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第一章ー最初の1年ー
閑話ーベラトリス=ウォーランドー
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*お気に入りが30を超えて、喜んでいるみんです。こそっと、ベラトリス王女視点を投稿させて頂きます。お気に入り登録、ありがとうございます(*´ω`*)*
私はベラトリス=ウォーランド。ウォーランド王国の第一王女でございます。
私には三つ年上の兄─ランバルト=ウォーランド─がおります。第一王子であり、王太子でもあります。金髪碧眼の美男子…だと思います。父である国王陛下や宰相が認める通り、政務に関してはしっかりしていると…思います。ですが…
恋愛?異性に関しては…へっぽこですわね…。
お兄様が生まれる前から、お兄様の代で聖女様を召喚する事が決まっていたらしい。聖女様は浄化が終われば、元の世界に還るかこの世界に残るか…選べるのだが、過去の文献から、聖女様はこの世界に残り、共に助け合った王子や騎士と結婚する事が多々あったそうだ。聖女様と王族の婚姻はめでたい事である。
その為、お兄様には婚約者が居なかった。そうなると、必然的に、将来お兄様の側近になる方達も婚約者を作らない。お兄様を含めその側近達は謂わば…“将来有望株”。なので、聖女様云々は関係無い!とばかりに、いつもご令嬢方がお兄様達に群がって…コホン…媚を売って…コホン…アピールをしています…。あのご令嬢方の情熱は、見ていて面白…コホン…感服致します。
そんなお兄様ですが、どうやら、3人いる聖女様の1人、ミヤ様の事が気になる様です。
「その目付き、ヤバいですわよ!?」
と、言いたくなる様な目でミヤ様を見詰めている時があります。まぁ、ミヤ様は完全スルーですが…。
そんな中、一気に広まったハル様の噂。ハル様は、あまり表には出て来ません。なので、私もハル様がどの様な方なのか、全く分かりませんでした。ただ、噂の広がり方が異常だなと…印象を持ちました。
そして、お兄様は馬鹿をやらかしました。
えぇ…あの馬鹿兄の考えは手に取る様に解りました。
『ミヤ様を悩ませる我が儘放題のハル殿から、私がミヤ様を守らなければ!』
と、脳内お花畑は、そう考えたのでしょう。ヒーロー気取りもいいところです。まさか、何の調査もせず放置し、おまけにハル様の元にエディオル様を遣るとは…。サエラがすぐに動いてくれて助かりました。
あぁ、エディオル様も馬鹿でしたね。ハル様を間近で見て、何も思わなかったのでしょうか?エディオル様はお兄様専属の近衛騎士。洞察力は素晴らしかった筈なのですが…そこに関しては、未だに謎と言うか、何となく違和感があります。いつか、その違和感?謎?が解ける日が来るかしら?
そのハル様には、謁見の場で初めてお会いしました。
「え?この子の何処を見て、あの噂通りの子だと思ったの!?」
と、お兄様とエディオル様に食って掛かりそうになりました。どう見ても、ハル様が被害者でしょう!!
なのに、ハル様は笑ってお兄様の謝罪を受け取られました。
ー受け取らなくても良いのにー
と思ったのはここだけの話です。
このハル様、あまり目立ちたくないようで、眼鏡と前髪で顔を隠しているけど、とても可愛らしい方なんです!こんな妹が欲しかったのです!!もっと一緒にお茶をしたり、ハル様を着飾らせたりしたいのですが…嫌われるのは嫌なので、我慢ですわ!
そんな可愛らしいハル様から戴いたブレスレットは、私の一番のお気に入りです。きっと、ハル様も聖女様達も、浄化が終われば元の世界に還られるのでしょう。還りたいオーラに溢れていますから…。
ーお兄様、ざまぁ見ろ!ですわね!ー
と、思っているのは秘密です。
とにかく、還ってしまうのは残念ですが、こればっかりは仕方ありません。このブレスレットを見る度に思い出すでしょう。それで、十分です。
後、私にできる事は、4人が無事に元の世界に還れる様に祈るだけです。
*以上、ベラトリス王女の独白でした。明日も、本編を2話投稿予定です。宜しくお願いします*
私はベラトリス=ウォーランド。ウォーランド王国の第一王女でございます。
私には三つ年上の兄─ランバルト=ウォーランド─がおります。第一王子であり、王太子でもあります。金髪碧眼の美男子…だと思います。父である国王陛下や宰相が認める通り、政務に関してはしっかりしていると…思います。ですが…
恋愛?異性に関しては…へっぽこですわね…。
お兄様が生まれる前から、お兄様の代で聖女様を召喚する事が決まっていたらしい。聖女様は浄化が終われば、元の世界に還るかこの世界に残るか…選べるのだが、過去の文献から、聖女様はこの世界に残り、共に助け合った王子や騎士と結婚する事が多々あったそうだ。聖女様と王族の婚姻はめでたい事である。
その為、お兄様には婚約者が居なかった。そうなると、必然的に、将来お兄様の側近になる方達も婚約者を作らない。お兄様を含めその側近達は謂わば…“将来有望株”。なので、聖女様云々は関係無い!とばかりに、いつもご令嬢方がお兄様達に群がって…コホン…媚を売って…コホン…アピールをしています…。あのご令嬢方の情熱は、見ていて面白…コホン…感服致します。
そんなお兄様ですが、どうやら、3人いる聖女様の1人、ミヤ様の事が気になる様です。
「その目付き、ヤバいですわよ!?」
と、言いたくなる様な目でミヤ様を見詰めている時があります。まぁ、ミヤ様は完全スルーですが…。
そんな中、一気に広まったハル様の噂。ハル様は、あまり表には出て来ません。なので、私もハル様がどの様な方なのか、全く分かりませんでした。ただ、噂の広がり方が異常だなと…印象を持ちました。
そして、お兄様は馬鹿をやらかしました。
えぇ…あの馬鹿兄の考えは手に取る様に解りました。
『ミヤ様を悩ませる我が儘放題のハル殿から、私がミヤ様を守らなければ!』
と、脳内お花畑は、そう考えたのでしょう。ヒーロー気取りもいいところです。まさか、何の調査もせず放置し、おまけにハル様の元にエディオル様を遣るとは…。サエラがすぐに動いてくれて助かりました。
あぁ、エディオル様も馬鹿でしたね。ハル様を間近で見て、何も思わなかったのでしょうか?エディオル様はお兄様専属の近衛騎士。洞察力は素晴らしかった筈なのですが…そこに関しては、未だに謎と言うか、何となく違和感があります。いつか、その違和感?謎?が解ける日が来るかしら?
そのハル様には、謁見の場で初めてお会いしました。
「え?この子の何処を見て、あの噂通りの子だと思ったの!?」
と、お兄様とエディオル様に食って掛かりそうになりました。どう見ても、ハル様が被害者でしょう!!
なのに、ハル様は笑ってお兄様の謝罪を受け取られました。
ー受け取らなくても良いのにー
と思ったのはここだけの話です。
このハル様、あまり目立ちたくないようで、眼鏡と前髪で顔を隠しているけど、とても可愛らしい方なんです!こんな妹が欲しかったのです!!もっと一緒にお茶をしたり、ハル様を着飾らせたりしたいのですが…嫌われるのは嫌なので、我慢ですわ!
そんな可愛らしいハル様から戴いたブレスレットは、私の一番のお気に入りです。きっと、ハル様も聖女様達も、浄化が終われば元の世界に還られるのでしょう。還りたいオーラに溢れていますから…。
ーお兄様、ざまぁ見ろ!ですわね!ー
と、思っているのは秘密です。
とにかく、還ってしまうのは残念ですが、こればっかりは仕方ありません。このブレスレットを見る度に思い出すでしょう。それで、十分です。
後、私にできる事は、4人が無事に元の世界に還れる様に祈るだけです。
*以上、ベラトリス王女の独白でした。明日も、本編を2話投稿予定です。宜しくお願いします*
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