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第一章ー最初の1年ー
久し振りの
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サエラさんが欲しいと言った3日間。
サエラさんは、ずっと私の部屋に居た。誰かがこの部屋に来る時には、サエラさんは居ないかの様にどこかに隠れていた。
1日1食しか来ない日は、静かに怒っていた。そして、食材をどこからか調達して来て、私の部屋にあるキッチンで料理を作ってくれた。他にも、私の部屋の中の隅々まで、何かをチェックしていた。
そして、3日目の夜ー
「ハル様、この3日で十分過ぎる程の証拠が揃いました。明日、私はここに来れないかもしれませんが…早ければ明日の夜、もしくは明後日ですけど、またこちらにお伺いしても良いでしょうか?」
「はい、モチロンです」
断る理由なんてないし、むしろ、また来て下さいとお願いしたい位だ。
そして、その日はそのままサエラさんは退室して行った。
翌日、サエラさんは来なかった。もともと来れないかもと言っていたので、心配性のサエラさんはもしもの時の為にと、サンドイッチを作ってくれていた。
私も独り暮らしをしていて、ある程度の料理はできるから材料さえあれば大丈夫ですと言ったけど、サエラさんはどうしても私が作ります!と言って、作ってくれたのだ。そんな気持ちがこもったサンドイッチは、どんな豪華な料理よりも美味しかった。
ーサエラさん、明日は来てくれるかなぁ?ー
と思いながら、一人ベッドに潜り込んだ。
ザワザワ
バタバタバタバタ
「…ん?」
夜中、部屋の外が騒がしくて目が覚める。
ー何だろう?ー
私はともかく、横並びに聖女の部屋があるので、警護はしっかりしている。今まで、こんなに騒がしくなった事もないのに…珍しいな…と思って居ると…
「ハルは居る!?」
バンッと扉が開く大きな音と共に、誰かが大声で私を呼びながら入って来た。
「ミヤ…さん?」
「ハル!」
「ハルちゃん!」
ミヤさんに続いて、ショウさんとフジさんも部屋に飛び込んで来た。
久し振りだなぁ…と思っていると、3人ともが私に抱き付いて来た。
「ふぐぅっ…」
変な声が出たのは許して欲しい。寝起きな上に、3人がかりで力いっぱい私に抱き付いて来たのだ。圧迫されてます!!死にますよ!?
「あらあら。聖女様方、ハル様が苦しそうですよ?」
お姉さん達の後ろから、サエラさんが困った様な顔をしながらやって来た
「「「「サエラさん!」」」」
4人の声が重なる。
「聖女様方のお気持ちも分かりますが、今日はもう時間が遅いので、また明日になさいませ。」
「…分かったわ…」
お姉さん達は、サエラさんに言われて渋々私から離れた。
「ハル、色々話したい事、訊きたい事があるから、明日また、ここに来て良い?」
ミヤさんが泣きそうな顔をしながら訊いて来る。
「うん。来てくれると…嬉しい…」
ニコリと笑うと、ミヤさんが泣くのを我慢するかの様に、更に顔を歪ませた。
「さぁ、聖女様方、ハル様の側には私が付いていますから、今日は取り敢えずお部屋でおやすみ下さい。」
サエラさんが再度、お姉さん達に退室を促す。
「分かりました。サエラさん、ハルを…頼みますね。」
ミヤさんがそう言うと、3人とも私の部屋から出て行った。
「ハル様も、寝た方が良いと思いますが…今の騒動で目が覚めてしまいましたか?」
「目、さめた…けど、大じょぶ、ネレル。」
「そうですか?では、ハル様が寝る迄、ここに居ても良いですか?」
「はい、おねがいします」
私が横になると、サエラさんがそっと布団を掛けてくれる。
「おやすみなさい」
「はい、おやすみなさいませ。」
久し振りに会ったお姉さん達が、何も変わっていなかった事と、優しい笑顔のサエラさんを見れた事に安心し、私はそのまま直ぐに眠りに就いた。
次の日の朝、起きた時には既にサエラさんが居て、朝食の準備をしてくれていた。
「おはようございます。よく眠れましたか?朝食は、食べれそうですか?」
「おはよーごさいます。よく、ねれた。ごはん、たべます。」
朝からサエラさんの笑顔…嬉しいなぁ。
「聖女様方からの伝言なんですが、朝食を摂った後、ハル様の部屋で話をしたいとの事ですが、ハル様は大丈夫ですか?」
「うん。大じょぶです。」
「では、今日はお天気も良いですから、テラスにでもお茶のご用意を致しましょうか?」
「はい!それ、いいですね!」
私がパッと喜ぶと、サエラさんもニッコリと微笑んでくれた。
「ハルーっ!」
「ハル!」
「ハルちゃん!!」
「ふぐぅっ」
昨夜と同じ様に、私の部屋にやって来た3人に抱き付かれ、圧迫された私はまた、変な声を出した。
「ふふっ。聖女様方、また、ハル様が潰れてしまいますよ?」
「あぁー!ハル、ごめんね?大丈夫?」
「う゛ー苦しかったけど大丈夫です。」
へへっと笑うと、ミヤさんが泣き出した。
「えっ!?ミヤさん?どうしたんですか?大丈夫ですか?」
「うっ…ごめんね…大丈夫じゃなかったのは…ハルなのに…ごめんっ…」
「え?あの…え?」
意味が分からなくて、ショウさんとフジさんの方を見ると、2人も泣きそうな顔していた。
「取り敢えず、皆様椅子に座りましょうか?お話は、それからにしましょう?」
サエラさんにそう促され、皆で椅子に腰掛けた。
サエラさんは、ずっと私の部屋に居た。誰かがこの部屋に来る時には、サエラさんは居ないかの様にどこかに隠れていた。
1日1食しか来ない日は、静かに怒っていた。そして、食材をどこからか調達して来て、私の部屋にあるキッチンで料理を作ってくれた。他にも、私の部屋の中の隅々まで、何かをチェックしていた。
そして、3日目の夜ー
「ハル様、この3日で十分過ぎる程の証拠が揃いました。明日、私はここに来れないかもしれませんが…早ければ明日の夜、もしくは明後日ですけど、またこちらにお伺いしても良いでしょうか?」
「はい、モチロンです」
断る理由なんてないし、むしろ、また来て下さいとお願いしたい位だ。
そして、その日はそのままサエラさんは退室して行った。
翌日、サエラさんは来なかった。もともと来れないかもと言っていたので、心配性のサエラさんはもしもの時の為にと、サンドイッチを作ってくれていた。
私も独り暮らしをしていて、ある程度の料理はできるから材料さえあれば大丈夫ですと言ったけど、サエラさんはどうしても私が作ります!と言って、作ってくれたのだ。そんな気持ちがこもったサンドイッチは、どんな豪華な料理よりも美味しかった。
ーサエラさん、明日は来てくれるかなぁ?ー
と思いながら、一人ベッドに潜り込んだ。
ザワザワ
バタバタバタバタ
「…ん?」
夜中、部屋の外が騒がしくて目が覚める。
ー何だろう?ー
私はともかく、横並びに聖女の部屋があるので、警護はしっかりしている。今まで、こんなに騒がしくなった事もないのに…珍しいな…と思って居ると…
「ハルは居る!?」
バンッと扉が開く大きな音と共に、誰かが大声で私を呼びながら入って来た。
「ミヤ…さん?」
「ハル!」
「ハルちゃん!」
ミヤさんに続いて、ショウさんとフジさんも部屋に飛び込んで来た。
久し振りだなぁ…と思っていると、3人ともが私に抱き付いて来た。
「ふぐぅっ…」
変な声が出たのは許して欲しい。寝起きな上に、3人がかりで力いっぱい私に抱き付いて来たのだ。圧迫されてます!!死にますよ!?
「あらあら。聖女様方、ハル様が苦しそうですよ?」
お姉さん達の後ろから、サエラさんが困った様な顔をしながらやって来た
「「「「サエラさん!」」」」
4人の声が重なる。
「聖女様方のお気持ちも分かりますが、今日はもう時間が遅いので、また明日になさいませ。」
「…分かったわ…」
お姉さん達は、サエラさんに言われて渋々私から離れた。
「ハル、色々話したい事、訊きたい事があるから、明日また、ここに来て良い?」
ミヤさんが泣きそうな顔をしながら訊いて来る。
「うん。来てくれると…嬉しい…」
ニコリと笑うと、ミヤさんが泣くのを我慢するかの様に、更に顔を歪ませた。
「さぁ、聖女様方、ハル様の側には私が付いていますから、今日は取り敢えずお部屋でおやすみ下さい。」
サエラさんが再度、お姉さん達に退室を促す。
「分かりました。サエラさん、ハルを…頼みますね。」
ミヤさんがそう言うと、3人とも私の部屋から出て行った。
「ハル様も、寝た方が良いと思いますが…今の騒動で目が覚めてしまいましたか?」
「目、さめた…けど、大じょぶ、ネレル。」
「そうですか?では、ハル様が寝る迄、ここに居ても良いですか?」
「はい、おねがいします」
私が横になると、サエラさんがそっと布団を掛けてくれる。
「おやすみなさい」
「はい、おやすみなさいませ。」
久し振りに会ったお姉さん達が、何も変わっていなかった事と、優しい笑顔のサエラさんを見れた事に安心し、私はそのまま直ぐに眠りに就いた。
次の日の朝、起きた時には既にサエラさんが居て、朝食の準備をしてくれていた。
「おはようございます。よく眠れましたか?朝食は、食べれそうですか?」
「おはよーごさいます。よく、ねれた。ごはん、たべます。」
朝からサエラさんの笑顔…嬉しいなぁ。
「聖女様方からの伝言なんですが、朝食を摂った後、ハル様の部屋で話をしたいとの事ですが、ハル様は大丈夫ですか?」
「うん。大じょぶです。」
「では、今日はお天気も良いですから、テラスにでもお茶のご用意を致しましょうか?」
「はい!それ、いいですね!」
私がパッと喜ぶと、サエラさんもニッコリと微笑んでくれた。
「ハルーっ!」
「ハル!」
「ハルちゃん!!」
「ふぐぅっ」
昨夜と同じ様に、私の部屋にやって来た3人に抱き付かれ、圧迫された私はまた、変な声を出した。
「ふふっ。聖女様方、また、ハル様が潰れてしまいますよ?」
「あぁー!ハル、ごめんね?大丈夫?」
「う゛ー苦しかったけど大丈夫です。」
へへっと笑うと、ミヤさんが泣き出した。
「えっ!?ミヤさん?どうしたんですか?大丈夫ですか?」
「うっ…ごめんね…大丈夫じゃなかったのは…ハルなのに…ごめんっ…」
「え?あの…え?」
意味が分からなくて、ショウさんとフジさんの方を見ると、2人も泣きそうな顔していた。
「取り敢えず、皆様椅子に座りましょうか?お話は、それからにしましょう?」
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