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一度目の召喚
女魔導士
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“ウィステリア”となってから3ヶ月。
「未だに慣れない…」
「俺は大分慣れて来たかな?」
私の目の前では、今日のランチを美味しそうに食べている先輩─バーミリオンさんが居る。私とバーミリオンさんは同じ魔導士と言う事もあり、この世界に召喚されて1週間後から始まった訓練では、いつも一緒に過ごしている。剣士となったイケメン─アズールさんは、城の本殿を挟んで真反対に位置する騎士団の訓練場で訓練を受けている。そして、聖女である美少女─エメラルドは、城の敷地内にある神殿のような所で聖女としての特訓を受けている。その為、エメラルドとアズールさんとはゆっくり話す時間があまり無い為、必然的に私とバーミリオンさんは仲良くなった。
そして、何が慣れないかと言うと……
魔力に慣れない事。どうやら、バーミリオンさんも私も、それなりの魔力を持っているようで、指導員でもあるユルゲンさんが張り切って指導してくれるんだけど、私はイマイチ魔力の扱いがうまくいっていない。異世界に来ても、私は普通だった。
「あ、そう言えば…明日ですよね?合同訓練。」
「そう言えば…明日だったな。」
明日は、魔導士団と騎士団で定期的に行われている合同訓練の日だそうで、私とバーミリオンさんとアズールさんも参加予定だ。
「そこに、聖女エメラルド様と、アリシア殿下が見学に来るらしい。」
「あ、エラさん!お疲れ様です!」
「お疲れ様。」
エラ=アーデンライト──
魔導士団長ユルゲンさんの娘であり、私達と同じ魔導士である。魔導士や騎士にも女性は居るけど、ほんの数名しか居ない。魔導士に至っては5人しか居ないそうだ。そこへやって来たのが、異世界から来た女の子の魔導士である私。そんな私を気遣って、私の側に付けてくれたのがエラさんだった。
第一王女─アリシア様
彼女はこの国─クロスフォード王国の聖女で、今はエメラルドと一緒に訓練を受けている。一度だけ、遠目で見た事があるけど、兄であるアレサンドル王子に似ていて、金髪緑眼の綺麗な王女様だ。
その王女様と並んで立っても負けてないエメラルドは凄い。今や、エメラルドは、そのアリシア様と並び、この城内ではとても人気がある。
ー天は、一体いくつのモノを与えるんだろう?ー
「そろそろ、私にも一物位くれないかなぁ?」
と、ついつい拗ねてしまうのは、許して欲しい。
合同訓練の日は、騎士団の訓練場で行われる。そこに、私とバーミリオンさんは初めて訪れた。
「騎士団の訓練場は広いんですね」
「そうだな。魔導士より騎士団の方が人数が多いからね。」
「なるほど……」
分からない事や疑問に思った事は直ぐ訊くようにしている。世界が違うと常識も違って来るから、大した事ではないと思っている事が、後々大問題になったりもするからだ。そして、エラさんはそんな私に嫌な顔をする事もなく、いつも笑顔で答えてくれる。
「アレ…魔導士に女の子が居るぞ。」
「強い女の子が増えたなぁ…良かったな、魔導士。」
「………」
これは、褒めているのではない。
この国は、男尊女卑迄はいかないが、貴族階級があるせいか、女性はか弱く?守られるべき存在─みたいな扱いなのだ。それでも、ここ数年は、女性も表に出るべきだと、女性が活躍する場が増えて来ている風潮があるらしいが───
それでも貴族様達から、女魔導士は蔑まれる事がよくある。今のように遠回しに嘲られる事もしょっちゅうだ。
ー文句があるなら、女神アイリーン様に言って下さい!ー
「本当に、ケツの小さい男だよね…リア、気にしなくて良いから…と言うか、後で思い知らせてやれば良いよ。」
と、エラさんはニヤリと笑う。
ー“思い知らせて”とは…どう言う意味?ー
「え?何?エラさんは、ウィステリアの事、“リア”って呼んでるの?」
「うん。愛称で呼んで良いか?って訊かれて、嬉しくて!それから“リア”って呼ばれてるの。」
これは日本とも同じで、仲良くなった者同士で許可されれば愛称呼びができる。
「じゃあ、俺も呼んで良い?」
「うーん…異性でもアリですか?」
この世界では、異性との付き合い方が日本とは大分違っている。特に、貴族社会ではソレが顕著なのだ。
「2人は貴族ではないし、魔導士であり友達でもあるなら、問題は無い。まぁ…チクリと何かを言って来る輩は居るだろうけどね?」
と、肩を竦めながら、先程の騎士に視線を向けて苦笑するエラさん。
「もう、その辺は気にしないから、リアで良いです。」
「ははっ。リアは顔に似合わず逞しいな。」
ー誰にどう思われようとも、どうせ私は日本に還るからねー
そう思うと、周りの人達からの評価なんて、あまり気にはならなかった。
ザワ──
すると、訓練場が一気にざわめき、そして、色めき立った。
訓練場に、第一王女殿下─アリシア様とエメラルドがやって来た。
ーこの扱い…反応の違い、酷くありませんか?ー
「未だに慣れない…」
「俺は大分慣れて来たかな?」
私の目の前では、今日のランチを美味しそうに食べている先輩─バーミリオンさんが居る。私とバーミリオンさんは同じ魔導士と言う事もあり、この世界に召喚されて1週間後から始まった訓練では、いつも一緒に過ごしている。剣士となったイケメン─アズールさんは、城の本殿を挟んで真反対に位置する騎士団の訓練場で訓練を受けている。そして、聖女である美少女─エメラルドは、城の敷地内にある神殿のような所で聖女としての特訓を受けている。その為、エメラルドとアズールさんとはゆっくり話す時間があまり無い為、必然的に私とバーミリオンさんは仲良くなった。
そして、何が慣れないかと言うと……
魔力に慣れない事。どうやら、バーミリオンさんも私も、それなりの魔力を持っているようで、指導員でもあるユルゲンさんが張り切って指導してくれるんだけど、私はイマイチ魔力の扱いがうまくいっていない。異世界に来ても、私は普通だった。
「あ、そう言えば…明日ですよね?合同訓練。」
「そう言えば…明日だったな。」
明日は、魔導士団と騎士団で定期的に行われている合同訓練の日だそうで、私とバーミリオンさんとアズールさんも参加予定だ。
「そこに、聖女エメラルド様と、アリシア殿下が見学に来るらしい。」
「あ、エラさん!お疲れ様です!」
「お疲れ様。」
エラ=アーデンライト──
魔導士団長ユルゲンさんの娘であり、私達と同じ魔導士である。魔導士や騎士にも女性は居るけど、ほんの数名しか居ない。魔導士に至っては5人しか居ないそうだ。そこへやって来たのが、異世界から来た女の子の魔導士である私。そんな私を気遣って、私の側に付けてくれたのがエラさんだった。
第一王女─アリシア様
彼女はこの国─クロスフォード王国の聖女で、今はエメラルドと一緒に訓練を受けている。一度だけ、遠目で見た事があるけど、兄であるアレサンドル王子に似ていて、金髪緑眼の綺麗な王女様だ。
その王女様と並んで立っても負けてないエメラルドは凄い。今や、エメラルドは、そのアリシア様と並び、この城内ではとても人気がある。
ー天は、一体いくつのモノを与えるんだろう?ー
「そろそろ、私にも一物位くれないかなぁ?」
と、ついつい拗ねてしまうのは、許して欲しい。
合同訓練の日は、騎士団の訓練場で行われる。そこに、私とバーミリオンさんは初めて訪れた。
「騎士団の訓練場は広いんですね」
「そうだな。魔導士より騎士団の方が人数が多いからね。」
「なるほど……」
分からない事や疑問に思った事は直ぐ訊くようにしている。世界が違うと常識も違って来るから、大した事ではないと思っている事が、後々大問題になったりもするからだ。そして、エラさんはそんな私に嫌な顔をする事もなく、いつも笑顔で答えてくれる。
「アレ…魔導士に女の子が居るぞ。」
「強い女の子が増えたなぁ…良かったな、魔導士。」
「………」
これは、褒めているのではない。
この国は、男尊女卑迄はいかないが、貴族階級があるせいか、女性はか弱く?守られるべき存在─みたいな扱いなのだ。それでも、ここ数年は、女性も表に出るべきだと、女性が活躍する場が増えて来ている風潮があるらしいが───
それでも貴族様達から、女魔導士は蔑まれる事がよくある。今のように遠回しに嘲られる事もしょっちゅうだ。
ー文句があるなら、女神アイリーン様に言って下さい!ー
「本当に、ケツの小さい男だよね…リア、気にしなくて良いから…と言うか、後で思い知らせてやれば良いよ。」
と、エラさんはニヤリと笑う。
ー“思い知らせて”とは…どう言う意味?ー
「え?何?エラさんは、ウィステリアの事、“リア”って呼んでるの?」
「うん。愛称で呼んで良いか?って訊かれて、嬉しくて!それから“リア”って呼ばれてるの。」
これは日本とも同じで、仲良くなった者同士で許可されれば愛称呼びができる。
「じゃあ、俺も呼んで良い?」
「うーん…異性でもアリですか?」
この世界では、異性との付き合い方が日本とは大分違っている。特に、貴族社会ではソレが顕著なのだ。
「2人は貴族ではないし、魔導士であり友達でもあるなら、問題は無い。まぁ…チクリと何かを言って来る輩は居るだろうけどね?」
と、肩を竦めながら、先程の騎士に視線を向けて苦笑するエラさん。
「もう、その辺は気にしないから、リアで良いです。」
「ははっ。リアは顔に似合わず逞しいな。」
ー誰にどう思われようとも、どうせ私は日本に還るからねー
そう思うと、周りの人達からの評価なんて、あまり気にはならなかった。
ザワ──
すると、訓練場が一気にざわめき、そして、色めき立った。
訓練場に、第一王女殿下─アリシア様とエメラルドがやって来た。
ーこの扱い…反応の違い、酷くありませんか?ー
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