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ゴールデンウィーク 遊園地編
6日目 3等分+1 ㉖
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春樹くんから、今抱えているモヤモヤについて話を聞いていく。
「…なる…ほどね。簡単に話をまとめると、医務室まではそんなモヤモヤはなかったのに、突然なってきたと…」
「…そんな感じ」
「ふーむ…なるほどね…小さな穴かぁ」
私は、何となくその時なぜ春樹くんの心に小さな穴が空いたのかが分かった。
料理対決をした時
春樹くんは
ゴールデンウィークはみんなで思い出を作りたい
そう言っていた。
しかし、実際のところ影で私たちは勝手に順番を決めて2人っきりの時間を作れるように動いていた。
それもあり、春樹くんのこの願いは叶わなくなってしまっている。
…うん
全部私たちのせいじゃん。
原因作っちゃってたよやっぱり
…楽しい日にできてなかったの、私たちのせいじゃん
自分勝手に楽しもうとした結果の弊害がこれ
大切な人の笑顔を奪っちゃったこの現実
「…春樹…くん?それ…原因わかっ…」
「あっ!わかった!!あれだ!!」
突然、うーんと悩んでいた春樹くんが
勢いよく立ち上がり閃いたような顔を浮かべた。
「え?」
「あれだよ!今日みんなで全然話せてないじゃん!みんなで来れたのにみんなで遊べてないだからだ!」
春樹くんは、そのもやもやの原因を自分で見つけることが出来ていた。
…それなら、尚更謝らなきゃ…
「う、うん…私もそう思ったの。でその原因って…私たちのせ…」
「ナンパされたり、一秋くんが倒れたり、色々あってみんなで楽しめたのジェットコースターだけじゃん!だからか!」
「うん…そうなんだけどそれって私たちが…」
「原因わかったなら、あとはこれを解決するだけ!一秋くんもう起きたかな?ノアも早く連絡くればいいんだけど…」
春樹くんは最初から
自分の幸せではなく、みんなの幸せになれる道を選んでいた。
…記憶がなくなる前と一緒
自分よりも周りの人
自己犠牲と言ってしまえばそれで終わりだが
これは、春樹くんの心の底から溢れている優しさの象徴。
私はこれを独り占めしようとしていたのだから…春樹くん自身を苦しめていた。
付き合っていた時は当たり前だったことは、今の彼には当たり前じゃない。
切り替えたはずなのに
切り替えたはずなのに
切り替えたはずなのに…
自己中すぎて
また、自分が嫌いになっていく
また…暗くて…重い人に…
「…冬華さん?」
春樹くんは、いつの間にか下を向いていた私の顔を下から覗き込んでくる。
とても近い
…近いけど
なぜだか遠くに感じる。
記憶が無くなって、1番困っているはずの春樹くんは
しっかりと切り替えて、前に進んでいる。そして、そのうえで私たちとの思い出を作ろうとしてくれていた。
でも、私は切り替えたはずなのに、進まずに逆に戻っている…
どんどん…遠くて…
情けなくなって…
もう…
「冬華さん!今日はゴールデンウィークで遊園地ですよ!僕冬華さんの明るい笑顔が見たいです」
そう言うと、春樹くんは私の目の前に座り込んで、顔をこっちに向ける
そして
「にーって!こう…にーっ!」
可愛い笑顔を作って見せてくれた。
春樹くんは、遅れてもたついている私を待ち、手を差し伸べてくれた。
その優しさに必然的に私は涙を流してしまう。
「ちょと!笑って欲しいのに泣かれちゃったら困るんだけど!?」
「だ…だって…春樹優しいから…」
「…え…いや…そりゃ…その…大切な人が辛いなら助けたしい…さっきも優しくされたわけであって…普通じゃん」
「うぅ…でも…私たちのせいで…ごめんね…ごめんね…」
優しく声をかけてくれる春樹くんに
私は謝ることしかできなかった。
「これから思い出作ればいいだよ…それに、僕だって冬華さんと時間を過ごしたいと思ってたし…」
そう言うと、春樹くんは自分のカバンを取り、その中から何かを取り出そうとする。
春樹くんが取り出したのは
プレゼントだった。
「これ、渡したかったので」
「…え…なに…これ」
「まぁまぁとりあえず!開けてみて!」
渡されたプレゼントのリボンを取り
中を開ける。
…箱?
…なにこれ
箱を開けると中には
「…指…輪?」
「そう!ペアリング買ってみました」
「…え!?!?」
箱の中には指輪と小さなぬいぐるみが入っており
可愛いピンクゴールドが基調のシンプルな指輪を赤いリボンが着いているクマのぬいぐるみが大切に抱いていた。
さらに、その指輪には赤い線が1周ぐるりデザインされており、それがいいアクセントになっていてとても可愛い。
「このクマさんストラップになるんだよー!ほらこれ!」
春樹くんは持っているカバンをこっちに向ける。
そこには青いリボンが可愛らしいクマのストラップがしっかりと着いていた。
「…かわいい」
「でしょ!?このくまのストラップと、赤い糸のデザインがとても可愛くてこれにしたんだ!」
「…赤い糸?」
「あ、えっとね、この指輪の赤い線あるでしょ?これって本物の赤い糸が埋め込まれてるんだって!」
「…そう…なんだ」
元々持っていたペアリングは
切り替えると決めてから一切つけていない。
春樹くんとの約束は必ず守りたい。
改めてリスタートする、この関係にあのペアリングはもう必要なく、あのリングは今は私と彼の二人の写真の前に飾ってある。
付けたくても、付けないように我慢をしていた。
「…え、でもなんで!?なんで突然ペアリング!?」
「あ、えっと…カレンダーに書いてあって…記念日って…それで…」
「…」
記憶が無い彼からの特別な贈り物
それが、覚えているはずのない記念日で貰えたのだから
それ以上に…幸せなことは無い
「…つけて」
「…え、僕が!?」
「そう!つけるの!」
「あ、は、はい!」
左手をそっと出し、手の甲を上にして彼に手を預ける。
そんな手を、彼は優しく支え
そっと薬指に、指輪をはめてくれた。
自然と彼から来る安心感と特別なものを貰えた嬉しさから笑顔が零れてしまう。
「…やっぱり冬華さん、笑顔が一番似合うよ」
「…ありがとぉ」
面と向かって言われるととても恥ずかしい。
…でも、それでも
それ以上に幸福感がたまらない
「…今日特別な思い出になった?」
「…うん!なったよ」
「それじゃ、2人での時間はまだ作れると思うし、とりあえずみんなで思い出作ろ?」
「そうだね…あ、じゃあ観覧車だけ一緒に乗って!」
「わかった、約束」
「うん!約束!」
私と春樹くんは指を結び
約束を交わした。
「…それで、鳴海ちゃんから連絡あった?」
「あっ、見てみる!」
携帯を取りだし、通知欄を見る
しかし、連絡は一切来ていない
「まだ起きてないみたい…ノアちゃんからも何も連絡ないよ」
「そっか…うーん…とりあえず、連絡待ってる間になにかアトラクション乗る?」
「あ、うん!てか、いっそのこと観覧車乗っちゃおう!!!」
「あ、そうだね笑」
交わした約束をすぐに叶えるチャンスが来てご満悦である。
ここから観覧車は少し歩くけど、今なら楽しう歩けそうだ。
「それじゃいこ!!」
「ちょ!走らないで!人にぶつかるから!」
新しい幸せを指につけ
私は、次なる幸せの元に走って向かう
もちろん、春樹の幸せも叶えられるよう
2人の思い出と、みんなの思い出
両方作れるように
今は、この2人の時間を大切にする。
少し傾いた日差しはオレンジ色になりつつあり
そんな光が、2人を照らすその姿は
明るい未来を表しているようだった。
「…なる…ほどね。簡単に話をまとめると、医務室まではそんなモヤモヤはなかったのに、突然なってきたと…」
「…そんな感じ」
「ふーむ…なるほどね…小さな穴かぁ」
私は、何となくその時なぜ春樹くんの心に小さな穴が空いたのかが分かった。
料理対決をした時
春樹くんは
ゴールデンウィークはみんなで思い出を作りたい
そう言っていた。
しかし、実際のところ影で私たちは勝手に順番を決めて2人っきりの時間を作れるように動いていた。
それもあり、春樹くんのこの願いは叶わなくなってしまっている。
…うん
全部私たちのせいじゃん。
原因作っちゃってたよやっぱり
…楽しい日にできてなかったの、私たちのせいじゃん
自分勝手に楽しもうとした結果の弊害がこれ
大切な人の笑顔を奪っちゃったこの現実
「…春樹…くん?それ…原因わかっ…」
「あっ!わかった!!あれだ!!」
突然、うーんと悩んでいた春樹くんが
勢いよく立ち上がり閃いたような顔を浮かべた。
「え?」
「あれだよ!今日みんなで全然話せてないじゃん!みんなで来れたのにみんなで遊べてないだからだ!」
春樹くんは、そのもやもやの原因を自分で見つけることが出来ていた。
…それなら、尚更謝らなきゃ…
「う、うん…私もそう思ったの。でその原因って…私たちのせ…」
「ナンパされたり、一秋くんが倒れたり、色々あってみんなで楽しめたのジェットコースターだけじゃん!だからか!」
「うん…そうなんだけどそれって私たちが…」
「原因わかったなら、あとはこれを解決するだけ!一秋くんもう起きたかな?ノアも早く連絡くればいいんだけど…」
春樹くんは最初から
自分の幸せではなく、みんなの幸せになれる道を選んでいた。
…記憶がなくなる前と一緒
自分よりも周りの人
自己犠牲と言ってしまえばそれで終わりだが
これは、春樹くんの心の底から溢れている優しさの象徴。
私はこれを独り占めしようとしていたのだから…春樹くん自身を苦しめていた。
付き合っていた時は当たり前だったことは、今の彼には当たり前じゃない。
切り替えたはずなのに
切り替えたはずなのに
切り替えたはずなのに…
自己中すぎて
また、自分が嫌いになっていく
また…暗くて…重い人に…
「…冬華さん?」
春樹くんは、いつの間にか下を向いていた私の顔を下から覗き込んでくる。
とても近い
…近いけど
なぜだか遠くに感じる。
記憶が無くなって、1番困っているはずの春樹くんは
しっかりと切り替えて、前に進んでいる。そして、そのうえで私たちとの思い出を作ろうとしてくれていた。
でも、私は切り替えたはずなのに、進まずに逆に戻っている…
どんどん…遠くて…
情けなくなって…
もう…
「冬華さん!今日はゴールデンウィークで遊園地ですよ!僕冬華さんの明るい笑顔が見たいです」
そう言うと、春樹くんは私の目の前に座り込んで、顔をこっちに向ける
そして
「にーって!こう…にーっ!」
可愛い笑顔を作って見せてくれた。
春樹くんは、遅れてもたついている私を待ち、手を差し伸べてくれた。
その優しさに必然的に私は涙を流してしまう。
「ちょと!笑って欲しいのに泣かれちゃったら困るんだけど!?」
「だ…だって…春樹優しいから…」
「…え…いや…そりゃ…その…大切な人が辛いなら助けたしい…さっきも優しくされたわけであって…普通じゃん」
「うぅ…でも…私たちのせいで…ごめんね…ごめんね…」
優しく声をかけてくれる春樹くんに
私は謝ることしかできなかった。
「これから思い出作ればいいだよ…それに、僕だって冬華さんと時間を過ごしたいと思ってたし…」
そう言うと、春樹くんは自分のカバンを取り、その中から何かを取り出そうとする。
春樹くんが取り出したのは
プレゼントだった。
「これ、渡したかったので」
「…え…なに…これ」
「まぁまぁとりあえず!開けてみて!」
渡されたプレゼントのリボンを取り
中を開ける。
…箱?
…なにこれ
箱を開けると中には
「…指…輪?」
「そう!ペアリング買ってみました」
「…え!?!?」
箱の中には指輪と小さなぬいぐるみが入っており
可愛いピンクゴールドが基調のシンプルな指輪を赤いリボンが着いているクマのぬいぐるみが大切に抱いていた。
さらに、その指輪には赤い線が1周ぐるりデザインされており、それがいいアクセントになっていてとても可愛い。
「このクマさんストラップになるんだよー!ほらこれ!」
春樹くんは持っているカバンをこっちに向ける。
そこには青いリボンが可愛らしいクマのストラップがしっかりと着いていた。
「…かわいい」
「でしょ!?このくまのストラップと、赤い糸のデザインがとても可愛くてこれにしたんだ!」
「…赤い糸?」
「あ、えっとね、この指輪の赤い線あるでしょ?これって本物の赤い糸が埋め込まれてるんだって!」
「…そう…なんだ」
元々持っていたペアリングは
切り替えると決めてから一切つけていない。
春樹くんとの約束は必ず守りたい。
改めてリスタートする、この関係にあのペアリングはもう必要なく、あのリングは今は私と彼の二人の写真の前に飾ってある。
付けたくても、付けないように我慢をしていた。
「…え、でもなんで!?なんで突然ペアリング!?」
「あ、えっと…カレンダーに書いてあって…記念日って…それで…」
「…」
記憶が無い彼からの特別な贈り物
それが、覚えているはずのない記念日で貰えたのだから
それ以上に…幸せなことは無い
「…つけて」
「…え、僕が!?」
「そう!つけるの!」
「あ、は、はい!」
左手をそっと出し、手の甲を上にして彼に手を預ける。
そんな手を、彼は優しく支え
そっと薬指に、指輪をはめてくれた。
自然と彼から来る安心感と特別なものを貰えた嬉しさから笑顔が零れてしまう。
「…やっぱり冬華さん、笑顔が一番似合うよ」
「…ありがとぉ」
面と向かって言われるととても恥ずかしい。
…でも、それでも
それ以上に幸福感がたまらない
「…今日特別な思い出になった?」
「…うん!なったよ」
「それじゃ、2人での時間はまだ作れると思うし、とりあえずみんなで思い出作ろ?」
「そうだね…あ、じゃあ観覧車だけ一緒に乗って!」
「わかった、約束」
「うん!約束!」
私と春樹くんは指を結び
約束を交わした。
「…それで、鳴海ちゃんから連絡あった?」
「あっ、見てみる!」
携帯を取りだし、通知欄を見る
しかし、連絡は一切来ていない
「まだ起きてないみたい…ノアちゃんからも何も連絡ないよ」
「そっか…うーん…とりあえず、連絡待ってる間になにかアトラクション乗る?」
「あ、うん!てか、いっそのこと観覧車乗っちゃおう!!!」
「あ、そうだね笑」
交わした約束をすぐに叶えるチャンスが来てご満悦である。
ここから観覧車は少し歩くけど、今なら楽しう歩けそうだ。
「それじゃいこ!!」
「ちょ!走らないで!人にぶつかるから!」
新しい幸せを指につけ
私は、次なる幸せの元に走って向かう
もちろん、春樹の幸せも叶えられるよう
2人の思い出と、みんなの思い出
両方作れるように
今は、この2人の時間を大切にする。
少し傾いた日差しはオレンジ色になりつつあり
そんな光が、2人を照らすその姿は
明るい未来を表しているようだった。
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