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12.続いて土下座
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「あれは折角の祝いの席が台無しにならないようにと言うか、そんな時に料理長を叱るのもなんだか雰囲気を壊すと思って」
ブツブツ言いながら考え込んでいるデイビッドを見ながらセバスが料理長に声をかけた。
「料理長、普段のリリスティーナ様の食事に混ぜていた物は何ですか?」
女中頭達の後に続き青褪めていた料理長と料理人が一斉に土下座した。
「申し訳ございません! どうか、お許しください!」
「えっ? もしかしていつもあんなゴミだらけの料理だったのか?」
「ゴ、ゴミ・野菜の皮・カビたパン⋯⋯その他は、痛んだ肉や魚・虫・ぞっ、雑巾バケツの水とか色々。下薬を入れたら今後は食事は不要だと」
「下薬!」
「お、お腹を下すだけで害は⋯⋯」
「下すだけって言う問題じゃないだろうが!! まさかリリスティーナはそれを食べてたのか? まともな料理を出した事はないのか!?」
「はじめは旦那様とご一緒の時だけは同じ物をお出ししていました。それ以外は⋯⋯。偶に皮のままの果物をお付けするとそれだけは召し上がっておられました」
リリスティーナは1日か2日おきに大通りまで歩き保存の効くパンやチーズと果物を買って帰っていた。
「お前達は全員クビだ。女中頭達は盗んだ金を返して足りない分は働いて返すんだ。返せない奴は騎士団に突き出す。分かっているだろうが紹介状はないからな」
(あんな子の為に大騒ぎしなくてもいいじゃない。でも、ゴミとか虫とかウケる~)
「ねえ、何を騒いでいるの?」
話の途中で帰ってきたブリトニーは居間の外で様子を窺っていたがそろそろ終わりそうな気配を感じて声をかけた。
「何でもない⋯⋯そうだ、リリスティーナの居場所を知ってるかい?」
「えっ? 帰ってきてないの?」
「ああ、ブリトニーなら予想がつかないか? 普段リリスティーナが出かけてる場所とか会っている人とか」
「えーっ、リリスティーナはほらアレのせいで社交界に顔出しできなくなってるでしょう? だから出かけたりしないし誰とも会ってないって。リリスティーナを受け入れてくれるのなんてポーレット伯爵家くらいじゃないかしら」
リリスティーナの事など何も知らないブリトニーが用心深く返事をした。それよりも大勢の使用人が入れ替わる事になりそうな状況の方が気になるブリトニーは部屋の中で唯一立っているセバスに声をかけた。
「セバス、何があったのか知らないけど大丈夫? こんなにたくさんの人が辞めたら仕事にならないんじゃないの?
デイビッド、悪い事をしたからってクビなんて可哀想だわ。きっと何か理由があったのよ、そうでしょう?」
普段ならブリトニーの優しい気遣いに癒されるデイビッドだが、誰も彼も信用できないとヤケになっている今は陰でコソコソとリリスティーナを虐め自分を追い詰めた使用人達の味方をするブリトニーに苛ついた。
「そう言えば、ブリトニーにも聞きたい事があったんだ。ブリトニーはリリスティーナとどこで知り合ったんだ?」
「えっと、突然そんな事聞くなんて一体どうしたの?」
「いいから答えろ。どこで知り合った?」
「私歩きすぎで今日はすごく疲れてるの。だから部屋に行ってそこでゆっくり話しましょう。誰か、紅茶と甘いおやつを持ってきて。夜だからあまり重たくないものにしてね」
都合の悪い話を逸らすためにブリトニーはメイドに声をかけたが誰も返事をしない。
「ねえ、聞いてるの? 誰でもいいか「ブリトニー、俺の質問に答えろ!」」
「そんな怖い声出さないで。学園よ! 学園で会ったの」
「学年が違うのにどうやって知り合った?」
「それは⋯⋯食堂だったと思うわ。偶々隣に座って仲よくなったの。
リリスティーナには友達がいないから可哀想だから友達になってあげたのよ」
「何年の時だ?」
「2年生の時。リリスティーナは1年生だったわ。まだリリスティーナはあの騒動を起こす前だったから真面な子だと思ってたの。
ねえ、もう良いでしょ? 部屋に戻るわね」
リリスティーナが1年の時で騒動を起こす前ならエアリアスと一緒に行動していた頃のはず。エアリアスから聞いた話とブリトニーの話なら⋯⋯エアリアスの方が。
(くそ! コイツも俺を騙してたのか!)
「セバス、信用できる奴を連れてブリトニーの部屋を立ち入り禁止にしてくれ。ドアを打ち付けても構わん。ブリトニーには使ってない客室に泊まってもらう」
「な、何。何でそんなことされなくちゃいけないの!?」
「ブリトニーの言葉は信じてたんだがどうやら違ったらしい。調べ終わるまでハンカチ一枚持ち出す事は許さん」
「ここにいる使用人は一人ずつ確認作業をしなければなりませんから一度仕事に戻らせます。逃げたり隠したりすれば犯罪者として騎士団に通報します。これ以上罪を重ねないように、いいですね」
ふらふらと立ち上がったメイド達がデイビッドに頭を下げて居間を出て行った。ブリトニー用の客室を準備する者や掃除用具を手に戻って来て壊れたワイングラスを片付ける者。料理人達は厨房に戻り片付けをはじめた。
「ねえ、デイビッドったら何をそんなに怒ってるの? 私で良かったらお話聞かせて。リリスティーナがまた何かしでかしたのならセバスにお酒の準備をしてもらって気晴らししましょうよ。
来月の王宮主催の夜会の事でお願いもあるし、今日は二人でゆっくりしましょう」
「今日エアリアス・オーエン様にお会いしてきたんだが、彼女はリリスティーナの幼馴染だそうだ」
「まあ、そうなの? 幼馴染の家族を傷つけるなんてリリスティーナったら酷いことしたのね。でも今はリリスティーナも反省してるって言ってたから仲直りできるといいなって思ってるの」
「リリスティーナとマックス・オーエンの婚約破棄の頃は友達だったって言ってたよな。あの時何があったのか教えてくれないか?」
「もう昔の話よ、蒸し返すのは可哀想だと思う。リリスティーナはあの時とは別人みたいになってるってデイビッドも言ってたじゃない」
「ああ、私の知ってるリリスティーナと噂で聞くリリスティーナは別人みたいだ」
「でしょ? だから忘れてあげましょうよ。ねっ?」
「エアリアス様の話によると噂と真実は全然違うそうなんだ。是非ブリトニーの口から聞きたい」
ブツブツ言いながら考え込んでいるデイビッドを見ながらセバスが料理長に声をかけた。
「料理長、普段のリリスティーナ様の食事に混ぜていた物は何ですか?」
女中頭達の後に続き青褪めていた料理長と料理人が一斉に土下座した。
「申し訳ございません! どうか、お許しください!」
「えっ? もしかしていつもあんなゴミだらけの料理だったのか?」
「ゴ、ゴミ・野菜の皮・カビたパン⋯⋯その他は、痛んだ肉や魚・虫・ぞっ、雑巾バケツの水とか色々。下薬を入れたら今後は食事は不要だと」
「下薬!」
「お、お腹を下すだけで害は⋯⋯」
「下すだけって言う問題じゃないだろうが!! まさかリリスティーナはそれを食べてたのか? まともな料理を出した事はないのか!?」
「はじめは旦那様とご一緒の時だけは同じ物をお出ししていました。それ以外は⋯⋯。偶に皮のままの果物をお付けするとそれだけは召し上がっておられました」
リリスティーナは1日か2日おきに大通りまで歩き保存の効くパンやチーズと果物を買って帰っていた。
「お前達は全員クビだ。女中頭達は盗んだ金を返して足りない分は働いて返すんだ。返せない奴は騎士団に突き出す。分かっているだろうが紹介状はないからな」
(あんな子の為に大騒ぎしなくてもいいじゃない。でも、ゴミとか虫とかウケる~)
「ねえ、何を騒いでいるの?」
話の途中で帰ってきたブリトニーは居間の外で様子を窺っていたがそろそろ終わりそうな気配を感じて声をかけた。
「何でもない⋯⋯そうだ、リリスティーナの居場所を知ってるかい?」
「えっ? 帰ってきてないの?」
「ああ、ブリトニーなら予想がつかないか? 普段リリスティーナが出かけてる場所とか会っている人とか」
「えーっ、リリスティーナはほらアレのせいで社交界に顔出しできなくなってるでしょう? だから出かけたりしないし誰とも会ってないって。リリスティーナを受け入れてくれるのなんてポーレット伯爵家くらいじゃないかしら」
リリスティーナの事など何も知らないブリトニーが用心深く返事をした。それよりも大勢の使用人が入れ替わる事になりそうな状況の方が気になるブリトニーは部屋の中で唯一立っているセバスに声をかけた。
「セバス、何があったのか知らないけど大丈夫? こんなにたくさんの人が辞めたら仕事にならないんじゃないの?
デイビッド、悪い事をしたからってクビなんて可哀想だわ。きっと何か理由があったのよ、そうでしょう?」
普段ならブリトニーの優しい気遣いに癒されるデイビッドだが、誰も彼も信用できないとヤケになっている今は陰でコソコソとリリスティーナを虐め自分を追い詰めた使用人達の味方をするブリトニーに苛ついた。
「そう言えば、ブリトニーにも聞きたい事があったんだ。ブリトニーはリリスティーナとどこで知り合ったんだ?」
「えっと、突然そんな事聞くなんて一体どうしたの?」
「いいから答えろ。どこで知り合った?」
「私歩きすぎで今日はすごく疲れてるの。だから部屋に行ってそこでゆっくり話しましょう。誰か、紅茶と甘いおやつを持ってきて。夜だからあまり重たくないものにしてね」
都合の悪い話を逸らすためにブリトニーはメイドに声をかけたが誰も返事をしない。
「ねえ、聞いてるの? 誰でもいいか「ブリトニー、俺の質問に答えろ!」」
「そんな怖い声出さないで。学園よ! 学園で会ったの」
「学年が違うのにどうやって知り合った?」
「それは⋯⋯食堂だったと思うわ。偶々隣に座って仲よくなったの。
リリスティーナには友達がいないから可哀想だから友達になってあげたのよ」
「何年の時だ?」
「2年生の時。リリスティーナは1年生だったわ。まだリリスティーナはあの騒動を起こす前だったから真面な子だと思ってたの。
ねえ、もう良いでしょ? 部屋に戻るわね」
リリスティーナが1年の時で騒動を起こす前ならエアリアスと一緒に行動していた頃のはず。エアリアスから聞いた話とブリトニーの話なら⋯⋯エアリアスの方が。
(くそ! コイツも俺を騙してたのか!)
「セバス、信用できる奴を連れてブリトニーの部屋を立ち入り禁止にしてくれ。ドアを打ち付けても構わん。ブリトニーには使ってない客室に泊まってもらう」
「な、何。何でそんなことされなくちゃいけないの!?」
「ブリトニーの言葉は信じてたんだがどうやら違ったらしい。調べ終わるまでハンカチ一枚持ち出す事は許さん」
「ここにいる使用人は一人ずつ確認作業をしなければなりませんから一度仕事に戻らせます。逃げたり隠したりすれば犯罪者として騎士団に通報します。これ以上罪を重ねないように、いいですね」
ふらふらと立ち上がったメイド達がデイビッドに頭を下げて居間を出て行った。ブリトニー用の客室を準備する者や掃除用具を手に戻って来て壊れたワイングラスを片付ける者。料理人達は厨房に戻り片付けをはじめた。
「ねえ、デイビッドったら何をそんなに怒ってるの? 私で良かったらお話聞かせて。リリスティーナがまた何かしでかしたのならセバスにお酒の準備をしてもらって気晴らししましょうよ。
来月の王宮主催の夜会の事でお願いもあるし、今日は二人でゆっくりしましょう」
「今日エアリアス・オーエン様にお会いしてきたんだが、彼女はリリスティーナの幼馴染だそうだ」
「まあ、そうなの? 幼馴染の家族を傷つけるなんてリリスティーナったら酷いことしたのね。でも今はリリスティーナも反省してるって言ってたから仲直りできるといいなって思ってるの」
「リリスティーナとマックス・オーエンの婚約破棄の頃は友達だったって言ってたよな。あの時何があったのか教えてくれないか?」
「もう昔の話よ、蒸し返すのは可哀想だと思う。リリスティーナはあの時とは別人みたいになってるってデイビッドも言ってたじゃない」
「ああ、私の知ってるリリスティーナと噂で聞くリリスティーナは別人みたいだ」
「でしょ? だから忘れてあげましょうよ。ねっ?」
「エアリアス様の話によると噂と真実は全然違うそうなんだ。是非ブリトニーの口から聞きたい」
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