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11.マッケナVSユージーン
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「マッケナ、久しぶりだな。この後ちょっとうちに来ないか? 帰りは送るから心配しなくて良い。あー、お前に悪い話にはならんと約束するから心配すんなって。全くグレイソンがやらかしたせいであちこち機嫌が悪くてかなわんよ」
ユージーンは親しい仲間にするようにマッケナの肩に腕を回し顔を覗き込んだ。
「王都に着いたばかりで呼び出されたからな、悪いが今日はこのまま屋敷に戻るつもりだ」
「そうか。いやー、ウォルデン侯爵家のタウンハウスは久しぶりだな。王都でもあれ以上の屋敷は見当たらないから今日は目の保養だな。よし、直ぐに準備するから馬車で待っててくれよ」
勝手に一緒に侯爵家に行くと決めたユージーンがマッケナの背中を叩いて謁見室を出て行く後ろ姿を見送った。
「アレを友だと思っていたなんて・・俺の目は節穴だな」
マッケナの苦々しげな呟きは近くに立つジョージにしか聞こえなかった。
「予想通りの動きですね。屋敷の方は準備を済ませてありますし、先方の屋敷に行くよりは危険が少ないのではないかと。敵の出方を探るにも良い機会でしょう」
「そうだな。先ずは一人目だ」
ウォルデン侯爵家の馬車の前でユージーンを待つマッケナがジョージから国王達の服装や装飾品について教わっていると着替えを済ませたユージーンが悠然と歩いてきた。
「美味いワインを持ってきたんだ。ゆっくり腰を据えて話そうぜ」
馬車の中では王都で新しく流行っている店や人気のある観劇の事などユージーンが一人で話し続けていた。
「まあ、マッケナには興味のない話題だろうが今度一緒に出かけてみようぜ」
「まあ、考えてみるよ」
「よーし、言質は取ったからな。予定が決まったら連絡するぞ」
「行くとは言っとらん。考えてみると言っただけだ」
ウォルデン侯爵家のタウンハウスは既に王弟を迎える準備が終わっていた。玄関前に馬車が着きジョージとマッケナの後に続いて降りてきたユージーンは、落ち葉一つ落ちていない前庭を見回して大仰な素振りで侯爵家を褒め称えた。
「流石だな、手入れの行き届いた前庭に壮麗な屋敷。前に来たのは・・えーっと何年振りだ? もう覚えてない位前だが古びた様子はかけらもない」
ざっくばらんな態度と裏腹にユージーンの目は前庭や屋敷をしっかりと値踏みしていた。玄関を入った後も出迎えたマシューに目をくれることもなくホールの天井のシャンデリアやあちこちに置かれた家具、壁に飾られた絵画やタペストリーを一つ一つ念入りに見ていく。
「ホールや廊下も凄かったがここはまた・・この絨毯は帝国の?」
応接室に入ったユージーンが床に広がる絨毯を見つめ目をぎらつかせた。
「左様でございます。帝国の職人が3年かけて仕上げた品で御座います」
「暖炉の上の絵画はもしかして」
「ある方から譲り受けたレンブラントで御座います」
「おお、やはり! ウォルデン侯爵家なら間違いなく本物だな」
「ユージーン、此処へは美術品の鑑定に来たのか?」
冷ややかなマッケナやジョージの目には気付かないユージーンが我に返り、暖炉の上にかけられた絵画の前から名残惜しげに戻ってきてソファに座った。
「えっ、いやーすまん。予想以上に素晴らしい物ばかりですっかり舞い上がってしまった。この屋敷にある物を見た後では情けなくなるが手土産のワインだ。良かったら一緒に飲もうぜ」
マシューがカートを押すメイドと共に酒のつまみやグラスを運んで来た。目の前に並べられたのはシャンピニオンのパテ、魚のテリーヌに野うさぎのロースト、香辛料を効かせた鱈のオムレツなどが彩りよく一口サイズで皿に盛られている。
「これはもしかしてクロワッサンか? 俺の好物を覚えてくれてたとは・・。うん、美味い。うちの料理人のはどうも今一でな」
「当家のシェフの自慢の一品で御座います」
「うーん、バターの香りが堪らんな。しかも焼きたてで歯触りも最高だ!」
全てをサーブし終わったマシューとメイドが部屋を出ると料理に舌鼓を打ちながらユージーンが話しはじめた。
「突然やってきたのにこの饗しとは、侯爵家の使用人は素晴らしい。王宮の使用人達より優秀なんじゃないか?」
「王宮と比べた事はないが、うちの使用人達が優秀なのは確かだな」
取り皿に積み上げた料理をワインで流し込むユージーンの、王族としての気品も感じられない作法を無視した食べ方にジョージは嫌悪感を隠しきれなくなっていた。
マッケナはユージーンの持ってきたワインには手をつけず悠然と足を組んでユージーンの様子を眺めていたが、料理に手をつけないマッケナに気付くことなくガツガツと料理を堪能したユージーンがソファに背をもたせ腹をさすりながら話しはじめた。
「なあ、長年の友人として正直に言わせてもらう。今日お前が陛下の前で言った事だが、少しでも早く謝罪の手紙を添えてそれなりの品を献上した方が良いぞ」
「何故だ? 俺は間違った事は言っておらん」
「うーん、お前が我が子を思う気持ちは理解出来るが陛下のご不興を買ったままだと、ルーナが断罪される可能性だってあるんだぞ。今でもこれだけの資産があるんだ。ちょろっと慰謝料を払って後は不問にした方が利口だと思うぜ」
ユージーンは部屋の中を見回す振りをしながらマッケナの顔をチラ見した。
最高の状態にキープされた王都一の屋敷は上品で優雅な佇まい。目を奪われるほど優美な内装と美術館に飾られるに相応しい装飾品の数々。出てきた料理も短時間で準備したとは思えない一級品が最高級の皿に並んでいる。磨き上げられた銀のフォークとバカラのグラスがユージーンの欲望をそそっている。
侯爵家が総動員で金の亡者に見せつける為準備しておいた舞台設定にユージーンは舞い上がり自分の行動が値踏みされている事に全く気付いていなかった。
「何故ルーナが断罪される? ルーナに瑕疵は一つもない」
「陛下は噂より・・かなり何というか・・苛烈な性格をしておられるから」
「だからと言って何の問題もないルーナが有責だと言えと言うのか? あり得んな」
「(くそっ、石頭め)陛下や大臣達の元には王子妃として問題があると報告が上がっていたらしい。意味は分かるな」
「いや、はっきり言ってくれんとさっぱり分からん」
「つまりだな、ルーナは毎日王宮に登城していたが・・そこには大勢の貴族が出入りしているだろ? ルーナと年齢の近い奴も大勢いるししょっちゅう顔を合わせればそう言う事も起きやすい」
「そういう事とは何だ? はっきり言ってくれんとさっぱりわからんと言っただろう?」
「・・はあ、お前はグレイソン王子の不貞だと抗議していたが本当に不貞を行っていたのはルーナなんだ。陛下はそれを公にせず婚約破棄だけで済ませようとしてくださっているんだ」
「ほう、ルーナが? ルーナは王宮に部屋を頂いていない筈だが何処でそのような不埒な事を出来たと言うんだ? 相手は誰で、どうやってそれを知った?」
ユージーンの爆弾発言に部屋の空気が凍りついた。
ユージーンは親しい仲間にするようにマッケナの肩に腕を回し顔を覗き込んだ。
「王都に着いたばかりで呼び出されたからな、悪いが今日はこのまま屋敷に戻るつもりだ」
「そうか。いやー、ウォルデン侯爵家のタウンハウスは久しぶりだな。王都でもあれ以上の屋敷は見当たらないから今日は目の保養だな。よし、直ぐに準備するから馬車で待っててくれよ」
勝手に一緒に侯爵家に行くと決めたユージーンがマッケナの背中を叩いて謁見室を出て行く後ろ姿を見送った。
「アレを友だと思っていたなんて・・俺の目は節穴だな」
マッケナの苦々しげな呟きは近くに立つジョージにしか聞こえなかった。
「予想通りの動きですね。屋敷の方は準備を済ませてありますし、先方の屋敷に行くよりは危険が少ないのではないかと。敵の出方を探るにも良い機会でしょう」
「そうだな。先ずは一人目だ」
ウォルデン侯爵家の馬車の前でユージーンを待つマッケナがジョージから国王達の服装や装飾品について教わっていると着替えを済ませたユージーンが悠然と歩いてきた。
「美味いワインを持ってきたんだ。ゆっくり腰を据えて話そうぜ」
馬車の中では王都で新しく流行っている店や人気のある観劇の事などユージーンが一人で話し続けていた。
「まあ、マッケナには興味のない話題だろうが今度一緒に出かけてみようぜ」
「まあ、考えてみるよ」
「よーし、言質は取ったからな。予定が決まったら連絡するぞ」
「行くとは言っとらん。考えてみると言っただけだ」
ウォルデン侯爵家のタウンハウスは既に王弟を迎える準備が終わっていた。玄関前に馬車が着きジョージとマッケナの後に続いて降りてきたユージーンは、落ち葉一つ落ちていない前庭を見回して大仰な素振りで侯爵家を褒め称えた。
「流石だな、手入れの行き届いた前庭に壮麗な屋敷。前に来たのは・・えーっと何年振りだ? もう覚えてない位前だが古びた様子はかけらもない」
ざっくばらんな態度と裏腹にユージーンの目は前庭や屋敷をしっかりと値踏みしていた。玄関を入った後も出迎えたマシューに目をくれることもなくホールの天井のシャンデリアやあちこちに置かれた家具、壁に飾られた絵画やタペストリーを一つ一つ念入りに見ていく。
「ホールや廊下も凄かったがここはまた・・この絨毯は帝国の?」
応接室に入ったユージーンが床に広がる絨毯を見つめ目をぎらつかせた。
「左様でございます。帝国の職人が3年かけて仕上げた品で御座います」
「暖炉の上の絵画はもしかして」
「ある方から譲り受けたレンブラントで御座います」
「おお、やはり! ウォルデン侯爵家なら間違いなく本物だな」
「ユージーン、此処へは美術品の鑑定に来たのか?」
冷ややかなマッケナやジョージの目には気付かないユージーンが我に返り、暖炉の上にかけられた絵画の前から名残惜しげに戻ってきてソファに座った。
「えっ、いやーすまん。予想以上に素晴らしい物ばかりですっかり舞い上がってしまった。この屋敷にある物を見た後では情けなくなるが手土産のワインだ。良かったら一緒に飲もうぜ」
マシューがカートを押すメイドと共に酒のつまみやグラスを運んで来た。目の前に並べられたのはシャンピニオンのパテ、魚のテリーヌに野うさぎのロースト、香辛料を効かせた鱈のオムレツなどが彩りよく一口サイズで皿に盛られている。
「これはもしかしてクロワッサンか? 俺の好物を覚えてくれてたとは・・。うん、美味い。うちの料理人のはどうも今一でな」
「当家のシェフの自慢の一品で御座います」
「うーん、バターの香りが堪らんな。しかも焼きたてで歯触りも最高だ!」
全てをサーブし終わったマシューとメイドが部屋を出ると料理に舌鼓を打ちながらユージーンが話しはじめた。
「突然やってきたのにこの饗しとは、侯爵家の使用人は素晴らしい。王宮の使用人達より優秀なんじゃないか?」
「王宮と比べた事はないが、うちの使用人達が優秀なのは確かだな」
取り皿に積み上げた料理をワインで流し込むユージーンの、王族としての気品も感じられない作法を無視した食べ方にジョージは嫌悪感を隠しきれなくなっていた。
マッケナはユージーンの持ってきたワインには手をつけず悠然と足を組んでユージーンの様子を眺めていたが、料理に手をつけないマッケナに気付くことなくガツガツと料理を堪能したユージーンがソファに背をもたせ腹をさすりながら話しはじめた。
「なあ、長年の友人として正直に言わせてもらう。今日お前が陛下の前で言った事だが、少しでも早く謝罪の手紙を添えてそれなりの品を献上した方が良いぞ」
「何故だ? 俺は間違った事は言っておらん」
「うーん、お前が我が子を思う気持ちは理解出来るが陛下のご不興を買ったままだと、ルーナが断罪される可能性だってあるんだぞ。今でもこれだけの資産があるんだ。ちょろっと慰謝料を払って後は不問にした方が利口だと思うぜ」
ユージーンは部屋の中を見回す振りをしながらマッケナの顔をチラ見した。
最高の状態にキープされた王都一の屋敷は上品で優雅な佇まい。目を奪われるほど優美な内装と美術館に飾られるに相応しい装飾品の数々。出てきた料理も短時間で準備したとは思えない一級品が最高級の皿に並んでいる。磨き上げられた銀のフォークとバカラのグラスがユージーンの欲望をそそっている。
侯爵家が総動員で金の亡者に見せつける為準備しておいた舞台設定にユージーンは舞い上がり自分の行動が値踏みされている事に全く気付いていなかった。
「何故ルーナが断罪される? ルーナに瑕疵は一つもない」
「陛下は噂より・・かなり何というか・・苛烈な性格をしておられるから」
「だからと言って何の問題もないルーナが有責だと言えと言うのか? あり得んな」
「(くそっ、石頭め)陛下や大臣達の元には王子妃として問題があると報告が上がっていたらしい。意味は分かるな」
「いや、はっきり言ってくれんとさっぱり分からん」
「つまりだな、ルーナは毎日王宮に登城していたが・・そこには大勢の貴族が出入りしているだろ? ルーナと年齢の近い奴も大勢いるししょっちゅう顔を合わせればそう言う事も起きやすい」
「そういう事とは何だ? はっきり言ってくれんとさっぱりわからんと言っただろう?」
「・・はあ、お前はグレイソン王子の不貞だと抗議していたが本当に不貞を行っていたのはルーナなんだ。陛下はそれを公にせず婚約破棄だけで済ませようとしてくださっているんだ」
「ほう、ルーナが? ルーナは王宮に部屋を頂いていない筈だが何処でそのような不埒な事を出来たと言うんだ? 相手は誰で、どうやってそれを知った?」
ユージーンの爆弾発言に部屋の空気が凍りついた。
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