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第五章ー聖女と魔法使いとー
閑話ー大人達の会話ー
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感謝の気持ちを込めて、閑話を投稿しました。良ければ読んでください。
勿論、読まなくても本編に影響はありません。
300超えと言う事で、もし、こんな話が読みたいなーと言う話があれば、感想欄にでも書き込んで下さい。
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†“距離を取る”のその後の大人達側お話です†
『では、大人は大人で話しがあるから、若い者は若い者達で、これからの話をしなさい。』
そう言って、ランバルト、クレイル、エディオル、イリス、ハル(レフコース付き)を国王の執務室から、王太子殿下の執務室に向かわせた。
「本当に…驚きました。まさか、ハル殿が還れずにパルヴァンに居たとは…。グレン様も…どうして何も報告してくれなかったのですか?」
宰相─ゾル=ハンフォルトーが、恐る恐ると言った風に口を開いた。
「先程も言ったが、ハル殿がお前達に知られたくないと…。それに、ここであったハル殿への扱いを知っていたからだ。それがなければ、私とて、陛下に報告をしていた。ハル殿は、私の命の恩人だ。ハル殿が嫌がる事は…あまりしたくはない。あぁ…これも報告しておこうか?ハル殿は、ゼンの命の恩人でもあるからな?」
「「え!?」」
「それに……ゼンは否定するだろうが、ハル殿を一番可愛がっているのはゼンだからな?」
ーそれは…更にヤバい事なのでは?ー
と、口には出さないが、国王と宰相は思った。
何がヤバいって…第一騎士団長であるルイス=カルザインが…。きっと、ゼンの怒りの矛先は第一騎士団になるだろうと…
ー頑張れ…ルイスー
と、国王と宰相は心の中で囁いた。
「エディオル=カルザインとは、ルイスの息子だったな?今は、王太子殿下の近衛だったか?」
ふいに、グレンが口を開いた。
「そうです。ルイス=カルザインの次男です。」
「エディオル殿には、逆にハル殿を2度も助けてもらったようだ。私は、また数日したらパルヴァンに戻るが…彼が居れば安心だ─と、言う事を…覚えておいてもらおう。」
ニヤリと…口は笑っているが、目では国王と宰相を…仕留めに掛かっている。
「…解り…ました…」
国王が、何とか返事をする。
ーおかしい…私は国王で一番身分が上ではなかったか?いや、絶対そんな事を口には出さないが!ー
「その辺は大丈夫でしょう?」
と、宰相が笑いながら答える。
「エディオル殿は、あの容姿で近衛ですから、相当モテているようですが、女嫌いで有名で。でも…先程のやり取りは…本当に面白かったですね…。」
「あぁ、そう言えばそうだったな。ルイス自身が恋愛結婚だったから、子達にも恋愛をと言って…。でも、エディオルは結婚どころか恋愛すらできないかも…と嘆いていたな?」
「それが、エディオル殿だけではなく、クレイル殿もとは…。ハル殿は全く分かってませんでしたけどね。何でしょうね…二人ともが可哀想な子に見えたので、思わず口を出してしまいましたよ。」
そう、二人の人気のある子息に取り合い?の様に声を掛けられているのに、全く気付かないどころか、二人とも要らないよ?と…無自覚にダメージを与えたハル。
「まぁ…確かに、ハル殿らしくて面白かったな。後は…エディオル殿次第…だな…。」
とにニヤリとグレンは本当に楽しそうに笑う。
「グレン殿は、それ程エディオルの事を…認めていると言う事なのか?」
国王は軽く驚き、グレンに尋ねる。
「あぁ、私は気に入っている。」
ーよし!ハル殿に何かあった時は、エディオルに任せれば…色んな意味で大丈夫だ!ー
と、国王と宰相は心うちで安心の溜め息を吐いた。
「さて…それとは別に…」
と、グレン殿が今迄とは違い、一気に声のトーンを下げ話し出した─ところに…
「国王陛下、ルイス第一騎士団長様がいらっしゃいました。お通ししてもよろしいでしょうか?」
と、部屋の外から声が掛かった。
「今回の事で、ハル殿がこれから第一と関わるなら、ルイスにも話をしておこうと思って呼んでおいたのだか…良かっただろうか?」
国王がグレンに確認をする。
「大丈夫だ。ハル殿も、その辺は理解しているだろうし…丁度ルイスにも言っておきたい話をするところだったからな。」
と言われ、急ぎルイスを入室させた。
「あのおつむ花畑な小娘の教育は誰がしているのだ?」
“おつむ花畑な小娘”とは…聖女の事だった。
「この世界の勉強をしない─と、ハル殿は虐められていたそうだが…あの小娘は、何故許されているのだ?あぁ…勉強しても理解が出来なかっただけか?それなら仕方あるまいが…騎士の訓練を、ただ単なる“酷い惨状だ”と、泣くのなら、今後一切訓練場にあの小娘を入れるな。」
「グレン殿の怒りは…ご尤もだと思っています。私としても…ご遠慮願いたい。陛下、聖女様が騎士の役目をきちんと理解できるまで、訓練場ー我が騎士団の離宮には立ち入る事のないようにしていただきたい。」
どうやら、ルイス第一騎士団長も、聖女のあの言葉に腹を立てていたらしい。
「分かった。ランバルトにもその旨、伝えておこう。それに、今のランバルトなら…正常な判断ができるだろう。」
ーハル殿のお陰でー
と、国王は小さく囁いた。
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「本当に…驚きました。まさか、ハル殿が還れずにパルヴァンに居たとは…。グレン様も…どうして何も報告してくれなかったのですか?」
宰相─ゾル=ハンフォルトーが、恐る恐ると言った風に口を開いた。
「先程も言ったが、ハル殿がお前達に知られたくないと…。それに、ここであったハル殿への扱いを知っていたからだ。それがなければ、私とて、陛下に報告をしていた。ハル殿は、私の命の恩人だ。ハル殿が嫌がる事は…あまりしたくはない。あぁ…これも報告しておこうか?ハル殿は、ゼンの命の恩人でもあるからな?」
「「え!?」」
「それに……ゼンは否定するだろうが、ハル殿を一番可愛がっているのはゼンだからな?」
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何がヤバいって…第一騎士団長であるルイス=カルザインが…。きっと、ゼンの怒りの矛先は第一騎士団になるだろうと…
ー頑張れ…ルイスー
と、国王と宰相は心の中で囁いた。
「エディオル=カルザインとは、ルイスの息子だったな?今は、王太子殿下の近衛だったか?」
ふいに、グレンが口を開いた。
「そうです。ルイス=カルザインの次男です。」
「エディオル殿には、逆にハル殿を2度も助けてもらったようだ。私は、また数日したらパルヴァンに戻るが…彼が居れば安心だ─と、言う事を…覚えておいてもらおう。」
ニヤリと…口は笑っているが、目では国王と宰相を…仕留めに掛かっている。
「…解り…ました…」
国王が、何とか返事をする。
ーおかしい…私は国王で一番身分が上ではなかったか?いや、絶対そんな事を口には出さないが!ー
「その辺は大丈夫でしょう?」
と、宰相が笑いながら答える。
「エディオル殿は、あの容姿で近衛ですから、相当モテているようですが、女嫌いで有名で。でも…先程のやり取りは…本当に面白かったですね…。」
「あぁ、そう言えばそうだったな。ルイス自身が恋愛結婚だったから、子達にも恋愛をと言って…。でも、エディオルは結婚どころか恋愛すらできないかも…と嘆いていたな?」
「それが、エディオル殿だけではなく、クレイル殿もとは…。ハル殿は全く分かってませんでしたけどね。何でしょうね…二人ともが可哀想な子に見えたので、思わず口を出してしまいましたよ。」
そう、二人の人気のある子息に取り合い?の様に声を掛けられているのに、全く気付かないどころか、二人とも要らないよ?と…無自覚にダメージを与えたハル。
「まぁ…確かに、ハル殿らしくて面白かったな。後は…エディオル殿次第…だな…。」
とにニヤリとグレンは本当に楽しそうに笑う。
「グレン殿は、それ程エディオルの事を…認めていると言う事なのか?」
国王は軽く驚き、グレンに尋ねる。
「あぁ、私は気に入っている。」
ーよし!ハル殿に何かあった時は、エディオルに任せれば…色んな意味で大丈夫だ!ー
と、国王と宰相は心うちで安心の溜め息を吐いた。
「さて…それとは別に…」
と、グレン殿が今迄とは違い、一気に声のトーンを下げ話し出した─ところに…
「国王陛下、ルイス第一騎士団長様がいらっしゃいました。お通ししてもよろしいでしょうか?」
と、部屋の外から声が掛かった。
「今回の事で、ハル殿がこれから第一と関わるなら、ルイスにも話をしておこうと思って呼んでおいたのだか…良かっただろうか?」
国王がグレンに確認をする。
「大丈夫だ。ハル殿も、その辺は理解しているだろうし…丁度ルイスにも言っておきたい話をするところだったからな。」
と言われ、急ぎルイスを入室させた。
「あのおつむ花畑な小娘の教育は誰がしているのだ?」
“おつむ花畑な小娘”とは…聖女の事だった。
「この世界の勉強をしない─と、ハル殿は虐められていたそうだが…あの小娘は、何故許されているのだ?あぁ…勉強しても理解が出来なかっただけか?それなら仕方あるまいが…騎士の訓練を、ただ単なる“酷い惨状だ”と、泣くのなら、今後一切訓練場にあの小娘を入れるな。」
「グレン殿の怒りは…ご尤もだと思っています。私としても…ご遠慮願いたい。陛下、聖女様が騎士の役目をきちんと理解できるまで、訓練場ー我が騎士団の離宮には立ち入る事のないようにしていただきたい。」
どうやら、ルイス第一騎士団長も、聖女のあの言葉に腹を立てていたらしい。
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