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*竜王国*
42 最終話
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*テオフィル視点*
そんな濃厚な新婚休暇を過ごしてから半年。
「レイラーニが身篭りました」
「みごも………………………孫!!??」
「………………孫!!??」
「まだ確実ではありませんが、レイラーニ曰く“竜人な気がする”だそうです」
執務室に居る竜王と宰相に報告すると、2人とも少しの沈黙の後立ち上がりながら叫ぶように声を出した。勿論、俺自身も驚いている。まさか、こんなにも早く子供ができるとは思わなかった。もう少し2人だけの時間を過ごしたかった気持ちと、直ぐに子供ができた喜びと半分半分と言ったところだ。
ただ、人間の妊娠期間は“十月十日”と言われているが、竜人は1年程ある。だから、人間母胎の竜人の子ではどうなるのか─早く生まれて来る可能性もあるとの事だった。それに、竜力が不安定になる可能性もあるから、より注意をしておいた方が良いと言われた。
「ユーリッシュ家には優秀な医師や薬師や使用人も居るだろうけど、テオフィルには、主に家でできる仕事をしてもらう事にしよう」
「ご配慮、ありがとうございます」
そう。結婚してから、俺とレイラーニはユーリッシュ家で暮らしている。母上が毎日のようにレイラーニを可愛がっていて、レイラーニも嬉しそうに笑っている。
陛下の言う通り、万が一何かあっても母上や医師が対処してくれるだろうけど、俺がレイラーニの側で見守りたいと言う気持ちがあるから、陛下の提案を素直に受け入れた。
******
「余程、お互いの竜力の相性が良かったのね」
と、ニコニコ微笑んでお茶を飲んでいるのは母上。あれから家に帰って来ると、レイラーニは寝ていると言われ、母上にお茶の相手をしろと言われサロン迄やって来た。
「可愛い嫁を得ただけじゃなくて、孫まで……無愛想で可愛気の無い息子に、それは全く期待はしていなかったけど、“遅咲きの春”でも良い親孝行をした事は褒めてあげるわ。あ、勘違いしないでちょうだい。テオの事は、息子としてちゃんと愛しているから」
「ありがとう…ございます?」
ー褒められているのか、貶されているのやらー
「これで私も、もう少し長生きをする楽しみができたわ!」
「まだまだ若いでしょう。これからも、レイラーニと子供と、仲良くお願いしますよ」
「それは任せてちょうだい!」
それから、母上とこれからのレイラーニへの対応について話し合いながら、久し振りに親子2人でお茶の時間を過ごした。
******
妊娠して半年もすれば、不安定だった竜力が落ち着き、寝たきりになっていたレイラーニも、ようやくベッドから出られるようになった。
『やっぱり、お腹の子は竜人ですね。幸いな事に、レイラーニ様が魔力もお持ちで、竜力も馴染んで落ち着いているので、特に問題無く出産までいけるかと思います。無理だけはされないように』
「──って、確かに医師は言ってたけど、これはやり過ぎだと思うの!」
「大丈夫。これは竜人達からすれば普通の事だから」
「それ、竜人だけの免罪符だと思うの!」
妊娠半年ともなれば、お腹も少しふっくらして来た。1週間程前まで寝込んでいたレイラーニが、「庭に行きたい」と言うから、俺は喜んで抱き上げて庭に向かって歩き出せば、自分で歩けるから下ろして欲しいと言われた。
ー勿論、下ろす気は無いー
「それに、ある程度体を動かさないと駄目だって言われたでしょう?」
「……じゃあ、明日から歩けば良いから、今日迄は大人しく俺に抱き上げられて下さい」
「………ふふっ………分かった。今日迄は、大人しくここに収まってあげます」
ポフッと頭を俺の肩に預けるレイラーニ。俺の腕の中で安心しきっている姿を見ると、更に愛おしさが増すから不思議だ。
「テオフィルさん。私、恋愛なんて知らずにグレスタンかテイルザールで息を殺して過ごして行くんだと思ってたんです」
ー勿論、何があったのかは全て知っているー
「それが、ネルさんとテオフィルさんと出会えて楽しくなって、ネルさんが本当のお父様だったって知った時は嬉しかったんです」
ーそれは、陛下も同じ気持ちだっただろうー
「それで…テオフィルさんと出会えた事で、虚しく死んで行くんだろうと思っていた私にも、人を愛する気持ちを知る事ができた上に、私に宝物となる存在もできました。ありがとうございます。テオフィルさん、これからも宜しくお願いしますね。大好きです」
チュッ─と、頬に触れるだけのキスをした後、花が綻ぶような笑顔になったレイラーニ。
ー押し倒したら……駄目だよな!?ー
自分でも、久し振りに眉間に皺が寄った事が分かった。そんな俺を見たレイラーニは、パチッと目を見開いた後「久し振りに…眉間の皺を見たわ」と、楽しそうに笑った。
それから、予定より少し早い4ヶ月後に、アイスブルーの髪色に、青色の瞳の男の子が生まれて、竜王陛下と両親が喜んだのは勿論、国中がお祝い騒ぎとなったのは、言うまでもない。
*宰相の呟き*
10年以上不在だった竜王陛下が帰還された時は、本当に嬉しかった。おまけに、コーデリア様との子であるレイラーニ様と共に。
そのレイラーニ様は小さくて可愛らしい女の子だった。そんな幼いレイラーニ様の側に常に居るのが─
普段から無愛想な上、眉間に皺を寄せている私の息子のテオフィルだった。妻に似て綺麗な顔立ちをしているのに、無駄遣いしかしていない。妻と共に、嫁も孫も諦めかけていたが──
「「ウチの嫁と孫が可愛い…」」
今日は休日で、尚且つテオフィルが久し振りに登城している為、本当に久し振りに妻と共に、嫁と孫とゆったり過ごす事ができた。そして、気が付けば、寝ている孫を抱いてソファーに座っている嫁も、眠気と闘った後、寝てしまった。
孫の寝顔も、眠気と闘う嫁も、寝てしまった嫁も本当に可愛い。どうやら妻も同じ思いだったようで、同じ事が口から溢れた。
「可愛くてずっと見ていたいけど、このままだと危ないから、2人を寝室に運びましょうか」
「そうだな」
と、妻と2人で笑ってから、妻が孫をそっと抱き上げ、私は使用人達に(私が嫁を抱き上げた事を、テオフィルに言わないように)口止めをしてから嫁を抱き上げて寝室へと運んだ。
❋本編には出て来なかった宰相ですが、竜王不在の間一番苦労した竜人なので、最後に呟いてもらいましたw❋
(๑❛ڡ❛๑;)
❋これにて完結となります。読んでいただき、ありがとうございました❋
感謝Շ”ਭ ପ(꒪ˊ꒳ˋ꒪)ଓ。ෆ。
そんな濃厚な新婚休暇を過ごしてから半年。
「レイラーニが身篭りました」
「みごも………………………孫!!??」
「………………孫!!??」
「まだ確実ではありませんが、レイラーニ曰く“竜人な気がする”だそうです」
執務室に居る竜王と宰相に報告すると、2人とも少しの沈黙の後立ち上がりながら叫ぶように声を出した。勿論、俺自身も驚いている。まさか、こんなにも早く子供ができるとは思わなかった。もう少し2人だけの時間を過ごしたかった気持ちと、直ぐに子供ができた喜びと半分半分と言ったところだ。
ただ、人間の妊娠期間は“十月十日”と言われているが、竜人は1年程ある。だから、人間母胎の竜人の子ではどうなるのか─早く生まれて来る可能性もあるとの事だった。それに、竜力が不安定になる可能性もあるから、より注意をしておいた方が良いと言われた。
「ユーリッシュ家には優秀な医師や薬師や使用人も居るだろうけど、テオフィルには、主に家でできる仕事をしてもらう事にしよう」
「ご配慮、ありがとうございます」
そう。結婚してから、俺とレイラーニはユーリッシュ家で暮らしている。母上が毎日のようにレイラーニを可愛がっていて、レイラーニも嬉しそうに笑っている。
陛下の言う通り、万が一何かあっても母上や医師が対処してくれるだろうけど、俺がレイラーニの側で見守りたいと言う気持ちがあるから、陛下の提案を素直に受け入れた。
******
「余程、お互いの竜力の相性が良かったのね」
と、ニコニコ微笑んでお茶を飲んでいるのは母上。あれから家に帰って来ると、レイラーニは寝ていると言われ、母上にお茶の相手をしろと言われサロン迄やって来た。
「可愛い嫁を得ただけじゃなくて、孫まで……無愛想で可愛気の無い息子に、それは全く期待はしていなかったけど、“遅咲きの春”でも良い親孝行をした事は褒めてあげるわ。あ、勘違いしないでちょうだい。テオの事は、息子としてちゃんと愛しているから」
「ありがとう…ございます?」
ー褒められているのか、貶されているのやらー
「これで私も、もう少し長生きをする楽しみができたわ!」
「まだまだ若いでしょう。これからも、レイラーニと子供と、仲良くお願いしますよ」
「それは任せてちょうだい!」
それから、母上とこれからのレイラーニへの対応について話し合いながら、久し振りに親子2人でお茶の時間を過ごした。
******
妊娠して半年もすれば、不安定だった竜力が落ち着き、寝たきりになっていたレイラーニも、ようやくベッドから出られるようになった。
『やっぱり、お腹の子は竜人ですね。幸いな事に、レイラーニ様が魔力もお持ちで、竜力も馴染んで落ち着いているので、特に問題無く出産までいけるかと思います。無理だけはされないように』
「──って、確かに医師は言ってたけど、これはやり過ぎだと思うの!」
「大丈夫。これは竜人達からすれば普通の事だから」
「それ、竜人だけの免罪符だと思うの!」
妊娠半年ともなれば、お腹も少しふっくらして来た。1週間程前まで寝込んでいたレイラーニが、「庭に行きたい」と言うから、俺は喜んで抱き上げて庭に向かって歩き出せば、自分で歩けるから下ろして欲しいと言われた。
ー勿論、下ろす気は無いー
「それに、ある程度体を動かさないと駄目だって言われたでしょう?」
「……じゃあ、明日から歩けば良いから、今日迄は大人しく俺に抱き上げられて下さい」
「………ふふっ………分かった。今日迄は、大人しくここに収まってあげます」
ポフッと頭を俺の肩に預けるレイラーニ。俺の腕の中で安心しきっている姿を見ると、更に愛おしさが増すから不思議だ。
「テオフィルさん。私、恋愛なんて知らずにグレスタンかテイルザールで息を殺して過ごして行くんだと思ってたんです」
ー勿論、何があったのかは全て知っているー
「それが、ネルさんとテオフィルさんと出会えて楽しくなって、ネルさんが本当のお父様だったって知った時は嬉しかったんです」
ーそれは、陛下も同じ気持ちだっただろうー
「それで…テオフィルさんと出会えた事で、虚しく死んで行くんだろうと思っていた私にも、人を愛する気持ちを知る事ができた上に、私に宝物となる存在もできました。ありがとうございます。テオフィルさん、これからも宜しくお願いしますね。大好きです」
チュッ─と、頬に触れるだけのキスをした後、花が綻ぶような笑顔になったレイラーニ。
ー押し倒したら……駄目だよな!?ー
自分でも、久し振りに眉間に皺が寄った事が分かった。そんな俺を見たレイラーニは、パチッと目を見開いた後「久し振りに…眉間の皺を見たわ」と、楽しそうに笑った。
それから、予定より少し早い4ヶ月後に、アイスブルーの髪色に、青色の瞳の男の子が生まれて、竜王陛下と両親が喜んだのは勿論、国中がお祝い騒ぎとなったのは、言うまでもない。
*宰相の呟き*
10年以上不在だった竜王陛下が帰還された時は、本当に嬉しかった。おまけに、コーデリア様との子であるレイラーニ様と共に。
そのレイラーニ様は小さくて可愛らしい女の子だった。そんな幼いレイラーニ様の側に常に居るのが─
普段から無愛想な上、眉間に皺を寄せている私の息子のテオフィルだった。妻に似て綺麗な顔立ちをしているのに、無駄遣いしかしていない。妻と共に、嫁も孫も諦めかけていたが──
「「ウチの嫁と孫が可愛い…」」
今日は休日で、尚且つテオフィルが久し振りに登城している為、本当に久し振りに妻と共に、嫁と孫とゆったり過ごす事ができた。そして、気が付けば、寝ている孫を抱いてソファーに座っている嫁も、眠気と闘った後、寝てしまった。
孫の寝顔も、眠気と闘う嫁も、寝てしまった嫁も本当に可愛い。どうやら妻も同じ思いだったようで、同じ事が口から溢れた。
「可愛くてずっと見ていたいけど、このままだと危ないから、2人を寝室に運びましょうか」
「そうだな」
と、妻と2人で笑ってから、妻が孫をそっと抱き上げ、私は使用人達に(私が嫁を抱き上げた事を、テオフィルに言わないように)口止めをしてから嫁を抱き上げて寝室へと運んだ。
❋本編には出て来なかった宰相ですが、竜王不在の間一番苦労した竜人なので、最後に呟いてもらいましたw❋
(๑❛ڡ❛๑;)
❋これにて完結となります。読んでいただき、ありがとうございました❋
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