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第二章 旅立ち編
第46話 ステラの想い4
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【ステラ視点】
まさか、またここに戻って来ることになるとは。
私はまたいつものベッドで寝ている。
私とあさひ様の旅は順調でした。
あさひ様は本当にお強くなりました。私は近いうちに抜かされるだろうと思いました。
それは寂しくもあり、嬉しいものでした。
野営では毎日狭いテントの中であさひ様と二人で添い寝。私は幸せな時間でした。隣であさひ様が寝てると思うとドキドキしてなかなか眠れませんでした。
時々あさひ様に体が触れてしまう。温かい、こんな感触、いつぶりなのかしら。触れてしまう度にドキドキします。私からわざと触れてしまう事もありました。
本当はあさひ様の方を向いて抱きしめられながら、眠りたい。あさひ様の温もりを感じながら眠りたい。しかしそんな事は言えません。
私はご主人様を裏切ることなんてできません。あさひ様に求められても、私はきっと応える事ができません。どうしたら良いのでしょう。
なぜこんなにあさひ様に惹かれてしまうのでしょう。それは分かっていることです。ご主人様に似ているのです。顔や声は全然違います。でもあさひ様はご主人様に似ているのです。
あさひ様を求めてしまう私がいながら、あさひ様に答えることができない。なんて我が儘な女なのでしょう。
あさひ様はテントに入ると少しお話をしてからすぐに休んでしまいます。
それが寂しい。でも、周りの気配や音は感知できるという特殊な能力をお持ちです。
それを初めて聞いた時、私は動揺しました。私の深夜の秘密の声を聞かれていたかもしれないと思うと、顔から火が出そうなぐらい恥ずかしかったです。あさひ様は否定しましたが、きっと聞かれていたのでしょう。
私はあさひ様には相応しい女ではありません。
あさひ様にはきっと相応しい女性が現れるでしょう。その時私は笑顔であさひ様を祝福したいと思っていました。
旅立ってから数日、まさかこの森にアメリア様の娘であるルーシー様が来るとは。
無事ルーシー様を救う事ができて良かった。それもあさひ様の素早い判断のおかげでした。
聖女ソフィア様が人族の女神様からの神託?なぜ?何があったのか?
私とあさひ様をイーグリア王都に?
女神様はなぜあさひ様のことを?
もしやご主人様の身に何かあったのでは?
詳しいことはソフィア様、アメリア様、オスカー様しかわからないとのこと。
これは絶対に王都に行かなければならなくなりました。
旅のメンバーが増えて、食事の量が足りません。新たに用意しなければ。
ルーシー様やカレン様も手伝ってくださるので、準備は早く終わりそうです。
そして、今日は手合せがありました。
ルーシー様や護衛の方々の実力は大体想定通りでした。才能溢れる若者達。これからもっともっと成長するでしょう。
そしてあさひ様の成長したお姿も見ることができました。
問題はこのあとです。
サーシャ様があさひ様にベタベタしていました。あさひ様もデレデレしていました。
私は凄く不機嫌になりました。ああ、これは嫉妬です。私はずっとあさひ様を独占していました。この一年間いつでも私とあさひ様は一緒でした。
あさひ様は紳士でした。私のご主人様への思いに気付いてくれていたのでしょう。
いつかあさひ様の前に若くて素敵な女性が現れた時、私は笑顔であさひ様を祝福したいと思っていたのに。
なぜこんなことに。まだ、あさひ様と二人でいられる時間はたくさんあると思っていた。私の心の準備が。
その後、あさひ様のお部屋で私は見てしまいました。
サーシャ様の胸があさひ様の顔に当たっているところを。
あさひ様も興奮されていました。当たり前です。
あさひ様は年若い男性です。私はあさひ様に何もして差し上げる事ができなかった。
また私は嫉妬してしまいました。
今後はできるだけ見ないようにしましょう。
あさひ様は年若い、綺麗な子達と幸せになるべきです。
私はあさひ様の幸せを願います。
今後はあさひ様と二人で狭いテントで添い寝することもなくなるでしょう。
今までのように二人だけでお話する機会も減るでしょう。
私は自分の気持ちを優先させてはいけません。あさひ様は私に十分過ぎる程色々なものをくれました。
ありがとうございます。あさひ様。
今度こそ本当の旅が始まります。
もう寝ましょう。
ご主人様、待っていてください。
ステラの瞳から涙が溢れ落ちた。
________________
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まさか、またここに戻って来ることになるとは。
私はまたいつものベッドで寝ている。
私とあさひ様の旅は順調でした。
あさひ様は本当にお強くなりました。私は近いうちに抜かされるだろうと思いました。
それは寂しくもあり、嬉しいものでした。
野営では毎日狭いテントの中であさひ様と二人で添い寝。私は幸せな時間でした。隣であさひ様が寝てると思うとドキドキしてなかなか眠れませんでした。
時々あさひ様に体が触れてしまう。温かい、こんな感触、いつぶりなのかしら。触れてしまう度にドキドキします。私からわざと触れてしまう事もありました。
本当はあさひ様の方を向いて抱きしめられながら、眠りたい。あさひ様の温もりを感じながら眠りたい。しかしそんな事は言えません。
私はご主人様を裏切ることなんてできません。あさひ様に求められても、私はきっと応える事ができません。どうしたら良いのでしょう。
なぜこんなにあさひ様に惹かれてしまうのでしょう。それは分かっていることです。ご主人様に似ているのです。顔や声は全然違います。でもあさひ様はご主人様に似ているのです。
あさひ様を求めてしまう私がいながら、あさひ様に答えることができない。なんて我が儘な女なのでしょう。
あさひ様はテントに入ると少しお話をしてからすぐに休んでしまいます。
それが寂しい。でも、周りの気配や音は感知できるという特殊な能力をお持ちです。
それを初めて聞いた時、私は動揺しました。私の深夜の秘密の声を聞かれていたかもしれないと思うと、顔から火が出そうなぐらい恥ずかしかったです。あさひ様は否定しましたが、きっと聞かれていたのでしょう。
私はあさひ様には相応しい女ではありません。
あさひ様にはきっと相応しい女性が現れるでしょう。その時私は笑顔であさひ様を祝福したいと思っていました。
旅立ってから数日、まさかこの森にアメリア様の娘であるルーシー様が来るとは。
無事ルーシー様を救う事ができて良かった。それもあさひ様の素早い判断のおかげでした。
聖女ソフィア様が人族の女神様からの神託?なぜ?何があったのか?
私とあさひ様をイーグリア王都に?
女神様はなぜあさひ様のことを?
もしやご主人様の身に何かあったのでは?
詳しいことはソフィア様、アメリア様、オスカー様しかわからないとのこと。
これは絶対に王都に行かなければならなくなりました。
旅のメンバーが増えて、食事の量が足りません。新たに用意しなければ。
ルーシー様やカレン様も手伝ってくださるので、準備は早く終わりそうです。
そして、今日は手合せがありました。
ルーシー様や護衛の方々の実力は大体想定通りでした。才能溢れる若者達。これからもっともっと成長するでしょう。
そしてあさひ様の成長したお姿も見ることができました。
問題はこのあとです。
サーシャ様があさひ様にベタベタしていました。あさひ様もデレデレしていました。
私は凄く不機嫌になりました。ああ、これは嫉妬です。私はずっとあさひ様を独占していました。この一年間いつでも私とあさひ様は一緒でした。
あさひ様は紳士でした。私のご主人様への思いに気付いてくれていたのでしょう。
いつかあさひ様の前に若くて素敵な女性が現れた時、私は笑顔であさひ様を祝福したいと思っていたのに。
なぜこんなことに。まだ、あさひ様と二人でいられる時間はたくさんあると思っていた。私の心の準備が。
その後、あさひ様のお部屋で私は見てしまいました。
サーシャ様の胸があさひ様の顔に当たっているところを。
あさひ様も興奮されていました。当たり前です。
あさひ様は年若い男性です。私はあさひ様に何もして差し上げる事ができなかった。
また私は嫉妬してしまいました。
今後はできるだけ見ないようにしましょう。
あさひ様は年若い、綺麗な子達と幸せになるべきです。
私はあさひ様の幸せを願います。
今後はあさひ様と二人で狭いテントで添い寝することもなくなるでしょう。
今までのように二人だけでお話する機会も減るでしょう。
私は自分の気持ちを優先させてはいけません。あさひ様は私に十分過ぎる程色々なものをくれました。
ありがとうございます。あさひ様。
今度こそ本当の旅が始まります。
もう寝ましょう。
ご主人様、待っていてください。
ステラの瞳から涙が溢れ落ちた。
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