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第七章『愛宕百韻』と光秀謀反の句の謎

14『そもそも光秀は源氏なのか?』(1)

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……さて、話が《エヴァンゲリオン計画》に向けて盛り上がってきたところですが――


その前に、

光秀の発句が『謀反決意表明』ではない理由はまだあります。

もう一つ反論材料として、《明智光秀出自の謎》があるからです。


今まで源氏の名門土岐氏の流れをくむ明智氏が出自として、連歌説明を述べて来ましたが――

実は明智光秀の出自が、源氏ではない可能性もあるのです。


「えっ……あれだけ、やれ源氏がどうの、やれ平氏がどうのと述べといて……」

と感じるかと思いますが――

本当、歴史には色々な説がたくさんあって、

根拠を上げて明智光秀は源氏という説もあれば、根拠を上げて光秀は源氏ではないという説もあるのです。


ただ『光秀は源氏ではない説』が本当であったとしても――

この『光秀非源氏』説では、

この光秀の発句を『源氏の光秀が平氏の信長を討つ』ととる説を実は、……完全には否定できないのです。


「え、光秀が源氏じゃないなら、

平氏を討つという『源平交代思想』も成立しないはずなのに……

なぜ、否定できないの?」

と感じる読者も多いかと思いますが、


もし、光秀が実際は源氏の血筋ではなかったとしても――

光秀自身が、自分は源氏の血筋と思い込んでいた、

または源氏の血筋ではないと知っていたが、

悪である信長を討つため、『正義の味方?源氏』に光秀が成りきって発句を呼んだという反論の説が出てきてしまうからです。


――そう、歴史好きの読者様なら思い付く方もいると思いますが――

例えばあの有名な『三国志』の蜀漢帝国の初代皇帝となった――

劉備玄徳の話です!

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