~っと抱えて乗り込んだんだよな~。そしたらその中にビックリ! なんとなんと~、婚姻届が書類の記載不備で差し戻しされてやんの」
ヘラッと嫌味ったらしく笑ったルーカスがステファンに向けてサムズアップした。
「お前らまだ結婚してねえんだわ。良かったなぁ、平民なんぞと結婚なんかしてなくてよお。いや~、やっぱ縁がなかったってことだよな~。うちは金があるだけの生粋の平民だし~、金がない純正の男爵家嫡男とは釣り合わねえよな~。うんうん」
最高に嬉しそうなルーカスとメリッサがフィストバンプすると、目を大きく開いたステファンが口をぽかんとあけた。
「⋯⋯だ、騙したのか!? 貴族になったフリだけして甘い汁をす⋯⋯」
「甘い汁を手に入れたのはステファンだけだよね! 散々モートン商会のお金で散財してきたし、このゲームの費用も今のところモートン商会持ちだし。
コーク男爵家の嫁としてはただでメイドさせられた事があるくらいで、ステファンの妻としては⋯⋯う~ん、行き遅れだとか平民だとか地味で冴えないとかってバカにされたくらいかな?
得したことなんてひとつもないし損ばっかりだったから、私の方は『甘い汁』じゃなくて『苦い汁』だったね。結婚してなかったんだからこのゲームの費用は勿論、ここ数ヶ月でステファン家族やステファンの愛人が使った費用も合わせて請求書を送るからね」
「で、でもでも⋯⋯結婚式だ!⋯⋯結婚式は挙げたんだから、その後は事実婚ってやつで⋯⋯」
「え~! 手も繋いだことのない相手との間に『事実婚』は成立しません! 結婚式の当日から愛人宅に入り浸って『記憶喪失だった』からって帰ってきて、お金をくれって言ったわけのわかんない人だしね。その後もお金が必要になった時しか顔を合わせることもなかったし」
モブ三人衆の呆れ返った目に晒されたステファンが目泳がせた。
「そ、それでもだ! 妻なら⋯⋯妻になるって言ったんだから俺を助けるべきだ!」
意味不明な理屈を捻り出したステファンが懇願しはじめた。
「なあ、お前らが黙ってりゃまだ誤魔化せる! 新聞の記事なんて『誤報です』とか言やあいいし、マルティンなんて枢機卿つってもあんなに若いんなら、サマネス枢機卿の方がよっぽど力あんだろ?
あんな奴なんか親父に頼んでプチっとしてもらや終わりだろ? な、メイルーン」
「サマネス枢機卿は随分大きな力を持っているんだね~。メイルーン、僕をプチッとやってみるかい? 漸くサマネスVSマルティンの最終決戦だね!」
「あ~! もうひとつ報告。ステファン、お前はここに来る前に商会の権利を手に入れる書類を作ってたよな。あれ、ぜ~んぶ無効だから。内容が不備だらけで到底商会の権利なんぞカケラも手に入らねえ。
大学まで行って法律家になりたいって言ってたくせにって、うちの顧問弁護士が笑ってたぜ」
「は? な、なんの事を言って⋯⋯」
「ほら、『委任状』って書かれて、商会の経理とか在庫管理を代行する為の書類だって言って持ってきたでしょ? サインしたらあとは俺が上手くやってあげるって笑ってた、あれの事」
司法書士や弁護士に書類作成を依頼する金のないステファンが、うろ覚えの知識で作ってきたお粗末すぎた書類。
ページのトップは委任状と書かれ、内容は『権利の移行』となっている。どの権利についてなのかは書かれていない子供騙しのもの。
その上『妻のメリッサに代わり商会長ルーカスの義息子ステファン・コークに権利を移行する』と書かれていた。
「委任状で権利の移行はあり得ない。この時点で法的に不備。それに、私は婚約する時に商会に対する権利とか父さんの財産とかを全て放棄してたから何の意味もないの。私の個人資産も全て父さんに丸投げしたし」
「な、なんだよ⋯⋯それじゃ俺の権利はなんもねえって事かよ。そんなの詐欺じゃねえか」
「ステファンがお金目当てで付き纏ってたのがわかってたから、生活費なんかの取り決めをした時点で財産を守るのは当然の処置。でなければコーク家に全てを食い潰されるのが目に見えてるもの。
だからね、ステファン達が父さんを殺しても私には何も残らないし、私を殺してもステファンには銅貨一枚渡らないの。
あの書類は私達をこの島で殺す予定だったから作ったんでしょう? でなければ、このゲームの賞品を『商会』にはできなかったものね」
「自分のものでもなく、なんの権利もない商会を賞品にして仲間を集めた時点で『詐欺』になりかねん案件だよな~。
結婚してなかった時点で『妻や義父』じゃないし」
天下の枢機卿をモブに指定とかすっごい新鮮でさ、ますますメリッサが好きにな⋯⋯」
ロジャーの告白の途中で、ケニスが慌ててメリッサを抱え込んだ。
「駄目です! メリッサは妻でも妻(仮)でも妻(偽)でも無くなりましたから、これからはメリッサは俺のものです! 俺のターンですから邪魔しないで下さい!」
(ロジャーは私じゃなくてケニスがお気に入りなんだよ? ケニスが騒ぐとロジャーが益々悪ノリするから⋯⋯)
ニマニマと笑うロジャーといきり立つケニスの攻防を楽しげに見ていたルーカスが『ブハッ』と吹き出した。
「ケニス~、俺の目の前でメリッサに抱きつくんじゃねえ! 調子に乗ってるとお前だけ島に置いてくからな」
ロジャーとケニスの攻防にルーカスまで参戦し、3人が睨み合う真ん中でメリッサが呆れたように口を開きかけると⋯⋯。
「ぜひお願いします! メリッサとふたりなら魚取って暮らしますし、おじさんが邪魔しないってだけで最高じゃないですか!」
嬉しそうな顔でケニスがメリッサの顔を覗き込んで『だよね』と言うとステファンが大声で怒鳴りはじめた。
「メリッサ! 訳のわかんねえこと言ってるそいつなんかほっといて俺を助けろ。俺がこんな目に遭ってるのにヘラヘラしてんじゃねえ!」
「え~、助けないよ? こんなに手間暇かけて場を準備したのに助けるわけないじゃん」
メリッサがケニスの腕から逃れながら、とてつもなく嫌そうな顔でステファンから顔を背けて鼻に皺を寄せた。
「平民のお前なんかと結婚してやったのは誰だと思ってるんだ!」
「あっ! それそれ、父さんから報告があるんだよね~」
嬉しそうに手を叩いたメリッサがルーカスの顔を覗き込んだ。
「お~、す~っかり忘れてた。ここに来る時馬車ん中が暇だろうな~って思ってなぁ、溜まってた手紙をどさ~っと抱えて乗り込んだんだよな~。そしたらその中にビックリ! なんとなんと~、婚姻届が書類の記載不備で差し戻しされてやんの」
ヘラッと嫌味ったらしく笑ったルーカスがステファンに向けてサムズアップした。
「お前らまだ結婚してねえんだわ。良かったなぁ、平民なんぞと結婚なんかしてなくてよお。いや~、やっぱ縁がなかったってことだよな~。うちは金があるだけの生粋の平民だし~、金がない純正の男爵家嫡男とは釣り合わねえよな~。うんうん」
最高に嬉しそうなルーカスとメリッサがフィストバンプすると、目を大きく開いたステファンが口をぽかんとあけた。
「⋯⋯だ、騙したのか!? 貴族になったフリだけして甘い汁をす⋯⋯」
「甘い汁を手に入れたのはステファンだけだよね! 散々モートン商会のお金で散財してきたし、このゲームの費用も今のところモートン商会持ちだし。
コーク男爵家の嫁としてはただでメイドさせられた事があるくらいで、ステファンの妻としては⋯⋯う~ん、行き遅れだとか平民だとか地味で冴えないとかってバカにされたくらいかな?
得したことなんてひとつもないし損ばっかりだったから、私の方は『甘い汁』じゃなくて『苦い汁』だったね。結婚してなかったんだからこのゲームの費用は勿論、ここ数ヶ月でステファン家族やステファンの愛人が使った費用も合わせて請求書を送るからね」
「で、でもでも⋯⋯結婚式だ!⋯⋯結婚式は挙げたんだから、その後は事実婚ってやつで⋯⋯」
「え~! 手も繋いだことのない相手との間に『事実婚』は成立しません! 結婚式の当日から愛人宅に入り浸って『記憶喪失だった』からって帰ってきて、お金をくれって言ったわけのわかんない人だしね。その後もお金が必要になった時しか顔を合わせることもなかったし」
モブ三人衆の呆れ返った目に晒されたステファンが目泳がせた。
「そ、それでもだ! 妻なら⋯⋯妻になるって言ったんだから俺を助けるべきだ!」
意味不明な理屈を捻り出したステファンが懇願しはじめた。
「なあ、お前らが黙ってりゃまだ誤魔化せる! 新聞の記事なんて『誤報です』とか言やあいいし、マルティンなんて枢機卿つってもあんなに若いんなら、サマネス枢機卿の方がよっぽど力あんだろ?
あんな奴なんか親父に頼んでプチっとしてもらや終わりだろ? な、メイルーン」
「サマネス枢機卿は随分大きな力を持っているんだね~。メイルーン、僕をプチッとやってみるかい? 漸くサマネスVSマルティンの最終決戦だね!」
「あ~! もうひとつ報告。ステファン、お前はここに来る前に商会の権利を手に入れる書類を作ってたよな。あれ、ぜ~んぶ無効だから。内容が不備だらけで到底商会の権利なんぞカケラも手に入らねえ。
大学まで行って法律家になりたいって言ってたくせにって、うちの顧問弁護士が笑ってたぜ」
「は? な、なんの事を言って⋯⋯」
「ほら、『委任状』って書かれて、商会の経理とか在庫管理を代行する為の書類だって言って持ってきたでしょ? サインしたらあとは俺が上手くやってあげるって笑ってた、あれの事」
司法書士や弁護士に書類作成を依頼する金のないステファンが、うろ覚えの知識で作ってきたお粗末すぎた書類。
ページのトップは委任状と書かれ、内容は『権利の移行』となっている。どの権利についてなのかは書かれていない子供騙しのもの。
その上『妻のメリッサに代わり商会長ルーカスの義息子ステファン・コークに権利を移行する』と書かれていた。
「委任状で権利の移行はあり得ない。この時点で法的に不備。それに、私は婚約する時に商会に対する権利とか父さんの財産とかを全て放棄してたから何の意味もないの。私の個人資産も全て父さんに丸投げしたし」
「な、なんだよ⋯⋯それじゃ俺の権利はなんもねえって事かよ。そんなの詐欺じゃねえか」
「ステファンがお金目当てで付き纏ってたのがわかってたから、生活費なんかの取り決めをした時点で財産を守るのは当然の処置。でなければコーク家に全てを食い潰されるのが目に見えてるもの。
だからね、ステファン達が父さんを殺しても私には何も残らないし、私を殺してもステファンには銅貨一枚渡らないの。
あの書類は私達をこの島で殺す予定だったから作ったんでしょう? でなければ、このゲームの賞品を『商会』にはできなかったものね」
「自分のものでもなく、なんの権利もない商会を賞品にして仲間を集めた時点で『詐欺』になりかねん案件だよな~。
結婚してなかった時点で『妻や義父』じゃないし」
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