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第六章『運命の天正十年!本能寺カウントダウン』

24『絶対的権力は絶対的に腐敗する!』

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洋の東西を問わず、また時代の古今を問わず―――

絶対的権力は絶対に腐敗する!

といわれている。


だからどの隆盛を誇った王国、帝国、国家もいつかは衰退し、滅亡することも多い。


なぜ絶対的権力は絶対に腐敗するのかというと、

一番シンプルな答えは一つ!


人はどれほどの優秀な者でも、そしてどれほどの権力を握っても、人は……


そう人は……


――神には成れないからである。


ここでまた読者の鋭い突っ込み――

「えっ……、織田信長は神に成ったはずでは?

――少なくともこの作品では?」


そう、織田信長は神に成った。

これは間違いないのだが……


今回の神とは、唯一無二の存在、完全なる知、完全なる生命の絶対的存在――


――唯一絶対神の話である!


日本やギリシア・ローマや仏教国のような神や仏がたくさんいる多神教の国々の神ではなく――


キリスト教やユダヤ教やイスラム教の神のような――


唯一絶対神のことである。


全知全能、この世界、いやこの宇宙を創りたもうた絶対神に、

……当然人は成れない。


だから、例えば神に近い権力を人間が握ったとところで……

人間は完璧ではないので、誰しも欠点があるからである。


もちろん、どんなに優秀であっても永遠の生命はないし、死が近付くほど能力も衰えたり、死の恐怖もある。


つまり、どうしたって冷静に考えれば、神には成れない。


だからこそ絶対的な存在など成れないからこそ、

人が絶対的といえる権力を握ったところで、いつかは腐敗してしまうのである。


――そう、だからこそ、織田信長は、


あと少しで天下統一間近というこのタイミングで、


そう、神にもっとも近い存在になり――

信長自身はもちろん、民衆にとってもあと少しで唯一で絶対の神になるほどの存在に成ったこの時に、


そう自他共に認める、もうすぐ生きながらにして神に、あと少しで成れるというこの時に――

エヴァンゲリオン計画を開始・実効したのであった。



そう逆に言えば、つまりエヴァンゲリオン計画を完遂させるために――




――織田信長は、本能寺の変で、自ら命を捨てたのである!




次回予告


神の子イエスがキリストと成ったのは、十字架にかけられたからであった。

では、信長が、キリストに成るためには必要なこととは、いったい?



次回『運命の類似100%』


――運命の類似が100%の時を向かえる時――

『本能寺の変』の真相がついに、動き出す。



乞う、ご期待!

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