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第十一章『the Rising "salu"』(ザ・ライジング・猿)~秀吉、その6本指で天下を掴む!~

ザ・ライジング・猿1『信長、本能寺において死す』

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「……織田信長様、本能寺において……
お討ち死に……」


……。
伝令が伝えるその言葉をただただ茫然と聞く中国方面軍大将・羽柴(後の豊臣)秀吉。
時は本能寺の変の翌々日、
天正十年六月四日――
中国の雄・強敵毛利軍と対陣する、備中高松の陣でのことであった。

ば、馬鹿な……

信長様が討ち死にとは……

なぜじゃ、何故なんじゃ……

……いや、何かの間違いに違いない。

そう何故なら、何故なら、
織田家中でも随一の忠臣光秀殿が、信長様の警護をしているからじゃ……


「……明智光秀様、ご謀反とのことです……」


……そんなはずがあるか!

光秀殿は儂と同じく、いや、それ以上に信長様を――

神のごとく崇めていたのじゃぞ……

その光秀殿が……

信長様を裏切るとは……

しかも、あの神のごとき信長様が……
あっさりこの世をさるとは……

信じられぬ……



……さ、昨年の《歳暮》の時は……



……あんなに生き生きとして……



……あまりのことに意識が遠退いていく秀吉……


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