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12月11日 スイーツタウン
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比較的近く、高校生向けの品揃えも多いために人気のショッピングモール。その中に私と利羽は足を踏み入れた。利羽はきらきらと瞳を輝かせて、周りを見回している。
「私、久しぶりに来たわ!」
「ん、久しぶりってことは、前にも来たことがあるの?」
意外や意外。利羽は体のこともあってすぐ帰るため、友達と下校中に買い物に行くなんて経験、無いと思っていた。馬鹿にしているわけではなく、1年生の頃に「外に出たことがほとんど無い」と言っていたのを思い出したからだ。
「えぇ、4月…5月だったかしら?そのくらいに、紗奈と明ちゃんとアイスを食べに来たの。あっ、その時に亜美ちゃんと潮賀くんと会って…それでね」
楽しそうに話す利羽。私もつられて嬉しくなる。利羽の話に相槌を打っていると、いつの間にか4階に着いていた。エスカレーターを上がると目の前に広がるフードコート。ご飯としてガッツリ食べるものは3階にあり、代わりにスイーツの看板が所狭しと並んでいる。ここは買い物に疲れた人がふらっと立ち寄れる休憩スペースとして活用されている、人呼んでスイーツタウンだ。
「あら、もう着いたの?何だかずっと喋ってて…ごめんね」
「大丈夫だよ。利羽が楽しそうなら私も楽しいし」
慌てた様子の利羽に、私はにこにこと笑顔を向けて言った。その言葉に、少しだけ頬を染める利羽。私はそんなことには気付かず、スイーツタウンを眺めた。
「冬ってこともあって、温かいスイーツが目に入るね。出来立てワッフルとか、あつあつ果汁入りシュークリーム!?とか…どれも美味しそう!」
「本当…どれにする?」
「うーん…アイスを食べるつもりだったけど、外は寒いし…温かいもの食べようか」
「そうね。うーん…でもどれも美味しそうで迷っちゃうわ」
利羽の紫がかった瞳に映る、色とりどりのスイーツたち。旬の果実を使ったパイや、ナッツに飾られたチョコレート。クッキーやケーキ特有の、出来たての香ばしい匂いが鼻腔をくすぐり、幸せな気持ちになる。
「あっ…」
利羽の視線を奪ったのは、パイの店の隣にあるドーナツ屋だった。揚げたてのふわふわの生地にクリームやカスタードが挟まれ、ピンクや緑、白とカラフルなチョコレートが掛けられていく。粉砂糖が雪のように舞い、ドーナツを飾り立てていく。
「美味しそうだね」
私の言葉に我に帰る利羽。かぁっと耳を染め、はにかみながら頷いた。
「食べに行こう!」
私は利羽の手をひき、ドーナツ屋に向かって走り出した。
「私、久しぶりに来たわ!」
「ん、久しぶりってことは、前にも来たことがあるの?」
意外や意外。利羽は体のこともあってすぐ帰るため、友達と下校中に買い物に行くなんて経験、無いと思っていた。馬鹿にしているわけではなく、1年生の頃に「外に出たことがほとんど無い」と言っていたのを思い出したからだ。
「えぇ、4月…5月だったかしら?そのくらいに、紗奈と明ちゃんとアイスを食べに来たの。あっ、その時に亜美ちゃんと潮賀くんと会って…それでね」
楽しそうに話す利羽。私もつられて嬉しくなる。利羽の話に相槌を打っていると、いつの間にか4階に着いていた。エスカレーターを上がると目の前に広がるフードコート。ご飯としてガッツリ食べるものは3階にあり、代わりにスイーツの看板が所狭しと並んでいる。ここは買い物に疲れた人がふらっと立ち寄れる休憩スペースとして活用されている、人呼んでスイーツタウンだ。
「あら、もう着いたの?何だかずっと喋ってて…ごめんね」
「大丈夫だよ。利羽が楽しそうなら私も楽しいし」
慌てた様子の利羽に、私はにこにこと笑顔を向けて言った。その言葉に、少しだけ頬を染める利羽。私はそんなことには気付かず、スイーツタウンを眺めた。
「冬ってこともあって、温かいスイーツが目に入るね。出来立てワッフルとか、あつあつ果汁入りシュークリーム!?とか…どれも美味しそう!」
「本当…どれにする?」
「うーん…アイスを食べるつもりだったけど、外は寒いし…温かいもの食べようか」
「そうね。うーん…でもどれも美味しそうで迷っちゃうわ」
利羽の紫がかった瞳に映る、色とりどりのスイーツたち。旬の果実を使ったパイや、ナッツに飾られたチョコレート。クッキーやケーキ特有の、出来たての香ばしい匂いが鼻腔をくすぐり、幸せな気持ちになる。
「あっ…」
利羽の視線を奪ったのは、パイの店の隣にあるドーナツ屋だった。揚げたてのふわふわの生地にクリームやカスタードが挟まれ、ピンクや緑、白とカラフルなチョコレートが掛けられていく。粉砂糖が雪のように舞い、ドーナツを飾り立てていく。
「美味しそうだね」
私の言葉に我に帰る利羽。かぁっと耳を染め、はにかみながら頷いた。
「食べに行こう!」
私は利羽の手をひき、ドーナツ屋に向かって走り出した。
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